四宮の料理人兼白銀の親友は近侍さんに告りたい 作:トネッピー
待って頂いていた方々、お待たせいたしました
今回は少しとんで『かぐや様は呼ばせたい』のお話となります
それでは、どうぞ
いやぁ~、あれから色々あったな~
かぐや嬢と御行のケーキ修羅場、仲直りの相談、御行とかぐや嬢の間接キス?とかな
マジで、あの二人付き合えばいいのに……
「副会長、会長の部活連、大丈夫ですかね?」
「あら、崇宮君?心配なんですか?大丈夫ですよ、私たちの会長を信じましょう」
「そうですね」コンコン
「はい、どうぞ」ガチャッ
「失礼いたします」
「……あら、かわいいお客さん」
あ、圭ちゃんだ
かぐや嬢、なんか反応おかしいな?
本能が御行の血を感じたのか?
にしても、ちょっと見ない内にずいぶんと大人びたな~
「お久しぶりですね。白銀会計」
「お久しぶりです。崇宮先輩」
ありゃ、結構驚かれると思ってたんだがな?
普段と口調違うし
「おにぃが言ってたこと、ほんとだったんだ……」ボソッ
「どうかしましたか?白銀会計」
「ねぇ?崇宮君、誰なんです?この方は」
「あー、この子は……」
「私は中等部生徒会の会計、白銀圭と申します」
「……」
あー、思考が停止っていうか、なんかそんな感じだな
かぐや嬢、反応してやらないと圭ちゃんハテナ浮かべてるよ?
あ、こっち来た
「私、なにかしましたか?崇宮先輩」
「もうすぐ戻ってくるんで、大丈夫ですよ。圭ちゃんはなにもしてないよ」
「そうですか……、よかった」ホッ
「用事は副会長にね?」
「もちろん、そのつもりです」
多分、御行に会いに来たんだろうな~
かぐや嬢はなんか企んでるみたいだし
そういや、御行はいま部活連だよな……
あそこはホントに魔界みたいな所だからな……
え~と、確か、宗教法人の偉いさんの孫、陸自の幕官僚の息子、暴力団組長の娘、警視総監の息子、経団連理事の娘、なんかよくわからん国の第二王子、その他諸々…
ホントにヤバイ人らの集まりだよな
っと、そろそろ話に入ろ
「えっと、ここなんですが……」
「どれどれ……」
「計算は合ってるけどコンマの打ち方に表記ゆれがある。それに……」
「予算の減額を訴えたいなら、収益の前年比も載せるべきですよね?優」
「そうですね、先輩」
「「それと(あとは)」」
「「レイアウトも親切にした方がいいっすね(ですよ)」」
「ありがとうございます。でしたら………」
「言ってしまえば………」
あー、会計同士で話し出しちゃった
なに話してるかわからねぇ……
かぐや嬢は~、
ありゃダメだわ自分の世界に入っちゃってる
ま~た、しょうもねぇ事考えてるんだろうな
「こんにちは~」ガチャッ
「こんにちは、藤原」
「崇宮さん、こんにちは~……あ~!!圭ちゃんだ~!!」
「知り合いだったんですか?」
「はい~。圭ちゃん!!こんにち殺法!!」
「あっ!こんにち殺法返し!!」
「「ん!?」」
めっちゃノリノリじゃないっすか。圭ちゃん
かぐや嬢も動揺してるじゃないデスカ
「え……、あれ……?藤原さんと白銀さん……、お知り合いなんですか……?」
「そうですよ~!仲良しですよね~!」
「はい~」
「そういえば、藤原の妹と白銀会計は同じ学年でしたね。それ繋がりですか?」
「そうです!!圭ちゃん、萌葉と同じ学年でたまにウチにお泊まりに来てくれるんです!」
な~るほど、妹同士が知り合いってことか~
俺も妹か弟がいればそんなこともあったのかな~
ちょっと羨ましいな~、俺も後輩に知り合い欲しいよ~
「あ、そういえば崇宮先輩」
「どうしました?」
「いい加減、中等部の新入生に変な噂が流れるので早く誤解を解いてください」
「はて、なんの事でしょう?」
「誤魔化さないでください。先輩が中等部で暴れて、生徒を入院させたって話ですよ」
ん?あ~、あの事か
別に暴れてねぇし、誰も傷付けてねぇのに
ただ、キレた対象がトラウマになって学校に来なくなっただけだろ?
「崇宮さん、そんなことしたんですか!?」
「藤原、そんな訳ないでしょう?その噂はデマですよ」
「そうですよね……」アハハ
「白銀会計も知らない訳じゃないでしょう?」
「知ってますけど今の1年にまでまわってるんですよ」
「少し、尾ひれがつきすぎてムカつきますけど、別に後輩にビビられるのは、全校行事の際に黙らせるのに効果的なんで僕は気にしませんよ」
実際、半分以上はデマじゃないし
俺、いまだに何も悪いことしたと思ってないもんな
だから、わざわざ誤解を解く必要ないでしょ
「崇宮先輩がいいなら、別に構いませんけど」
「お気遣いどうもありがとうございます。白銀会計」
「いえ、別に」
「先輩、」
「ん?どうしました?優」
「その節は、本当にすみませんでした。あの、その、何て言えばいいかわかりませんけど、ホントすみません」
「別に構いませんよ、自分のやりたいようにやっただけですからね」
やりたいようにやっただけだから、恩に感じてもらわなくてもいいんだけどなぁ……
ま~だ、あの話があることに結構驚きなんだけどな~、俺的にはもう消えてる頃合いだと思ってたんだけどな……
「あ、そうそう千花姉ぇ、今度萌葉と原宿に服買いに行くんだけど千花姉ぇも一緒に行かない?」
「行きます!行きますっ~~!」
「………」
「副会長?どうかしましたか?」
「藤原さん、そうやってあなたは私が欲しいものを全て奪っていくんですね」
「え!?」
ちょ、ちょちょちょ!?
なにとんでもない顔で凄いこと言い出してんのこの人
「かぐや嬢!?なに言ってんの!?」
「妹が居て、暖かな家庭があって、胸があって可愛くて、性格も良い……」
「かぐや嬢、落ち着いて」
「その上、妹を増やそうだなんて……」
「かぐや嬢、ホントに落ち着いて」
「強欲」
「かぐや嬢、ストップ!!」
なに?この人、圭ちゃんに姉さんって呼ばれたかったの!?
それで、藤原が呼ばれて、買い物に誘われてるから嫉妬してんの?
まぁ、外堀から埋めるのは大事だって言うけどさ?
いくらなんでも、嫉妬はねぇ?
そんなもんなのか?後で、早坂に聞いてみよ
それより……
「こういう人が地球を滅ぼすんだわ」
なんか訳わからん事まで言い出したしどうしよ……
「地球の癌」
「そこまで言います!?」
「なんておぞましい……」
「流石に藤原が可哀想ですよ……。かぐや様ぁ」
もう泣きそう……
全然止まってくんないし、藤原は楽しそうに話してるし………
早坂だったらこの状況なんとか出来るんかな?
……なんとかしそうではあるよな、やっぱ流石だわ……
藤原ぁ~、何とかしてくれよぉ~……
「あ、だったら……」
「なんなんですか……」ブツブツ
「かぐやさんも一緒に行きませんか?」
ナイス!!!
かぐや嬢、これで機嫌治してくれると良いんだけど……
どうでしょうか
「いくぅ!」パァッ
「よぉし!!」
かぐや嬢がチョロくて助かった~
良し、この機に乗じて帰ろ、面倒事はもう勘弁だ
《崇宮君、生徒会室より退室》
は~、疲れた~
もうホントに藤原は爆弾になるのが多いんだよ~
だぁ~から、対象
「はぁ~……」
「うわっ!!!」
「ひやぁぁぁぁぁぁぁ!?」
なに?だれ!?何事!?
「アッハハハハハ!!驚きすぎだし!!面白すぎ!!」
「笑いすぎですよ、早坂さん」ムッスー
「そんな機嫌悪くなんないでよ、悪かったし。崇宮」ヒーヒー
早坂ぁ~!!
こんチキショーめなんてことしやがる!!
俺はお化け屋敷系の脅かすは大丈夫だけど、寝起きドッキリとか、そっち系の急に来るのはダメなんだよ!!
くっそ、めっちゃ恥ずかしい所見られたじゃん、もう最悪……
「所で、どうかしましたか?早坂さん」
「なにかないと、崇宮に絡んじゃダメ?」
「いやっ、そういう訳じゃないですけど」
「んじゃ、一緒に帰るし!!」
「え?」
「だから、一緒に帰るし!!」
なに?今日の早坂グイグイ来るじゃん
めっちゃ恥ずかしいんだけど、ぜってぇいま顔真っ赤だもん
「別に構いませんけど……///」
「アハハ!!やっぱ崇宮は面白すぎだし☆」
「うっせぇ、さっさと帰りますよ」
「了解だし☆」
なんなんだよ!!
でも、こんな幸せ味わえてるから、かぐや嬢達は許してあげよ
《グイグイ攻めてる早坂さんの心境》
(フフッ、顔赤くしてかわいい。でも、私だって凄い恥ずかしいんだからね!?///恥ずかしいけど、学校の状態じゃないと私は崇宮君に積極的になれないから……。こんな私じゃないときっと崇宮君も付き合ってくれないからね……。だから、私は演じきってみせる。崇宮君が好きになるような早坂愛を)
《崇宮君は》
あ?一瞬顔が曇ったな?
なんか暗いこと考えたんか?
「早坂、あんま無理すんなよ?」
「ん?どういう事だし?」
「お前、顔が一瞬曇ったんだよ。だから無理してるのかなって」
「そんなことないし!!早く帰るし!!」
「はいはい。わかりましたよ」
早坂………
本人が何でもないって言ってるのを更に踏み込むのもな……
そうだとしても、絶対に早坂が暗い顔しねぇようにしてみせる
早坂が演じない本当の自分でいられるように
いかがでしょうか?
良ければ感想、お気に入り登録よろしくお願いします
それでは、また次回まで