†MULTIPLE AIGIS†SPECIAL Ξ THE HAPPINESS DIZAIA   作:てゐと

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こんにちは、今回からはとりあえず書いて投稿するを目標にしていきます。短いですが良い新鮮なネタを提供していきたいと思います


†MULTIPLE AIGIS†SPECIAL Ξ THE HAPPINESS DIZAIA episodeⅢ 第一章

 

 

カチャ…カチャ…

 

 

 

 

シャッー…シャッー…

 

 

???「…」

暗闇の部屋の中、冷たい金属が擦りあう音が静かに響く。月の光がカーテンの間から射し込み磨き終わった鋭いアーミーナイフを輝かせる

???「…。切れ味は落ちていない…。次は…」

机にある何かを触ろうとした瞬間。その隣にあった電話がバイブレーションとともに着信を知らせる。ビクッと手が反射的に震えたがすぐに冷静に電話に応答する

完殺「…。もしもし」

紅袖「はぁい。完殺さぁん?紅袖さんですよ~★」

完殺「お疲れ様です…」

内心。心臓が体から飛び出そうだ。私はそれほどまでにこの「紅袖」を恐れている。このひょうきんな言葉遣いとは裏腹にこの人は残虐無比。誰も逆らえない。誰も勝てない。目の前で何人もの同業者を見せしめと称して遊び半分、冗談四割で殺害している。そして…彼女からは「基本的に電話など掛かってこないのが当たり前」だということがもっとも今の私を恐れさせる…

紅袖「ねぇ完殺さん?あなたの同僚の名前…全部覚えて言えますか?」

完殺「…。青刀(せいとう)。闇曇(やみくもり)。爆彩(ばくさい)。幻自(げんじ)。魔空海(まくうみ)。天白呪(あましらず)。鬼灯(ほおづき)。黒林檎(くろりんご)。翠桜華(すいおうか)…」

紅袖「そこまででいいです。やはりあなたはできる子ですね。紅袖さんは嬉しいです」

完殺「ありがとうございま「ですが」」

不意に言葉を重ねられる。それにまた驚いて今度は全身がビクッとなり、悪寒が走る…

紅袖「完殺さん。今お名前を言ってくれた方々はみんな死にましたよ」

完殺「…そうですか…」

紅袖「おやおやおやおや、淡白ですねぇー。明日は我が身ですよ?」

完殺「っ…!?」

紅袖「まぁ先程のお名前を言ってくれた方。闇曇さんと爆彩さんは名誉の戦死です。お仕事先で亡くなりました、ですが…それ以外の方は使えなかったので私が直々に処分しました。そして次はあなたが失敗。もしくはこれ以上時間がかかるのなら処分せよと「あの人」からの後伝達です。そもそもターゲットの誕生日っていつか覚えてますぅ?」

完殺「…わかりました。3日以内にはケリをつけます」

紅袖「では今一度、あなたの使命を復唱していただけますか?」

完殺「コードネーム完殺。我が使命は…ハルサキ・ゆきの・テレジアの暗殺です」

紅袖「はい。よく言えました。それでは頑張ってくださいね。期待していますよ」

ブツッ…ツー…ツー…

 

 

 

 

 

 

紅袖「くっふふふっ…あはは…!アーッハッハッハッハ!!」

ビルの屋上で紅袖は笑う。ネオン煌めく街…シンオウ地方、マリーズシティを見下ろして…

紅袖「さぁて…。精々足掻いてもらいましょう。期待はずれではないことだけを祈ってますよ…くっふふふっ…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

完殺「…。もう逃げられない…か…。死神が来る前に終わらせていれば…」

後悔の念が強く私を苛む。…私はてゐ国歌劇団。兎組に潜入し、ハルサキ・ゆきの・テレジアを暗殺するために虎視眈々と彼女を狙っていた。だが…いつしか「仲間」という感情が障壁となって本来の使命を阻んでいたのだ…

完殺「おかしな話だ…いつでもできた…いつだって殺せたのに…。私は…、アサシン失格だ…」

薄暗い部屋の中。私は兎組の集合写真を手に取る。そして思い出してしまう…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アデア「んっ…。緊張する…」

リスティス「肩の力抜きなよ、アタシと違って集合写真撮るのは初めてじゃないんだろ?」

アデア「そうだけど…。なんだか慣れなくて…」

ゆきの「もう!何回そんなへたれたこと言えば気が済むの?」

このか「まぁまぁ、ゆきのかてこまい時は写真とか慣れへんかったやろ?」

ゆきの「いっ…!昔の事はいいの!今よ、今!」

アンペルト「おう、ライラ。またふざけおったら許さんけんの、しゃっとせぇよ」

ライラ「わーってるって!だから髪をわしわしすんなよ、親父!」

ライフ「こういう時に分離みたいなのできたらいいんだけど…」

エフィル(私のことは気にするな。ちゃんと考えがあるんだぞ!ふふーん(どや顔))

あるま「さっさと済ませるとしよう。参考書を読みかけてる。時間の無駄はしたくない」

わかな「同感です。いくら必須行事といえど個人の時間も尊重してもらえると助かります」

ラピス「…私はアデアと同じ空気を吸えるなら永遠にこのままでもいい…」

デビローズ「ただいなさん、顔が怖いですよ。深呼吸して笑顔をつくってみてください」

ただいな「すうぅっー…はぁぁあーっ…。こうですか…?」

リスティス「まったく…イマイチ纏まりに欠けるねぇ…こんなんでもいいのかい…?」

アデア「これでも昔に比べるとマシだよ…」

ベノ「おいこらー、撮るぞ、こっち見て黙れ」

カメラマン担当のベノが合図を送ると全員がカメラの方へ見向く。統率が取れたその姿にアデアは可愛らしい笑顔で思わずニッコリ…

ベノ「いくぞ、さーん、にー…」

エフィル(ふんっ!)

ライフ「えっ!?エフィル!?何してるの!?」

突然輝くライフ。それに驚き全員がライフを見た瞬間!ライラの長いポニーテールがアンペルトの顔面に直撃!

アンペルト「ふぼぁっ!?」

ライラ「あ゛っ(‘д‘ )」

アンペルト「ライラーっ!!」

頭に怒りマークを現しながらアンペルトは電気を纏う!他のメンバーはそれをみてすぐさまカメラ側へ逃げ出した!

パシャっ!

ベノ「…。帰るか…」

写真を撮った瞬間。ベノはアルタイルで時間を止めてその場を立ち去る。これは確実に巻き添えを食らう、それだけはめんどくさかったというのが理由だ

ベノ「…まぁ、昔の質素で重苦しい写真に比べりゃ…楽しくみえるな」

止まったその場を振り向き見て口元を笑わせる。ベノにとってもこの兎組という存在は大きく。また手に余るものでもあった。早い話が「異常戦力の溜まり場のようなところ」だったのだ。性格に難あり、制御不能な戦闘能力。縄張り意識や自己防衛本能の高さから一般的な留置所がかわいく見えるほどギスギスしていたのがこの兎組だ、止めようとした戦力もことごとく返り討ち。だが…様々なメンバーの入隊や出来事が彼らを変えた。そしてその団結を確固たるものにしてきた…

ベノ「あばよっと」

再び時は動きだし、コミカルな大惨事をカメラは抑えた。それが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

完殺「…」

この写真だ。この雰囲気や空気を偽装のためとはいえ一緒につくっていったのも事実。楽しかった、嬉しかった、悲しかった、悔しかった。色んな感情が走馬灯のように記憶とともに通り抜ける。だが…

完殺「さよなら…」

その写真をパタンと伏せると…。月の光がその顔を照らす。涙はない。だけれど使命が口惜しい…。ならば離反するか?いいや…。紅袖がそれを許すはずもないだろう。下手をしなくても皆殺しにされる

完殺「…。どのみち、私は死ぬかもしれないから…」

まだ仲間と言えるのか、それとも…。…居場所なんて最初からどこにも無かったのかもしれない。心が揺れ動く。どちらに転ぼうと私は裏切り者だ

完殺「…ゆきのを殺す…!何があっても…!」

???「そうかい。それがあんたの選んだ道かい」

完殺「っ!…死神っ…!!」

リスティス「よぉ」

ギラリと大鎌を杖代わりにして部屋の入り口に陣取るリスティス。目付きは鋭く、声色はドスが効いていて完全に本職である殺し屋のものになっていた。

リスティス「前に言ったよなぁ?成功させたら殺すってよ。本当にいいのかい?」

完殺「…、ゆきのの次は…お前を殺す…!」

リスティス「上等。手ぇ出さずに見ておいてやるよ…!」

マスクの中で口元を笑わせて部屋を去ろうとするリスティス。…殺るか?今なら…殺せるっ…!

リスティス「おっと、変な気は起こさない方が良いよ、忘れてるだろうけど私にはナイフも鉛弾も通用しない。傷を付けられる前にそっちが先に溶けるからね。別にあんたさえ良いってならこの場でベッドインするかい?とろけさせてあげるよ」

腰に着けたランタンに炎を灯して警告する。リスティスにはあらゆる物を溶解させる劇毒、ベネトレイカースドという「特異体質」を持っている。そのため彼女を殺す手段は物理的にはほぼ不可能で彼女自身も周囲を迂闊に巻き込まないために特殊なライダースーツやストール、口元を隠すマスクで極力素肌を隠しているのだ

完殺「…」

リスティス「じゃあ"またね"同じ兎組だもんねぇ…?」

バタンッ!!

静かに閉められたはずの扉は…まるで二度と開かない錆び付いた扉を閉められたように重い音を立てて閉められた…

完殺「…完全決別…か…」

振り向いて机の上にある金属に触れる。それは…

完殺「必ず…果たしてみせる…!」

ガチャッ!

ベレッタ Vertecカスタム。それをコッキングさせて初弾を装填させる。それが覚悟の表れであることは言うまでもない…

 

 

 

 

次回 †MULTIPLE AIGIS†SPECIAL Ξ THE HAPPINESS DIZAIA episodeⅢ  第二章

 

 

 

 




お疲れ様でした。この完殺というキャラは「兎組に所属しています」。早い話、リスティスとゆきの以外の全員が容疑者、メンバーの誰かが裏切り、ゆきのを殺そうとしています。「これはそのキャラが入隊した時点から存在している初期設定です」
お楽しみに
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