私は目を覚ました、見たこともない天井に見たこともない部屋で。
徐々に覚醒していく意識の中で思い出す、どうしてこうなって何をしでかしたのか。
自暴自棄になって、口車にのって、他人に八つ当たりして、見事に負けた。
見事に空回り全開ではないか、とても頭が痛くなる。
「おっ、目が覚めたみたいだな」
「あ゙っ、」
上半身を起こして辺りを見回していると部屋の扉が開いてあの時の青みがかった銀色の少女……いや、少年?が入ってきた。
「よかった、よかった。あれから目を覚まさなかったから心配してたんだぞ?」
そう言いながら備え付けられている椅子に座り、こちらをじろじろと観察してくる。
見られるのは嫌いだけど、仕出かして介抱された身分で見ないで下さいとは言えない。
取り敢えず謝っておこう。
「……ご迷惑かけました、いきなり殴りかかったり物を壊したりして」
あ、こっちを見て呆気にとられている。
確かにこんな事を言うような外見はしていないけれど、今は気持ちが凄く落ち着いているので冷静に謝罪できているのだ。
「何ですか……その顔は」
「いや、思ったよりも丁寧だったんでな」
確かに目つきは鋭いし、黙っていたら子供に怯えられた事もあった。
慣れてはいるが、そんなふうにやはり思われてしまうか、反省。
「まぁ、落ち着いてるみたいだし。なら、これからの事と今のあんたの状況について話して、あとはどうしてあんなふうになったかを聞きたい」
ここから少し長くなるがその前にと相手は自己紹介してくれた。
彼……いや、彼女?
とにかく私と戦った人はリムル=テンペストと名乗り、人の姿からスライムの姿を見せて一通りの事を告げてくれた。
まずは今の自分の状況。
リムルさんを襲ったが軽くいなされ、そして自暴自棄になって自ら命を断とうとしていたので気絶させれたらしい。
何故か、酷く頭が痛む気がするんだが……何でだろう?
(頭が痛いっていったら、リムルさんは苦笑していた)
その際、中途半端になった身体のせいで治療をする事が困難になり。
名付けをして自分を魔物としてして進化させ、強引に定着化させて治療した。
つまり今の自分はオーガから進化した
人間をやめてしまった実感はあまり湧いて来ない、けれど自分から生えている角を触ることでしっかりと認識するしかなかった。
次に私自身の事。
これに関しては記憶が朧けになっている部分もあるので、この世界に来てからの事を覚えている限り話すことにした。
改めて話すとなると気が滅入ってきそうになるが、リムルさんはしっかりと話を聞いてくれているので気を強くもつことにした。
異世界につれてこられ、戦い続け、心も荒んで、許してもいいと思った相手は知らぬ誰かに殺された。
自暴自棄となった私は誰かの口車にのって、あの様な半端な化け物と堕ちた。
語り終えた時、改めて振り返るとなんて子供のように暴れていたのかと少し落ち込む。
目をふせて、項垂れているとリムルさんが唐突に頭を撫でてくれた。
「大変だったな、もう大丈夫だからな」
「……っ!?」
あ、いけない。
優しい言葉に泣いてしまう、泣いちゃう……いやもう泣いた。
この世界に来てから泣いた事は何回もあったけれど、制御できないほど泣くのは初めてだ。
目元から涙が溢れだす、拭っても止まらない。
「り、リムル様……!?」
「はわわ」
二人のキジンが入ってきて、今の状況を見て固まっている。
頭を撫でられ泣いている、しかも今更気づいたが服がボロボロで色んなところが見え隠れしているではないか。
なるほど、誤解されるような状況がてんこ盛りというわけだ。
しかし、あの胸がでかいキジンを見るとどうしても頭が痛む……何でだろう?
そろそろ、プロフィールつくらんとな…。
そもそも、性別も決まっていない……やっぱり、キジンなら女の子のほうがええのんか?