君に奏でる子守唄   作:ペンギン隊長

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べったの再録

ぐだ子ちゃんとソロモンサンド

・本来の目的地ではないイスラエルに来ちゃったif
・ソロぐだっぽい何か(恋愛感情があるとは言っていない)
・書きたいとこだけ書くアレ
・嫉妬するソロモン



やはり、同じではない

 

 

 

「…ドクター以外皆はぐれちゃったみたいだね」

「まあ、そういうことになるようだね。カルデアとの通信も繋がらないし」

 などと返しつつ、彼は既に事態を大体把握している。彼女もざっくりとした事情は察している。

 少なくとも、何故他のサーヴァントとははぐれたのに、彼だけはぐれずに済んだのか、という事は。

「率直に聞きますけどドクター、これ拙い状況ですか」

「さて、どうだろうね。彼に特に敵対の意思はないと思うけど?」

 目的地とは異なる時代、場所にレイシフトしてしまった二人の目の前にいたのは、まごうことなき、生前のソロモン王であった。傍目には同一人物が二人いる様な状況となっている。

 目の前のソロモン王に驚いた様子はないが、それが何かしらこの事態に関係しているからなのか、単純に千里眼で把握していたのか、それ以外の理由からでかは判断がつかない。少なくとも、彼は生前にこんなことがあったという記憶はない。記憶にないだけかもしれないが。

「英霊に至った私とそのマスター。どうやら用事があって此処に来たわけではないようだが、手出しは必要かな」

「いや。君が"ゆるして"くれればすぐに帰るよ。ね、アイカちゃん(マスター)

「うん、できればさっさと帰りたいかな!」

 現在地がソロモン王の神殿…魔術師で言うなら工房…の中である事はおおよそ察しはつく。つまり、サーヴァントは、異物として弾かれたのだろう。そして脅威としてカウントされなかった彼女と、主とほぼ同一である彼はセキュリティに引っかからずに済んだらしい。

「というか、此処は特異点じゃないですよね?」

「どうだろう。ちらりと見た感じ、特に異常が発生している様子ではなかったけれど」

「…。ドクターの故郷に全く興味がないではないので、念のためにざっくり探索してから帰るってのもありだとは思いますけど」

「僕がこの姿で歩きまわったら騒ぎになるだろうけど、君が一人で行動したら確実にトラブルホイホイだからねえ」

「ドクターモードでも大概だと思うけど…」

 今にして思えばダビデとの血縁を感じられないこともない見目というのもあるが、ほとんど普通の人間と変わらないスペックになるのである。優男と若い少女の組み合わせで行動すれば、まあ、面倒を引っ掛ける可能性はお察しというものである。

 時代が時代とはいえ、特異点でもない場所で魔獣なんかに会う可能性はそうないので、英霊としてのスペックが必要になる状況になるかというと難しいところだが。

「そうかなあ?」

「すごいチンピラとかに絡まれそう」

「一応そういう経験はないけど」

「僕は大体絡まれても同行者がのしてくれたという経験しかないですねー」

「うーん、まあ、チンピラの一人二人ぐらいなら、魔術なしでもなんとか。一応体は鍛えてたし」

「無理すんな理系」

 軽快な会話を交わす二人を見て、ソロモン王は僅かに眉をしかめた。それをみとめて、彼は苦笑いのような表情を浮かべた。

「ああ。この僕の存在は、君には毒だったかな」

 

 

 

 本人も語っていたことではあるが、生前のソロモン王には、自分の思ったままにふるまう自由はなかった。寧ろ、そもそも、"個人としての感情を持つ自由"がなかった。そのことに対して何か思うことすらなかったが、それに対してこの英霊の彼である。

 自分自身だからこそ、よくわかる。それがどういう経緯でのことかはともかく、生前になかった自由を得て、それを楽しんでいるということが。王としての責務から解放されたからか、マスターとの関係性からか、別の何かか。いずれにせよ、生前の彼に何の感慨も与えない訳がなかった。

 

 

「…っていうかさ、ドクターが姿を見せた場合、ゲーティア…ではないのかな。魔神たちに影響でない?主に正体バレ的な意味で」

「そこはまあ…どうとでもつじつまが合うんじゃないかな」

「…。偶像崇拝する(ドルオタの)ソロモン王とか解釈違い地雷です的な?」

「僕はもうマギ☆マリは卒業したからその話は持ち出さないでほしいな!」

「うんなんかマーリンが残念そうにしてたよね」

「本当あいつ碌でもないよね!」

「あんたがそれを言うか」

 

 

 

 

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