KATEKYO TAIL   作:薔薇餓鬼

41 / 66
標的(ターゲット)41 悪くない

 

 

 

 

 

 

 

エルザがミリアーナと再会したいた頃、ツナたちは宴会で盛り上がっていた。

 

「今日のツナ兄、すっげぇ格好良かった!」

 

「そ、そうかな?」

 

ロメオはツナのXBURNER(イクスバーナー)を見て感動したのか、目を輝かせていた。

 

「クローム、ありがとう。わざわざ来てくれて。」

 

「大丈夫。気にしないで。」

 

ツナはクロームがこっちの世界にまで、わざわざ来てくれたことに、お礼を言った。

 

「ねぇ!クロームもこっちに来て、飲もうよ!」

 

「え…でも…」

 

「いいから行こ!」

 

カナに誘われて戸惑うクロームだったが、リサーナに背中を押されて、そのまま行ってしまった。

 

「なぁツナ!あの技教えてくれよ!」

 

「お前にツナの技ができるわけねぇだろ。」

 

「んだと!?じゃあガジルはできんのかよ!」

 

「できるわけねぇだろ!俺が使うのは炎じゃなくて鉄だろうが!」

 

ナツは鉄の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)であるガジルに、炎を使う技をできるのかという矛盾した発言をした。そしてここから、ナツとガジルは勝手に喧嘩を始めてしまう。

 

「それでどのくらいで撃ったの?」

 

「え?」

 

「ツナのことだから、観客に被害が出ないように、威力を抑えたんでしょ。5割くらいに。」

 

レビィがXBURNER(イクスバーナー)を5割くらいで撃ったと推測した。

 

「いや…3割だけど…」

 

「「「「「え!?」」」」」

 

3割と聞いて、Bチームメンバーとクローム以外は驚きのあまり固まってしまっていた。知らなかったメンバーもツナがXBURNER(イクスバーナー)を手加減して撃っていたのは知っていたが、まさか3割とは思っていなかったのだ。

 

「ちょっと待って…ジェラールと戦った時はどのくらいで撃ったの…?」

 

「あの時は6割ぐらいかな…?」

 

「そう…なの…ね」

 

ジェラールと戦った時のXBURNER(イクスバーナー)の威力ことをルーシィが尋ねた。だがあれでもまだ6割ということに事実に、ジェラールとの戦いを見ていたメンバーは驚きを隠せないでいた。

 

「まぁそんなことはいいじゃない。」

 

「ミ、ミラさん!?///」

 

ミラが後ろからツナを抱き締めると、ツナは顔を赤くしてしまっていた。

 

「それより、あの言葉は本当?」

 

「あ、あの言葉…?」

 

「バッカスとの戦いで言ってたじゃない。俺の女(・・・)は絶対に渡さないって。」

 

「はい!?そんなこと言ってませんよ!」

 

「これはプロポーズって取っていいのよね。」

 

「違います!ツナさんはそんなこと言ってません!」

 

「そうよ!あの二人をあの男に絶対に渡さないって言っただけ!勝手に改ざんしないで!」

 

そう言うとウェンディとフレアはミラの腕を引っ張り、ツナから引き剥がそうとした。この光景を見て、その場にいた者は、フレアがツナに好意を寄せていることを知り、衝撃を受けてしまっていた。

 

「修羅場…?」

 

この光景を見て、クロームはそう呟くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宴会が終わり、ツナたちはハニーボーンへと戻っていく。ハニーボーンの前に誰かいることにナツとウェンディが気づいた。そこに立っていたのは剣咬の虎(セイバートゥース)の星霊魔導士のユキノであった。

ツナたちはユキノを客室へと招いた。

 

「用事?私に?」

 

「はい。ルーシィ様に大切な用事があり伺いました。」

 

「セイバーが何の用だよ。」

 

ナツはやって来たのが剣咬の虎(セイバートゥース)の魔導士だったので、気にいらない様子だった。

 

「その前に綱吉様。」

 

「え?何?」

 

「本日は私の賭けを止めてくださりありがとうございました。前の試合で賭けをしたのを見て、私も何か賭けないといけないと思ってしまい、あのようなことを言ってしまったもので…」

 

「そ、そんなに頭を下げなくてもいいよ!とにかくこれからは命を大事にね!」

 

ツナは深々と頭を下げるユキノを見て焦ってしまっていた。

 

「では本題に入らせていただきます。双魚宮の鍵と天秤宮の鍵。この2つを受け取っていただきたいのです。」

 

そう言うとユキノは自身の持っている王道十二門の鍵である、双魚宮の鍵と天秤宮の鍵をテーブルに置いた。

 

「そんなの無理よ…もらえない。」

 

「1日目。あなたを見た時から決めてました。大会が終わったらこの鍵をお渡ししようと。」

 

「大会、終わってねぇじゃん。」

 

大会が終わってないことを指摘するナツ。しかしユキノは自分は仕事中であるミネルバという魔導士の代わりを任されたに過ぎないのだという。

 

「でも、どうしてですか?それはあなたの大切な星霊ですよね。」

 

「だからこそ私より優れた星霊魔導士である、ルーシィ様の許においていただいた方が星霊たちも幸せなのです。」

 

「本当にそうなのかな?」

 

「え…?」

 

ウェンディがルーシィに星霊をなぜ譲るのか尋ねると、ユキノは星霊たちの幸せだと答えた。だがツナはそう思っていなかった。

 

「ルーシィも星霊を大切にしてるし、幸せになれるとは思うよ。けどこの星霊たちもユキノがいなくなったら寂しいと思うよ。」

 

「寂しい…?」

 

「うん。だって星霊ってただの使役するだけの存在じゃなくて、大切な友達でもあるわけだし、急に友達がいなくなったら誰だって寂しいって思うはずだしさ。」

 

「友達…私のことをそう思ってもらえるているのでしょうか?こんな私を…」

 

「絶対に思ってるよ。こんなにも星霊のことを大切してるんだし。」

 

「私もツナと同じ意見よ。だからこの鍵は受け取れないわ。」

 

ルーシィもツナに意見に賛同し、鍵を受け取れないということをユキノに伝えた。

 

「あなたならそう言うと思っていました。それと綱吉様にはまた借りができてしまいましたね。」

 

「気にしないでいいよ。」

 

「皆様。貴重なお時間を割いていまい、申し訳ありませんでした。では私はこれで。」

 

ユキノはペコりと頭を下げてると、スッと席を立ち、そのまま去って行ってしまった。

ユキノがいなくなった後、ツナはナツがバツの悪い顔をしていることに気づいた。

 

「どうしたのナツ?」

 

「いやセイバーの奴だから、勝手に悪い奴だと思ってたからよ…謝りに言ったほうがいいのかと思ってよ…」

 

「じゃあ一緒に行ってあげるから、謝りに行く?」

 

「い、いいのか?」

 

「うん。」

 

「じゃあ、オイラも行くよ!」

 

ツナは気を遣って、一緒にユキノに謝りに行こうということを伝えた。ハッピーも一緒に行くことを決めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3人はユキノを追いかける。

 

「おーい!待ってくれー!」

 

「待ってー!」

 

「ユキノー!」

 

「ナツ様、ハッピー様、綱吉様。」

 

追いかけて来た3人に気づくき、ユキノは3人のほうを向いた。

 

「いやぁー悪い、悪い。お前悪い奴じゃねーんだよな。」

 

「軽っ!?本当に謝る気あるのナツ!?」

 

「え…ダメなのか…?」

 

「ダメに決まってんじゃん!もっと頭を下げて誠心誠意謝らないと!本当にごめんねユキノ!ナツがこんなんで!後でちゃんと言っておくから!」

 

「ごめんね。これでもナツも大人になったんだよ。」

 

「ちょっと待てお前ら!謝りにきたのに、何で俺が馬鹿にされねぇといけねぇんだ!」

 

ツナが頭を下げてちゃんと謝り、ハッピーは一応ナツをフォローした。二人の発言にナツは怒りを露にした。ユキノは何も言えずに驚いていた。

 

「わざわざその為だけに私を追って…」

 

「お前、随分暗い顔しってからさ。俺、気分を悪くさせてちまったかなって…」

 

「いいえ…すいません。」

 

「いやいやいやいや…謝られても困るんだけど…」

 

逆に謝れて困った表情になるナツ。そう言った瞬間、ユキノはボロボロと涙を流し始める。

 

「ちょっとナツ!女の子を泣かすなんて最低だよ!」

 

「俺か!?俺のせいなのか!?」

 

「ほら!ちゃんと謝って!ていうかもう土下座して!」

 

「もうダメです…私…人にこのように気を遣われたことがないもので…」

 

「大丈夫!?どうしたの!?何かあったの!?」

 

ユキノはそう言うと、両手で顔を覆いその場で両膝を地面につけて、崩れてしまった。ツナが心配すると、ユキノは語り始める。ユキノは剣咬の虎(セイバートゥース)に憧れており、去年やっと入ることができた。しかし今日の試合で敗退したことで辞めさせられてしまい、帰る場所もなくなったという。

 

「そんな…たったそれだけで…」

 

「悪ぃけど。他のギルドの事情は俺にもわからねぇ。だけど同じ魔導士としてならわかるぞ。辱しめられて、紋章を消されて悔しいよな。」

 

「ナツ…」

 

「仲間を泣かせるギルドなんて。ギルドじゃねぇ!」

 

ユキノの話を聞いてナツは拳を固く握り締め、怒りを露にしていた。

 

「ツナ、ハッピー。ユキノのことを頼む。」

 

「ちょっとナツ!何する気!?まさか…」

 

「ああ!セイバー(あいつら)をぶっ飛ばすんだよ!」

 

「ダメだよナツ!」

 

「仲間を泣かせてんだぞ!お前は何も思わねぇのかよ!

 

「俺だってナツと同じ気持ちだよ!でもそんなことしてもしナツが酷い目にあったら、誰が一番、責任を感じると思うの!?自分がこんなこと言ったせいでナツが酷い目にあったって聞いたら、一番悲しむのはユキノじゃないの!?」

 

「そ、それは…」

 

「これ以上、ユキノの悲しむようなことをしちゃダメだよナツ。」

 

「…」

 

ツナがそう言うとナツの怒りは鎮まり、強く握り締めていた拳の力を抜いた。

 

「これ使って。」

 

「あ、ありがとうございます…」

 

ツナはポケットからハンカチを取り出すと、ユキノに渡した。

 

「ごめんね…ユキノがこんなに悲しんでいるのに、何もしてあげられなくて…」

 

「そんな…そのお気持ちだけで充分です…」

 

「とりあえず俺たちの宿に泊まりなよ。帰る場所がないんでしょ?」

 

「そ、そんな…ご迷惑じゃ…」

 

「迷惑なんかじゃないよ。というか目の前で泣いてる女の子を放っておくなんてできないよ。」

 

「で、でも…元はと言えば私の不甲斐なさが原因であって…それに綱吉様には迷惑をかけてばかりで…」

 

「そんなに自分を責めちゃダメだよ。」

 

そう言うとツナは、ユキノの両肩に両手を置いた。

 

「ユキノは悪くないよ。」

 

「え…!?」

 

ツナが笑顔でそう言うと、ユキノは目を見開いて驚いてしまっていた。

 

『ユキノは悪くないゾ。』

 

ユキノの脳裏にはある情景が浮かんでいた。浮かんでいたのは、子供の頃、両親に怒られている自分を庇ってくれた優しい姉の姿であった。

 

「ソラノ…お姉様…?」

 

「え…?」

 

ツナの姿が大好きだった姉、ソラノと重なる。ツナは何のことかわからず、戸惑ってしまっていた。

 

「ユキノ…?」

 

「も、申し訳ありません!!///きゅ、急に変なことを言ってしまって…!!///」

 

「う、うん…大丈夫だよ…」

 

ユキノは顔を赤らめながら謝罪した。ツナはなぜユキノの言った言葉が気になっていたのか、まだ戸惑いを隠せない様子であった。

 

「大丈夫か?なんか顔が赤いぞ。」

 

「これは…どぅうぇきてぇるぅう。」

 

ナツは何も気づいていなかったが、ハッピーはユキノがツナに好意を寄せていることに気づいた。

こうしてまた、ツナに想いを寄せる人物が増えたのであった。

 

 

 

 




いかがだったでしょうか?ツナはたとえ敵であっても傷つく姿を見たくないはずですから、ナツが剣咬の虎(セイバートゥース)に喧嘩を売るシーンは省略します。


高評価をくださった竜鬼さん、ありがとうございます!


感想、評価、活動報告のほうもよろしくお願いします!

活動報告→https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=215199&uid=88671

Twitter→https://twitter.com/husuikaduti

以下はツナと戦わせる予定です。どれが楽しみ?

  • ツナvsリオン&シェリア
  • ツナvsミネルバ
  • ツナvsスティング
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