†MULTIPLE AIGIS†SPECIAL Ξ THE HAPPINESS DIZAIA   作:てゐと

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こんにちは。エピローグと同時に投稿します


†MULTIPLE AIGIS†SPECIAL Ξ THE HAPPINESS DIZAIA episodeⅣ 第七話

 

 

 

 

 

シャーヴァル「お前が紅袖か」

紅袖「あら、すっかり有名人になっちゃいました?」

シャーヴァル「ブラックリスト入りするぐらいにはな」

紅袖「光栄ですね。ん…?」

じろじろと見られている事に気がついた紅袖はため息を吐くとマチェットナイフを投げつける。その宛先はルヴィロームだった

ルヴィローム「なるほどなぁ…」

それをマグナムで撃ち落とすとそれに跳ね返った弾丸が紅袖の仮面を弾き飛ばした。それを見てルヴィロームはニヤリ笑う

ルヴィローム「聞き覚えがあるとは思ったがまさかくたばって無かったとは驚きだ。キッシシシ…。お父様は元気かよ?シモの世話大変だろ?キッシシシ!!」

紅袖「はぁ…。お父様はお前が殺したでしょう?白々しい…。本当にどこまでも目障りなのですね」

シャーヴァル「ルヴィローム。知り合いか?」

ルヴィローム「知り合いもなにも、わたしの姉貴だ。わたしが殺しの道を選んだのに対して親父殿のシモの世話をすることを選んだ腰抜けだ」

紅袖「人の嫌な思い出をぺちゃくちゃとうるさいですね。お前のような愚妹になるとわかっていたなら幼少の頃にその首捻切っていましたのに」

ルヴィローム「おいおい。両手でわたしに何一つ勝てなかったくせに片手で強がるなよ。あ、シモの世話だけはわたしより上手いか?キッシシシ!!笑えるぜぇ!しかも紅袖だったか?このシャーヴァルにあやかりすぎだろ。二番煎じがやべぇよ、なぁ?ルーデェ…?」

紅袖「本名などとうに棄てましたが…。お前はどうやらここで殺しておかなければいけないようですね…。さすがに喋りすぎです。弁えろゴミムシ」

ルヴィローム「はぁ~?姉貴が?わたしを殺す?たった一人の肉親だぜ?かわいいかわいい妹だよぉ?お姉ちゃん~」

紅袖「気色悪い。反吐が出る。尻で喋って口で糞してるのか?血生臭いんだよ血便野郎。便器に流されろ」

ルヴィローム「やだぁ~お姉ちゃん怖い~。シャーヴァル、アイツはわたしに任せな」

ボソッとシャーヴァルへ言伝てをしてルヴィロームはぶりっこの演技をしながら紅袖に言い放つ

ルヴィローム「ねぇねぇお姉さま!連れションしようぜ…、積もる話もあるだろ?姉妹水入らずで殺し合おうじゃねぇか」

紅袖「我が愚妹ながら妙案ですね、いいでしょう。では皆さん。フードと仮面を取ってください。初陣の方もいるでしょうが頑張ってください。それでは」 

その場から遠退く二人。残されたシャーヴァル達は戦闘態勢に入る

???「ちょっと見ねぇあいだにずいぶん知らねぇ奴等引き連れてんじゃねぇか。しっかしまぁフライフェイスまでいるとはな」

シャーヴァル「その声…!」

ベノ?「よぉ、久しぶりだな、シャーヴァル」

フードと仮面を最初に取っ払ったその姿は…この物語を知るものなら誰しもが知っている顔。ベノだった

ベノ?「んだよ、その顔。あり得ないもん見てるって顔だな?」

シャーヴァル「当たり前だ。同一人物がこの世に二人と居たら驚くに決まっている」

ベノ?「同一人物?あぁ、オリジナルか。補足が抜けてたな。俺はオリジナルのコピー品、アナザーベノってらしいぜ?つっても俺自身その感覚はねぇが」

シャーヴァル「過去のベノの血からクローンを生み出したのか…」

よく見ると今のベノと違い角はひび割れておらず耳も完全な状態だ。シャーヴァルは暴走した時のことを思い出す

シャーヴァル「あの時は角と耳で済んだようだが…。お前に対してはそこで済ませる自信はない」

アナザーベノ「殺すつもりか?」

シャーヴァル「全員まとめてだ」

アナザーベノ「だとよ。お前らいい加減取れよ」

その一言を皮切りに一人除いて全員がフードを脱ぎ捨てる。それぞれを見てシャーヴァルは全員に目配せをする

シャーヴァル「数で圧すぞ」

シュナーレ「音速を捕らえられない時点で相手になりませんわね」

ゼラア「…。来い」

エルミス・アンジュ「…」

???「お前たちがあの魔王の仲間か」

シャーヴァル「お前は?」

リン(改)「我が名はリン。我が主冥王に使えし騎士なり」

体の大部分が機械となりサイボーグとして現れたのはエピソード2で登場したリンだった

リン(改)「我が主に今一度お仕えするためにも、今は同盟たるジンティアの傘下にいる。我が剣の錆びになりたい者からかかってくるがいい」

リヴェータ「声帯まで機械だと聞きにくいわね」

リヴィリーナ【醜い声だよね】

ソフィア「見た目も酷いのがいるのかしら?フードを取らないなんてやる気がないの?」

葉巻を踏み潰して挑発するソフィア。アナザーベノがそれを聞いて無理やりフードを取っ払った

アナザーベノ「いつまでそうしてやがる。覚悟決めろ」

???「っ!」

シャーヴァル「っ!…。どうしてだ…」

???「どうしてでしょうね…。シャーヴァル」

エル「リーダー、知り合いか…?」

シャーヴァル「あり得ない…なぜだ…、ベノのみならずなぜお前が…」

アナザーベノ「こいつは俺と違ってホンモノだぜ?一度殺したんだ、やれねぇなんて言うなよ?」

シャーヴァル「何故だ…」

バボーチカ「なぜでしょうね…?」

最後の仮面とフードの中には…、過去に暴走したシャーヴァルが殺めてしまったはずのバボーチカの姿があった…

バボーチカ「ごめんなさい…。ごめんなさい…!」

涙を流しながらエナジーボールを乱射。それに紛れてアナザーベノとゼラアが切り込む!同様しているシャーヴァルを守るべくステイルとたらこが前に出る!

ステイル「リーダー!」

たらこ「れんが!キサラギ!リーダーを!」

アナザーベノ「おいおい。余所見かよ?」

たらこのガードを力ずくで崩すと胸ぐらを掴んで隣のステイルに投げつける!同じく態勢を崩したステイルにゼラアが力を貯めた一撃を放つ

ゼラア「ギガンティック・フィスト!!」

ステイル「ぐああっ!!」

なんと腕が肥大化し、まるで大木で殴り付けられたかのように軽々と吹き飛ぶステイル。身長2mに巨体が吹き飛ぶ様をれんがたちは現実なのかと目を疑う

リヴェータ「律儀に対戦相手を決めてる場合じゃないわね」

リヴィリーナ【いくよ!】

飛び出すリヴェータ、リヴィリーナ。少し後ろからソフィアがアナザーベノとゼラアに攻撃を仕掛ける!そこへ相手側からリンも参入する!

アナザーベノ「よぉババア!元気してたかよ!」

ソフィア「二枚目にそんなことを言われて光栄だわ」

アナザーベノ「なんでてめぇがここにいるかなんざ知らねぇ。アイツの顔の借りを返してやらぁ」

ソフィア「その彼女の敵になってる自覚、あるのかしら?」

アナザーベノ「知るか。記憶があるだけで敵味方なんざ関係ねぇよ!」

ソフィア「愚かね、とても悲しくもあるわ」

 

リン(改)「ふんっ!小娘ごときの力で我が力を止められるものか!」

リヴィリーナ「…!」

すばやい身のこなしでナイフを投げつけるリヴィリーナ。だが軽く払い落とされ巨大な剣による一撃が遅い来る!

リヴィリーナ「っ…!」

素早くシャボンを作り出して一撃を受け止める!とてもシャボンとは思えないほどの耐久で完全に威力を殺す。そのままシャボンを打ち出して強引に距離を取らせる

リヴィリーナ(くっ…!私の能力がリヴェータたちに効かなければいいのに…!)

リヴィリーナの能力。サリエールヴォイスは自分の声を聞いた者を即死させるというもの。正直集団戦にはまったく向いてない

リヴィリーナ(仕方ない…。聞こえないことだけ祈ってこうするしかないか…!)

上空へシャボンを投げると大きなドームの形になって二人はシャボンの中へ、密室が出来上がった

リヴィリーナ「死ね…!」

リン(改)「…?何を言っている?」

リヴィリーナ「は…?なんで?私の声を聞いて生きてるなんて…!」

リン(改)「ほう…そういうことか。我の体は半分は機械!そのような呪いが通用すると思うな!」

リヴィリーナ「くっ…!ヤバい…!」

前代未聞。自分の能力が効かない相手にリヴィリーナは顔をしかめる。大声で聴覚を潰すことも迂闊に出来ないため考え込む

リヴィリーナ(リヴェータに相手変えてもらおうかな…?相性悪すぎ!)

 

リヴェータ(リヴィ…!殺せないの…!?)

ゼラア「とあっ!!」

一瞬の余所見で大きく殴り飛ばされるリヴェータ。だが腕を異形にすることでガード。すぐさま襲いかかる!

リヴェータ「はぁぁぁっ!!」

ゼラアは腕を肥大化させてガードする。しかしそれを見越してリヴェータはその腕を掴み、そのままシャボンへ向かう

リヴェータ「リヴィリーナ!!」

リヴィリーナ(リヴェータ…!)

お互いの考えは通じあっていた。リヴィリーナがシャボンを乱反射させてリンを強引にシャボン内から追い出すと交代するようにゼラアが投げ込まれ、リンに向かってリヴェータがバイオレンスハザードの衝撃波を放ちお互いの相手を交換させた!

リヴィリーナ(本音を言えばベノの偽物がよかったけど…!だってたぶん色的にこいつがゼラアってのでしょ…?殺せないじゃん…!っていうか早く立ち直ってよ!)

ゼラア「来ないのか?ならばこちらから行かせてもらう」

妙に正々堂々としたゼラア。首のマフラーを靡かせて攻撃に移る

 

 

 

れんが「リーダー!どうしちゃったの!?ねぇ!」

エル「ここまでリーダーがショックを受けるとはな…。どうする…?手の出しようがないぞ」

トットッパ「それでもやるしかないだろ。俺達はもう一般人じゃない。リーダーの忠実な仲間だ!」

エレッサ「そうだね…。わたあしたちでどうにかしないと…」

キサラギ「…やりますか?」

クラッパ「やるだす!」

れんが「よぉし!私とキサちゃんはあの誰も相手してない奴!他はそれぞれに!」

れんがの号令で同期組が走り出す!だがエルだけが違和感に気づく

エル「一人どこに行った…?」

 

 

 

 

ルヴィローム「楽しいな!ずいぶん殺しが上手くなったみたいだな?えぇ?」

紅袖「当然ですよ…。全てはお前を殺すために磨き上げて来たんですからね!私はお前を守ろうとした!なのにお前は私から全てを奪った!それだけじゃない!嫌々で生きてきた裏世界でさえ!お前はハイエンドとして名を馳せた!!どこまでも私の目の前に来て邪魔をする!!」

軽く「よっと」と笑いながら攻撃を避けるルヴィローム。余計な蔑み笑いが紅袖の復讐心に火を灯す

紅袖「お前さえ!お前さえいなければ私は!」

ルヴィローム「私をダシに自分が一番だったなんて夢でもみてんのか?寝言は起きてる時に言わないもんだぜ?」

紅袖「一番だと…?私は…!幸せを掴みたかった!だがもう私に幸せはどこにも…どこにもない…!お前に踏みにじられたんだ!!だから私は決めた…!ジンティアで他者へ不幸を撒き散らす…。そうすれば私は誰よりも幸福になる…!!」

ルヴィローム「他人を踏み台にして幸福?なぁ…お姉ちゃんよ。それってただ自分より下を作って喜んでるだけだろ?ガキの積み木遊びと変わんねぇなぁ」

紅袖「いちいち癪に触る…!」

ルヴィローム「逆恨みも大概にしとけよ。実姉ながら見てて痛々しいし醜いし惨めで見てらんねぇ」

紅袖「ルヴィロームゥゥ!!」

兎組を悠々と相手したりザラームやリンたちの様子を見ていた冷静な紅袖はそこにはいなかった。そこにいるのはただ己を悲劇のヒロインとして妹に全ての恨み辛みを八つ当たりしようとする哀れな姉だ

ルヴィローム「おいおい。姉妹水入らずっつったろ?」

ポロっと何かをコートの中から落とすとそれはいきなり光輝き第三者の目を潰した

シュナーレ「くっ!目が…!」

バンバンバン!!

三回の銃撃音と共に両足と頭を撃ち抜かれてシュナーレは即死した

ルヴィローム「どれだけ速かろうが撃ち殺すにゃ一瞬あれば充分だ。無駄弾撃たせやがって…。さてお姉さまよ。お邪魔虫は殺した。続きと行こうぜ」

紅袖「シュナーレさんさえ瞬殺とは…。お前はどれだけバケモノになりたいのですか…?」

ルヴィローム「邪魔さえしなきゃ殺しゃしねぇよ。もっともてめぇらジンティアにゃ食いぶち潰された恨みがあるんでな。朗らかな老後を過ごせると思うなよ?」

紅袖「お墓の下で眠らせてやるとでも?」

ルヴィローム「それで済んだら良かったんだがな。ご想像におまかせするぜ」

 

 

 

ベルゼブブ「なかなか速い…!だが…!」

エルミス・アンジュと戦うベルゼブブ。いくらパワーダウンしていても苦戦するほどではなかった

ベルゼブブ「お前より速い奴なんて元の世界にいくらでもいた!それらに比べれば遅い!!」

スピード勝負で圧倒するベルゼブブ。羽で地上に叩き落とす続いてそっと舞い降りた

ベルゼブブ(こいつがエルミス・アンジュというのなら殺せば約束に背く事になる…。今は押さえ込むしかないか…)

魔法を詠唱すると重力を強めてエルミス・アンジュの自由を奪う

ベルゼブブ「おとなしく伏せていろ」

その時、エルミス・アンジュの仮面の中にある目が赤く光を灯した

エルミス・アンジュ「BELIAL SYSTEM STANDBY」

風を切る音さえ置き去りにして先程と比べ物にならない速度でタックルで大きく怯むベルゼブブ。一切油断していなかったがあまりの速さに反応が遅れてしまったのだ

ベルゼブブ「重力魔法を受けてこの速度だと…!?」

一瞬一瞬の判断で攻撃をいなして行く。だがこうなってはラチが開かないとベルゼブブはその姿を変える。腹部に大きな口。その中から龍の頭が二つ出現。羽は短くよくある悪魔の羽のようになり両腕には三つの爪を模した部位が生成された

ベルゼブブ(アクジキング)「そこだ!」

龍の頭がブレスで併殺を狙う。それを回避して近づいて来たところをベルゼブブが捕まえた

ベルゼブブ「少しおとなしくしていてもらおうか!」

捕まるや否やエルミス・アンジュはそのままベルゼブブごと超音速で飛び立つ。意地でも離さないベルゼブブを高速飛行しながら廃墟に押し付ける。これにはベルゼブブも難色を示すがしっぽで絡めてさらに固定させる

ベルゼブブ「これだけ密着しているなら避けられまい!」

腹部の口から光線を放つ!がっしりと固定されているだけあって直撃したエルミス・アンジュはベルゼブブごと墜落した

 

 

 

れんが「キサちゃん!」

バボーチカ「ふっ!」

サイコキネシスで先に飛ばされたキサラギにれんがをぶつけてエナジーボールを再び乱射。二人は倒れてしまう

れんが「リ…リーダー…!」

シャーヴァルへ歩み寄るバボーチカ。その目は涙で溢れていた

バボーチカ「隊長…。逃げてください…」

シャーヴァル「バボーチカ…。訳を聞かせてくれ…」

バボーチカ「私はあなたに殺された後、よみがえってしまいました。ジンティアによって…ナンバーズと呼ばれる七人に選ばれました。ダークネスポケモンを管理し、生かすも殺すも自由にできる絶対制御の役割として…。記憶をそのままに、ジンティアの命令に逆らえぬよう…」

シャーヴァル「お前を救う方法か何かあるはずだ…!」

バボーチカ「ありません。私は実験被験者として長く、ジンティアの改造に晒され続けてきました。おかしいですよね…。記憶はあの頃のままなのに…望みもしない殺戮を体が勝手にしちゃうんですよ…。もう私が私で無くなっている…だから、私を殺してください…」

シャーヴァル「…」

出来ない。シャーヴァルの口からはとても言い出せない。なぜならシャーヴァルはバボーチカを自ら殺めた事で今の不殺を貫く事を心に決めた。全ては彼女の死から始まったことだった

バボーチカ「お願いします…。隊長。私をみんなの所へ帰してください…」

シャーヴァル「俺は…俺は…」

お前をもう一度殺すなんて出来ない。その言葉が口からは出なかった

れんが「くっ!うあああっ!!」

不屈と根性で立ち上がりバボーチカへ掴みかかるれんが。振り向くこと無くいい放つ!

れんが「リーダー!私達の任務はリーダーについていくこと!だけど!リーダーはなんのためにここへ来たの!?もう二度とリーダーがおかした過ちを!同じ悪夢を起こさせない為じゃなかったの!?」

シャーヴァル「れんが…」

れんが「今回だけで終わらせることは出来なくても私達はずっとリーダーについていくよ!だからリーダーは!リーダーの心のままに走って!!」

その一言がシャーヴァルの中で徐々に大きな炎となって使命を燃え上がらせる。顔を上げるとバボーチカの顔が見えた

バボーチカ「シャーヴァル…!行って…!」

それが背中を後押しした。覚悟を再びに走り出しれんがとバボーチカの横を走り去る。二人が見たその横顔は、その目は、強い意思を放っていた

バボーチカ(シャーヴァル…。信じています…)

 

アナザーベノ「来やがったか!」

その気配をいち早く察したアナザーベノが斬りかかる!それとシャーヴァルの影角がぶつかり合う

アナザーベノ「遅かったじゃねえか!久しぶりの会談にずいぶん花開いたみてぇだな!」

シャーヴァル「あぁ、もう充分なほどにな…!」

迷いを振り切ってアナザーベノとリンの二人を一人で圧倒するシャーヴァル。二人を蹴り飛ばして距離を取ると影角を地面に突き刺し、脇差ししたもう一本の刀を抜刀する

シャーヴァル「ベノの記憶があるならわかるな…!?」

その目を漆黒に染め、シャーヴァルは二刀流で戦い始めた!

アナザーベノ「チッ!封印したんじゃなかったのか!?」

リン(改)「ぬぅっ!なんだこの動きは!」

普通なら、二刀流というものは左右の刀の長さが異なり長い刀の隙を短い刀で補うというのが一般的だ。だがシャーヴァルは違った。影角という自在に長さや形、強度を変えられる刀であることを生かして翻弄。攻撃は全て普通の刀で賄っている

ソフィア「久し振りに見たわね」

リヴェータ「アイツ二刀流なんてできたの?」

ソフィア「赤夜叉。それがシャーヴァルが過去に裏世界で通っていた二つ名よ。今でこそバトルスタイルは影角頼りに見えるけれど昔は違ったの。全身に刀を装備して折れるまで酷使、折れたらそれを戦場に挿し捨ててすぐに次の刀を使い始める。彼が暴れまわった戦場には常に折れた刀が散乱して右袖のみに血がベットリとついていた。87億ポケドルの賞金首だったのよ」

リヴェータ「アタシたちより全然上じゃない」

 

シャーヴァル「ベノは一人でいい。過去の亡霊は地獄へ送り返してやる」

アナザーベノ「(やべぇ!直撃だけは…!!)」

シャーヴァル「遅い!龍魔双裂斬!!(りゅうまそうれつざん)」

刀二本に闇を纏わせ力任せに振り下ろす!防御に使った二人の武器を粉々に粉砕し、もろとも大打撃を与えた!しかし直撃だけは避けられたようで二人は立ち上がろうとする

アナザーベノ「いつ見ても勝てる気がしねぇな…」

シャーヴァル「動くな。お前たちに立ち上がる力はない」

リン(改)「最後まで戦い抜くことこそ、戦いに生きる者の定めだ…!」

シャーヴァル「その志だけは評価しよう」

揃って倒れるアナザーベノとリン。そしてシャーヴァルの真横から二つの影が現れる

シャーヴァル「お前たちがゼラアとエルミス・アンジュか」

ゼラア「とおっ!ゼラアキック!!」

エルミス・アンジュ「…!」

迫る最中、コマ撮りのように流れる時間。ほぼ同時に攻撃が迫り、シャーヴァルはそれを見て刀を手放す。落ち着いてそれをかわし、懐にあるものを突き付けた

シャーヴァル「戻れ」

赤い光に吸い込まれてボールに納められる二人。すぐに懐にしまうと近場に紅袖が転がってきた

紅袖「ふっ…。ふっふふふ…ナンバーズが半壊とは…やってくれますね…!」

シャーヴァル「諦めろ。もうお前たちの負けだ」

紅袖「それはどうでしょう?」

ルヴィローム「おい…。ハッタリじゃねぇぞ」

周囲のビルからいつの間にかいくつもの銃口がこちらを向いている。気づかない間に囲まれていたようだ

紅袖「動くと蜂の巣にしますよ。最悪血の一滴でもあればあなた方のクローンを作り出し配下に出来るのですからね」

シャーヴァル「ルヴィローム」

ルヴィローム「無理だな。わたし一人なら余裕だがてめぇらが邪魔だ」

紅袖「ふっ、ふふっ!私は幸せですよ!愚妹を八つ裂きに出来るだけでなくこれほどまでに裏世界を震撼させた存在を戦力にできるのですからね!」

シャーヴァル「お前たちの命令に従うつもりはない」

紅袖「その時はバボーチカさんのようになっていただくだけです。記憶そのままに我々の命令に絶対服従する駒に…」

シャーヴァル「(どうする…。この状況で全員が生きて帰る方法を考えるんだ…!)」

紅袖「研究所に逃げ込みますか?私がスイッチを入れれば即ドカンですが」

ルヴィローム「性根が腐ってるな。こんな事しなきゃ勝てないなんざお笑いだ」

紅袖「黙りなさい。裏世界で何を今更…、卑怯だろうが何だろうが勝てばいいんですよ」

シャーヴァル「そうか…それもそうだな」

エル「リーダー!」

シャーヴァル「紅袖、感謝する。裏世界の掟を俺は忘れていたのかもしれない。礼をしよう」

紅袖「あらあら。ならお礼にあなた方を「因果応報という言葉を教えてやろう」」

紅袖の言葉を遮りシャーヴァルが口を開いた

シャーヴァル「おかげでここでお前たちを皆殺しにしたうえで全員生きて帰る方法を思い出した。後悔するなよ…?」

闇を纏い、周囲にいる味方を取り込み始めるシャーヴァル。紅袖が気付き、一斉射撃を命令したがあまりにも遅すぎた

シャーヴァル(怪獣形態)「はぁぁぁぁっっ!!!」

姿を変えた直後の咆哮で周辺のビルは吹き飛び、紅袖たちも怯む他なかった

シャーヴァル(怪獣形態)「消し飛べぇぇっ!!」

口内にエネルギーを溜め込みドゥーディケルアールハイトを打ち出す構えに入る。紅袖は流石に敵わないと判断し逃げようとする

紅袖「えぇ!大至急私の周りを転移させてください!!バボーチカさん!早くこちらへ!」

シャーヴァル(怪獣形態)「!」

打ち出そうとした瞬間。目に写ったのは…バボーチカの姿。彼女は紅袖達から背を向けたままじっとシャーヴァルの変わり果てた姿を見つめ、微笑みながら両手を広げる

紅袖「バボーチカさん!くっ!こんな時に命令を受け付けない!?どうして!?」

シャーヴァル(怪獣形態)「バボー…チカ…」

バボーチカ「撃って…。そして終わらせてください。私が今、私である内に」

シャーヴァル(怪獣形態)「お前…!」

バボーチカ「早く…!も…うもたな…い…!頭が…割れそ…う…」

目から血が混じった涙を流すバボーチカ。望みもせず甦り、自由を奪われた彼女が終わりを求めている。シャーヴァルはその涙を目に焼き付け、バボーチカを自由にするために全身全霊で放った!

シャーヴァル(怪獣形態)「ドゥーディケルアールハイトォォォォッ!!!」

飛翔しながら放つ破壊光線がバボーチカに迫る

バボーチカ「私も…、歩みたか…」

直撃したバボーチカを中心に街が破壊されていく。紅袖達は危機一髪離脱した

シャーヴァル(怪獣形態)「ぐっ!あああぁぁぁぁっ!!」

覚悟を決めたとはいえ、シャーヴァルの心に大きな傷痕を残し、フリダラシティは全壊した…

れんが「これが…リーダーの本気…」

ステイル「リーダー!その…」

シャーヴァル(怪獣形態)「大丈夫だ。帰るぞ」

大きな羽を羽ばたかせ、シャーヴァルは振り返ること無く飛び去った

 

 

 

ベノ「ぐあっっ!!」

ネルケー「うぐっ…!!」

その頃。今なお暗殺者達との戦闘は続いていた。全員が満身創痍だ

ベノ「やるじゃねぇか…!ジンティアにいるのがもったいないくらいだぜ…!」

ネルケー「ほざくな。我々は…。…?」

突如飛んでくる攻撃。巨大なプラズマ光弾が隕石のように無差別に降り注ぐ

ベノ「これもてめぇらの差し金か!」

ネルケー「冗談ではない…!いったいなんだ…!」

 

天から舞い降りるは六つの影。それぞれが一つずつ戦闘しているところに降り立った

ベノ「こいつは…!ルシファー…!?」

ネルケー「(同族を捕らえられた事で来たのか…!これは退くしかないな)」

六人が一斉にテレポート。残されたてゐ劇六人へ六人の七つの大罪が襲いかかろうとしていた

ベノ「あんにゃろ逃げやがったな…!にしてもいきなり来るたぁな…!アポ無しはお断りしてんだがな…!」

その時、空から黒い光が地上に降り立った。それはシャーヴァル達だった

シャーヴァル「戻った」

ベノ「お前…!その格好…!それにベルゼブブだと!?」

シャーヴァル「ベルゼブブ。約束は覚えているだろうな?」

ベルゼブブ「もちろん。絶対に手出しさせないさ」

この世界とは違う言葉で姉達を説得するベルゼブブ。サタンやマモンが言い返しをしていたがルシファーがそれを止める

ベルゼブブ「(私は本気だよ。二度と戻れなくても後悔しないし刺し違えてでも一人は殺す。そうなると私達、都合が悪いんじゃないか?)」

ルシファー「(いつの間にか屁理屈が得意になったようだな。だが良いだろう。私達はお前が捕らえられていた場所がわからなかった。だがそこの奴が助け出し。姉妹一義理堅いお前がそう言うのだ。可愛い妹のために折れてやろうではないか。サタンもそれでいいな?)」

サタン「(次はお前もろともぶっ殺してやる…)」

レヴィア「(いいなぁ…助け出してもらえるなんて…)」

ベルゼブブ「(はいはい、じゃあ散って。姉様達も冥王にやられた傷が癒えてないだろ?)」

ベルゼブブ以外が上空に飛び去る。そしてそれぞれ別の方向へ向かって消えていった…

シャーヴァル「話しは通じたようだな」

ベルゼブブ「殺し文句で強引にな。しばらくは大丈夫だろう」

シャーヴァル「お前はこれからどうする?」

ベルゼブブ「決まっている。しばらくは約束通り姉様たちの監視だ」

シャーヴァル「そうか。…世話になった」

ベルゼブブ「こちらのセリフだ。そういえばリンゴをくれた者の名はなんという?」

エレッサ「エレッサ…」

ベルゼブブ「エレッサか、覚えておこう。それではな」

他の姉妹同様にベルゼブブもまたどこか空の彼方へ飛び去る。それが見えなくなった頃。ようやく彼らに安寧が訪れた

 

 

 

 

 

 

エピローグへ続く…

 




お疲れ様でした。そしてエピローグへどうぞ
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