IS 男子校出身者の非日常   作:あめん

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第10話 天誅侍外道丸 後編

ピットを出ると丁度反対側のピットから6機のISが出てきた。

編成は先ほど同様ラファール4、打鉄2だ。

今の陣形は前にボスともう1機の打鉄が居て残りは3歩ほど下がった所にいる。

定石通り来るなら盾のある打鉄がタンクで中遠距離が得意なラファールでチクチクするってのが妥当だろう。

俺ならそうする。

 

今回の俺の作戦は、人数が多くて勝てると油断しているボスの女以外を全員速攻で倒して最後にボスとタイマンをはる。

でも一人一人倒してっても時間がかかる。

ではどうするか?

秘策ならある。というかこれしかない。

作戦名は「ルールオブゴッド」いざ、EDFの誇りを思い出せ!

 

「あら、てっきり逃げたと思ったのに...賭けに負けちゃったわ」

「逃げてもらわないと負けが確定しますしね。今更たかだか6人如きでビビりませんよ」

 

もっと大人数とゴチャマンしてたんだからさ。全員ISだろうが俺もIS乗ってる以上条件は変わらん。

 

俺は今、今世紀史上1、2を争うぐらいの爽やかな笑みをしていると思う。

観客席に移動してた3人が何か話しているのが見える。なになに?

 

『笑顔が怖すぎる(苦笑)』

『同意ですわ。対峙した時もかなり怖かったですもの』

『悪魔が笑ったらあんな感じなのだろうな』

 

…聞くんじゃなかった

 

「あんた、さっきから調子乗りすぎよ!専用機貰ったのがそんなに偉いの!?」

ともう1人の打鉄の操縦者まで会話(舌戦)に参加してくる。

 

「一般男子生徒に流れ弾と称して嫌がらせするよりは偉いと思いますけどね」

「何ですって!?」

「あーうるせーうるせー。アンタらに割いてる時間はねぇんだ。とっとと死んでくれや」

敵のボスが俺をロックした。それに続いて、取り巻き共も俺に銃口を向ける。

おっと、行けない敬語が外れてしまった。

「失礼…お老害はお口を閉じて速やかにおくたばり下さい」

「吐いた唾は飲まないでおきなさいよ」

「その言葉そのまんまお返ししますわ」

 

ここで俺は束さんに教わったISのエネミーロックの裏技を行う。

と言うのは、まず本命の武器でロックをし、間髪入れず囮の武器でロックすると言うものだ。

そうすることで本命の武器のロック情報を囮武器の情報でかき消すことが出来る。

俺は敵の上空にSE500で幽鬼を数本展開し後列のラファールの1人にロック。そして直後手に持った鬼童丸2丁でロック。

当然外すつもりは無いがもし外しても幽鬼がぶつかりそこそこ大規模な爆発が起きる。

ほぼ回避は不可能だろうよ。

良し、準備OK。

 

「さあ、負ける準備は出来たかしら」

「負けた時の言い訳は考えましたか?」

 

模擬戦開始のカウントダウンが始まる。

 

3.2.1.0!!

 

くたばるがいい!!神の光を見よ!!

 

降り注ぐ数本の光の矢。

傍から見たらとても綺麗なものだろう。

着弾と同時に辺りを光が覆い爆発する。

吹き飛ばされるボス格の女。巻き上げられる砂煙。

煙が晴れるとそこにはボロボロのIS6機の姿が。

 

「ラファール全機、戦闘不能!ピットまで戻ってきて下さい」

 

ボス格の女は呆気に取られている。

流石に爆風のみで打鉄は落とせないよな。

とりあえず当初の作戦通りもう片っぽを殺ってしまおう。

鬼童丸を量子化し、スラスターを吹かして一気に近づく。蹴りを入れリーダー格から強制的に距離を取らせる。

ついでにリーダー格の打鉄の足を地面から展開した怨鎖で捕縛し動きを止めさせる。

 

「あ、あんた、ひ、卑怯よ!!」

「勝てば官軍負ければ賊軍」

「なッ!!」

 

再度、右手にのみ鬼童丸を展開する。相手の打鉄も刀を展開し、向こうから突撃してくる。

その意気や良し。

右手の鬼童丸で切り結ぶ。と同時に左手にも鬼童丸を展開する。

慌てて打鉄は引こうとする。

 

「時すでにお寿司。全弾持ってけ!」

 

5連射し最後に鬼童丸を横薙ぎ一閃。

残念…意気までは良かった。

 

「ちゅーかそもそも良く卑怯とか言えますよね。6対1ッスよ?」

「アンタ、絶対に許さないから!」

「別に格下ごときに許しを乞う必要は無いんスよね」

 

てか、まだ動けなかったのね

指をパチンと鳴らし怨鎖を解除する。

打鉄がライフルを撃ちながら突撃してくる。

そんなん当たるわけないだろ。バカかな?

俺は連続螺旋機動で全弾回避し、すれ違いざまにライフルを首斬りで真っ二つに。

残る武器は剣のみ。一度距離をとる。

ちなみに手甲は意外に伸びるのだ。

一零停止をし、再度瞬時加速で突撃する。刀を「首斬童子」を開き刀を挟む。

 

「さあて、折っちゃおうね!」

 

力を入れ、刀を「切る」

バキと言う音が響き、柄と刀身が真っ二つになる。

 

「あ、アンタの力は分かったわ。ここらで手打ちにしましょう」

「手打ちィ?」

「ええ、勿論タダでとは言わないわ。これ以上やり合ってもお互いに得はないでしょう?」

「そちらの要求は分かったっスよ。こちらの要求はアンタの命乞いなんでもう特に見るものも無いんスよね」

「じゃあ…

「じゃあもクソも後はアンタが死ぬだけなんだよなぁ」

 

 

試合終了のブザーが鳴る。

試合時間は3分34秒。うーんカップラーメンなら伸びてるしウルトラマンならとっくに帰っている。ラーメンは2分が至高だから兎も角、せめてウルトラマンが帰るまでには倒したかった。精進せねば。

俺は何も言わずにピットに戻る。

待っていたのはさっきまで練習していた3人と織斑先生だった。

 

「いやー疲れまし…

「やり過ぎだ。馬鹿者」

 

俺の上にものすごい威力の出席簿が落ちた。

打鉄のシールドなら破壊出来そうな威力だ。首逝ったわ(物理)

しかし即座に復活する首の骨。

即座に治るとはいえ痛えもんは痛え。

 

「何がです?」

「最初のアレだ」

「俺はただ障害物を退かす為に最適な一撃を撃っただけですよ?」

「方法の問題では無い、威力の問題だ」

「それに対する対価は支払ってますが...?そもそもあの人たち5人で自分のSE500も削れますかね?削れないとしたら実質500削るって大戦果ですよ?」

「それでもだ。お前の第三世代兵装の一度に使えるSE量に制限をかける。毎回こんなことをされてはたまったもんでは無い。着替えて私と一緒に来い。事情聴取もあるのでな」

 

これはヤバイ。

 

「クラスパーティーはどうなるんですかぁ?今日なんですよ?」

「聴取と制限をかける作業が終わったら行っていいぞ」

 

あ...(察し)

 

着替えて織斑先生に連行される少年の背中はとても寂しそうだった。と一部始終を見ていた少年少女は語った。

 

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