四宮の料理人兼白銀の親友は近侍さんに告りたい 作:トネッピー
これからは、週に2、3話少なくても1話は投稿できればと思います。
今回はメール回の続きとオリジナル展開を混ぜたものです。
それでは、どうぞ。
マジかよ‥‥。
めっちゃ大雨じゃないですか。
嫌だなぁ~。
これから、雷とかこなけりゃいいけど‥‥。
って、そんなことよりだ。
かぐや嬢に連絡~っと。
『かぐや嬢?御行にキャンセルのメール送ったか?』
『いえ、そっちも大事なのだけれど、今早坂が42度の高熱と風邪で寝込んでいて。だから、何か作ってきてくれないかしら?』
え、早坂風邪引いたの!?
珍しいな、じゃなくて!!
今、雑炊作ってたから持ってくか、かぐや嬢たぶんまだ送ってねぇだろうな、中止のメール。
迎えに行くか御行のこと、心配だからな。この雨だし。
絶対に御行はハチ公前にいる。
《崇宮誠、雑炊を持ってバイクで移動中》
ついた~。
って、一息ついてる暇はねぇな。
「かぐや嬢?俺だ、崇宮誠だ早く来てくれ。」
「えぇ、あなたバイクに乗れたのね。」
「あぁ、去年の夏休みにな。はい、これ雑炊、温めて食べてくれ。じゃ、俺はこれで。」ブゥーーーン
「ちょっと待っt‥‥。行っちゃった。あら?早坂?風邪なのにわざわざ出てこなくても良かったのに‥‥。」
「いえ、崇宮君は、元気そうでしたか?私が風邪を移してませんでしたか?」
「大丈夫そうでしたよ。だから、中で雑炊をいただきましょう?きっと、栄養満点で美味しいから。」
「うん‥‥お願い。かぐや様。」
「えぇ、早坂。私に任せなさい。」
《そのとき、四宮かぐやは‥‥》
(早坂がこうなるなんて、相当ね。後、会長に中止のメールを送らないと。)
《話は崇宮誠に戻り‥‥》
うおぉぉぉ!!
マジかよぉ、もっと雨強くなってきたじゃねぇか。
これは、早く行かねぇとな。
御行が風邪を引くとマジでやべぇからな。
っと。もうすぐ着くな。
《崇宮誠、バイクに急いで移動中》
よーし、やっと着いたな。御行は~っと。
あー、いたいた。
おいおい、傘ぶっ壊れてるじゃねぇか。
頭の上にコミック乗ってるし。
ん?なんかしゃべってんな。
「中止のメール‥‥。」
お、かぐや嬢中止のメール打てたんだ。
てっきり打ててねぇと思ってたけど。
「だg‥‥の初メール‥‥。」
なんか言ってんな?全っ然聞こえない。
そろそろ、近づいたし声を掛けるか。
「ケータイが防水で良かった。」
「おう、それは良かったな。御行。」
「うわっ!?誠、どうしてここにいるんだ?」
「そんなことより、早く後ろ乗れよ。家で風呂入って雨止むまで待ってろよ。」
「それは‥‥。」
「お前の親父と妹には連絡してるし、俺ん家は猫以外はうるさくもねぇから安心しろ、迷惑じゃねぇからな。」
全く、こいつは尊敬するぐらい真面目だな。
こんな雨でも、ちゃんと集合場所にいるんだからな。
とりあえず、無理矢理にでも連れていかせてもらうぜ!
「全く、お前には敵わないよ。誠、ありがとうな。」
「気にすんな。さっさと帰っから早く後ろ乗れよ。ほれ、ヘルメット。」ポイッ
「ありがとな。っと、乗ったぞ。っていうか誠、お前バイクの免許持ってたんだな。」
「ん?あぁ、持ってるよ。そういうお前はクルーザーの免許を何でか持ってるよな?」
マジで、御行の奴なんでクルーザーの免許なんだ?
聞いてみようかね?ちょうど話す時間あるし。
「んじゃ、飛ばすから落ちるなよ~。」
「え、それってどういう‥‥。」
「うっしゃぁぁぁぁ!法定速度ギリギリでブッ飛ばすぜぇ!!」
「うわあぁぁぁぁぁ!」
《崇宮誠、白銀御行爆速で移動中。》
やっと着いたな。
結構早く着いたな。って、御行?なんでそんな青い顔してるんだ?
「御行?なんでそんな顔してるんだ?」
「お前が、あんな運転をするからだろ‥‥。」
「まぁ、そんなことより早く風呂入って来いよ。」
「あぁ、入らせてもらうよ。」
「おう、ゆっくり入って来いよ~。」ニャーン
ん?クロか?どうしたんだ?
まぁ、撫でとくか。
「そういえば、誠。」
「ん?なんだ御行どうかしたか?」ナデナデ
「お前、一体何匹猫を飼ってるんだ?」
「今、ここにいるクロだろ?んでから、キジトラのトラ、アメショのココ、三毛のタマの四匹かな?クロ、気持ちいいのか?よしよし。」フニャーン
「そうか。それじゃ、風呂に入らせてもらうぞ。」
「ん~。」
御行の奴いきなりどうしたんだ?
それにしても、ココはキャットタワーにいるし、トラは寝床で寝てたし、クロはここで気持ち良さそうに撫でられてるし。
だがしかし、何故かタマがどこにも見当たらねぇな。
どこ行ったんだ?あいつ。
「ぬわぁ!?」
あ?風呂場から御行の声が一体どうしたんだ!?
って。そうか、タマは俺が風呂のとき湯船に浸かったらよく入ってくるんだった!
「大丈夫か!御行って大丈夫そうだな。」
「ん?あぁ、誠か。大丈夫だ。猫には驚かされたが、安心しろ俺は無事だ。」ニャーン、ゴロゴロ
あらら、珍しいタマがあんなに喉をゴロゴロしながら懐いてる。
俺でもあんなに喉をゴロゴロしたことないのに‥‥。
まぁ、いいか。
タマも嬉しそうだし。
「御行~、からだ温めてから上がってこいよ~。」
「お前は俺のおかんか!!まぁ、ゆっくり浸からせてもらうよ。」
おかんか!!ってやめて!?
俺はそんなこと言われるほどおかんしてないから。
「さぁ~て、昼飯でも作りますかね。」ニャーン×3
んあ?どうしたんだ?三匹とも。
「あ、そうか。お前らも昼飯か。悪いな、忘れていて。」ナデナデ×3
申し訳ないな。なんかいいもん食わしてやろ。
そういえば、なんかマグロがあったよな。
お、あったあった。んじゃこれを切って。皿に乗して。
「ほれ、お前ら待たして悪かったな。お前らも腹減ってたよな。すまん。」
「お~い。誠~。あがったぞ~。どこに居るんだ~。」
お、御行の奴があがってきたな。
今は居間に居るんだよな~。
「御行~。俺は居間に居るぞ~。」
「お~、ここに居たか。誠。」ガチャッ
「おう。ところで御行、腹減ってるか?」
「ん?あぁ、確かに減っているが。どうした?誠、何か無理してるように見えるぞ?」
うぇ?マジで、やっぱバレっかぁ。
正直、早坂が心配過ぎてそれどころではねぇんだよなぁ。
「やっぱ、わかるか?」
「どうしたんだ?俺で良ければ話を聞くぞ?」
「あぁ、聞いてくれ。いつも元気な俺の大事な人がな?風邪引いたんだよ。」
「それだけなら別に‥‥。」
「それだけならまだ良かったんだよ‥‥。そいつ、42度の高熱らしいんだよ。」
「それって、大丈夫なのか!?」
「うん、今は寝てるらしいけど。な?」
「それで、気が気じゃないと。」
「おう‥‥まぁ、飯渡したときにチロッと顔は見たけど、かなりしんどそうだったんだよな。だから、心配で。」
ほんとに大丈夫かな?早坂、マジで心配なんだけど。
でもなぁ、見に行くのは無理だもんなぁ。
「それで、そいつはお前にとってどんな存在なんだ?」
「そうだな‥‥。俺は自分の思ってる以上にあいつのことを想ってるんだなって。」
「そういうものなのか?俺にはわからんが。」
「四宮が、42度の高熱で寝込んd‥‥」
「あ、なるほどお前の気持ちがよくわかったよ。誠。」
早いな、食いぎみだな、おい。
まぁ、わかってもらえたならいいか。
それにしても‥‥
「さっきから、どうしたんだ?クロにトラ?もしかして、心配させたか?すまねぇな。」ニャーン×2
「にしても、さっきからなんだ?この猫は俺にくっついて離れん。」ゴロニャーン
「まぁ、いいじゃねぇか。俺でもそんなに懐かれてねぇんだから。」
いいなぁ、俺もあんな風に甘えられたい~。
って。痛い痛いクロさんにトラさん?爪をたてないでもらえないかな?
まぁ、お前らを撫でながら他の猫のこと考えてた俺が悪いな。
「そういうものか。まぁ、かわいいから俺は構わんがな。」
「そうだよ。ゆっくりしようぜ。ほい、チャーハン。」
「お、ありがとな。誠。」
《白銀御行と崇宮誠食事中‥‥》
「「ごちそうさまでした。」」
「相変わらず、ご飯が美味しいな。誠。」
「ありがとよ。御行。」
雨は~、まだ降ってますね。
御行は、今日は泊めるか。
「御行~。今日雨止まなそうだから泊まるか?」
「いいのか?迷惑とかじゃないか?誠。」
「俺がお前を迷惑に思うわけねぇだろ?だから気にせず泊まってけよ。」
お前は俺に迷惑掛けるような人間じゃねぇだろ?
さぁ~て、猫とじゃれあってるだけじゃ暇だもん。
「それじゃ、泊まらせてもらうな。」
「おう、楽しもーぜ。」
それから、特になにもなく猫とじゃれあって終わっちゃった。
もうちょっとかぐや嬢に告らせようとすれば良かった。
はい、こんな風になりました。
今回はいつもより長くなりました。
お気に入りしてもらった皆さん、感想をくださった9名様本当にありがとうございます。
これからも頑張って書いていこうと思います。