KATEKYO TAIL   作:薔薇餓鬼

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標的(ターゲット)60 怨み

クロッカス

 

「ミリアーナを放せ。」

 

「そなた等に王者の戦いというものを見せてやろう。」

 

「二度は言わぬ。命あるうちに私の仲間を解放しろ。」

 

「奪って見せろ。」

 

殺気を放つカグラを前にしても、ミネルバは余裕の笑みを浮かべていた。カグラは目にも止まらぬ速さでミネルバの間合いに移動する。

 

「虎を喰うのは二頭目になるな。」

 

カグラが納刀したままの状態で刀を横に薙ぎ払う。

 

「今度は美味い虎が喰えるといいな。」

 

そう言うとミネルバの姿が消える。

 

「「!?」」

 

エルザの刀(・・・・・)カグラの刀(・・・・・)のぶつかり合う音が響き渡る。ミネルバは先程までエルザのいた場所にいた。

 

(入れ替わった!?)

 

(入れ替えられた!?)

 

カグラはミネルバとエルザが入れ替わったことに、エルザはミネルバと入れ替えられたことに動揺していた。

 

「二人で決着をつけよ。勝者の相手を妾がしてやる。」

 

そう言うとミネルバは、ミリアーナが消える。自身の空間へと送ったのである。

 

「乱入してきたわりに随分、情けない王者だな。」

 

「自分の戦略通りに駒を動かすのが王者だ。光栄に思え。2対1ではさすがにかなわぬ。そこの見積りを誤ったことは認めよう。王者は勝たねばならん。どんな状況にあってもな。」

 

「ミリアーナを返せ!」

 

エルザがミリアーナを返せと求めた瞬間、カグラがその言葉に反応する。

 

「貴様が…仲間のフリをするな!」

 

カグラがエルザに頭突きを喰らわせる。その後、条件を呑む変わりにミリアーナを解放するように求めるがミネルバの姿はそこにはなかった。

 

「まんまと出し抜かれたな。」

 

「黙れ。貴様も虎女も私が斬る。」

 

 

 

 

 

一方で他のメンバーは

 

「くそっ!初代の作戦がめちゃめちゃじゃねぇか!どこでくるっちまったんだ。」

 

ガジルはメイビスの作戦が外れせいか、さ迷ってしまっていた。

 

「ん?」

 

「ガジル。」

 

「しつけーなお前も。俺は火竜(サラマンダー)ほど優しくねぇから覚悟しろよ。」

 

ガジルはローグにぶつかる。

 

 

 

 

 

 

「やっと会えたなラクサス。」

 

「黒い雷か。」

 

「もう気づいてんだろ。俺が雷の滅雷魔導士(ゴッドスレイヤー)だって。」

 

「神は殺せても妖精は殺せるかな?」

 

ラクサスはオルガとぶつかる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クロッカス

 

「決着をつける時が来たようだな。」

 

「本気で行くぞ。」

 

「望むところ!」

 

エルザの刀とカグラの刀が再び、ぶつかり合う。

 

「ぐっ…うぐ!」

 

だがパワー負けしてしまい、エルザが吹き飛ばされてしまった。エルザはすぐに体勢を整え、天輪の鎧を換装した。

 

「天輪…五芒星の剣(ペンタグラムソード)!」

 

エルザの剣閃が五芒星を描く。だがカグラはジャンプしエルザの攻撃を躱した。

 

「怨刀不倶戴天…剛の型!」

 

「ぐわぁあああ!」

 

上空から一気に落下し、エルザに突きを喰らわせる。カグラの攻撃の影響で地面が割れエルザは落下していく。

 

「斬の型!」

 

「金剛の鎧!」

 

落下していくエルザに攻撃を加えようとするカグラ。エルザは防御力の高い金剛の鎧を換装すると、腕をクロスさせて防御体勢を取る。

 

「ぐはっ!?」

 

魔導収束砲ジュピターをも防いでしまう鎧でさえ、カグラはいとも簡単に斬り、さらにエルザにダメージを与えた。

 

「飛翔・音速の爪(ソニッククロウ)!」

 

今度はスピード強化の飛翔の鎧を換装し、目にも止まらぬ速さでカグラを斬る。

 

「うあっ!」

 

だがカグラに全て防御されてしまい、逆にエルザの方がダメージを喰らってしまっていた。エルザはそのまま地面に倒れ、カグラは着地する。

 

「驚いた…これほどの者がいようとは…その強さはジェラールへの怨みゆえ…なのか…」

 

エルザがそう発言した瞬間、カグラの目付きが変わった。カグラはエルザを蹴り飛ばした。

 

「貴様がジェラールに…どのような怨みを持っていようが…構わん…だが未来に向かって歩き出したミリアーナを巻き込むな!」

 

「あいつの意志だ。」

 

「あぐっ!」

 

エルザがそう言うも、カグラは刀でエルザを殴り飛ばした。

 

「私の意志も同じ。ジェラールを殺す。」

 

「う…ぐ…ゲホッ!ゲホッ!」

 

「その男のことはそなたもよく知っているはずだ。」

 

カグラはジェラールを怨む理由を話す。

 

「ジェラールに殺されたシモンは私の兄だ。」

 

(シモンの妹…?)

 

衝撃の事実を知り、その場で固まってしまうエルザ。カグラは語る。自分とシモンは貧しかったが幸せな日々を送っていた。だが17年前に起こった子供狩りによってシモンが拐われてしまった。逃げ延びたカグラは何年もシモンを捜した。シモンを捜していく途中でミリアーナと出会い、ミリアーナからシモンがジェラールによって殺されたことを知る。その時にカグラは誓った。兄の命を奪ったジェラールに復讐することを。

 

「ミリアーナはそこにはいなかった…」

 

「!」

 

「あの場いたのは私とジェラールとナツとシモン…確かにシモンが死んだのはジェラールのせいかもしれん。だが…殺したのはジェラールじゃない…私だ。」

 

エルザが楽園の塔での出来事を目に涙を溜めながら語る。

 

「ジェラールを庇うというのか!?貴様もジェラールに受けた苦しみを忘れたわけじゃないはずだろう!?」

 

「いいや真実だ。私の弱さが…シモンを殺したのだ。」

 

エルザは楽園の塔での出来事が脳裏に浮かんでいた。ジェラールからナツを護る為に自分を犠牲にしようとした。だがシモンが二人の代わりに犠牲となり死んでしまった。シモンを殺したのはジェラールだが、シモンが死ぬきっかけを作ったのは何を隠そうエルザだった。

エルザが兄を殺したと知り、カグラは刀の持ち手を握る。脳裏には優しかったシモン()の姿が浮かんでいた。そしてジェラールに復讐する時に抜くはずであった刀をゆっくりと鞘から抜いていく。

 

「あぁぁああああああああ!」

 

カグラは感情の赴くままにエルザに向かって、刀を振り下ろす。刀を振り下ろした影響で、建物は豆腐を斬るかのように次々に真っ二つになり、それが数キロにも渡って続いていった。

 

「「っ!?」」

 

だが建物は真っ二つになるも、エルザにはダメージはなかった。そこには氷の剣にてカグラの刀を受け止めていたツナがいたからである。ツナはカグラを蹴り飛ばし、距離を取った。

 

「この技がこんなところで役に立つとはな。グレイとリオンに感謝しないとな。」

 

「ツナ!?なぜここに!?というかその剣…」

 

「話は後だ。それよりカグラをどうにしかしないと…」

 

カグラの様子がおかしいと気づいたツナは氷の剣を捨てて、戦闘体勢を取るとエルザから注意を反らす為にカグラと戦うことを決める。

 

「お前の相手は俺だ。」

 

「邪魔をするな!お前に用はない!」

 

カグラは再び一瞬でツナの間合い移動すると、剣を横に薙ぎ払う。

 

「っ!?」

 

だがツナは一歩も動くこともなく、自分に刀が届く前に刀の柄の先端を右足の足の裏で抑える。カグラは力を込めるが刀はピクリとも動かなかった。ツナが拳を叩きこもうとした瞬間、カグラはとっさに距離を取る。

 

「このっ!」

 

カグラが重力魔法にて瓦礫を浮かすと、瓦礫を操り一斉にツナに放った。だがツナ瓦礫を炎で破壊しながらカグラへ突っ込んで行く。

 

「くっ…!?」

 

カグラへと近づくとツナは拳を振り上げる。カグラは咄嗟は腕をクロスさせ防御の体勢を取る。だがツナは拳の振るう前にツナは炎を逆噴射させた。

 

「消えた!?」

 

「こっちだ。」

 

「がはぁっ!?」

 

カグラの背中にツナの拳が叩き込んだ後、さらに回し蹴りでカグラを蹴り飛ばした。カグラは空中で体勢を整えると石柱を足場にして、再びツナに突っ込んでいき、再び刀を横に薙ぎ払った。薙ぎ払った瞬間、いくつもの石柱が真っ二つになる。

 

「!?」

 

ツナは体を反らして刀を躱していた。そのまま両手を地面につき、足を畳むと勢いよく両足を突き出してカグラを上空へと蹴り飛ばした。

 

「不倶戴天…剛の型!」

 

自分自身に重力をかけて落下するスピードを上げ、ツナに突き刺そうとする。

 

「これで終わり…がぁ!」

 

カグラの重力化にあっても、ツナは重力に逆らって上昇しカグラの腹部に拳を叩き込んだ。

 

「まだだ!」

 

カグラは高速の突きでツナを攻撃する。突きを繰り出す度に弾丸がめり込んだかのように石柱に次々、穴が空いていくが、ツナは最小限の動きだけで躱す。カグラの突きを何度か躱した後、刀を持っている右手に蹴り上げ刀を蹴り飛ばした。刀は空中で何度も回転した後、地面に突き刺さった。ツナは拳を叩き込むが、カグラは両腕をクロスして防御するが、衝撃までは吸収することはできず少しだけ吹き飛んでしまう。

 

「やはり強くなっていないな。」

 

「何!?」

 

「お前の強さは研ぎ澄まされた感覚のキレとそれを無駄のない動きに変える冷静で揚のきいた判断力にある。頭に血がのぼっていては恐くない。」

 

ツナはかつて未来で戦った幻騎士に言った言葉を、カグラに言った。

 

「何があったかは知らないが、冷静な判断力を失った今のお前では勝ち目はない。降参しろ。」

 

「黙れ!貴様は知らないだろうが、その女は私の兄の命を奪った男に酷い目に遭わされたのにも関わらず、その男を庇った!それを聞いて冷静でいられるわけがないだろう!」

 

「エルザが…?まさか…」

 

カグラの言葉に、ツナは何かを思い出した。

 

「お前は…楽園の塔で殺されたシモンという男の妹…?」

 

「っ!?」

 

「その反応だと事実のようだな。目的は兄の命を奪ったジェラールへの復讐か…」

 

「お前、何でそのことを!?」

 

カグラの反応から、自分の推理が当たっていたことに気づいたツナ。エルザは自分の過去を知らないはずのツナが、そのことを知っていることに驚きを隠せないでいた。

 

「合宿の時にジェラールたちと会った時にウルティアから聞いた。お前がジェラールと二人きりで話している時にな。」

 

「ジェラールに…会っただと…!?」

 

ジェラールに会ったと聞いて、カグラはさらに表情を歪ませる。

 

「私たちは今、ジェラールにあることを依頼されて協力している。」

 

「庇うどころか…協力しているだと…!?自分が何をしているのかわかっているのか!?」

 

「わかっている。あいつは今、自分の罪を償おうとしている。だから私はジェラールを許した。」

 

「許しただと!?」

 

エルザは正直にジェラールに会ったこと、ジェラールのことを許したことを伝えるがカグラの憎しみを増幅させるだけであった。エルザでは話にならないと判断したのか、カグラはツナの方を向く。

 

「言え!ジェラールは今、どこにいる!?」

 

「それを聞いてどうすつもりだ?」

 

「決まっている!殺す!そして兄の仇を討つ!」

 

「そういうことなら居場所は言えない。」

 

「貴様まで!?なぜだ!?」

 

カグラにジェラールの居場所を聞かれても、ツナはジェラールの場所を教えないと答える。

 

「今のお前がジェラールと会い、シモンの妹だということを知ればあいつは何も抵抗せず、お前に殺されることを選ぶだろう。だから居場所は言えない。」

 

「命を賭けようとしたユキノを止め、自分の仲間が危機に陥った時はルールに関係なく助けるようなお前が…なぜだ!?」

 

カグラにはわからなかった。ツナ程の男までもがジェラールのことを庇うのかを。

 

「ジェラールは俺の友達だ。悪いが俺は友達を危険に遭わせるような真似は絶対にしない。」

 

「友達…だと…!?」

 

自分の仇であるジェラールを友達だと呼んだことで、カグラの怒りと怨みはさらに増していく。

 

「どうやら私はお前を評価しすぎていたようだ…」

 

「俺のことをどう思っていようが勝手だ。だが復讐するなんて下らない真似、今すぐ止めるべきだ。」

 

「下らないだと!?貴様に私の何がわかるって言うんだ!?」

 

「何も。でも復讐がどんなに人をおかしくするかは知っている。」

 

自分の復讐を下らないと言われて激昂するカグラ。ツナはカグラの気持ちはわからずとも復讐の恐ろしさを知っていた。

 

「俺の友達は俺に復讐する為に力を求めた。その結果、人格も変わり、最終的には自分の力に呑み込まそうになった。」

 

ツナはシモンファミリーでのボスである古里炎真の姿が脳裏に浮かんだ。

 

「ある奴はある男に復讐する為に何百年も生き、怨み続けた。その男に復讐できるなら死んだとしても本望だと言った。」

 

今度はマフィア界の掟の番人である復讐者(ヴィンディチェ)のリーダーであるバミューダ・フォン・ヴェッケンシュタインの姿が脳裏に浮かんだ。

 

「そして俺自身も憎しみのあまり一人の男の命を奪ったことがある。」

 

ツナはミルフィオーレファミリーのボスであり、未来で戦った白蘭のことが脳裏に浮かんでいた。

 

「憎かった。その男のせいで多くの人が犠牲になり、俺の仲間も犠牲になった。」

 

ツナの脳裏に自分の友達である山本武の父、ジッリョネロファミリーのボスであるユニとジッリョネロファミリーの一員だったγの姿が脳裏に浮かんだ。

 

「でも今でも後悔している。もっと他に方法があったんじゃないかって。だから復讐した先にいいことなんて何もない。仮に復讐に成功しても後悔と罪悪感に苛まれるだけだ。」

 

「それがどうした!お前が言う通りだとしても、私はジェラールに復讐する!」

 

ツナは自身が経験したことを通じて、カグラに復讐の恐ろしさを伝える。だがカグラは復讐を止めようという気はなかった。

 

「目を覚ませカグラ!お前の兄は復讐することなんて望んでなんかいないはずだ!」

 

「黙れ!兄を知らない貴様が兄を語るな!」

 

「お前の戦うべき相手はジェラールじゃない!自分の内に潜む狂気だ!」

 

「私はジェラールも貴様らも殺す!絶対にだ!」

 

「もういいツナ…もう充分だ。」

 

「エルザ…」

 

「これは私の犯した過ちだ。だから私が決着をつける。」

 

エルザは妖刀である紅桜を握り、赤い軽衫とサラシに身を包んだ。

 

「危なくなったら加勢する。」

 

ツナの言葉にエルザ返事こそしなかったが、ちゃんと理解しているであろう。

 

「悪いが私は死ぬわけにはいかない。」

 

エルザは刀をカグラのほうに向けて宣言する。

 

「シモンに生かされた。」

 

自分を庇って自分を助けてくれたシモンが脳裏に浮かぶ。

 

「ロブおじいちゃんに生かされた。」

 

楽園の塔にて魔法兵から自分を庇ってくれたロブの姿が脳裏に浮かぶ。

 

「仲間に生かされた。」

 

そして妖精の尻尾(フェアリーテイル)の仲間たちの姿が脳裏に浮かぶ。

 

「この命を諦めることは、旅立って行った者たちへの冒涜。」

 

「貴様らもジェラールもまとめて殺してやる!絶対に殺してやるぅ!」

 

カグラは地面に刺さった刀を引き抜くと、両手で刀を構えエルザに襲いかかる。エルザはカグラの刀を受け止めた。

 

「それがお前の活力ならそれもよし。その想いを踏みにじるつもりはないが、負けるつもりもない!」

 

そう言うとエルザは刀をおもいっきり振り下ろす。エルザの一閃は完璧に決まり、カグラは仰向けに倒れる。

 

「はぁはぁ…」

 

「エルザ、大丈夫か?」

 

「ああ…なんとかな…」

 

今までダメージ、体力の消耗、先程の全身全霊で放った一閃にてエルザはボロボロであった。

 

「私は…私は…」

 

カグラはエルザの一閃を喰らってもなお、立ち上がる。エルザの一撃を喰らって無事なわけがなく、フラフラになりながら二人の元に近づいてきた。

その時だった。

 

「危ない!」

 

カグラの近くの石柱が崩れ、崩れた瓦礫がカグラに振りかかる。

 

「え…?」

 

カグラは瓦礫に埋もれてしまったと思われたが、ツナが右手を上げて炎の壁を作ってカグラを護っていた。エルザはカグラが無事だとわかって安堵していた。

 

「立てるか?」

 

カグラに手を差し伸べるツナ。だがカグラはツナの手を握ることはなかった。

 

「なぜだ…なぜ私を助ける…?」

 

「お前は俺たちを怨んでるかもしれないが、俺はお前に怨みはない。」

 

ツナはそう言うが、カグラの表情(かお)は暗いままであった。

 

「カグラ、私はお前のことを知っている。いや、思い出したというべきか…名前は知らなかった。シモンの妹くらいの記憶しかなかった。」

 

「ま、まさか…」

 

「そうだ。私もローズマリー村出身だ。お前と同じな。」

 

エルザの発言にカグラはあの日のことが脳裏に浮かんだ。ローズマリー村がゼレフを盲信する教団に襲われた時に自分を護ってくれた緋色の髪の少女のことを。

 

「あの時の…」

 

カグラは両手で口元を抑え、涙をボロボロと溢した。

 

「シモンからお前の話をよく聞いた。私もずっと気がかりだった。お前の無事を願っていた。今もな。」

 

エルザの言葉にカグラ溢れ出る涙が止まらなかった。そんなカグラにツナは黙ってハンカチを差し出した。

 

「ありがとう…」

 

「気にするな。」

 

カグラが涙を拭くとカグラはハンカチをツナに返した。ツナの手を取り、立ち上がる。

 

「大丈夫か?」

 

「ああ…でもわからないんだ…これから私はどうしたらいい…?」

 

エルザが命の恩人だった為、カグラはジェラールに復讐するべきなのか、止めるべきなのかわからなくなってしまっていた。

 

「お兄さんは復讐なんて望んでない。お前の幸せを祈っているはずだ。」

 

「ツナの言う通りだ。相手が誰であろうと妹が人を殺すところシモンは見たいなんて思わないさ。」

 

「そうか…」

 

「お前には仲間がいる。お前の心の傷は仲間が埋めてくれる。」

 

ツナがそう言うと、カグラの脳裏にミリアーナ、リズリー、ベス、アラーニャの姿が浮かんでいた。

 

「それに俺もいる。もしお前が幸せになれないなら、俺がお前を幸せにしてやる。だから安心しろ。」

 

「ななななな、何を言っている!?///」

 

「何って?そのままの意味だが?」

 

「!!///」

 

ツナの言葉にカグラは顔を真っ赤にしてしまう。

 

「ツナ…頼む…もうちょっと言葉を選んでくれ…」

 

「エルザまで!?俺は変なことは言ってないぞ!?」

 

エルザが指摘するも、ツナは先程言った言葉が変だということに全く気づいていなかった。

カグラが平常になると、

 

「まだ心の整理はまだつかない。しかしこの勝負は私の…」

 

「!!」

 

「がっ!?」

 

突然ツナはカグラに近づきをカグラを突き飛ばした。勢いよく突き飛ばされたカグラは石柱に頭をぶつけてしまう。

 

「ツナ!?何を…なっ!?」

 

ツナがカグラを突き飛ばしたことに驚きを隠せないエルザであったが、その理由はすぐに判明する。

 

「がはっ…」

 

ツナの横腹は刀が刺さっていた。刺したのは黒い笑みを浮かべていたミネルバであった。ツナはカグラを護る為にカグラを突き飛ばしたのである。ツナは片膝をつき、刺された場所を両手で抑えていた。

 

「カグラをやろうと思っておったが…まぁよい。ツナ(大魚)が釣れたのだからな。あはははははははは!」

 

地を駈ける虎の牙が、大空(ツナ)を貫く!

 

 

 




7400字、書きました。過去最高です…


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