お漢(かん)転生   作:ガイル01

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お待たせしました、出来ましたのでどうぞ!

この作品は、独自解釈、ネタばれ、原作改変、ブレイクなどがあります。
注意してください。



第7話

「アーシア?」

 

 呟くように兵藤が声を出す。

 

「あいつを知ってんのか。」

「はい、この間話に出た教会に案内したシスターが彼女です。」

 

 ってことは見た目通りあっち側の人間か。

 

「あんれ~助手のア~シアちゃんじゃないですか?結界は張り終わったのかな、かな?」

 

 結界…グレモリーと連絡が取れなくなったのはそのせいか!

 ならあの女は後衛の支援タイプか。

 チッ、面倒なヤツがきやがった。

 だが、女の方は明らかに戦えるようなヤツじゃねえ、こっちなら突破できるか?

 

 どうす…

 

「!い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「かぁいぃ悲鳴ありがとうございます!アーシアちゃんはこの手の死体を見るのは初めてかな?よ~くみておきなさい、クソ悪魔と取引した成れの果てですよ。」

「…そ、そんな…」

 

 女がこっち、というより兵藤を見て目を見開く。

 

「フリード神父…その人は…」

「人ぉ?違いますよ、あんなクソッタレと人を一緒にしちゃだめでしょ~あいつはクソの悪魔君と隣にいるのはそこに貼り付けられてる彼と同じ悪魔と契約した極悪人ですよ!」

「―っ。イッセーさんが…悪魔…?」

「おんやぁ~。もしかしてお知り合い?でも残念!悪魔は教会関係者の天敵ですから、といっても神様なんかにはとっっっくの昔に見放されちゃってますけどね~。」

 

 どういうことだ、こいつは教会の関係者じゃないのか?

 

「まあまあ、それはいいとしてこっちもお仕事ですからこいつらを切り刻まないとお仕事完了できないんでちょちょいといきますかね。」

「仕事ってぇわりにはずいぶん楽しそうじゃねえか。」

「趣味と仕事が一致するって素晴らしいよね☆」

 

 そういいながらヤツは剣をこちらに向かって突きつける。

 完全にイッちまってやがるな。考えが俺たちとは全く違ぇ、ある意味覚悟が決まっちまってやがる 厄介なヤツだ…

 

 手元に武器もねえ、『アレ』を出すしかねえか?

 

 そんなことを考えていると俺たちの前にあの女が入り込んできやがった。

 そして、両手を広げ俺たちを庇う。

 

「…おいおい。マジですかアシーアたん、貴方なにやってるかわかりますか?貴方の後ろのは悪魔ですよ、あ・く・ま。殺してなんぼでしょうが。」

 

 ヤツは不機嫌そうに言う。

 

「フリード神父、この方々を見逃してください。悪魔だから、悪魔に魅入られたからと殺すのはいやです、間違っています。悪魔にだって良い人はいます!」

 

 女はそう言いながらヤツを正面から見据える。

 

「はああああああああ!?馬鹿いってんじゃねえよ、そんなんいねえええええっよ!JAPANの空気汚染にやられちゃいましたか?脳が腐っちゃいましたか?悪魔はクソ、それと契約したヤツはクズだって教会で習ったろうが!!」

「イッセーさんは良い人です、悪魔だってわかっても変わりません!なのに、そういう存在だからって殺すなんて主がお許しになるわけが…」

 

 バキッ

 

「キャッ!」

 

 野郎、味方を思い切りぶん殴りやがった。

 

「アーシア!!」

 

 兵藤が女に駆け寄る。

 

「イッセーさん、私は大丈夫ですからそんな心配しないでください。」

 

 ニコッ

 

 そう言いながら女は微笑む。

 顔には青痣が出来、唇の端は少しゆがんでいて明らかにやせ我慢だというのがわかる。

 

「…堕天使の姉さん方にキミを殺さないよう念を押されてるけどねぇ。ちょおおっとムカついちゃいましたよ。汝、左の頬を打たれたら、右の頬を差し出せって教えがありますよねぇ、ちょっと差し出していただけますか?その身にもう一度主の教えってヤツを文字通り叩き込んでやりますからよぉ。なぁにそこから何回か左と右をループするだけですから、おたふく風邪みたいになりますが、まぁしょうがないですよね、主の教えですし!てかそれぐらいしないと俺の傷心が癒えそうにないんでやんす。と、その前にあんたらを殺さないとダメダメづすよねぇ。」

 

 再度、ヤツは剣を向ける。

 

「…ぇで。」

 

 グッ

 

「ああん?」

 

 ググッ

 

「それで、遺言はいいんだな。胸糞悪ぃモン、延々と見せやがって。」

 

 グググッ

 

 俺は、部屋にあるソファを掴み、持ち上げる。

 

「ヒュウッ、ちっからもちぃ!」

 

「仲間割れなんだろうが、目障り…ってんだよ!」

 

 ブンッ

 

 俺は持ち上げたソファでヤツをなぎ払う。

 

 バキッ

 

 壁にソファが当たり、半分に折れる、室内ならこんぐらいの方が振り回しやすい。

 

「兵藤、覚悟決めろ!」

 

 女のところにいる、兵藤に声をかける。

 

 スッ

 

 兵藤は立ち上がり、構える。

 

「庇ってくれた女の子を前にして、逃げらんねぇよな。よっしゃ、こい!」

 

 兵藤の左腕が光り、籠手が現れる。

 

「え?え?マジマジ?俺とやるんですか?死んじゃうよ?それでもくるってことは遠慮は要らないよね?じゃあじゃあ殺し方もお任せってことで、バッラバラにしてやんよ!!」

 

 ヤツが飛び出し、俺も突っ込む―その時、床が青白く光りだす。

 

「何事さ?」

 

 青白い光が徐々に形を作っていく。

 

 ピキッ

 

 これは…魔法陣か?動きを止めたやつを警戒しつつ、光を確認する。

 

 ピキキッ

 

 魔方陣が出来上がっていくにつれ、空間が軋む音がする。

 

 これには見覚えがある、まさか。

 

 カッ!

 パリーンッ!!

 

 魔方陣が出来上がり光るのと同時に、ガラスが割れるような音が一帯に響く、そして光から見知った顔が現れる。

 

「遅ぇんだよ。」

 

 つい愚痴をこぼす。

 

「ごめんなさい、結界が張られていたせいで場所の特定と解除に手間がかかってしまって。」

 

 こちらに駆け寄ってきた姫島が言う。

 

「兵同君、助けに来たよ。」

「神父…」

 

 木場は兵藤の方へ、塔城は神父を見つけ構える。

 

 この人数なら流石に退くか?

 

「ひゃほう!団体様いらっしゃ~い!!」

 

 神父はかまわず斬りかかる。

 チッ、そう上手くはいかねえか。

 

 ガキン!!

 

「仲間はやらせないよ。」

 

 ギリッ

 

 木場がヤツの剣を受け止め、ヤツとつばぜり合いにはいる。

 

「荒垣君。」

 

 振り返るとグレモリーがアレを渡してきやがった…もう深く考えねえ。

 俺はそれを受け取り、つばぜり合いをするヤツに向かって振り下ろす。

 

「ッ…オラッ!!」

 

 ドォン!

 

「うっひょ~危ない危ない。そんなんくらったらか弱いか弱い僕ちんはミンチになってしまいますよ。にしてもピンチに仲間が駆けつけるとか都合よすぎっしょ~なに、戦隊モノ気取りですか。熱いねぇ、仲間はやらせないとか、ヤらないっつうの。なに、おたくらできてんの?お前があいつをかばって、お前をそいつが…もしかして3○ですかぁ?」

 

 ヤツは俺と兵藤と木場を指差してふざけたことを言う。

 

「…下品な口だ、神父とは思えない。だからこそ、『はぐれ悪魔祓い(エクソシスト)』をやってるわけか。」

 

 はぐれ?

 

「下品ですみませんねぇ、ヴァチカンなんてクソくらえってんだ。俺は俺あの快楽に従ってクソ悪魔君を殺せればそれで大大大満足なんですよ!」

 

 なるほどな、大体想像がついた。素行か欲望かなんらかの事情で追い出されたか…

 

「木場、気をつけろ。そいつは剣だけじゃねえ、銃も使ってくるぞ。」

「ちぃぃいいい、余計なことしくさりやがってえ。せっかく、クソ悪魔君のハートをぶちついてやろうと思ったのによ。」

 

 そう言いながら、銃を抜き、連射してくる。

 木場は避け、俺はバス停で弾く。

 

「いやいや、銃がバス停に負けるってどうなんよ。物理法則?さんしっかりしてください!!」

 

 そう言いながらヤツはいったん距離をとる。

 

「させないよ。」

 

 木場がそれに追撃をかける。

 

 ギンギンッ

 

 ヤツは木場の一撃を受け止め、返す。木場も同様に、切り結ぶ。

 俺は一旦後ろに下がる、せめぇところだと武器を思いっきり振り回せねえから戦いずれぇ。

 下がると、グレモリーが兵藤に話しかけていた。

 

「…イッセー怪我をしたの?」

「あ、すみません…。そ、その、撃たれちゃって…」

「わりぃ、頼まれていたのに…」

 

 あそこで横に突き飛ばすのではなく、俺の後ろに…

 いまさら考えても仕方ねえことが頭をよぎる。

 

「いえ、荒垣君には感謝するわ。きっと貴方がいなかったらイッセーは死んでいたわ。」

「そうですよ、荒垣先輩。先輩がいなかったら最初の一撃で真っ二つでしたよ。」

 

 そう二人が言ってくる。

 悪魔の癖にそう簡単に人を信用してんじぇねえよ、クソッ…

 

「そうか…次は傷一つつけさせねえ。」

「…これからも頼りにさせてもらうわ。」

 

 グレモリーは微笑む。が、すぐに表情を一変させ、冷淡な表情をヤツに向ける。

 

「私の可愛い下僕をかわいがってくれたようね。」

「いやいや~それほどでも~。ほんとはビシッとかっこいいモニュメントにする予定だったんですが、アレみたいに。」

 

 そう、壁に貼り付けられた元住人を指差す。

 

 ボンッ

 

 ヤツの後ろの家具が吹っ飛ぶ。

 

 バイサーの時も感じたが、グレモリーの魔力は他のものと違えみてぇだな。

 吹き飛ぶというより、消し去るって感じだな…

 

「私は、私の下僕を傷つける者を許さない、特にあなたのような下品極まりない者に自分の所有物を傷つけられるのは本当に我慢できないわ。」

 

 ッ!

 

 グレモリー怒りに呼応して、魔力が高まっていく。

 馬鹿か!?そんなん撃ったら周りにまで被害が…

 

「!部長、この家に堕天使らしき者たちが複数近づいてきますわ。このままでは、面倒なことになります。」

 

 姫島の声掛けにより、魔力は収まるが、さらに面倒なことになりやがった。

 

「…朱乃、イッセーを回収しだい、本拠地へ帰還するわ。ジャンプの用意を。」

「はい。」

 

 姫島はグレモリーの指示に従い、詠唱を開始する。

 

(荒垣君。)

(なんだ。)

(聞いた通り、堕天使が近づいているの、このまま戦うわけにはいかないから撤退するわ。)

 

 人数的にはこちらが勝っているが、確かに傷ついた兵藤、市街地と戦うには条件が悪ぃ。

 

(賛成だ、とっとと退くぞ。)

(ええ、ただ。)

 

 グレモリーの声が急に申し訳なさそうになる。

 

(朱乃に準備させているものは悪魔の、私の眷属しかジャンプできないの…人間や他のものを呼ぶ魔方陣とは異なってしまうの。詳しくは省くけど貴方との契約はお互いを呼べるようにはなっているけど、飛ばすのはまた別の手法になり、飛ばす方が難しいの。)

 

 なんとなく、理解は出来る。山岸も俺らを呼び出すのは出来てたが送るのは出来なかったな…

 

(本当は先に荒垣君を飛ばし、私たちも転移する手法をとりたかったのだけど時間がないの。だから、一旦、私たちが部室に転移し、直ぐに荒垣君を呼ぶわ。ただその間…)

(一人になるってんだろ。問題ねえ、先に行け。)

(ごめんなさい、直ぐに呼ぶわ。…耐えて。)

 

「小猫、イッセーを魔方陣の上に。」

「はい。」

 

 塔城が兵藤を連れて行く。

 

「部長!あの子も一緒に!」

「無理よ。この魔方陣は私の眷属しかジャンプできないわ。」

「そ、そんな…アーシア!それに先輩は!?」

「荒垣君は手をうってあるわ。」

 

 …兵藤覚えておけよ、俺ァあの女より優先順位が下なんだな。

 

「イッセーさん。また会いしましょう。」

 

 女が言った瞬間、姫島の詠唱が終わり、魔方陣が輝きだす。

 

「逃がすかって!」

 

 ヤツがグレモリーたちに突っ込もうとする。

 

 させるか!

 

「オラッ」

 

 ブンッ

 

 バス停を振りぬき、ヤツをけん制する。

 

「おまけです。」

 

 塔城はそういうとさっき俺が二つに折ったソファを掴み、やつに投げつける。

 

「チッ。」

 

ドンッ!

 

 ヤツはそれも避けるがその隙に魔方陣は光を放ち、グレモリーたちの転移は成功する。

 ヤツが避けている間に女に近づく。

 

 ビクッ

 

 女は近づいてくる俺を見て警戒する。

 

「隙を作る。逃げろ。」

「えっ?」

「てめぇは俺等を庇って殴られた、その貸しを返すだけだ。」

 

 そう言って、ヤツに向き直る。

 

「あれあれ~もしかして置いてかれちゃった?裏切られちゃったのかな~堕天使の姉さん方もあんたのこと探してたみたいだしちょうど良い!とりあえず、逃げられないようにその両足落としちゃいますねぇ。」

 

 ふざけたことを言いながら剣を構える。

 

「おい、女。しゃがめ。」

「え?」

「斬られたくなかったらしゃがんどけ。」

「は、はい。」

 

 女がテーブルの下へと隠れる。

 

「ああん、なに言っちゃってるんですか?一人になって怖さのあまり壊れちゃいましたか~。」

 

 色々面倒なことになりそうだからコイツには見せたくなかったが、援軍が来るまで時間がねえ。

 

 それに、貸しを返さねえのは性にあわねえ。

 

 ヤツの言葉を無視し、俺は心の底からアイツを呼び出す。

 

「こい、カストール!!」

 

 ゴッ!!

 

 その瞬間、俺を青白い光が包み、後ろには一つの異形が現れる。

 

「はあああああああああ!?なんですかそれぇえええええ!?」

「うるせぇ。」

 

 ズッ

 

 カストールは胸に刺さった、刃を抜き、振り上げる。

 

「キュピ~ン。なんか超やばそげな空気を察知!俺様緊急脱出!!ついでに置き土産!!」

 

 ダッ

 

 ヤツは窓へと駆け出しながらなにかをこちらに向かって手榴弾をばら撒く。

 

「逃がすか!カストール、利剣乱舞ッ!!」

 

 ブンッ

 

 ズババババッ!!

 

 カストールは刃を高速で振り舞わす、生まれた真空の斬撃がヤツとヤツのばら撒いたものを部屋や窓ごと切り刻む。

 

 パパパパリーンッ!!

 ガガガッ!

 

 窓は割れ、室内のあらゆるものに無数の斬撃が襲い掛かる。

 

「きゃあああああ!!」

 

 あまりの音と衝撃にテーブルの下で女が叫ぶ。

 

 ゴトトッ

 

「チッ、逃がしたか。」

 

 攻撃の後に残っていたのは、最低でも4等分、細かいものだと何等分かもわからない位に切り刻まれた手榴弾と、ぼろぼろになったヤツの着ていた上着だった。

 

「おい、もう出てきて良いぞ。」

 

 机の下からなかなか出てこない女に声をかける。

 

「は、はい。」

「怪我はねえか。」

「は、はい。大丈夫です。」

「なら行け。直ぐに他のヤツラかヤツが戻ってくる。」

「あの、貴方は。」

 

 そう女が聞くと、俺の身体を光が包み始める。

 

「俺ァは問題ねえ。どさくさにまぎれられんのは今しかねえぞ。」

「あ、あの。」

「あ?」

「私、アーシア・アルジェントと言います。ど、どうもありがとうございました。」

 

 そう言って、頭をさげる。

 なんで、この切羽詰った状況で自己紹介をする。

 てか、そもそもさっきまで敵だっただろうが。

 この女の天然っぷりに唖然とする。

 

「貸しを返しただけだ、早く行け!」

 

 行けと言ったのに女は動かない。

 

「まだ、なんかあんのか?」

「貴方のお名前を…」

 

 ハァ、敵にまで名前を聞くか…

 だが、コイツはもう堕天使やあの神父のところには帰れねえだろう。

 そうすると、この後コイツは…クソッ、光が強くなってきやがった。時間切れか。

 

「…荒垣真次郎だ。」

「アラガキさん!どうもあり…」

 

 女が離している途中に目の前が真っ白に染まり、声が聞こえなくなる。

咄嗟に目を瞑る。

 

 そして、目を開くとそこはあの家の中ではなく、怪しげな魔法陣が描かれているオカルト研究部の部室だった。

 

「荒垣君!!大丈夫?」

 

 振り向くとグレモリーたちが揃っていた。

 

「ああ、問題ねえ。」

 

「服…切れてます。ガラスが沢山ついてます。」

 

 塔城が寄ってきて、服についたガラスの破片等を取り払う。

 

「最後に少し暴れただけだ。」

「あらあら、一応怪我がないか確認しますので上着を脱いでください。」

 

 姫島が言う。

 

「あぁ、大丈夫だって…」

「いいから、脱いでください。」

 

 なぜか塔城まで…

 

「…チッ、わかったよ。」

 

 変なプレッシャーを放つ二人の相手をするのが面倒になり、上着を脱ぐ。

 

「刺さったりはしていませんが、細かいかすり傷はあります。」

 

 そう言いながら治療を始めやがる。その間に気になったことをグレモリーに訪ねる。

 

「グレモリー、あの神父の『はぐれ』ってのはなんだ?」

「そうね、それの説明もしなくてはね。悪魔祓い(エクソシスト)は2種類あって神や天使の力を借りて悪魔を滅する正規のものの他に悪魔を殺すことに楽しみをもち、教会から追放されたはぐれ悪魔祓い(エクソシスト)があるの。」

 

 大体予想通りか。

 

「そんなヤツラは、天使の代わりに堕天使から加護を受け、堕天使は戦争で数が減った同胞の代わりにヤツラを戦力とするのよ。堕天使もはぐれ悪魔祓い(エクソシスト)』も両方とも自分のよくに忠実だから、関わるのは得策じゃないわ。」

「お話中すみません、荒垣先輩に聞きたいことが…」

 

 間違いなく、あの女についてだろうな。

 

「あの、アーシアは結局…」

 

 やっぱりか…

 

「お前らがいなくなった後、俺が暴れた。そのどさくさにまぎれて逃がした。」

「本当ですか!!よかった。」

 

 あの場はな…だがさっきの話しを聞くと…

 

「あれ、でもさっきの話からいくとアーシアも…」

「はぐれ悪魔祓いではないにせよ、堕天使の下僕であることは間違いないわね。」

「でも、アーシアは嫌がっていました!部長、なんとかしてアーシアを…」

「無理よ、どうやって救うの。彼女を救うってことは、堕天使を敵に回すことになるの。…そうなったら、私たちも戦わなければならないわ。」

 

 その話しを聞き、兵藤は悔しそうに俯く。

 

 しかし、その話しを聞きながら俺は別のことを考えていた。

 コイツが想定していんのは戦うとこまでか…やっぱりコイツらは覚悟が足りない。

 このままだと…

 

 

 

Side 堕天使

 

 バサッ

 

「カラワーナ急ぎましょう!」

「ミッテルト、落ち着いて。相手がグレモリーなら無闇に突っ込むのは危険よ。」

 

 私は先行する彼女を落ち着かせる。

 

「でもあの神父、今回はあの女を連れて行ったわ。あいつがどうなろうと知ったことじゃないけど、女の方は今回の計画の鍵なのよ!!」

 

 焦りながら彼女はさらにスピードを上げる。

 

「それでも、あなたが死んでしまったら元も子もないのよ。それに私たちは何が何でも戻らなければならない。そうでしょ?」

 

 彼女を追いかけながら言う。

 

「ッ。うん、ごめん、カラワーナ。頭に血が上ってた。」

 

 ふふ、こういう感情に素直なところは彼女の美点だと思う。

 それがいつも成功につながるわけではないし、失敗も多い。

 だが、良くも悪くも感情に正直な者というのは少ない、一緒にいて安心できる。

 

 今でも、考え事をしている彼女は不安そうにこちらを見ている、かわいいわぁ…ジュルッ。

でも、こんな可愛い子なのにあの朴念仁は…ストレートにアプローチしてるのに全く気づかないし、とっととくっついてくれないと二人まとめてという私の計画が…

 

「カラワーナ?」

 

 いけないいけない、今は周りを警戒しなきゃいけないんだから自重しなきゃ…

 

「気にしてないわ、身長かつ迅速に行きましょう。」

 

 キリッとした雰囲気で私は言う。

 

「うん!」

 

 私たちは警戒しながら飛び、目的地に着く。

 

 バサッ

 トンッ

 

 庭に降り立ち、家の中を覗く。

 

「ッ。これはひどいわね。」

 

 家具を始め、窓、壁無事なものはなにもない。

 

「あの男と女は?」

 

 ミッテルトがあの神父とシスターを探す。

 

「呼ばれて飛び出て俺様参上ッ!」

 

 ふざけた事を言いながら神父が出てくる。

 

「おい、あの女はどうした。」

「ミッテルトの姉さん、大変申し訳ないのですが…逃げられちゃいました、すみません!!」

 

 そう言いながら、ヤツはその場で天井すれすれまで飛び上がり、

 

1回

 

2回

 

3回

 

4回

 

 横に回転し、着地と同時に正座の体勢から両手を前に出し、頭を地面にこすり付ける。

 

 たしか…DOGEZAだったかしら?の姿勢をとる。

 

「そんなんで許されると思ってるわけ!謝罪するくらいならHARAKIRIしなさい!!」

「ひぃぃぃ、すみましぇ~ん。」

 

 頭を決して上げず、神父が謝罪を続ける。

 

 はぁ。

 

「漫才をやってる場合じゃないわ、ミットルテ。それに、今は戦力が大切なのはわかっているでしょ?殺してしまってはダメ。」

「カラワーナ様ありがとうごぜぇます、このお礼はかならずぅ。」

 

 神父はガバッと頭を上げ、こちらに擦り寄ってくる。

 

 ゲシッ

 

「いいから、早くシスターを探しに行きなさい。悪魔に奪われているようなら殺してでも奪い返しなさい。」

 

 擦り寄ってきた神父を蹴り飛ばしながら私は言う。

 

「アンッ、一部の人にとってのご褒美頂きましたッ!!行ってきます!!」

 

 ダッ

 

 神父は一瞬で姿を消す、力はあるのよね、あいつ。

 中身は腐ってるけど。

 

「カラワーナ、どうするの?」

「とりあえず、レイナーレ様に報告よ。儀式の日は明日なのだから私たちも探すわよ。」

「うん。でもクソ悪魔め。なにもしらないくせに邪魔ばかり…」

「ミッテルト、気持ちはわかるけどしょうがないわ。あいつらにとっては私たちの事情なんて関係ないもの。」

「でもッ!!」

 

 ぎゅっ

 

「本当に優しい子。」

 

 頭をなでながら、彼女を落ち着かせる。

 

「わかったから、子どもじゃないんだから離してっ!!」

 

 顔を真っ赤にするミッテルト…はぁはぁ…

 

 ハッ!?

 いけないわ、今は非常時なのよ。

 自重よ、自重。

 

「それじゃあ、行きましょう。」

 

 落ち着いた声音、彼女に告げ、空へ飛び立つ。

 

「うん。」

 

 その後に、彼女もついてくる。

 

 私たちはアジトへと急いだ。

 

 

 

 トンッ

 

 私たちはアジトである教会跡に付き、中へと入る。

 

「レイナーレ様、お伝えしたいことが…」

 

 中へ入り、膝を付き、レイナーレ様の反応を待つ。

 

 ………

 

 反応がない?

 

 私はそっと顔を上げる。

 そうすると、レイナーレ様はこちらに気がつかず、が祭壇に向ってなにかをつぶやいているようだ。

 

 私は聞き耳を立てる。

 

「大丈夫、私は出来る子。明日の儀式は必ず成功する。大丈夫大丈夫大丈夫…胃が痛い。でも、あのシスター、アーシアちゃんにはひどいことすることになっちゃう。あの子、洗濯、料理、家事全般やってくれてるとてもいい子なのに…でも私たちも引くわけにはいかない、皆のためにも。うう、胃が痛い。そういえば、イッセー君にもひどいことしちゃったな。この『○○を落とそう!!~男子高校生編~』に書いてある通りにやったんだけど…『どんなに楽しいデートでも最後にズタズタに言って相手をボロボロにすれば、簡単に死んでくれます。』ってすごいひどいよね、実際に出かけるのは楽しかったし、ああいうのは初めてだったし…結局彼は悪魔になっちゃたし、でも一度殺したことは背負わなきゃね。胃が痛い。大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫…。」

 

 ………

 

 ぶわっ

 

 レイナーレ様、おいたわしや。

 もとから内気で真面目な性格な方でしたから、追い詰められてしまって…

 

 しかも、あの本私が昔に書いたやつじゃないですか。

 

「カラワーナ、レイナーレ様はなにをやってるの?」

 

 振り向くといつの間にか顔を上げていたミッテルトが聞いてくる。

 

「…明日の儀式への精神統一よ。でも、緊急だし声をかけるしかないわよね。すみません、レイナーレ様お忙しいところ申し訳ありません。少々よろしいでしょうか!」

 

 ビクッ!!

 バサッ!!

 

「きゃう!!」

 

 レイナーレ様を驚かしてしまった…今、思いっきり羽が広がりましたね。毛も逆立ってますし…

 

「え!?二人ともいつの間に?もしかして今の見てた?どうしよう、え~と、そのあの…」

「レイナーレ様にご報告が…」

 

 スルーしてあげるのが優しさでしょう。

 

「え、あ、うん。なにかな?」

「神父とシスターが悪魔に教われ、シスターが行方不明が行方不明になりま「えええええええええええええええ!!!」…した。」

「どうしよどうしよどうしよどうしよ!!儀式はもう明日というか既に今日だよ!!胃が痛い。急いで探さなきゃ!!でもどこに?胃が痛い。土壇場で慌てないようにしっかり準備したのに、ぐすん。胃が痛い。どうしよ~~~。」

 

 完全にパニックになられてしまった。

 しかし、涙目のレイナーレ様も…

 はっ、いけないけない。ミットルテはレイナーレ様の本性を知らないから、あの仮面(自己暗示)をかぶった姿しか知らないし、私がフォローするしかないわね。

 

「レイナーレ様!!シスターとともにいた神父は無事であったため、現在捜索をさせています。レイナーレ様のご指摘のように時間もありません故全員が分散して捜索すべきかと思いますがいかがでしょうか?」

 

 私は混乱中のレイナーレ様に届くよう、大きな声で大げさに言う。

 

「ふえ?あ…コホンッ。そうね、良い采配だわカラワーナ。儀式は今夜、それまでになんとしてでもあの女を捕まえるわよ。二人も捜索に入りなさい、別行動中のドーナシークにも連絡を入れておきなさい。」

 

 なんとか落ち着いて仮面をかぶり直せたようですね。

 

「ただし、悪魔と単独で戦闘することは禁止するわ。良いわね?」

 

 ふふっ

 

 傷だらけのドーナシークを連れ帰った時のレイナーレ様の表情が頭に浮かぶ、きっとあの件が効いているのだろう。

 お優しいお方だ、本来ならこんなコト嫌いなはずなのに…なら、全力で支えるだけですね。

 そう考えていると、隣でミッテルトも微笑んでいる。

 

 目が合う。

 頷く。

 

「「はい、かしこまりました。」」

 

 私たちは声を揃えて答える。

 そして教会の外へと飛び立つ!

 

 後ろからレイナーレ様の声が聞こえる。

 

「では、私も!…胃薬を飲んでから。」

 

 …聞かなかったことにした。

 




ガイル01です。今回も読んでくださりありがとうございます。
 仕事が忙しくてなかなか投稿が…遅れてしまいすみません。
 とりあえず、後半どうしてこうry。独自設定にもほどがありますね、後ほど色々細くします。時々こういった他の人たち視点も入れていきたいなと思っているのでよろしくお願いします。

 では、また次回お会いしましょう。

[補足]
○ガキさん
 アーシアちゃん実は大ピンチでした。少しでも変なことをしていたら敵認定され、ぼこぼこにされてました。基本的には敵が女と言う理由では容赦はしません。ただし、原作の加入時よりは有里を始め、多くの人とのつながりのため大分優しくなってはいます。

○ペルソナ
 ドーナシーク戦とバイサー戦(ほとんど見てただけですが…)でレベルが上がり、レベル52となり、『利剣乱舞』(斬撃属性の中ダメージ技。敵全体を2~4回切りつける。)を覚えたため、使いました。この技の表現はこの作品の独自のものです、ゲームだとそこまでしっかり表現されないのできっとこんな感じだろうと言う風に書いて見ました。

○転移について
 山岸(原作のサポート担当、敵の弱点を調べたり、効果がランダムの魔法を使ってくれたりする。探索中は脱出させてくれたりもする。)も呼び戻すのは出来るが、送るのは出来なかったのと契約してても人間と悪魔では使う魔法陣が違うのかなと考えああしました。

○堕天使組
・カラワーナ
 今回の視点の人。見た目は25歳くらいのロングヘアのお姉さん系。モデル系のスタイル、外見のイメージは『戦国乙女の今川ヨシモト』かな。
基本的にはお姉さん系で気配りや配慮が出来、振る舞いもしっかりしている。
 だが、両刀。内面では大暴走しています。ドーナシークが好きだが、ミッテルトの方が好き。両方まとめていただくために色々暗躍中。
 レイナーレの中身に気づいており、色々フォローする。だが、困っていても助けはせず、微笑ましそうに見ている。つまりドSです。

・ミッテルト
 見た目は16歳くらいの小動物系のショートカット。外見のイメージは『魔法先生ネギまの泉亜子』、中身は『サモンナイト3のベルフラウ』に少し似ているイメージかも。
 ツンデレまでは行かないが強気な性格でちょっと天然が入っている。堕天使には珍しい癒し系、食事の仕方がリスっぽく食事のたびにカラワーナは悦に入ってる。

・ドーナシーク
 朴念仁。
 人や格下を侮る傾向があるが一度敵と認めたら全力を尽くして殺しにかかる。一切の容赦はしない。攻撃力は中級以上だが、防御力が圧倒的に低いため遠距離からの物量生かした戦法を取る。
 仲間内では面倒見が良い、天然で口説くため、本人は気づいていない。ただ、ミッテルトとカラワーナが威嚇をしているため彼の周りには彼女たちしかいない。
 レイナーレへは忠誠を誓っている。

・レイナーレ
 いつの間にか原作と大きくかけ離れたキャラ。真面目で弱気、泣き虫、いじられ、苦労人といった常識系キャラ。男性と付き合ったことはなく初心でもある。部下3人の関係に興味津々であり、ちらちらと見ている。基本的に戦闘は嫌いで今回のことも理由があるらしい…
 部下たちの前ではしっかりした姿でいるため、堕天使のマニュアル本を読み、それをもとに自己暗示をかけている。暗示がかかっているときのこともしっかり覚えているため、暗示が解けた後にいつも後悔をしているがそれを投げ出すことはしない覚悟はある。
最近ほしいものはよく効く胃薬。

・フリード
 基本的には原作と変わりはしないが、彼の発言には様々なネタを仕込むようにしている。アトラスとD×D以外はクロスさせる気はないが、彼の発言にはそんなこと関係なくネタをブッコミます。
あ、あとドSでMの両属性持ち。

以上、質問や感想等ありましたら遠慮なくよろしくお願いします。
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