†MULTIPLE AIGIS†SPECIAL Ξ THE HAPPINESS DIZAIA 作:てゐと
この物語は
ポケモン
ポケモン擬人化
申し訳程度のサクラ大戦要素
を含みます。これがダメという闇の力の僕たちはとっととおうちに帰りなさい
※これはepisode Ⅱの前編です。他のepisodeとお間違えないようにご注意ください
???「あーらら、やっぱり駄目でした?」
パフェをほおばりながら緑のフリルをつけたドレスを身に着けた女性が問う。どうやら彼女の思うものは元々望み薄ではあったようだ。まったくなにも感じていない淡白さが感じられる
???「えぇ、それに一般人に顔を見せたんでしょう?」
???「いえ?もちろん仮面付けてましたよ?だって仕事ですもの」
???「それで?目標は達せました?」
???「全然です、はっきり言ってザラームには失望です。てっきり期待したとおりの動きをしてくれると思ってましたがあれにあったのはただの生きたいという欲望だけ…みみっちいです」
さくらんぼを口の中に放り込むと種を器用に取り出す。そして…
???「幸せ?くうだらない…」
さくらんぼの種を指で潰した
???「さて、はなっから期待してなかったザラームと違って、次は期待できます。なんといっても…お話ができますから。向こうもこちらの都合を理解してくれてますし、気兼ねなく援軍を送れます」
???「誰を送ったんです?」
???「くっふふふ…、もちろん…腕利きの暗殺者ですよ…。捨てるつもりのね…」
にやりと笑いながら窓の外は暗闇が支配していた。まるでこれから起きる事を暗示しているかのように…
まお「ふむ、ようやくついたな」
しらみつ「今までライモン支部が代理でしたがようやく活動拠点ができあがって…これで本格的に活動を再開できますね」
まお「マリアナメトロポリス、イッシュ地方に古くから存在する遺跡などがあり、近年その遺跡の価値によって大発展を遂げた巨大都市。だがその一方でいまだ解明されない謎も存在するため未来と過去が同時に進む…」
モノレールの中、突然立ち上がって街について語りだすまおを他のメンバーはすごく恥ずかしそうに見ていた
ドラゴ「まーた始まった…。おい、誰か止めろよ」
ニーナ「いやだよ…関係者とおもわれたくないじゃん…」
その横でジーパンはいびきをかいて爆睡している。その手には一升瓶が握られていた
ドラゴ「あれ(まお)はダメでこれ(酔いどれ)はいいのかよ…」
いっこんぞめ(表)「まぁいつものじゃないか。そのうちMEXさんが止めるでしょ」
ぼたん「…その当人が見当たらないが…?」
その言葉にニーナたちが席を確認する。確かにMEXさんだけがいない
ドラゴ「あ?さっきまでまおの隣に居なかったか?」
ニーナ「あっれぇ…?どこ行ったんだろ」
いっこんぞめ(表)「仕方ないねぇ、見てくるよ」
その時、後部のドアが開いてMEXさんが入ってきた
ニーナ「あ、MEXさん、ちょうど探しに行こうとしてたんだ。ちょっとまおのこと…」
MEXさん「…」
まるで聞く耳を持たないようにスタスタとまおへ歩み寄るMEXさん。他のメンバーが「いつものことだな」とヘラヘラと笑いだす
まお「おぉ、MEXさんよ、戻ったか。ところでいつ席を立った?”我の演説の途中に居なくなるとは冷たいではないか”」
MEXさん「いえ…すこし気分がすぐれず…。乗り物酔いでしょうか…」
まお「む…、そうか。日頃の疲れが出ているのやもしれぬ、ゆっくり休むといい」
MEXさんを気遣って席に座るまお、「いつものこと」ではないがまおがおとなしくなったことに変わりはない
ニーナ「…なーんかいつもと違うね」
ドラゴ「あ…あぁ…ちょっと調子狂うな…」
まお「さて、着いたな。各々部屋の片づけを済ませよ。夕飯までには終わらせろ」
マリアナ本部に着くと届いた荷物を各自荷ほどきする。これは全組で行われていることで、新しい支部に着くと大体これから始まる。とはいってもすべて持ってくるわけではなく場所や季節によって不必要とあればいくつかはてゐ劇の配達倉庫に送られ、必要に応じて送ってもらえる。つまり彼らは各地方に自分たち専用の部屋があり、毎度移動の旅に引っ越ししているのである。
レジーナ「さーて、やりマスヨー!!」
あやはる「ほへー…(←地味にカルチャーショック)」
メアリー「あやはるー!はやくー!」
アシュリー「一緒に荷ほどきしよー!」
意気揚々と歩みを進めるメンバー、そんな中…
まお「…しらみつ。頼みがあるのだが」
しらみつ「はい?なんでしょうか」
数日後…
MEXさん「……」
しらみつ「あ…、MEXさん、ちょっと来ていただいてもいいですか?」
MEXさん「…なんでしょう?」
その眼はどこか悲しく、冷たい目をしていた…。用があるとはいえ声をかけてしまったことにしらみつは若干の後悔をしてしまった
しらみつ「あぁー…えっと…実はまおさんが探していまして…」
眼をそらしながら苦笑い。微妙な雰囲気が空間を支配する
MEXさん「そうでしたか…」
しらみつ「…」
すれ違いざま、しらみつの眼は一瞬だが真面目な視線をMEXさんへ向けた
まお「おぉ、MEXさんよ。待っていたぞ」
おおきくマントを翻しまおがMEXさんを歓迎する。その顔は笑顔であった
MEXさん「…用があると伺ってますが」
まお「まぁ座れ、立って話すのは魔王らしくなかろう」
そう言って椅子に腰かけると前もって用意していたのかワインを注ぐまお、MEXさんは本意ではないようだが黙って椅子に掛ける
まお「良いワインが手に入ったのだ、ぜひ貴様にも飲んでほしくてな」
ウキウキと自分の分を注ぐとMEXさんに乾杯を持ちかける。それも不本意ながら承諾される
まお「どうした?いつものようにともに喜んではくれないのか?」
MEXさん「…今はそういう気分ではないだけです…すいません…」
机にグラスを置くとMEXさんは何も言わずに部屋を去ってしまった。その後ろ姿をまおはじっと見つめる
まお「…」
ため息をつくとまおはグラスに入ったワインに口をつけることなく外の月を見る
まお「覚えていないのか…。まったく…時の女神は意地悪なのだな…」
まお「首尾はどうだ?」
しらみつの部屋に入るとまおはモニターの映像を見る。そこにはMEXさんが映っていた
いっこんぞめ(表)「今のところ変化はないね、後ろにはシュトラとくぃーんが張り込んでるよ」
しらみつの部屋には現在まお、しらみつ、いっこんぞめ、ぼたん、ドラゴが居る。全員深刻な顔をしている
まお「ここ数日の様子から見て決まってこの時間にどこかに行っている。…心配とはいえ気が引けるな」
しらみつ「仕方ありませんよ、…もっとも私も仲間を付け回したくはありませんが…」
そう、ここ数日MEXさんの様子がおかしい。どうもこの街に来た直後あたりからたびたびMEXさんは時折忽然と姿を消し、ふらっと現れるを繰り返していた。心配になったまお達はこうしてMEXさんをなくなく尾行することにしたのだ
まお「用事による引き留めも失敗…うーむ…」
ぼたん「まさか未だに荷ほどきを終えていない…いや、荷物に触ってすらいないのは心配だ…」
まお「すまぬな…我のわがままだ」
ドラゴ「気にすんなよ。まおらしくないぜ」
まお「そうだな…ドラゴの言う通りだ…、我が弱気になってはならぬな…」
しらみつ「えぇっ!?」
まお「どうした!?」
突然しらみつが驚く。その答えはモニターにあった
しらみつ「反応…ロストしました…」
いっこんぞめ(表)「くぃーん、シュトラ。MEXさんは?」
くぃーん『こっちが聞きたい。どこにいるか座標を早く送れ』
シュトラ『こっちも見失った、ずっとマークしてたのに…』
まお「…失敗か」
くぃーん『ふん、重要な時に役に…《ザザギッ!!!》なっ!?』
しらみつ「くぃーんさん!今の音は…!?」
くぃーん『貴様っ!突然なんだ!!』
それを聞いてすぐにいっこんぞめとぼたんが窓(※しらみつの部屋は二階です)から飛び降りる。「うわっ!」とすぐ近くに居たニーナと酒を飲みかけたジーパンが驚くがその様子から状況を察し、すぐに走る二人に付いていく
まお「我らも行くぞ!ドラゴはレジーナをたたき起こせ!しらみつはアシュリーたちを連れて来い!」
くぃーん「くっ!このっ…!!サイコバレット!!」
放たれるは念力の弾丸。それを相手は軽くかわし、剣による斬撃でくぃーんの髪を散らす。一方シュトラの相手は飛ぶ砲台に電撃と得意な遠距離戦で圧倒されてしまっている
???「この程度か…どんな奴が付け回しているかと期待したが…期待外れか…」
そしてその二人の後ろには三人の人影、その内の真ん中の人物が口を開く
くぃーん「なにぃ…!?♯」
その一言にプツンと来たのか左手にエネルギーを収縮。無言で小さなサイコノヴァをぶん投げる!その対象は挑発したリーダー格に向けてだ
???「むん!!」
しかしそれは一刀両断されてしまった…。だがくぃーんは不敵な笑みを浮かべた
くぃーん「バカが…」
その直後!両断されたエネルギーが大爆発!相手全員を巻き込み、二人は距離を大きく離す
シュトラ「油断しちゃいけない…まだ相手は…」
くぃーん「わかっている!健在だな…しつこいことだ」
爆煙が晴れ、そこに映っていたのは傷つきながらもまるで無傷のようにふるまう五人の姿だった
???「いってぇな…噛み砕くぞ…?クソアマ…」
???「落ち着け、この程度の攻撃。我らには効かないだろう」
先ほどとは入れ替わりに別の二人が飛び出してくる。一方は牙をむき出しに、もう一方はエネルギーの球をつけたモーニングスターで殴り掛かってきた!!
ガキィン!!
あやはる「やらせない!!」
危機一髪、蜘蛛糸に掴まって駆け付けたあやはるがパルチザンで二人の攻撃を受け止め、そのまま二人を相手に立ち回り、なんと簡単に退けた!
あやはる「大丈夫ですか?お二人とも」
敵を睨みつけたままあやはるが声をかける。くぃーんとシュトラは心配無用と立ち上がって三人が並び立つ
???「増援か」
クイッと首で指図すると司令塔以外の四人が一斉に襲い掛かる。三人は身構えるが…
ドラゴ「鋼の魂、地を砕け!!堅き拳よ敵を穿て!!覇鋼臥(ばっこうが)!!!」
はるか上空からドラゴが舞い降り、その必殺技の衝撃で相手をまたも退けて続々と地組の面々が集合していく。最後に月をバックに魔王が舞い降りた…!
まお「ほう…貴様等か、くぃーんとシュトラの二人をずいぶん可愛がってくれたようだな?」
???「お前がこやつらの頭領か、借りてきた猫のように大人しければよかったのだがな」
まお「ふっ、生憎我々は猫というより獅子でな、敵とあればその牙で排除するまでよ」
余裕たっぷりに腕を組み、敵対するまお。相手もただものではないと察しているのかうかつに動こうとしない
まお「時に貴様、髪を二つにくくった者を見なかったか?ちょうど貴様らの方へ行ったと思うのだが」
???「貴様と喋る事などなにもない。なぜなら…今日が貴様等全員の命日となるからだ」
その言葉にまおが徐々に爆笑する。一方で後ろにいる地組のメンバーは一気に殺意を高めたのか目つきが変わった
まお「面白い冗談だな。聞いたか?我らに引導を渡す気らしい。全力でクーリングオフしてやれ」
???「相手をしてやりたいところだが時も場所も悪い…。こちらにも準備がある。滅びゆくその時が来るまでこの者たちと遊んでいてもらおう」
突如出現した渦巻く闇から現れたのは虚ろな目をした二人の少女。そしてけらけらと笑うピエロとふわふわと浮いている不気味な少女の四人だ。いずれも目付きが違う。同程度の相手だと全員が身構える
???「最後を楽しめ、ゆっくりとな…」
そう言うと五人は闇に消え、残された四人が襲い掛かってきた!
ジーパン「…あのピエロはあわてがやるよ」
レジーナ「それじゃああのクラゲさんはワタシが!」
アシュリー「メアリー!行くよ!」
メアリー「うん!あやはる達は先に行って!」
あやはる「お願い!無茶だけはしないで!」
こちらは残った四人を食い止めるべくジーパン、レジーナ、アシュリー&メアリーが残る。いつも通り数にものを言わせた強引な突破方だ。こう言った時に地組のチームワークの良さが現れる。普通ならあやはるのように気遣うのだが地組は誰かが残る場合、相手にしない敵を完全に無視してただ通り抜ける。敵からの追い討ちも余程の事がない限り絶対に気にしない
ガギィン!
ガン!
金属がぶつかり合う音があたりに響く、ジーパンの足による攻撃と相手の鎌だ。ジーパンは一度、必殺技のドラストスィング(三日月状の衝撃波を蹴り飛ばす技)で相手を下がらせると自分も後退、そして足を見ると深いため息をつく
ジーパン「…その面思い出したぜ、首切り道化師(ギロチンクラウン)。タナトスか」
タナトス(ズガドーン)「へぇ…君。物知りなんだね、もしかして私のファンかな?」
ジーパン「はっ!誰がてめぇみたいな悪趣味ヤローのファンなもんかよ、反吐が出るぜ。…八年前、ウチの部下何人か殺ったろ。首だけ紛失して切り口が焼き爛れてるなんざぁ裏世界でもてめぇしかやらねぇ殺り方だろうが」
ジーパンのいうとおり、彼女のズボンにつけられた切り口はただ切れているだけでなく火であぶられたように焦げ目がついていた
タナトス「…なるほどね、君アレかぁ。元針組だろう?正直言って当時は迷惑だったよ。ま、稼ぎにはちょうどいいヘイトになってはくれたかな。おかげさまで当時は動きやすかった、殺しをすればだいたい君達のせいだと勘違いする連中も多かったから誰からも恨みを買わなかったからね」
ジーパン「そりゃどーも…、正直言って昔の部下の首なんざどうでもいいが…てめぇはいけ好かねぇ。だから…ぶっ殺す…!」
ズオッとジーパンの眼が漆黒に染まる。それと同時に脚が禍々しいオーラが纏われ、義足からチェーンソーが展開された
タナトス「君の首、取れたら部下の隣に飾ってあげるよ。ホルマリン漬けしてるからまだ当時のままなんだ。嬉しいだろう?」
笑顔でにやり笑うとタナトスはフレアカッテング(手持ち鎌)を器用に振り回してジーパンの首元を狙う。だがすべてかわされ、カウンターの後ろ蹴り上げがタナトスの顔面に直撃する!
タナトス「っと…。いけないなぁ、顔面アウトだよ?」
ジーパン「そうかい。あわての感覚じゃ狙って当然なんだがな」
さすがに顔に三つも傷をつけられているジーパンが言うと説得力があり、タナトスは余裕を見せつつも押されている
タナトス「暴力的なのはあまり好きじゃないなぁ…」
ジーパン「あ゛?暴力だと?何か勘違いしてねぇか?あわてはてめぇの事を今から殺すんだよ。それ以上もそれ以下もねぇ。楽に死にたきゃ首出しな、一発で極楽浄土を渡らせてやるよ」
タナトス「…それじゃあそうするかな、いい加減殺しも飽きてきたし…こんな使い走りの仕事しか来ない不景気つまんないもんね…」
武器を捨てて深くお辞儀をするとジーパンがその首を足のチェーンソーで切り裂いた!
タナトス「なんて殺し屋が言うとでも?」
ドンっ!!
なんと頭部が爆発し、火花を散らしてジーパンを襲った!その怯んだ瞬間をタナトスは見逃さず頭を再生させながら足元に捨てた武器を蹴り上げ、ジーパンの肩を素早く裂いた!
ジーパン「っ…!」
タナトス「油断しましたねぇ?裏世界を渡ってきたなら殺しは止めない、止められない!これは呪いなんですよ…一生殺しを続ける呪い!アヒャヒャ!!痛くて声も出ませんかぁ!?その苦痛にあえぐ顔をもっと見せてくださいよぉ!!」
グイっと乱暴にジーパンの髪を掴んで顔を向かせるタナトス。その顔は邪悪な笑顔に満ちていた…だが。その時何かがタナトスの顔にかかった
タナトス「ぐべっ!?ぎゃ、ぎゃあああああ!!??痛いっ!?溶けてるっ!?」
顔を抑えてもだえ苦しむタナトス。口元をぬぐったジーパンは目の見えないタナトスを蹴り飛ばすと即座に大きく跳躍し、飛び蹴りを放った!
ジーパン「槍龍襲脚(そうりゅう しゅうきゃく)!!!」
その一撃はタナトスの胴体を貫き、取れた頭が身体を巻き込んで大爆発を起こした!
ジーパン「バカが、油断してやがるのはどっちだ。最初に言っただろうが、反吐が出るってな」
酸性の唾を吐き捨ててめんどくさそうにジーパンは歩き出した。タナトスだったものを見ることなく、内に何かを秘めて…
レジーナ「くっ!離すデス!」
触手によって腕を絡められ、思いっきり地面に叩きつけられるレジーナ。相手はすかさず岩の弾丸を飛ばして追い打ちにかかる。それを間一髪かわすと今度は凝縮された毒の爆弾が飛んできた
レジーナ「こんなものっ!」
翼の羽ばたきでそれを跳ね返すと今度は翼で触手を切断!相手は奇妙な言葉とも言いづらい奇怪音を鳴らす
レジーナ「アナタ!名前はナンですか!?ワタシたちは急いでるんです!短期決戦でケリをつけさせてもらいマスよ!♯」
だが相手は答えず遠距離攻撃に触手を絡め、こちらのペースを奪おうとしてくる。レジーナは通常時は仕舞っている翼を大きく広げて急加速。黒い流星となって周囲の闇に紛れる
レジーナ「(ウザったい…!まるで雑音みたいな声デスからこの人の名前ノイズさんって呼びマスか…)」
勝手に名前を付けたが相手が話をしないならどう呼んでもいい。そう思ってレジーナは相手にノイズという名前で呼ぶことにした。ノイズはレジーナのスピードについていけてないようでジッとしているがレジーナから見れば全く逆だ、まるで動きを普通に見られているようで気味が悪い
レジーナ「これは…苦戦しそうデスネ…!サンライト・ア・ミーガ!!」
急停止し、灼熱の巨大な火の玉を作り出し、その高熱を翼の羽ばたきで竜巻のような突風にして飛ばす!だがノイズはすぐさまレジーナの方向にぐるりと向くとなんとサンライト・ア・ミーガを跳ね返してきた!!
レジーナ「っ!?」
アシュリー「ぐっ…!メアリー!大丈夫!?」
メアリー「なんとか…、この人たち滅茶苦茶強いんだけど…」
相手とるは黒い電線を全身に巻いた少女と衣服にブロックのようなものを装備している女性の二人。一方は強力な電撃。もう一方は鈍重ながら頑丈で強力な打撃攻撃。本音を言えば彼らにては最悪レベルに相性が悪い相手だ。全体的に言えることだが自身の攻撃が通用しなかったり相手の攻撃が自分たちの上位互換へとなりえる場合ほどつらい状態は無い。今の二人がそれに値する
メアリー「電気も糸も効かないんじゃ負け濃厚だね」
アシュリー「諦める?」
メアリー&アシュリー「「冗談!あやはるに怒られるよ!!」」
口上を合わせると街に向かって糸を伸ばして挟み撃ちの状態から離脱、その場から逃げるように屋根を伝ってとある場所に向かう
アシュリー「あそこらへんだったよね、ついてきてる?」
メアリー「バッチリ、動きトロいけどちゃんとついてきてる」
アシュリー「やっぱりあの二人さ…」
メアリー「洗脳されてるね、たぶんあのクラゲかな」
たどり着いた場所は…レジーナとノイズが戦っている場所だった。だがそこで見たのは…
アシュリー「レジーナ!」
丸焦げになったレジーナだった。先ほど彼女は自身の技を返されて大ダメージを負ってしまったのだ
メアリー「しっかり!」
レジーナ「ぐ…ぐぅう…!もう怒りマシタヨ…!ノイズさん!そう!アナタのことデス!アナタは!ワタシが!倒しマス!!」
アシュリー「あっちゃぁ~…久しぶりにキレちゃったね…」
メアリー「レジーナ!ちょっと話聞いてくれる?実はね…」
レジーナ「……。わかりマシタ!デモあのクラゲさんは確実にワタシにやらせてもらいマスヨ!?いいデスカ!?」
アシュリー「だめって言っても無駄でしょーが!」
三人同時に飛び出すとメアリーが糸でノイズを拘束、アシュリーが電撃で飛び道具を一掃するとレジーナが一瞬着地。足から紅蓮の炎が全身を包み、彼女の両手に人工太陽が出現!思いっきり回転しながらノイズへ向かっていく!!
レジーナ「プロミネンス!!トルネード!!!」
炎が刃のようにノイズの腹を焼く。その一撃に大きく吹き飛ばされて多くの建造物を巻き込み、何度も壁に打撲し、大ダメージを受けたノイズはいよいよ動かなくなった!
アシュリー&メアリー「「やったね!」」
レジーナ「ザマミロデス!」
笑顔でハイタッチする三人。だがすぐさま顔を切り替えて空を見る
メアリー「急ごう!早く合流しないと…」
全員が背を向けて飛び立とうとした瞬間!何かが彼女たちに巻き付いて壁に叩きつけた!
レジーナ「なっ…!まだ意識が…!」
瓦礫の中からノイズがレジーナめがけて突撃してきた!レジーナは咄嗟に目をつぶる!
レジーナ「…!…?」
痛くない…?そう思って目を開けるとそこには…
???「また寄生して自分の駒を作るつもりだったのでしょうが…やらせはしませんっ!」
誰かがそれを片手で受け止めて軽く放り投げる!再び突撃するノイズを今度は別の人物が電線の束のような髪の毛で地面に叩きつけた!
???「動かないで!」
その少女は指先から放った電撃でノイズの触手だけを器用に焼き切った!自由になった三人は二人の元に駆け寄る
アシュリー「ありがと!助かったよ!」
???「いいえ、お礼を言うのは私たちの方です。おかげであの子の洗脳から抜けられました」
???「見たり記憶はそのままで勝手に体が動くの気持ち悪かったぁ…私は普通で居たいのに!よくもこんな屈辱を…!」
アレルタ(ツンデツンデ)「自己紹介が遅れました、私はアレルタです」
サイカ(デンジュモク)「私はサイカ。よろしくね」
レジーナ「ワタシはレジーナデス。この二人はアシュリーとメアリーデス」
サイカ「よろしくね。さて…あなた達。急いでるならここは引き受けてあげるわ」
アレルタ「私たちとしてもこの子に借りがありますから…しっかりと返さないと…!」
メアリー「どうする?」
レジーナ「…ここで意地張っても無駄デスネ。わかりマシタ、サイカさん、アレルタさん。お願いシマスネ」
そう言って飛び立つ三人。ノイズは雄たけびのように不協和音を叫ぶ
アレルタ「さて…本気で行きます…!」
全身のブロックが反転。赤く発行する目と共に空を殴って周囲の時空を歪める
サイカ「それじゃあ時間稼ぎ、お願い」
一方のサイカはその場で後ろにくくった髪の毛を地面に刺して動かなくなった。それと同時になんとアレルタがバラバラになってノイズの頭上に集合。足のみが形をなして強烈なかかと落としを放つ!その一撃は巨大なクレーターを生み出した
アレルタ「サイカちゃん!もうすぐ!」
サイカ「あー…ぃ…」
アレルタ「そおれっ!!」
勢いよく片手でノイズを放り投げるとアレルタは高速回転。バラバラになりながらノイズを切り裂き、運ぶように地面に叩きつける!そしてそのまま赤い流星群となってアレルタがノイズに襲い掛かる!!
アレルタ「ルブレスメテオ!!」
またしても吹き飛ばされたノイズが立ち上がろうとすると何かに頭部を掴まれた。サイカだ。だがその目は真っ黒で大小にうごめき照準が定まっていないようだった
サイカ「ずかまヴぇだ…」
ギロリと左目がノイズを捕らえると肩のプロテクターが仮面のように彼女の頭を包み、バリバリと電流が走り始めた…!
サイカ「トリオン・サンダー!!!」
ビガシャアアン!!!
ニーナ「にえっ!?」
くぃーん「な…なんだ!?」
とんでもない光の大爆発が後方で光る。その光景に地組は足を止めて驚いていた…そのとき…
まお「ん…?なにかがこっちに…なぬっ!?」
メアリー「まおぉぉぉっーーー!!?」
ガチン!!見事に顔面をぶつけ合う二人、一方のアシュリーはあやはるに蜘蛛の糸でキャッチされ、レジーナもどうにか受け身を取る
まお「っつ~!!貴様ァ!!我の顔面に突撃するとは何事だ!!?」
メアリー「知らないよ!見たでしょあの大爆発!!あれにぶっ飛ばされてきたんだよ!!悪い!?」
サイカ「……っ、はぁ~あ、…まーたやっちゃった…」
アレルタ「まぁまぁ、今回はスッキリしたでしょう?」
サイカ「そうだけどー…複雑ー…」
立ち上がったサイカの足元には…何かの消し炭。そしてその周囲は…もはや焼け野原と呼んでも生優しいほど黒く、雷で焼き焦がされていた…。
アレルタ「これはまぁ因果応報ってことで、幸い近くに誰もいなかったから被害無し!私もほら!無傷だから!」
サイカ「アレルタはいいじゃんか…。ルブレスメテオはピンポイントだから周り気にしなくてさ、だいたい私の技はさ…」
二人はそのまま他愛のない会話をしながらどこかへ去っていった…。まるで日常のように…
まお「おのれ…!♯どこに行った…!?えぇいっ!!小癪な…!!」
先ほどから数十分。街のあちこちを探し回ったが奴らは発見できず、まおは次第にイラつきをみせていた。ピリピリしているためかそこらじゅうのものに八つ当たりのように蹴りを入れていた
ドラゴ「落ち着けよまお!これ以上の捜索は俺たちが不利になる!奴らは夜目に慣れているように見えた。なおかつこの街はおそらく奴らのホームラウンド、がむしゃらに追いかけ「憶測だけで決めつけるな!馬鹿者が!!」」
ドラゴの胸ぐらをつかんでイラつきを爆発させるまお、それをいっこんぞめが引き留める
いっこんぞめ(表)「やめなよまお!ドラゴの言い分はMEXさんを捨てるように聞こえたかもしれない。それでもこれ以上は居場所がわからない相手に不利すぎる!第一私たちがここに来たのはほんの数日前!土地勘だってありゃしないのに無茶だ!」
まお「…それでもだ、それでも今日だけは…我はMEXさんと過ごしたいのだ…。なにせ…今日が初めて、MEXさんと出会った日だからだ…」
まお「…雨か」
それは…まおがベノと出会い、仲間となった日。夕暮れに曇り空、冷たい雨が降り注いでいた
まお「ふむ…困ったな、道に迷ってしまった…。ベノを追いかけていたつもりだったのだが…」
すっかり雨に濡れたまおは仕方なく近くの公園で雨宿りをすることにした。その時…茂みに彼は何かを見た…
まお「…?人の子か…?」
草むらの奥、そこにはぐったりと倒れ込んでいる人がいた
まお「…おい、貴様。起きろ、泥は味がせぬぞ」
見下しながら声をかける。だが倒れてる人物は微動だにしない
まお「…死人か。邪魔したな、ゆっくりと静寂を楽しむとよい」
立ち去る直前、「うぅ…」とうめき声が聞こえた。振り向くと右腕だけがただ立ち上がろうと天に延ばされていた
まお「…」
だがその力は弱まり…再び地に屈する瞬間…まおの手がその腕をつかんだ…!
???「…だれ…ですか…?」
まお「通りすがりの魔王様だ、貴様が這いつくばってでも生きる意志を見せてくれたのでな…。閻魔にも神にも渡すには惜しいと感じ、見捨てるつもりが気が変わった。貴様、名はなんだ?」
???「それが…おぼえてないんです…どれほどたったかわからない…ずっと…ずっと永遠を彷徨っていたようで…。過去の事が思い出せないんです…」
まお「そうか…。まぁ名前や過去などどうでもよい。我も真名を覚えておらぬ、だから今の我が名はまおうK。KはもちろんキングのKだ。そうだな…貴様さえよければ我が名を作り、くれてやろう」
???「…あ」
腕を引き上げ、立ち上がらせるとまおは彼の眼を見て言い放った
まお「思いついたぞ、貴様は今よりメモワール・クリスタロット・サンクトゥス( mémoire cristallot sanctus)。神聖なる透き通った記憶だ。略してカッコよくMEXさんで良いだろう」
MEXさん「…プっ!あははは!」
まお「む…?何がおかしい?確かにXは入ってないが最後をさんにすることで尊敬と親しみをだな…」
MEXさん「そこが…!そこがおかしいんです…!あははは…!」
まお「ふむ…気に入らんか…では別の名を…」
MEXさん「いえ…今日から…その名をいただきます」
まお「…。そうか。ところでMEXさんよ、行き場所がないのであれば我の元に来ぬか?ちょうど…右腕を探していたところだ」
MEXさん「良いのですか…?どこの馬の骨とも知れぬ私で…」
まお「ふん、名付けた相手に向かって馬の骨と思うバカは人間どもしかおらぬ」
MEXさん「…では、右も左もわからぬ者ですが…どうぞよろしくお願いします」
まお「あぁ、我がこの世を去るまで死ぬことは許さぬ。貴様が冥府魔界、地獄の深淵に行こうとも我が死ぬまで振り回す所存だ」
まお「…約束したのだ。我は…約束だけは破ることだけはせぬ。それをしてしまったら…我の妄言は仲間を裏切る刃となり、お互いの心を傷つける。永遠にだ」
その言葉に全員が黙りこく。振り返ればまおは約束を破ったことは無い。確かにプライドの高さから他者とぶつかることもあるが仲間のためならそのプライドを躊躇無くかなぐり捨てる。そして約束は必ず果たす。それがまおという男、故に地組は彼に絶対の信頼を置き。チームメンバー全員がバラバラの個性や性格でも纏まっているのだ
ぼたん「…?…血の臭い…?」
レジーナ「…デスネ」
まおの話が終わった直後、ぼたんの一言を皮切りに嗅覚の鋭いメンバーが鼻を動かす。すると突然地面が激しく揺れ始めた!
ニーナ「な…なに!?」
シュトラ「…!みつけた…!MEXさんの意識!北西の方向!」
全員がその方向に向くと地面から何かが盛り上がり、空にそびえる。それは…
しらみつ「あれは…!?城…!?」
あやはる「あそこにMEXさんが…!?いるんですか…?」
まお「っ…!」
ドラゴ「待てよ!まお!」
今にも飛び出しそうなまおの肩をドラゴが捕まえる。振り向いたまおは血相を抱えていたが落ち着いてドラゴの言葉に耳を傾ける
ドラゴ「さっきはすまなかった…。まおの気持ちを俺は踏みにじるようなこと、しちまった…。だがな、今日がどれだけMEXさんとの大切な日であろうと…。独りで行こうなんてすんなよ、俺たちは仲間だろ。それにな、今だからこそ言うぜ、俺は毒組や兎組に居たとして、同じ状況だとしても同じこと言うと思う。同じことすると思う。だけどな、俺が、俺たちが今のお前についていくのは地組だからとか同情なんかじゃねぇ」
まお「ドラゴ…」
ドラゴ「お前だから、まおだから、ついていくんだ。他の組だったら同情だぜ」
まお「貴様等…。そうであったな、我は幸せ者だ、だからこそ…幸せというガラスの欠片を集めるのを…手伝ってくれるか?」
その言葉に全員が答える。そしてまおは一瞬笑うと号令をかけた!
まお「行くぞ!かけがえないものを救うために!!」
次回予告
たった一人の仲間のために敵の居城に乗り込むまお達。そこで待っていたのは四人の番人。道を開くためにそれぞれのベストパートナーと共に彼らは戦う。そして判明する敵の名、目的。MEXさんとの関係…
次回 †MULTIPLE AIGIS†SPECIAL Ξ THE HAPPINESS DIZAIA episode Ⅱ 中編
???「あっ、もっしもーし。はい、紅袖さんでーす。どうです?時間稼ぎ程度なら役に立ちました?」
???「充分だ…。今配置も完了した、感謝する」
???「いえいえ、こちらとしても特があるので現代風に言えばWin Winですね」
???「ところで今どこにいる?」
???「あー、もうこの街から去るところです。巻き添えは喰らいたくないので」
???「そうか、懸命だな。生きていればまた会おう。我々はお互いに利用し合える関係だ」
???「その通りです、私たちはお互いの事を道具だと思うぐらいが最良の信頼関係ですから、どちらかが傲慢ちきであれば途端に立場は揺れ動きますもの」
???「その通りだ、常に限りなく遠い近くであるほうが公平な関係だ」
???「やはり我々に吸収合併されません?今までいろんな人や組織を見てきましたけどあなたの所は本当にお気に入りなんですよ」
???「…すまない、それだけはおそらくできぬ」
???「…残念ですね、仕方ありません。互いの都合に深く干渉しすぎないのもより良いビジネスパートナーです。それではがんばってください」
???「あぁ、そちらもな」
(ピッ)
???「…さて、ではせいぜい見せてください。骨董品のガラクタが見せるはかないあがきと言う奴を…」
お疲れ様でした。次はエピソード1の前半からです。次もよろしくお願いします。