西城樹里さんが大好きなPの日常   作:駄作工場長

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最後に少しシリアスなの入ってます


オムニバス2

・節分

 

P「恵方巻きですよぉ!頑張って作りましたぁ♡」

 

樹里「…なんかやたら大きくないか?」

 

P「愛を込めて作ってたらつい、皆さんお腹減ってると思いまして」

 

樹里「かぶりつくの無理な太さじゃねぇか、やり過ぎ」

 

P「切り分けましょうか、残念ですけど。作りすぎてしましましたし、皆で食べましょうか」

 

 

・PartyNight

 

P「有栖川家のパーティーにお呼ばれとは、些か場違いに感じてしまいますね」

 

樹里「その割には場馴れしてる感じじゃないか?」

 

P「多少は経験があるので、これでも緊張しているんですよ?」

 

樹里「本当かよ…アタシだけ浮いてる気がして駄目なんだよなぁ…」

 

P「大丈夫です、とても似合ってますよ♡」

 

 

・2/14

 

 

P「西城さぁん、ハッピーバレンタインですよぉ♡」

 

樹里「ん、おはようプロデューサー」

 

P「おはようございます西城さん♡はい、今回はチョコドリンクにしてみました。チョコミントサイダーですよぉ、レッスン終わりにでも飲んでくださいね♡甘さ控えめ、愛をマシマシですよぉ♡」

 

樹里「お、おぉ…」

 

 

P「西城さぁん、お昼のチョコですよぉ…♡」

 

樹里「朝渡したばかりだろ、まだあるのかよ」

 

P「夜もありますよぉ♡」

 

樹里「アタシはお返しったって、一つしか出来ないからな?」

 

P「大丈夫ですよぉ、私の想いをたくさん届けたいだけなので♡暫くのレッスン後の糖分補給には困りませんよぉ」

 

 

P「西城さぁん、夜のチョコです…♡」

 

樹里「朝からチョコばっかりなんだけど、胸焼けしそうだ…」

 

P「勿論塩気のあるものも用意してますよ?」

 

樹里「あぁ…良かった」

 

P「西城さん♡」

 

 

 

果穂「なんか、良い雰囲気ですね!?」

 

夏葉「最初はあんなだらしない顔じゃなかったのだけれどね…」

 

 

・鏑矢Pオリジン

 

 私は晴れの日が嫌いだった、眩しい日差しと暖かな陽気が、それを受けてか楽しげな道行く人々の笑顔が何もかもが嫌いだった。いつも私の心は曇り空のままだった。

 何もかもが、憎らしかった。八つ当たりだとわかっていても、ただひたすらにこの醜く燃え上がる汚れた黒い感情を抑えられる事が出来なかった。

 上司に裏切られ、何もかもの責任を押し付けられ追い出されるように放逐された。信じていた人にすら、裏切り者と蔑まれた。

 

人を信じる事がその日から出来なくなった。

 

 人の目が心が、何よりも怖かった。私へ差し出される救いの手すら、信じられなかった。いつか裏切られる、捨て石にする布石だと思った。周囲全てが憎かった、怒りと悲しみを剥き出しにしたまま酒浸りになってしまっていた。心も身体もボロボロのまま、何もわからないまま死んでしまいたかった。風に吹かれるように塵となって、綺麗さっぱり消えてしまいたかった。

 

 そんな、何度繰り返したかわからないある日だった。その怪しい男に声をかけられたのは。何を話しているかはわからなかったが、自暴自棄になっていた私はどうにでもなれとその男のスカウトを受ける事にした。どうせ貯蓄も底をつきそうになっていたのだ、渡りに船だとまで楽天的には思えなかったが後は野となれ山となれとその男「社長」に言われるがまま事務員として働く事にした。どうせ短い付き合いになるだろうという思いから、社員が私と社長だけという状況も気にはならなかった。アイドル事務所だというのには後々に面食らった、がどうだろうと事務員ならば人と顔合わせしなくても済むと思って流した。

 それが全ての始まりだったと後悔する事になるのは2週間後の事だった。バイトが増え強制的にPとして一時的に動けと渋々外回りに出た、一時的だとはいえ曇りながらも外面を取り繕い声をひたすらにかける。も、上手く行かずもう昼飯にしようとしたその時彼女に出会った。

 

 初めて全身に稲妻が走るような衝撃を受けた。一目惚れだった。

 

 結論を言うならばつまり私は恋をしている。してしまった。叶わぬ恋を、せめてこれだけは秘めたままに。




西城さんにってなるその後の話も書いてますのですうふふ

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