お漢(かん)転生   作:ガイル01

11 / 20

お待たせしました、出来ましたのでどうぞ!

この作品は、独自解釈、ネタばれ、原作改変、ブレイクなどがあります。
注意してください。



第10話

 

 俺は使い魔のコウモリについていくとある公園に着く。

 そこに着くと、グレモリーと姫島がおり、コウモリは役目を終えたといわんばかりにこちらの前で羽ばたき、姿を消した。

 

「無事に着いたようね。じゃあ、私たちも行動を開始しましょう。」

 

「ちょっと待て、他のヤツラはどうした。」

 

 その場には姫島とグレモリーしかいなかった。

 

「あら、念話で話した通り、他の子たちは既に行動を開始しているわ。今回は時間との勝負ですもの。祐斗も小猫いるし問題ないわ。」

 

 はぁ、決断力があるのも考えモンだな。

 

「…こっちをさっさと片付けて合流すんぞ。どうすんだ。」

 

 そう問いかけると、姫島が答える。

 

「どうやら堕天使たちは裏を特に警戒しているようなので私たちは裏から攻め込みます。そして、戦闘になったタイミングで、別行動しているイッセー君達が突入する手はずになってますわ。」

 

 主力はこっちの堕天使と考えられるが、中に何がいるかわからねえ。

 速攻で仕留めるしかないが…

 

「行きましょう。」

 

 俺が考えている途中にグレモリーは歩き始める。

 しょうがないが俺もついていき、教会の裏側へと移動する。

 

「荒垣君、これ。」

 

 …

 

 

 

 

 教会の裏側、森のような中、そこだけ切り開かれたような道を教会へと歩く。

 

 あの時もそうだったが、複数敵がいんなら出来れば不意打ちを仕掛けてぇところだが…

 

 ヒュヒュン

 

 無理か。

 

 ガキンッ

 

 俺は背後から飛んできた槍を打ち落とす。

 グレモリーは魔力で消滅させ、姫島も避ける。

 

 バサッ

 

 自分の上を一瞬影が通り過ぎると、正面には三人の堕天使がいた。

 

「あっ、あんたは!ようやく会えたわね。あたしのたい…仲間をよくもやってくれたわね。絶対に許さない!!」

 

 堕天使のうちの小さいやつが突っ込んでこようとする。

 俺は武器を構え迎え撃とうとするが。

 

「やめろ、ミッテルト。一人で突っ込むな。死ぬぞ。」

「ドーナシーク…」

 

 やっぱりコイツも戦線に復帰したか。

 あのシスターの能力を考えればこうなることは予想出来たが、俺との相性は悪いからな。

 コイツは飛べるヤツラに任せるしかないか。

 

「ドーナシークの言うとおりよ、落ち着きなさい。」

 

 二人に続いてもう一人長髪の女が降りてくる。

 

(俺が会ったのはこの三人だ。他に気配はあるか?)

 

 俺は念話でグレモリーに尋ねる。

 

(特に堕天使の気配は感じないからこれで全員のようね。)

 

 そう言うと、グレモリーは前に出る。

 

「下級堕天使が私の治める地でよくも好き放題やってくれたわね。一応聞いておくわ。貴方たちの目的はなに?」

「答える義理はない。」

 

 わかっちゃあいたが、話すつもりはないってワケか。

 

「そう、じゃあ…覚悟は出来ているんでしょうね。」

 

 ゴッ

 

 全身から魔力を噴出し、ながら相手を威嚇する。

 

 スッ

 

 ヤツラも臨戦態勢に入る。

 

「ミッテルト、ドーナシーク分かっているわね。」

「ええ。」

「ああ。」

 

 なにか策があるのか?

 俺は警戒を高める。

 

「死になさい!」

 

 ゴォッ

 

 グレモリーが魔力弾を打ち出すが散開して避けられる。

 

 ヤツラは空で避けたまま、次の行動に入る。

 

 ドーナシークは空へと移動。

 長髪の女―確かカラワーナだったか。が、グレモリーに向って槍を投げる。

 

 そして

 

「はああああああ!!」

 

 ミッテルトとか呼ばれたやつが俺に向かって突っ込んでくる。

 

 唯の突撃ではないだろうが、飛べねえこっちとしては助かるぜ。

 

「うおおおお!」

 

 俺は自分の獲物を振り下ろす。

 

 ズゥン!!

 

 しかし、当たらない。

 

「フッ!」

 

 俺の一撃を避けたヤツが顔面目掛けて、槍を振るう。

 俺は顔を背けて避け、反撃に移ろうとする。

 

「まだまだぁ!!」

「ッツ!」

 

 俺はとっさに飛び退く。

 

「荒垣君!?」

 

 近くにいた、姫島が叫ぶ。

 

「問題ねぇ、それより他のヤツラから目を離すな。」

「荒垣君、そいつは頼むわ。朱乃、貴方は空にいる男を相手しなさい。私は目の前のやつを始末するわ。」

「あらぁ、グレモリー公爵直々のお相手とは光栄ですわッ!」

 

 カラワーナはそう言いながら、再び、グレモリーに槍を投げた後、グレモリーから距離を取る。

 

「逃がさない!」

 

 それを追うグレモリー。

 

「おい、まッ!」

「話しをしている暇はないよ!!」

 

 ミッテルトは両手に槍を構えを再び突っ込んでくる。

 

「チッ。」

 

 クソ、完全に敵の策にはまってやがる。

 実力じゃあ勝ってるからって力押しすりゃあいいってモンじゃねぇんだぞ。

 

 それに

 

 ヒュンヒュン

 

 「フッ、ハッ、はあああッ!」

 

 こいつ、ドーナシークと違って接近戦に慣れてやがる。

 二本の槍も柄を短くした短槍で、攻撃の回転が速え。

 

 片方の手が正面から突くなら、もう片方は下から払い上げ、その間にもう片方の手を引き寄せ、薙ぐ。

 

 突く

 薙ぐ

 払う

 

 舞を踊るかのように好きのない連続攻撃でこっちを攻め立てる。

 

「あはは、ドーナシークをやった人間ってこんなものなの!」

 

 調子に乗ってきたのか、さらに攻撃が激しくなる。

 

 ミッテルトの怒涛の攻撃を下がりつつ、バス停で凌ぐ。

 

 こちらが防戦一方なのをいいことにやってくれるぜ。

 だが、油断してくれるんならありがてぇ。

 

 確かに連続した攻撃で隙が見あたらねえ。

 だが、隙がねえなら作るまでだ。

 

「ヤァッ!」

「クッ。」

 

 ミットルテの突きを受け止めた際、俺はわざと弾き飛ばされ振りをする。

 

「くらいなさい!!」

 

 そこに槍を構えて、ミッテルトが突っ込む。

 

 三回も同じ攻撃が通じるか。

 

 ギュ

 

 俺は武器を握りこみ、振り上げようとする。

 

 その瞬間

 

「ミッテルト!!」

「ツッ!!」

「ちぃッ!」

 

 間に合え!!

 

 ブゥン!

 バキッ

 

「くそ。」

 

 武器しか壊せなかったか…

 武器を壊され、ミッテルトは距離をとる。

 

「ミッテルト、深追いしない。」

「ごめん、カラワーナ。ありがとう!」

 

 アイツが厄介だな。

 俺は武器を構えなおしながらカラワーナを見る。

 

 地上にこそいるが、周りの木々をうまく使ってグレモリーの攻撃を捌いてやがる。

 

「そろそろいいわね。二人とも、行くわよ!」

「「おう・うん!」」

 

 何かやる気か!?

 

 バサッ

 

 一斉に三人が動く。

 

「それがお前らの戦い方か…」

 

 俺は目の前にいるカラワーナに言う。

 

「ええそうよ。」

 

 くそ、やられた。

 

 目の前のやつを警戒しながら回りに目を向ける。

 

 グレモリーはドーナシークに空から大量の弾幕を張られ、反撃をしてもヤツに届く前にいくつもの弾幕に当たり、グレモリーの攻撃は届く前に消えちまってる。

 姫島はもともと接近戦タイプじゃねえから、ミッテルトの攻撃に防戦一方だ。

 

 そして、俺の前には

 

 スッ

 

 右手に槍を、左手に盾を構えたカラワーナがいる。

 

 適材適所

 

 こいつらは、敵に合わせて戦法を変えるんだろう。

 

「よく気づいたわね。」

 

 武器を構え、隙を探しているところに話しかけてくる。

 

「まぁな。」

 

 相手が話てくんのは、あっちが有利だからだ。

 時間が経てばやばくなるのはこっちだ。

 

 こっちが距離をつめれば、向こうは開ける。

 しかし、背には木を背負わず、周りが見える位置をキープする。

 

 

 めんどくせぇやつだな…

 

「あのままでは、そのうちやられていましたわ。ミッテルトと相対し、あんなことをしたのだからお気づきでしょう?」

「…」

 

 あいつは確かに怒涛ともいえる連続攻撃をしてきた。

 

 だが…

 

「攻撃が軽かった…違うかしら?」

 

 その通りだ。

 速さはともかく威力が足りねえ。

 

 本人は調子に乗って気づいていなかったが、攻撃が軽かったからこそ弾かれた振りができた。

 普通なら、本当に弾かれたり、振りにしても武器や身体が流されて間に合わねえ。

 特に俺の武器みてえのならなおさらだ。

 攻撃が軽かったからできた。

 

 それにあのままだったら、一発わざと受けて一撃で仕留める予定だった。

 

「だからこそ、貴方が弾き飛ばされたのがおかしいと思えて、ミッテルトに声をかけることが出来たのだけれどね。」

 

 笑いながらそう言う。

 グレモリーと相対しながら、その余裕があるってことは全員相当研究されてんな。

 

 この瞬間にも向こうではすさまじい音が聞こえる。

 

「向こうが気になるかしら?でも行かせないわ、貴方の相手はわたし。ドーナシークから聞いているわ、一見唯の人間だけど圧倒的な力と人間離れした耐久力。」

 

 やはりこっちの情報は筒抜けか…てことは。

 

「それにおかしな力のともね。」

 

 そう言いながら盾を顔の前まで持ってくる。

 

 俺対策ってことか…

 

 なら、こいつは俺と似たような耐久型か技術を持って相手をいなしながら耐える耐久型か、だな。

 恐らく後者だろうな。

 

「さて、どうするのかしら?それと、いい加減一人ではなしているのも寂しいのだけれど反応してくれないかしら。」

 

 なら…よし。

 

「ああ、待たせたな。」

「ふふ、構わないわ。待つことが出来るのもいい女の証拠ですから。」

「そうかよ、じゃあ。」

 

 俺は構えをとき

 

「次はついて来い。」

 

 森へと駆け出した。

 

「鬼ごっこかしら、付き合ってあげるわ。(全体の把握が出来なくなるのは痛いがドーナシークを倒した力で不意打ちされるよりはマシね。こういうときに指揮が出来、決定力になるレイナーレ様が欠けているとキツイわね。)」

 

 

 

 

 よし、ついて来てるな。

 あのまま、他のヤツの援護に回られたらやばかったが、あいつは俺をかなり警戒している。

 放置することはねえと踏んだが当たったみてえだな。

 

 俺は森を駆けながら、目当てのものを探す。

 

 ドンッ

 

 顔の直ぐ脇を槍が通り抜け、木に刺さる。

 

「ふふ、もっと早く逃げないと当たっちゃうわよ?」

 

 遊びか?

 いや、誘導されてんな。

 あいつらから引き離されている。

 つくづく面倒なヤツだぜ。

 

 だが、今はこっちにとっても好都合だ。

 

 俺はさらに奥へと駆ける、普段人が来ないからか太くしっかりした木が増え始める。

 

 アレならいけるか。

 

 俺は目当てのものを通り過ぎたところで足を止め、振り返る。

 

「もうおしまいかしら?(…周囲に罠はなさそうね、何を狙っているのかしら。)」

「ああ、もう十分だ。」

「十分?貴方の…武器?から考えると広いところの方がやりやすいんじゃないかしら?」

「なら試してみろや!」

 

 俺は思い切りカラワーナに向ってバス停を叩きつける。

 

「クッ。」

 

 周りの木の枝が折れるのを無視してだ。

 

「なるほど、確かに凄い力だわ。周りなんて関係ないってことね。でもわたしの盾はそう簡単には壊れないわよ。(それどころか木の枝なんかも飛んできて目くらましになるし、わたしは飛んで避けられないか…当てずらい武器を当てやすくする。狙いはそれ?)」

 

 あの盾は結構頑丈みたいだな。

 もう少し、試すか。

 

「なら壊れるまで殴るまでだ。オラッ!」

 

 横から殴りつける。

 

 下がって避けられる。

 

 構わない、振りぬく。

 木に当たり、木がメキッと嫌な音を立てる。

 

 反撃がくる。

 避けようとするが、振りぬいたせいで一歩遅れる。

 腕にカスる、だが動く。

 なら、問題ねぇ。

 再び、バス停を振りぬく。

 盾で流されるがそのまま木に叩きつける。

 

 メキッ!!

 

 ギィィィ!!

 

 木が俺たちの間に倒れてくる。

 

「なっ!?」

 

 視界が一瞬緑に染まる。

 

 そしてカラワーナの動きが一瞬止まる。

 

「くらいやがれ!!」

 

 

 目の前に倒れている木ごと正面を叩きつける。

 

「クゥッ!!」

 

 当たったか?

 

 木を跨ぎ、カラワーナを見据える。

 

「全く、貴方は本当に人間なのかしら。たった二回の攻撃で木を折り、わたしの盾を破壊した。でもね。」

 

 確かにカラワーナの盾は壊れてやがる。

 

 だが

 

「はい、これで元通り。いえ、さっきより強化させてもらったわ、力を結構使うのだけれどしょうがないわね。」

 

 さっきより強化…か。

 ならいけるか。

 

「あら、せっかく壊したのに直されちゃってショックを受けちゃったのかしら?(さっきの力はやつの元々の力なはず。ドーナシークはやつが何かを呼び出したと言っていた。ならまだ奥の手があるはず。あまり脆い木の近くはさっきみたいになるから危険ね。)」

 

 カラワーナが盾を構えながら少しずつ移動する。

 戦って分かったがコイツは盾を出しながら、投擲用の槍は作れねえ。

 自分の手に持つモンと盾で限界なんだろう。

 

 アイツラのことも気がかりだ、決める。

 

 「来い、カストール!!」

 

 俺が叫ぶと俺の背後にカストールが現れる。

 

「!?(なにあれ!?すごい力…来る!!)」

 

 カラワーナが盾を構えなおす。

 アンタならそうするだろうな。

 だが、それが命取りだ。

 

「カストール!ヒートウェイブ!!」

 

 カストールの腕に魔力が集まり圧縮される。

 そしてカストールが腕を振りぬく。

 

 ゴウッ!!

 

 魔力の奔流が周りのものをなぎ倒し、吹き飛ばす。

 

「な!?きゃあああああああああ!!」

 

 それはもちろん、カラワーナもだ。

 

 俺は駆け出す。

 

 ドンッ

 

「カハッ!!」

 

 思い切り後ろにあった大木に叩きつけられる。

 盾は手放してねえか。

 が、関係ねぇ。

 

 俺は走りながらバス停を振り上げる。

 

「クソッ!!」

 

 とっさに、カラワーナは盾を構える。

 

「潰れろや。」

 

 俺は盾ごとやつを叩き潰す。

 

 ブンッ!

 

 グシャ

 

「ああああああ!!」

 

 武器を構えたままやつを見る。

 

 盾を持っていた腕は何箇所も折れているようで捻じ曲がっている。

 

「ゴホッ、ゲホッ!」

 

 カラワーナは血を吐く。

 

 腕だけでなく、盾ごと身体をつぶされたせいで腹、胸、肩の骨が複数折れていはずだから、内臓を傷つけたんだろう。

 

 羽も折れている、この状況なら反撃や逃走はできねぇな。

 

「おい、テメエラはわざわざ悪魔の領地でなんでこんなコトをしてやがる。教会での儀式の件も割れてる。答えろ。」

 

 俺はカラワーナの頭を掴んで言う。

 

「下手な真似をしやがったらツブス。」

「貴方に…いう義理は、あり…ませ、ん。皆、ごめん…なさい。」

 

 ッ!!

 

 咄嗟にカラワーナの口に手を突っ込む。

 

「ッツー。」

 

 ポケットからハンカチを取り出し、丸めて口に突っ込む。

 

「てめえ、何してんだ。なに勝手に死のうとしてんだ。」

 

 カラワーナの顔が引きつるが知ったこっちゃねえ。

 

「死ぬなんざ、結局逃げでしかねえ。」

 

 あの時、結局俺は守ったつもりで、責任から逃げたんじゃねえのか?

 

「残されたモンの気持ちも考えず、残ったモン全部押し付けるだけだ。」

 

 俺は仲間に押し付けたじゃねえか。

 

「お前はそれで良いのか。」

 

 湊の野郎はああ言ってたが、俺は…

 

 こんな俺が…

 

 幸せなんかになって良いのか?

 

 わからねえ。

 

 

 それでも

 

 不安はあるが、疑問もあるが

 今度は逃げねえ。

 

 お前との日々が俺に気づかせた。

 

 命をもって罪過を償う覚悟しかなかった俺に絆の暖かさと迷いと未練を。

 

 結局俺は死んじまった。

 

 だが、お前に与えてもらった「今」をアンときのまんまで何にも成長してねえなんて恥ずかしくて顔向けできねえ。

 

 俺なんかがってのはいつも俺に付きまとい、悩むだろうが俺は前に進む。

 テメエの責任からも逃げねえ。

 アキのためとかじゃねえ、テメエがテメエで決めた初めての『覚悟』だ。

 

 そこまで考え、俺は黙り込んだカラワーナを担ぐ。

 

「グッ」

「我慢しろ。」

 

 カラワーナは口からハンカチを吐き出す。

 

「どこに…」

「仲間と合流スンに決まってんだろ。あいつらが殺しちまう前にな。」

 

 アイツラだって馬鹿じゃない。

 勝つ手はある。

 

「助け…るのか?」

「…わからねえ。だが理由も何も聞かずに殺す気もねえ。」

 

 あの時なら容赦なく敵は殺していただろう。

 

 甘くなったな。

 

 この変化が成長かどうかはわからねえ。

 

 俺が決めたんだ、責任は取るさ。

 

 俺は走る。

 

 

 …出来るだけ揺らさないように。

 

 

 

 走っていると森の切れ目が見えてくる。

 

「着いたか。」

 

 すぐさま状況の確認をする。

 

「なんとかなったか。」

 

 戦況は一変し、グレモリーたちが有利だな。

 グレモリーたちは教会を背にして戦っている。

 

 気づいたのはグレモリーか?

 ドイツもコイツも下手にプライドが高けえから戦い方の幅が狭まるんだよ。

 それを捨てさえすりゃ、こんなモンだろ。

 

 念のために、いつでも介入できるようにはしとくか。

 

 とりあえず

 

(グレモリー)

(荒垣君無事!?)

(問題ねえ、あと情報が欲しいからそいつら殺すな。)

(でもこの堕天使たちは私の領地で好き勝手やって…)

(阿呆。)

(な、ちょっと。阿呆って!)

(いいから捕まえてこい。あと前向け、あたんぞ。)

(え、きゃあああ。ちょっとかすったじゃない。覚えておきなさいよ。)

 

 一瞬グレモリーがこちらを睨む。

 

 数分後、前線をグレモリーが押さえている間に姫島の広範囲の雷で二人まとめて撃墜し、必要以上ににこやかな笑顔で二人を掴みながらグレモリーが戻ってきた。

 

 頭いてえ。

 

 

 





 ガイル01です。皆様今回も読んでくださりありがとうございます。
 原作ではイッセーたちが教会に突入し、神父やレイナーレと戦闘中です。今回の話は原作でもアニメでもほとんど書かれていなかった戦闘になります。
 とりあえず、皆さん思っていることがあるかと…強すぎじゃね?
 ドーナシークを出したときに数々のご意見を頂いたのにどうした?とお思いかもしれません。

 逆に考えるんです。

 ドーナシークだけが強いんじゃなくって、これからの敵を皆強くしちゃえば良いんだって。

 そんなことを考えていたらこうなりました。ハードモードの突入です。
 この後、敵キャラ皆強くなります、原作2巻とかwww
 でもなんとか書いていきたいと思います、こんな作品でもよろしければ今後もよろしくお願いします。
 次回またお会いしましょう。

追記
クリスマスは本来家族と共にイエス・キリストのご降誕をお祝いするものです。

[補足]
○荒垣について
・今回使った技
 ヒートウェイブ…中ダメージの打撃技。本作では魔力を腕に集めて圧縮し、腕を振り回しながら解放することで周りを吹き飛ばし、薙ぎ倒します。点ではなく面での範囲技です。近くにいるほど威力は増します、腕をどれくらい振るうかである程度範囲を調節可能。ただし仲間が近くにいると巻き込むので使えない。

・葛藤について
 感想で既にお気づきの方もいましたが、ペルソナは精神の力です。本作のガキさん決意を新たにすることで能力や制御力が増しています。本人は気づいていませんが。
 前世のことで今でも迷い、未練もあります。それでもそれらを全部受け止め、逃げずに前に進むと決意を新たにしています。誰かに理由を預けるのではなく、自分で決めて進もうとしています。その考えに至ったのは有里(P3主人公)を筆頭に仲間たちとの絆のおかげです。有里との最後の約束も前に進むための背中を押してくれる要因となりました。
 今後も迷い、時には間違った方向にいくかもしれませんがその時は今の仲間たちが助けてくれるはずです。
 これは完全な独自解釈で、各人色々な考えがあるかとは思いますが本作のガキさんはこんな感じでいきます。

・堕天使
ミッテルト
スピード特化型。
 短槍の二槍流、スピードは高く、それを生かした戦闘を行う。ただ、攻撃力も防御力も低く、本当にスピード特化型。

ドーナシーク
遠距離殲滅型。
 遠距離から物量に物を言わせた弾幕で戦う。攻撃力は高いが、スピードは高くなく、防御力は低い。近接先頭は得意ではなく、基本遠距離からの戦い方をする。

カラワーナ
技術系耐久型。
 近・中距離での戦闘を得意とし、現場の指揮も行う。ガキさんのようなタフネスさはないが盾をうまく用いて相手を捌きながら戦う。手に持つ槍と投げる槍は構造が異なるため、両者を同時には展開できない。
 防御力は高いが攻撃力はそこまで高くなく、スピードは遅い。

レイナーレ
指揮兼バランス型
 先頭の際に指揮をしつつ、他の三人と共に戦い、決め手として動く。原作でも光力が濃いとされている。他の三人が対応している間にレイナーレが仕留めるといった感じ。戦闘前と後は緊張と罪悪感で胃を痛めている。

 堕天子に関しては完全に本作の独自設定です。4人1組で常に戦うことにしています。上記を読んでいただければ分かりますように、レイナーレ以外は完全に特化型なので、相性の良い敵しか倒せません。必然としてレイナーレの戦果が上がり、唯一の中級になる。

 他に疑問や感想ありましたら遠慮なくどうぞ。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。