君に奏でる子守唄   作:ペンギン隊長

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べったの再録

SS/FGOxF/Z 内容的にはオリキャラ介入系 ギャグ
・時間軸的には新宿後、介入の経緯はAZOと似たような感じ
・zero本編に近いが微妙に異なるif時空
・ネタぶつぎり



やめてくださいしんでしまいます

 

 

 

「…。この特異点、以前にも来たことあるよね?」

『ええと…言いにくいのですが、以前解決した小規模の特異点と同座標の、しかし異なる可能性が選択された世界なのではないかと…』

「だよねえ」

 黒いスーツの礼装に身を包んだ少女が、街を見下ろして首を傾げる。

「またロードに知恵を貸してもらう?いや、前聞いた分はちゃんと覚えてるけどさ」

「マスターがそうするべきだと思うのであれば、私は否定しませんが」

「ロード君が来るんなら私はひっこんでいようかなー。ほら、戦闘における役目は似たようなものだし」

「マーリン、ステイ」

「マイロードは私には若干厳しいよね!」

『いや、私は管制室でサポートに加わっていよう。実技試験の代わりだ』

「うへえ」

 彼らは橋の上部構造に腰掛けて街を見下ろしていた。例によって例のごとく、上空にレイシフトしたため、槍の騎士王が空中で少女をキャッチしてそこに着地したのである。日はまだ落ちていないが、マーリンの幻術で一般人からは存在を誤魔化している。

「槍の私はともかく、私が姿を現すのは剣の私には刺激が強すぎるのでは、と思わなくもないのですが…」

「それを言ったら、我が姿を現わせば弓の我がどのような反応を示すかわかったものではないな」

「記録によると確かディルムッドも参加しているという話だったね、マスター」

「…確か、冬木の四次聖杯戦争には、ジルも参加していたのですよね…?」

 現在のパーティメンバーを見返し、少女はははは、と乾いた笑いをこぼした。

 どのような相手が待ち受けているか分からないため、混成パーティを組んだのだが、今見返すと非常に地雷原である。パーティ内での問題自体はそうそう起こらないだろうが。

 いっそ槍の騎士王にキングハサンと交代してもらおうかと一瞬思ったが、流石に気の毒なので今のところ自重することにした。しかし弓の騎士王は(寒そうなので)他のサーヴァントと交代してもらってもいいかもしれない。

「とりあえず、この世界における正確な情報を集めよう。それに、召喚サークルを設置するためには霊脈を乱さないといけないから……いっそ、召喚サークルなしでやる?」

 召喚サークルを設置しない事には、メンバーの入れ替えは行えない。現在のパーティにはランサー、アーチャー、キャスター、ルーラーしかいないため、クラス相性的に不安がないではないが、不可能かと言えば微妙なラインだ。とりあえず、この地の聖杯戦争が正しく行われているだけであれば、存在する敵対の可能性のあるサーヴァントは七体に限られるはずなのである。

「マスターがそうしたいのであれば止めないけれど、滞在時間が日をまたぐのであればやはりサークルを設置するにこしたことはないんじゃないかい?補給物資も送って貰えない訳だし」

「一応現代なんだから物資に関してはそこまで重大な問題にはならないと思うけど…ああいや、現代だからこそ逆に、野宿とかするのが難しいんだよな…」

 下手をうつと補導される可能性がある。なにしろ、マスターはこの時代の法律で言えば未成年者であるので。

 

 

 

「マスターのなんとなくは馬鹿に出来ないものだけど、此処まで偏っているとなると、何が起こるかわくわくするねぇ。精神攻撃部隊かな?」

「まあ、それもあながち否定できなさそうだがな。しかし、アレはよほど腹に据えかねることでもない限り精神攻撃を意図的にすることはないはずだが…何ぞやらかすやつでも出るのか?」

「え、そうかい?そうだとすると僕が彼女に何かやらかしているか、意図的なものじゃないということになるのだけど」

「とぼけるのも大概にしておけ。奴と同じく貴様もやらかした勢であろうが」

 呆れた顔をしたキャスターのギルガメッシュに、マーリンは心外だという顔をして見せた。

「僕は彼女を怒らせるような事はしていないとも。もししていたとしても、主犯が僕だとは気付かせないようにやるさ」

「語るに落ちているぞ」

 

 

 

「何か本来よりも科学技術が進んでいるような気がするぞう?」

「そう…なのですか?確かに、カルデアで見られるものには劣りますが、モニターの映像は鮮明なものであるようですが」

「いや、何か…街の要所要所にある監視カメラがだね、ありゃ無線でつなげられるタイプじゃないかな…ネットワークカメラが普及したのは特異点Fより後の年代だったような気がするんだが…」

 ちょっと調べてカメラネットワークがどうなってるか見てみるかなー、と彼女はさりげなくカメラの死角になる位置にズレて端末を取り出す。

 

 

 

「…。第三勢力…っていうと、正確には違うけど、ニュアンス的にはそんな感じなのかなあ」

「どうしました、マスター」

「前回、介入した時に戦場になった場所が全て含まれてる。否、違う場所ももちろんあるから、偶然という可能性もなくはないんだけど…なんだろうなあ、意図というか、位置というか…無関係の者が偶然、というにはなんか違和感があるんだよなあ…」

 名目上は、地域防犯ということになっているらしい。確かに、人の目の届きにくい場所にカメラを仕掛けておくというのは、防犯上間違った事ではないのだろうが。

「…。いや、待てよ。実質的に未来から干渉しているようなものであるカルデアが戦場になる場所を把握しているのはともかく、現地の人間が戦場になる場所を把握していたら、その時点でおかしいな。普通の人間は未来なんぞ知れないんだから」

 彼女は再び監視カメラを見上げる。目立ちにくいデザインであり、それが監視カメラであると知らなければわからないものも多いかもしれない。

「…抑止力として監視カメラを置く場合は、監視カメラがある、ということを対象に認識させることが重要なんだよなぁ」

 でなければ盗撮とそう変わらない。しかし、監視カメラがある事を認識させないようにしているのであれば、認識されれば困るということで…?

「ううむ、意図がよくわからないな。まあ、魔術による隠蔽が機械を誤魔化せるかは術者の認識にもよるから…あ、うん?そういえば、この時代の魔術師はあまり文明の利器を活用しないんだっけ?」

『…確かに、魔術師には科学技術を毛嫌いしているものが多い。魔術でも同じことができる、とね』

「まあ、魔術の方が扱いやすい事象もないではないですけど、基本的には科学の方が扱いやすいんですけどねえ。労力的にもコスト的にも」

 たとえば、火をつけるのにいちいち呪文を唱えたり触媒を用意したりするより、燃料とライターでも用意した方が簡単だし確実だ、という話だ。子供でも出来る。

「魔術を使うにしても、魔法陣を描くとか手描きだと大変だからドローツールで画像データ作って印刷するか投影するか、そこからなぞるかすると随分楽だし書き損じもそうそうしないで済むのに」

『それを一般的な魔術師に対して言ったら確実に怒らせるから口にしないように』

「俺の以前の先生、専用プリンター作ってお札を大量印刷してたんですけどねー」

 最終的に触媒に霊力がこもれば用は足りるんだから書き損じせずに大量に複製できる方が便利だとか何とか。あと、全部手描きだと疲れると。

『言いたい事はわからないではないが、魔術師としては異端だからなそれは』

 

 

 

『…一つ、言っておこう。前回の介入では聖杯戦争に参加していなかった魔術殺し…彼が参加しているのであれば、設置したのが本人でなくとも、その街に築かれた監視網を活用するという事も十分あり得る。気をつけるように』

 

 

 

 

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