KATEKYO TAIL   作:薔薇餓鬼

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標的(ターゲット)53 救出作戦開始!

 

 

 

 

メリクリアスから帰って来たツナたちは、ルーシィが王国に捕らわれたことをメンバー全員に話した。話を聞いたメンバーたちは

 

「だぁあああーー!放せーー!」

 

ナツは縄でグルグル巻きにされ、ジタバタしていた。

 

「俺はルーシィを助けに行く!早く放せ!」

 

「るせぇぞ。魔力がねぇ今のお前に何ができる。」

 

「んなこと知ったことか!俺はルーシィに助けに行くつってたんだろうが!」

 

「誰のせいだと思ってんだ。どっかの誰かが勝手にぶっ倒れたせいで、ルーシィもユキノも助けられなくなったんだろうが。俺、一人ならあいつら全員を血祭りにあげられたが、足手まといを護りながら戦うとなったら話は別だ。だから引いたんだ。」

 

「うっ…」

 

リボーンに指摘され、ナツは黙ってしまう。

 

「とにかくルーシィとユキノを救う為に大魔闘演武に優勝するしかないってことだよね。」

 

「アホか。あんな奴の言うことなんてこれぽっちも信用してるわけねぇだろ。だからこっちからルーシィとユキノを救出するんだ。」

 

「そうだ!ルーシィを助けるんだ!」

 

「今じゃねぇ。」

 

「ぐふっ!」

 

ナツが縄を引きちぎって脱出する。がリボーンがレオンをハンマーを変形させて、ナツの頭を殴って強制的に黙らせる。いつもながら理不尽なリボーンの行動に全員、衝撃を受けていた。

 

「そうか!明日か!」

 

今じゃねぇっていう言葉を聞いてマカロフは、リボーンが一体何を考えているのかを理解した。

 

「そうだ。明日は大魔闘演武の最終日。王国側は俺たちはルーシィとユキノを助ける為に最後の競技で勝つ為に必死になると思ってるはずだ。その隙をついて城に潜入してルーシィとユキノを奪還する。」

 

「お前…」

 

「最初からそのつもりで…」

 

ガジルとグレイはあの時、リボーンがダートンの条件を了承した理由を理解した。

 

「俺、行くよ!ルーシィとユキノを助けに!」

 

「バカツナが。お前は大魔闘演武の注目選手だ。それにこの大魔闘演武は王国主催だ。王国の奴らも見てるんだぞ。明日の競技にお前が出場してなかったら怪しまれんだろうが。」

 

「うっ…」

 

「ツナだけじゃないわ。他にも怪しまれるメンバーは何人もいるわ。」

 

「つまり王国側に怪しまれない奴を潜入メンバーにする必要がある。だが競技の方も気を抜くことはできん。」

 

「ミラとエルザの言う通りだ。俺たちは競技も潜入も完璧にしなきゃならねぇ。」

 

リボーンがそう言うと、リボーンのスマホが鳴った。リボーンはスマホの画面に目を通した。

 

「ユニからか…」

 

「何、あれ?」

 

「スマホていって、俺たちの世界の通信技術なんだ。」

 

「凄いんだぜ、あれで世界中の人と連絡が取れたり、時間がわかったり、写真が撮れたりできるんだぜ。」

 

「すごーい!」

 

「あんなのでか…」

 

「凄いわねツナの世界の技術…」

 

「あれがこの世界にあったらウォーレンの存在意義がなくなってたな…」

 

「うるせぇよ!」

 

カナがリボーンの持っているスマホについて尋ねると、ツナとスマホを使ったことのあるジェットがスマホについて説明した。スマホのことを聞いて、ツナとリボーンと合宿したメンバー以外は驚いていた。

 

(こいつは!?)

 

リボーンはユニからのメールの内容を見て、顔には出ててはいないものの驚いていた。

 

「ユニからって言ってたけど、何て書いてあったの?」

 

「大したことじゃねぇ。それより今は競技の出場メンバーと潜入メンバーを決めるぞ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

華灯宮メリクリアス

 

ルーシィとユキノは牢に閉じ込められていた。

 

「まさかこんなことになるなんて…」

 

「私は本当に不幸を呼ぶ…」

 

「何、言ってんの。絶対に助かるんだから、そんなに暗い顔しなくていいのよ。」

 

「でも大魔闘演武に優勝しなければ…」

 

「大丈夫よ。リボーンってば本当に凄いんだから。」

 

フレアと戦った時にリボーンの助けによってフレアに勝利することができた為、ルーシィはリボーンのことを信じていた。だがユキノは暗い表情(かお)のままだった。

 

「やっぱり…さっきのこと気にしてる…?」

 

「はい…」

 

想い人(ツナ)に姉に会えないという事実を知らせれて、ユキノは2重の意味でショックだったんだなとルーシィは思っていた。

 

「でも今考えてみれば、あれも綱吉様なりの優しさだと思うんです…」

 

「え…?」

 

「綱吉様は時を変えることの恐ろしさを知ってるから、私を危ない目に遭わせないように言ってくれたんだと思うんです。」

 

「そうよね…ツナなら…」

 

想い人(ツナ)から姉に会えないということを聞かされてショックであったが、冷静になって考えればあれもツナの優しさだったということにユキノは気づいていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして7月6日。大魔闘演武最終日となる。

 

『いよいよいよいよやって参りました!魔導士たちの暑き祭典、大魔闘演武最終日!泣いても笑っても今日、優勝ギルドが決まります!』

 

『実況はおなじみ私、チャパティと解説には元評議員のヤジマさん。』

 

『よろスく。』

 

『スペシャルゲストには何と…大魔闘演武公式マスコットのマトー君にお越しいただいております!』

 

『カボー。』

 

『今日の審判のお仕事はよろしいのですかマトー君?』

 

『今日は大丈夫カボ。みんな頑張るカボー!』

 

解説とゲストの紹介を終えると、出場チームの入場が始まる。6位の四つ首の猟犬(クワトロケルベロス)から順に青い天馬(ブルーペガサス)蛇姫の鱗(ラミアスケイル)人魚の踵(マーメイドヒール)が入場していく。

 

『そして現在2位。このまま王座陥落となってしまうのか!?再び最強の名を手にするのか!?剣咬の虎(セイバートゥース)!』

 

剣咬の虎(セイバートゥース)が入場して観客が盛り上がるが、いつもと違うメンバーにすぐに戸惑いに変わってしまった。

 

「任せておけ。俺はもう負けないよ。」

 

スティングがそう呟くも、誰もスティングの言ったことを聞こえている者はいなかった。

 

『そして現在1位!7年前、最強と言われていたギルドは完全復活の日となるか!妖精の尻尾(フェアリーテイル)入場ー!』

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)が入場すると観客たちは再び戸惑ってしまっていた。

 

『なんとこちらはメンバーを入れ替えてきたー!』

 

出場メンバーはガジル、グレイ、エルザ、ラクサス、ツナだった。タッグバトルであれだけ活躍したナツがいないことに会場中が戸惑っていた。

 

「やはりまだ回復してなかったか。」

 

大魔闘演武を見に来ていたダートンだけは、ナツがいないのはエクリプスに全魔力を吸われ出場できなかったのだと判断した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)応援席

 

「流石リボーンですね。ルーシィが捕らわれた時点でこの作戦を思いついているとは。」

 

「全くです…とはいってもこうするしか方法がないというのもまた事実。」

 

「皆が大会に夢中になっている今が好機。我々も普段通りチームを応援し、その裏で別動隊がルーシィの救出に向かう。二正面作戦という訳ですね。」

 

そう言うメイビスの横にはリボーンとそっくりなロボットが、柵の上に立っていた。

 

「頼んだぞ。ガキども。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今がチャンスだ。とっとと行くぞお前ら。」

 

「「「「「「「おう!」」」」」」」

 

ナツ、ウェンディ、ミラ、ハッピー、シャルル、リリーそしてリボーンがルーシィを救出する為に城へ向かっていた。

 

リボーンの考案した二正面作戦。果たして上手くいくのだろうか!?

 




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