四宮の料理人兼白銀の親友は近侍さんに告りたい 作:トネッピー
~崇宮、自宅にて~
ま~た寝不足だぁ~。
眠い~。ってそんなことより、早坂遅ぇな。
昨日は、朝取りに行くって連絡来たのによ。
あっ、来た来た。
「ハァハァ、すいません。少し遅れました。」
「いや、そんなに急がなくても良かったんだぜ?俺は家の前で待ってただけだし。」
珍しいな、早坂が息上がってるなんて。
ってか、なんか顔赤いな。
「早坂、大丈夫か?風邪でもひいたんか?」
「いえ、別にそんなことはあr‥‥ヘックシ」
「全く、だから昨日は暖かくして寝ろよって言ったのによ。」
全く、なんで今日風邪気味なんだよ。
はぁ~。んじゃこれはお預けかな?
「そんなことより、早くお弁当をくださいよ。崇宮君。」
「ん?早坂、学校行くんだな。ほい弁当、それじゃ感想聞かしてくれよな。」
「はい、わかりました。それでは、また学校で。崇宮君。」
「おう、んじゃ~な~。」
《学校でなにか絡みがあるわけでもなく放課後になる》
~生徒会にて~
いやぁ~、早坂うまそうに食ってたな~。
作ったかいがあったぜ!!
今度、感想聞こうっと。
っと。話に入らないとな。
「えっと~、歓迎会は週明けの月曜です。設営の他に、」
「お土産用の和菓子か何かが必要ですね?藤原。」
「も~、私が言おうとしてたのにぃ。」
こりゃ、すまない事をしたな。
でも、そろそろ会話に入らねぇと昨日のかぐや嬢みたいになりかねないからな。
「それは二名必要でしょうね。雑貨もありますし、参加者全員分となると結構な量ですから。」
「そうなりそうですね。ですが休j‥‥、」
「休日返上で買い出しか、全く面倒な役だ。あ~面倒、面倒。誰がやりたがるって言うんだ。なぁ、四宮。」
「まぁ‥‥、そうですね。」
えぇ~、俺のセリフとられた‥‥。
これからはあまり誰かのセリフ取らないようにしよ。
これ結構、心に来るわ。
じゃなくて、かぐや嬢も御行も絶対心理戦始めるよな。
この感じは。
「んん~、誰も行きたがらないのは困りましたね。」
「そうですね。藤原。本当に、困りましたね。」
「まぁ、どうしてもって言うなら?別に‥‥。」
なぁ~に、ソワソワしてんだ?こいつ。
でも、困ったな。
御行が行こうとするのを想定してこっちは計算してたのに。
どうしましょ‥‥。
お?なんか藤原が見つけたみたいだな。
「あっ、じゃあゲームで負けた人が行くってのはどうですか?」
「「「ゲーム?」」」
「はい、NGワードゲームです!!」
NGワードゲームっていうとあれか、中々面白いゲームだよな。あれ。
《すいませんが、説明は割愛させていただきます。》
「なるほど、自分のNGワードはわからないわけか。」
「会長?わかってしまったら、おもしろくないじゃないですか。」
あ、これ御行負けるな。確実に
「簡単だな。」
「「はいドーン。」」
あ、藤原とハモった。
よりも、御行凄い顔してんな藤原に負けたのがそんなに信じられんのかよ。
藤原のやつ、この手のゲーム上手かったハズだからな。
あの二人を意図的に負かすのは今回はわりと簡単かもな。
「じゃあ、本番行ってみましょう。」
「そうしましょう。楽しみましょうね?会長?副会長?」
右側か‥‥。んじゃ俺は藤原に渡す訳か。
な~ににすっかなぁ?
ん~。難しいな。
簡単に言いそうじゃなくて、それでいて俺が勝てるようにするには‥‥。全力でいいかな?
まぁ、大丈夫だろ。
「Yo!Yo!早速スタートだYo!」
っぶねぇ。Yo!にしなくて良かった~。
いやぁ、まさか口調を変えるとはな、やりおるな藤原。
「藤原書記?」
「藤原?」
「NGワードに俺っちがよく使う語尾を指定されたらたまらんYo。だから口調を変えているんだYo。残念だったなメーン!」
「それでは、自分も変えましょうかね。」
「どういうことだ?誠も。」
「会長、貴様の言う事等どうでも良い。俺の戦いのロードは誰にも止められん。デュエル!!」
どうだ?この声真似は。にているだろう?
遊◯王見たときから練習してやっと高1で完成した、俺の◯馬の物真似これで負けることはないはず‥‥って御行さん?なんでそんな絶望みたいな顔してるんです?
まぁ、いいけど。
「崇宮さんYo。海◯の物真似スッゴクにてるYo!尊敬するYo。」
「フゥーン。俺は本気でこのゲームに望んでいる。精々俺を楽しませてくれ。そして、俺を失望させるな。」
あれぇ?かぐや嬢もなんで御行に(狙ってたんですか。)みたいな視線送ってるんだ?
ってか、かぐや嬢このキャラ知らなくね?
「かぐやさんのNGワードはなんだと思うYo。せいおーお。」
「フン。藤原、その辺にしておけ。この女はどうやら口を開くつもりはないらしい。必勝法で勝つつもりなのだろうな。」
やっぱり、その必勝法は使うよなぁ。
俺でも使うもん。
かぐや嬢でもなぁ‥‥
「四宮、それではゲームが進行しない。さいt‥‥」
「くだらん。必勝法で勝つなど甘いぞ副会長!!喋る気がないのなら。喋らせてしまえばいいだけの事。」
「だがな、誠最低限会話が成立するぐらいはしゃべってくれ。」
「仕方ないですね。わかりました。」
「ほう?口を開くのか。だが、そんなことはどうでも良い。ゆくぞ貴様ら、バトルだ。」
必然的行動を使う要は只の読み合いの勝負。
俺が負けるはずがない。
だが、慢心は大敵だ。注意しなくちゃな。
しかし、かぐや嬢が一番問題だ。どうやって、あの女に好きと言わせる。
でも、藤原がそれを選んだってことは策があるってことだな。
ここは、藤原を信じるしかないな。
「藤原書記と誠は、何か嫌いなことはあるのか?」
「なるほどな。貴様はそういう手で攻めてくるか。だが、俺は真っ向から立ち向かって粉砕してくれるわ!!フム。俺の嫌いなもの?そうだな、俺は恋バナが大の苦手だ。特に、女子とやるときだ。」
「あ、嫌いな事ですか。そうですね‥‥。」
どうしたんだ?藤原のやつ、急に暗くなって
あーでもなんか嫌な予感がするってことは碌な事にならねぇなこりゃ。
「私、空気読めないってよく言われるんですYo‥‥。」
「なに!?藤原、貴様そんなことを言われていたのか。」
そんなことを言われていたなんて初耳だ同じクラスの御行でさえも驚いている。
マジか、気になるからもうちょっと聞いてみよう。
「みんなそこも良いところって言ってくれるけどYo。でも、恋バナとかするときに私を混ぜてくれないんですよ。絶対地雷踏み抜くからって!!」
「フゥーム」
だが、堅実な判断でもあるな、確かに藤原は行動が読めないからな。俺も早坂も要注意人物としてみてるわけだし。
「知らない間に迷惑掛けているのかなって考えると悲しくて‥‥。それが、嫌いなことですYo。」
「藤原さん‥‥。」
あ、かぐや嬢が藤原の頭に手添えた。
でもなぁ、なぁんか嫌な予感がするんだよなぁ。
あ、もしかして‥‥。
「みんな迷惑だなんて思っていませんよ。」
「そうだ。貴様のそういう裏表のないところは、少なくとも俺は評価に値する。もっと言えば羨ましくもある。俺と違って、本来の自分を曝け出せているのだからな。」
「あなたの、そういうところに助けられている人はたくさんいます。」
「かぐやさん‥‥。ホント?かぐやさんは私の事嫌いじゃない?」
あ~、やっぱりか~。
そうだよね、そうすれば確実にかぐや嬢を負けさせられるもんねぇ。
「えぇ。まぁ、好き‥‥ですよ。」
「ドーンだYo!!」
まぁ、言っちゃうわな。
俺でも言っちゃうもん。だから、このゲームは面白い必然的行動だからだ。今のかぐや嬢の言葉も。そう誘導した藤原はシンプルに凄いと思う。
かぐや嬢、なんだかんだで面倒見いいからな。
ただし、すんげぇ質悪いけどな。
「今の話、全部嘘だったんですか!?」
「嘘じゃないですブラフですYo!!私が恋バナに混ざらないわけないじゃないですかYo。」
「貴様の負けだ。副会長、藤原が貴様のNGワードを書いたとゆうのに貴様はまんまとこの女の策に嵌まったのだ。どちらにせよ、どう言おうが負けは負けだ。恨むなら貴様の無能さを恨むんだな。」
あ、たぶんこれ後でかぐや嬢にボッコボコにされる可能性大アリだわ。
だって、めっちゃプルプルしてるもん。しゃーないか。
覚悟はいいか?俺はできたている。
悲しいがな?死を覚悟しよう。
ん?なんか、御行が難しいこと考えてる顔してんなありゃ、かぐや嬢が書いた言葉絶対に言うな。
「ずっちょ、俺のターン。」
「え?」
「今、噛んだよな?誠。」
「そんなことをどうでも良い。」
「そうだな。誠、藤原書記ここからは本気でやらせてもらうぞ。」
「ドーンだYo!!」
「フハハハハハハハ!!白銀御行を粉砕!!」
やっぱりな。言うと思ったぜ。
そのおもしろい顔もありがとな。
ありがとよ。御行、俺の勝利の糧となってもらう。
「やった~。会長にも勝った~。」
「爆☆殺。安心しろ会長。貴様は俺の勝利の糧となったのだ。光栄に思うがいい。」
かぐや嬢、ポッカーンとしてんな。中々おもしろい顔してるぜ。
だがな藤原、俺はここまで想定の範囲内だ。
この勝負俺がもらったな。
「藤原、俺たちのデュエルをするぞ。」
「いいですよ。私の全力をみせてあげます!!」
「フハハハハハハハ!!俺の勝ちだ藤原。」
「えぇぇぇぇ!?」
「誠、お前まさかこれを狙って‥‥。」
「粉砕☆玉砕☆大喝采☆フハハハハハハハ!!」
「崇宮君、恐ろしい。」
こうして俺が勝ってこのゲームは幕を閉じた。
結局、御行とかぐや嬢が行く事になった。
因みに俺に書かれていたのは「凡骨」だった。
あっぶねぇ。かぐや嬢が脱落したとき無能か凡骨で迷ったからな。
なるほど、それで御行は絶望したみたいな顔してたのか。