《保有者の生命活動の危機を確認、スキル
《発動による代償は無作為に選ばれ、消去又は一時的なリソースへと回されます。》
《
つけられた名前が選ばれた途端、処理が止まり
選べれない対象が存在する事により、処理が進まない。
対象を守る為の行動に移すことが出来ない為、
生気の無い紅い眼は、ありえない事に驚いて目を見開いたが表情は変わらない。
どうしたものかとエラーになった理由を再試行するが、解決には至らない。
名付けと言う行為がここまでシステムを歪ませてしまった、理由として思い浮かぶのはそれぐらいであった。
仕方がなく処理を再起動させようとした時、一つの生体反応に気づく。
この先のファムルス王国に向かう途中なのか、害は無いだろうと判断しようとした時、その生命反応はこちらに急接近してくる。
《急接近を確認、敵意無し、対象の特定は不明》
「みっつけたぁー!!」
テンペストが襲われ、魔物達の死傷や張られた結界……。
色々な事がありすぎて俺は頭が可笑しくなりそうだった。
怒りのまま暴れたい、そんな気持ちもあったが今はシオンやゴブゾウ、死んでしまった魔物達を生き返させる事が最優先だ。
シュナからファムルス王国の兵士達を追いかけるように、結界を自力で抜けてイブキが出ていってしまったと聞いて不安があった。
アイツは心が未成熟なんだ。
常に強くあろうと背伸びをして、自分よりも周りに目を向けてしまい気づいたらパンクしてしまう寸前まで抱え込んでしまう。
今回、俺が魔王となる為にファムルス王国の方へ向かっていれば否が応でも会えると信じていた。
そこで見つけたら、げんこつの一つでもやってやって首根っこ掴んででも連れて帰らないといけない。
そんな事を思っていると、無断で抜け出した
どうやって怒ってやろうか思いながら地面に降り、声をかけようとした所で大賢者からの声が。
《告、対象の魔素反応に異常を確認。》
異常……?
それはどう言う事なんだと、大賢者に問おうとした時にイブキがこちらをゆっくりと向いた。
何時ものように爛々としている瞳には光が無く、表情豊かな顔はまるでロボットのように無表情に。
明らかにおかしいと一目で解り、歩み寄る足が自然に止まっていた。
「お前は、誰だ……?」
外見はアイツに間違いないが、"中身が違う"。
『私は、誰でも、ないです。』
誰でもない?
意味がわからない言葉に眉間に皺を寄せながら、その言葉に質問を投げかける。
「誰でもないって、俺が知る限りではお前は俺が名前をつけたイブキだと思うんだが?」
『この身体の持ち主は、今は眠りについています。しかし、目が覚めたとしてもそれが貴方がしるイブキかどうかは保証できません。』
返ってきた言葉は納得が出来ない内容だった。
肉体は生きているが、精神は死にかけている。
心配していた事こんな形で現実に現れるなんて、アイツは何か悪い事をしたのか?
『貴方は、この人のなんですか?』
唐突な質問に少し驚いた。
向こうから声をかけてくると言った発想が浮かばなかったし、向こうから襲ってくる可能性だって捨てきれなかった。
「大事な……仲間だ!」
『仲間、ですか』
仲間、向こうがどう思っているかは解らないけれど俺からしたらイブキだって大事な町の一員で仲間なんだ。
嘘偽りなく、言える。
『その言葉に嘘偽りはないようですね、なら、消える前に貴方の知らない事を教えてあげましょう。』
「……知らない事?」
『貴方が仲間と言った、この身体の過去です』
イブキは元々、不完全召喚された只の子供だった。
不完全召喚された幼子はスキルを持たず、蓄えられた魔素の行方が無く、短命とされている。
イブキのスキルが見つかったのは余命宣言され、魔素が臨界に達するときに生まれた。
それが
最初の一回目の発動により、代償としてこの世界に来る前までの記憶、ここに来てから余命と宣告された年月の記憶が失われた。
その際の被害は不明、その後は奴隷として拾われて色々な場所を巡りました。
運も良く、スキルは発動する事は無く生き続ける事ができある年月を経つと身体の成長と老化が止まりました。
そして、二回目の発動。
これは新たに買われた魔人の実験にて行われ、同じように記憶と今度は五感を一定期間失うことになりました。
その後、疑似的な記憶を埋め込まれて実験台として手放された。
その実験で必ず殺し、そして利益を得る為に。
しかし、そこでは死なず今に至る。
この
今までは肉体の危機で行われていたが、今回は精神の危機により発動された。
そして発動したはいいが、今回は今までと違い
話作るのが難産すぐる…。
これ、転スラ要素消えてない…???