無限牢獄での中で喋っていたら、急に五感が奪われて意識が何処かに飛んでいく。
まだ、イフリートさんにお別れも言っていないのにどうなっているんだろうと悩むことも出来なかった。
そして、視界が見える様に成った時。
目の前にはとってーーも、笑顔なリムルさん……いや、リムル様がいたのです。
きゃあ、怖い。
「何か、言いたいことはあるか?」
ワタシの目の前には恐ろしい
笑っている筈なのに、全身の汗が止まらなくて口を開く事が出来ずにいます。
目が泳ぎ、必死に言葉を考えるけれど答えは出ない。
何時かは呼ばれるかと思っていたけれど、こうも早く現実に戻されなんて。
現実はとても非情ではないか?
「……イブキ?」
「アッ、ハイ、」
強化分身で出来ているワタシの身体を悠々と持ち上げ、目線を強制的に合わせながら圧をかけられた。
今のワタシはリムル様と同じスライム体なので、簡単に持ち上げる事が可能なのだ!
どうして、ヴェルドラ様みたいに人間体ではないのだろうとお思いのそこの誰かさん!
ワタシが知りたい。
いや理由は分かっているけれど、逃避しなければ心が保たないのだ。
「ご、ごめんなさい……本当に」
余計な言い訳は言わず、一言に誠意を込める。
思いっきりため息を吐きつつ、リムル様はワタシを机に置いてから口を開く。
「まったく、世話ばかりかける何て強情で我儘な奴なんだ
「返す言葉もございません……」
下げる頭があれば地面に擦り付ける程に悔やんでいるし、リムル様が言う事は正しいので返す言葉は一言も無い。
「今度からはしっかりと、周りも頼る事。一人で抱え込むって事はな、周りを信用してないって事にもなるんだからな?」
自分のキャパシティ以上の事を抱え、最後には崩壊してしまう。
誰かに助けてくれと声をかける事自体を放棄して、いつの間にか仮面をつけていた。
仮面の下で泣いていても、周りには分からないのだからまずは言う事が始まりなのだ。
ここまでの事になってからようやく、理解出来たのは我ながら馬鹿だと思う。
「暫くは反省する事だ、勿論罰もあるからな」
罰、色々な事をしでかしたのでどんな罰が来てもしっかりと償う事にしよう。
「シオンの手料理、一ヶ月!」
「ヒエッ、ご無体なっ!!」
すがりつくように慈悲を望んでみたものの、リムル様は邪悪な笑みを浮かべながら「駄目っ♡」と一刀両断された。
「鬼!悪魔!人でなしぃ!」
「はははっ、何とでも言うといい!それに俺はスライムだから人間じゃないんだよ!」
「ぐぬぬっ……」
机に置かれている自分を再度持ち上げ、リムル様はワタシを地面に下ろす。
そこで
《個体、イブキの人間体への変異の許可を確認》
スライム体だった身体がゆっくりと変異していく。
手足や身体、髪から爪など色々と変わっていく感覚は言葉では言い表わせないモノである。
数秒もかからずに先程までのスライムから、人間体の姿へと変貌した。
姿形は
見慣れた角が小さくなっていたのは、少しだけショックを受けた。
残っているだけありがたいと思わないといけない、本当にならば残らない可能性もあるのだから。
「さあ、取り敢えず皆に謝りにいくぞ!」
「は、はいぃ……!」