†MULTIPLE AIGIS†SPECIAL Ξ THE HAPPINESS DIZAIA   作:てゐと

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こんにちは!一気に行きたいです


†MULTIPLE AIGIS†SPECIAL Ξ THE HAPPINESS DIZAIA episodeⅣ 第四話

シャーヴァル「八年たっても変わらない…。いや…」

目をつぶるとそこには昔の記憶が呼び戻される

シャーヴァル「懐かしい。懐かしいだけに…。やはり後ろ髪を引かれそうになってしまうな…」

夕暮れ時、ほんの少し寂しい顔をしてたどり着いたのは…。かつて惨劇が起こってしまったシャドーのダークポケモン研究所だ。オーレ地方に来たという事から少し寄り道してみたいと思ったのだ

シャーヴァル「もう完全な廃墟になっているか…。あれから八年近く。当然だな…」

セキュリティはもはや機能しておらず、外の建物の半分くらいは吹き荒れた砂に埋もれている。中は所々錆びてはいるが比較的綺麗だった。しかし真っ暗な事もあってかシャーヴァルは懐から拳銃のアタッチメントにもあるライトを取り出して視界を照らす

シャーヴァル「見かけだけだな…。目をつぶれば昨日のように思い出せてしまう…」

綺麗な過去に混じり一瞬フラッシュバックする凄惨な過去。そっと目を開けると再び歩み出す

シャーヴァル「お前たち…。俺はこの過ちと同じことを誰にもさせないために、同じことをしようとする奴等を潰しに行く。見ていてくれ、それだけが…。永遠に生きて罪を償う俺にできる弔いだ」

やがて歩きながらとある部屋にたどり着いた。偶然にも崩れた天井や床が天然のスロープになっていたため本来エレベーターを使わなければ行けない階層に行けたのだ

シャーヴァル「…。空き巣にしては丁寧な荒らしかただな」

入った時から違和感を感じていたが場所が場所だっただけにその違和感は確信になった。この部屋にはつい数日前に誰かが何かを探していた痕跡があった。その部屋とは…。シャーヴァルがダークネスポケモンになったダークネスポケモン研究室だ

シャーヴァル「なるほど、あの薬に関する資料だけが綺麗に無くなっている。予想通り奴等はここからダークネスポケモンを作り出したのか」

ダークネスポケモンになったあの日。それ以前から施設を出入りしていたシャーヴァルぐらいしか何を持ち出されたのかがわからないくらい普通に見えた資料棚。他のメンバーでは違和感すら無かっただろう。ここに来てよかったと心底思わされる

シャーヴァル「…。他に手掛かりになるものは無さそうだな…」

軽く漁るがやはり相手はそう手掛かりを残すほど間抜けではなく何もなかった。シャーヴァルはしばらく黙祷すると研究所を後にした

 

 

 

 

 

 

シャーヴァル「戻った」

ステイル「お帰りなさいませ。リーダー」

シャーヴァル「お前も早く寝ろ。もう数時間で夜明けだ」

ステイル「はっ。では失礼します」

シャーヴァルが帰ってくるまで番をしていたステイルを中に入れて車のメンテナンスを軽く終わらせる。発信器や盗聴機を付けられていないか探すのはもはや癖のようなものであった

シャーヴァル「異常無し…。だいぶ長居をしていたようだな。いや、オーレ地方を走ることを前提としたバイクではなかったからか…」

オーレ地方。かつてシャドーと呼ばれる悪の組織が人工的に心を閉ざしたダークポケモンを使って二度暗躍した地方。他の地方に比べると町が少なく、治安の悪いところはとことん悪い。さらに野生ポケモンが全くと言っていいほど生息しておらずこのアイオポートですら周辺の海にコイキングすら生息していないのだ。そしてそんなオーレ地方は大半が砂漠。さらに一部地域では地形が悪く、それを走破できる乗り物が必須。とりわけ通常のバイクなどではまともに走れないのだ

シャーヴァル「懐かしさに浸っている場合ではないな、急がなければ…」

 

かつての忌み地に別れを告げてシャーヴァルたちはオーレ地方を後にした

 

 

 

 

 

シャーヴァル「起きろ。お前たち」

朝になり全員を起こすシャーヴァル。目的地に到着したのだ

エルッタブ「ここがスオリア地方…」

一見のどかな景色が目に写るがそれと同時にエルッタブは察した

エルッタブ「野生のポケモンがいないんだな」

シャーヴァル「ここも密猟され尽くしたのかもしれないな」

海から密航してきたため砂浜の痕跡を消してから再出発。フリダラシティへ向かっていた

シャーヴァル「再三注意しておくがもうこの地方は奴等の庭だ。今も見られていると思っておけ」

クラッパ「不気味だすねぇ…。こんなキレイな土地なのに」

トットッパ「本当にな、シャーヴァル様が嫌な顔してる理由がわかるぜ…。ん…?」

ふとその時。トットッパは茂みに何かを見つけた

トットッパ「シャーヴァル様!誰か倒れてます!」

シャーヴァル「…。罠の可能性がある。悪いが止まらない」

瀕死の人やポケモンを使って誘きだす罠がある事を思い出す。大抵近づいたら皆殺しか拉致のどちらかだ

クラッパ「あれ!向こうからなんか出ただす!」

倒れた人物へ奥から迫る数人の男たち。手には武器を持っている

シャーヴァル「…」

 

 

 

 

 

「ようやく捕まえたぜ。手こずらせやがる」

金色の髪を掴んで乱暴に立たせようとする男。痛みに耐えながら女性が振りほどこうと必死だ

???「止めてください…。神はこのようなことをお許しになりません…!」

「神様だとよ!じゃああの世で神様に言ってくれよ。信じてほしけりゃ金を降らせろってな」

シャーヴァル「目障りだ、その手を離せ」

車を降りて歩いてきたシャーヴァルに注目が集まり、前触れもなく数人が襲い掛かってきた!だがそんな勢いに目もくれずシャーヴァルはなにも言わずただの格闘で一方的に迎撃する

「つ…つえぇ…」

シャーヴァル「黙れ」

首を掴んで木が密集している所に投げ飛ばすと何本かをなぎ倒しながら飛んでいく男。そして他の仲間が逃げるのをシャーヴァルは逃がさない

 

ステイル「リーダー…!?何をなさって…」

車の中からその光景を目の当たりにする鍼組。なんとシャーヴァルが男たちを皆殺しにしているのだ

ソフィア「ステイル。止めちゃダメよ」

リヴェータ「この地方では首を突っ込んだら敵は皆殺しにしなきゃ後が面倒なのよ。仲間を呼ばれたり顔が知れたら今回の任務も失敗に終わる可能性があるわ」

ルヴィローム「アタシに任せりゃいいのによ。キッシシ…」

リヴェータ「あんたは雑なのよ。じゃあ行ってくるわ」

そう言って車を降りてつまれた死体に歩み寄るリヴェータ。シャーヴァルが一言「頼む」と言うと左腕の包帯の下から異形な腕が露になり死体をまるでミンチにでもしているかのように喰らい始めた

 

 

シャーヴァル「お前。この地方の人間か?」

???「は、はい…。危ないところを助けていただいてありがとうございます」

シャーヴァル「次はないぞ」

???「あっ、あのっ!もしよろしければ私の教会に送ってもらえないでしょうか…。とある理由でここまで来たのですが引き返す途中で襲われてしまいまして…」

リヴェータ「終わったわよ」

シャーヴァル「…。リヴェータ」

リヴェータ「…。はいはい。わかったわよ」

シャーヴァル「条件がある。俺たちの事は他言無用にしてほしい」

???「そのくらいでよろしいのですか?」

シャーヴァル「そのくらいで充分だ。乗れ」

 

 

 

カテドラ「申し遅れました。私はカテドラと申します」

シャーヴァル「お前たちは名乗るな。この地方の治安は知っているだろう。いくらシスターと言えども簡単には名乗れない」

カテドラ「それでも構いません。命の恩人であるあなたがそう言われるのならそれに従います」

シャーヴァル「その教会とやらはどこにある。昔来たことがあったがこの地方に教会と言えば逆側にあるバフォットシティにある悪徳教会だけのはずだが?」

カテドラ「この地方には五年前に来ました…。場所はフリダラシティ近辺です」

シャーヴァル「なぜそこに?フリダラシティは現在破棄されていると聞いているが」

カテドラ「お詳しいんですね。まだ街が破棄される前に復興を援助するために別の地方から来たのですがもう残っているのは私だけで…」

左目につけた眼帯に触れるカテドラの表情はとても悲しそうなものだった

カテドラ「街はもう元には戻りませんし私も別の地方に行く資金もありません…。それなのに…」

シャーヴァル「何か訳があるのか?」

カテドラ「孤児となった子供たちを引き取って暮らしていたのですが先日子供たちが全員連れ去られてしまったんです…」

シャーヴァル「気の毒だな」

先ほどから淡白な返しを続けるシャーヴァル。身の上話は他人を欺くのにうってつけだからだ。同情を誘えばそれだけ心を許す。その隙間を浸け入れられる経験を何度もしている。メンバーに名乗るなという指示もそのためだ。ファーストコンタクトを絶ってしまえばセカンドコンタクトには進まない

 

 

 

 

シャーヴァル「…。シスターカテドラ。なぜ引き返す?」

カテドラ「先ほど襲われていたには理由がありまして…。あの方々が子供たちをさらった人達だったのです。ですがフリダラシティに子供たちを輸送したと盗み聞きをして逃げる途中で見つかってしまって…」

シャーヴァル「おかしい話だな。フリダラシティとは真逆の方向だろう」

カテドラ「私にもわかりません…。いつ、どうやって真逆にあるフリダラシティへ子供たちを連れていったのか…。子供たちは無事なのか…。あぁっ…!」

泣き崩れるカテドラ。さすがにここまで来ると演技としてはやりすぎだ

シャーヴァル「…仕方ないか、シスターカテドラ。これも何かの縁だ。送る場所に近いなら探してやる」

カテドラ「私も行きます…!」

シャーヴァル「足手纏いだ。シスターは教会で子供たちを待ってやればいい」

冷たくも危険に晒すまいと突き放した言い方をする。やがて教会に到着した一行は一度休憩を挟むことにした

 

 

 

 

カテドラ「改めましてありがとうございました」

シャーヴァル「まだだ。子供たちを連れ帰ってからその言葉を言ってくれ」

目を会わせず窓の外を見ているとすばやい何かが窓を割って侵入してきた!飛びかかられるその前に銃撃音が鳴り響く!

ルヴィローム「ホント相変わらず物騒な地方だ。良くこんな所で何年も生きてこれたなぁ?」

マグナムで木っ端微塵になる襲撃者の頭。反射神経がおかしいくらい冴えているルヴィロームからすればまと当てゲームのようなものだ

カテドラ「今までこんなこと無かったのですが…」

シャーヴァル「どうだ?」

後からドアを開けたリヴェータたちは返り血を拭いながら歩み寄る

リヴェータ「片付いたわよ。もう居ない」

隠れていた賊を皆殺しにしたことを確認するとシャーヴァルたちは教会を後にする

カテドラ「あっ…!あのっ!ご無事をお祈りしております…!」

シャーヴァル「戸締まりはしておけ」

その言葉が交わされると教会のドアは静かに閉じられた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

五話へ続く…

 




お疲れ様でした。ここからめっちゃ死傷描写増えます!ご注意ください!
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