生まれたらミリムの親友になれた件 作:骨人
「あハはハは!」
ルナさんはレイピアを振り回す。その度に光が飛び、大地は抉れ、岩は砕かれ、私の身体はボロボロになる。
私とルナさんがかつて何度も戦った荒野はこの戦闘でより一層荒れた。
「アハ…カフッ…」
ルナさんがピタと止まれば、その口から鮮血が滴る。
もう荒野での戦闘が5時間を越えている。ルナさんがいくら勇者だと言えど、命を削るような戦闘は彼女の肉体と命を確実に刈り取っている。
私は考える。
何が最善であるかと
ルナさんは後1時間程経てばその命を使い尽くし死んでしまう。
---ならせめて、ルナさんが望んだように私の手で殺すしかないだろう
そう浮かんだ案を私は掻き消す。
「隙だラけですヨ!」
ルナさんは私に肉薄しレイピアを振り上げる
私は片目が見えなくなった。
ああ、もう時間がない
どうすればいい
どうすればいい
どうすればこの子を救える
どうしたらこの子を助けられる
そうして考えている間にも、ルナさんによって尾の一つが切り飛ばされる。
「あハ…まオうさン?どウしマシタ?動きが鈍クてつまらナいですヨ…?」
口ではそう言いつつも、ルナさんは斬り飛ばした尾へ歩みだし、その尾を大切そうに撫で始めた。
…ルナさんの動きはチグハグだ、まるで身体をバラバラにされた上に無理矢理ツギハギにされてそのまま動いている人形のように、行動と言動が一致していない。
私はルナさんの最初の言葉を今一度思い出す。
ー魔王さん…にゲて くださ…わたし 壊れ 操 …
ーな ま…み な…やられて …捕まっ 助けたかっ…
そして最初に見た時に腕に浮かんでいた謎の模様
…これは
「…誰かしらに操られている…という事ですか」
私は、やっとその結論に辿り着けた。
そして、私の持つ知恵では救えない事も、理解した。
その時、ふと思い出す
そう、確か魔王となったあの時…
《
そう、あの時私は何かしらのモノを取得した。
それを今、使う時ではないのか?
「…ルナさん、貴方を助けます…」
「助けル…?何を…?私ヲ…?あ…ア…」
すると腕にある模様が煌々と紫色に輝く
「アァァァァァ!!!」
爆発するように紫の光は辺りを包んだ。
「…助けテ…殺しテ…ワタしは…もう…ダレも…失いタくなイ…』
そこにはルナさんではなく、化け物が居た。
風貌は巨大な身体に剣と盾を持ち、漆黒の鎧に身を包んだ騎士と言ったものだ。
漆黒の騎士を思わせる鎧の丁度胸の辺りにルナさんの顔がある。
そしてその上にはこちらを憎むかのような『紫色の瞳』が顔の代わりに無数に存在していた。
『魔王が、救うなどと抜かすな…
「勇者が魔王を倒す運命と誰が決めたのです」
そう呟いた時、ズキリと頭に痛みが走る
暗い場所
楽しく笑うダレカの声
退屈な『内側』
『外』に出たい
『私』もそこに居たい
そんな『知っていたような記憶』を今は消す
「…ぐ、貴方が邪魔をするのなら…!」
私の身体はボロボロだ、ルナさんの攻撃によって片目と片腕を無くし、尾も11本あったが今では4本。
勝てるだろうか
違う、勝つのだ。
「私は…
《