全部さん(中身別人)、ハイスクールD×Dにて公務員してます   作:夢落ち ポカ

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続いてしまったよ…うーん。

FGOのイベをされていた方はチョコレイトはどれだけ集まりました?

作者はもちろん完走しました。

まぁ、紫式部女史は出ず、ブラダマンテがすり抜けてきましたが。

すり抜けは悪い文明。

さて、今回はオリ主サイド、日本神話ひいては日本政府のお話です。

てかアニメ見て思ったけど、1話から堕天使が領地にいるのに遠目放置していざ主人公が殺されたと同時に悪魔にするって作者見ていて滅茶不快だったんだけど、アンチ勢の方はどうなんでしょうかね?

では、どうぞ。


会談前

 

 

 クソッたれなこの世界に転生してもう何年経ったのか。

 

 軌跡シリーズの何十周目か分からないほど長時間ゲームをし続けていて寝落ちでもしていたのか、俺は目を覚ましたら劫炎のマクバーン(全部さん)という超越者の肉体を得ていた。

 

 正直訳が分からず『なんじゃこりゃあああああああ!?』と森の中で叫んでしまい、山火事を起こしてしまったのは当時の黒歴史、直後現れた日本神話の神に謝った。

 

 軌跡シリーズでも屈指の実力者、閃の軌跡Ⅳの最後ではその出鱈目ぶりに一週目の俺は目が点になっていたのはいい思い出である。

 

 元々彼が作品に現れてから俺は動画・イラスト投稿サイトで彼に関わる物があれば投稿者に依頼してDLさせて貰い、公式グッズに彼が出ると知れば当たるまで重課金し続けた。

 

 全部さんなりきりセット、なんてものも所有していたほどに彼に傾倒していた。

 

 当時すでに成人だった俺としてはちょっと趣味にお金を使い過ぎていたという自覚はあったが、別段家計を逼迫していた訳ではない。

 

 発売当時の年の冬コミで1万円くじを10回回したのは正直やり過ぎた気がするが。

 

 オタク趣味全開の俺ではあったが、彼への変身願望があった訳ではない。

 

 二次元だった彼に一目惚れ・・・したが性的な訳でもない、俺はノーマルだ。

 

 彼を演じる声優の声にも惚れ込んだ・・・のは否定しないが性的な訳でもない、俺はアブノーマルではない。

 

 結局のところ、なってしまったのは仕方ないので平和に過ごそうと思ったが駄目だった。

 

 俺が落とされたのは当時倒幕だの攘夷と時代の転換期だった江戸後期の開国直前の頃。

 

 錦の御旗を掲げ徳川を追い詰めている中、成り代わりとスリップしてしまったのかとどういう人生設計を組んでいこうかと思っているといかにも(‥‥)な悪魔を見てしまったのが運のつき。

 

 人間を虐殺していく悪魔にキレた俺はその悪魔を灼き殺してしまった。

 

 調べてみると戦争に乗じて拉致や虐殺をしている場に度々であってしまい、俺はこの世界に落とされた理由だの原作介入だの彼に憑依してしまったのだの、うだうだと考えるのは止めて悪魔(バケモノ)を殺戮するのを生業にすると決めた。

 

 別に力があるから義務でやっているとか、この世界に落とされたのはこの悪魔から世界を守る為なんて高尚な理由等では欠片もない。

 

 そう、ただ不快だっただけ。

 

 人を殺すバケモノを見てこう全部灼いてしまいたい、そう思ってしまったのだ。

 

 高い所から見た物言いをするつもりもない、ただバケモノを灼くのに彼の力があったら便利だから使うだけ。

 

 その為に力を研ぎ澄ました。

 

 そして身体能力的にヴァンダール流、アルゼイド流、八葉一刀流を再現可能と気付いてからはその再現を目指し、実験台に悪魔や途中で見つけた堕天使や天使も使って再現までこぎつけた。

 

 そうしていく内に五代宗家とか呼ばれている対バケモノ専門の退治屋と一悶着あったが連携していき時代が明治になると俺は国に仕えた。

 

 公務員である、将来は安泰だなこれで(にやり)。

 

 そこで国と表とは関わらず日本神話を後見にバケモノを狩る為の機関を用意してもらい活動を続けた。

 

 明治、大正、昭和と表の世界が激動の時代を進んでいく中、俺は年老いる事も無くバケモノを灼き続けた。

 

 さすがは異界の王と呼ばれただけあって予想通り不老長寿、これで死ぬまでバケモノを灼き続けるな(にっこり)。

 

 この頃には日本原産のバケモノである妖怪たちは俺を恐れて大っぴらに活動はしなくなった。

 

 たまに命知らずな奴もいたが容赦なく灼いている。

 

 だが、近年となってバケモノの活動が活発化してきて、俺は機関の長をしている人間から友好国がバケモノの脅威に晒されているから灼いてきてほしいと依頼があり、俺はアメリカでバケモノを灼いていった。

 

 時代が変わっても悪魔や堕天使、天使は相変わらず人間を下等生物・資源扱いで人類は搾取される側だった。

 

 バケモノが起こす悲劇を防いだり間に合わなかったりを繰り返しながら、ようやく帰国の目途もついて帰ってきたら都市が一つ滅びる可能性があるから守って欲しいと依頼を受けた。

 

 どうやら俺が国を離れてから調子に乗ったバケモノがいたようで治安が悪化していた、部下は後で猛特訓の刑決定である。

 

 堕天使のコカビエルとかいう傍迷惑な雑魚をミディアムにして、後日駒王市を不法統治しているバケモノを滅ぼす算段を立てながら、俺は現在―――

 

「はぁ、バケモノ滅びないかな・・・」

 

 200年ほど公務員を勤めてきて何度も繰り返してきた物騒な言葉を口にしていた。

 

 ***

 

 首都東京

 

 その日、神威劫炎―――通称マクバーンと呼ばれる青年が永田町にある『国内外特殊案件対策局』である人物と会っていた。

 

 日本神話直属退魔機関『月影』機関長、祓討魔(はらいとうま)

 

 国内外における人外対策における退魔機関の頂点にいる彼は長い間会っていなかった友を歓迎するかのようにマクバーンを迎えた。

 

『永遠の23歳』と(うそぶ)きながらかれこれ100年ほどマクバーンと付き合いのある種族人間(仮)である。

 

 悪行を為した異形の力を取り込む事で若さを保っていて、その副産物として異形の持っていた力を操る機関でもトップクラスの実力者だ。

 

 ブランド物のスーツを着こなした彼は端正な顔立ちをしているがどこか胡散臭い笑みを張り付けていて、趣味が悪だくみと公言する性格破綻者でもある。

 

「お帰りマクバーン、アメリカでの生活はどうだった?」

 

 執務室には他に4つ机があり、彼の秘書たちが山積みになった仕事を各部署へ配分、情報分析室への連絡、予想外の事態への対応と5年前と変わらず忙しない光景だ。

 

 マクバーンとしてはもう少し落ち着いた場でこの歓迎を受けていれば、このささくれ立った気持ちも落ち着いていた事だろう。

 

「とりあえずハンバーガーとコーラはもういいな。

 あと討魔、日本に帰ってきてすぐに仕事ってのはどういう了見だ?」

 

 殺意こそ籠っていないがマクバーンは上司の部下遣いの荒さに不平を漏らす。

 

 対する討魔と言えば何食わぬ顔で申し訳ないといった表情をしながら事情を説明した。

 

「不法入国してきた堕天使が不法滞在、不法統治をしている悪魔にテロを起こしてね。

 いやはや、内偵させていたフリード君(・・・・・)が『助けてちょんまげマジ死ぬる』なんて連絡してきたものだから慌ててすぐに動ける者をリストアップしていたら、機関最強のマクバーンが空港から出たばかりと秘書その2から聞いて・・・」

「で、お鉢が俺に回ってきた訳か。

 というかフリードは教会勢力の内偵だろうが、いつから堕天使側に勝手に異動してんだ」

 

 教会勢力で一時期は天才とまで称されていたフリード・セルゼンは神父服からブランド物のスーツを新たに着てだらしなく笑っていた。

 

「てへぺろっ!!

 いやぁ、ボクちんの討滅(活躍ぶり)上層部(ファン)異端認定(発狂フィーバーナイト)決めちまって泣く泣く粛清(コロコロ)しに来た部隊(団体様)を逆殺してたらあれよあれよという内に堕天使側に居たんでメンゴメンゴおおおおぉああああああああああいたたたたたたっ!!

 ペイン!!

 頭にフィンガーがアイアンクローをブロークンっ!!??」

「人語話せ、人語を。

 あと誰に向かってなめた口利いてやがる?」

 

 時差の所為なのか、目の前にいる白髪の話の通じない部下にマクバーンはイライラをぶつけた。

 

 フリード・セルゼン。

 

 元は教会勢力に属していた彼は三大勢力の人間への非道に嫌気がさして偶然仕事でバッティングしたマクバーンに日本神話に鞍替えしないかと誘いを受けたフリードは教会勢力内で内偵を続けていた。

 

 フリードへの悪評は調査不足とその狂った言動に教会勢力が翻弄されているからだが、それを見抜いたマクバーンははぐれ神父となった彼を迎え、そのまま三大勢力への内偵を命じた。

 

 これまでフリードが流した情報で月影機関は有利な立ち位置で非道な仕打ちを受ける国民を助け、逆襲も行っていた。

 

 フリード自身も内偵の間に暗殺も兼任して日本に、ついでに人類の為に日々精勤に勤めていたのだ。

 

「いやぁ、彼思った以上に張り切り過ぎちゃって胸糞悪い連中殺しまくっていたら異端にされたんだって。

 無実の人間を死に追いやった訳ではなく、人に仇為していたから討滅しただけだったのに、了見の狭い連中だよ連中は」

「裏の連中はたまにバケモノと同じくらいふざけたことするからな、教会のシグルド機関に聖剣計画だったか?

 まぁ、理想に殉じて逝くなら好きにするといい、それがバケモノからの理不尽な搾取でない限り俺は止める気はねぇからな」

「ひゅぅっ、クールだねマクバーンパイセン!!

 ところで、俺っち今後も精勤にハァハァハッスルしたいんだけど今後どうすりゃいいのん機関長(ボス)?」

 

 フリードの口の利き方に教育が必要かと教育プランを練り始めたマクバーンをよそに、討魔は口を開いた。

 

「いやぁ、フリード君は理想的なしゃち・・・じゃなかった、公僕だね!!

 心配ないよ、仕事はすでに用意しているのさ!!

 実は近々バケモノ・・・三大勢力の連中が駒王市で何やら良からぬ企てをしているようでね、その事実確認の任務に君を推薦していたよ!!

 しかもバケモノ1体殺すごとにボーナスも出るよ、頑張ってね!!」

「ボーナシュ!!

 やる気が出ますぜボス!!

 社畜の俺ちゃんがんばるヨ!!」

「カオスだな・・・止めるのはだりぃからいいか」

 

 バケモノ退治以外でやる気を見せないマクバーンは目の前の喜劇を眺めていた。

 

「あ、マクバーンにも行ってもらうよ。

 私も行くから護衛宜しく」

 

 機関長である討魔が現場に出るという事は、それほどの一大事なのかと考えたマクバーンだが、その後の言葉に思わず笑ってしまう。

 

「お前に護衛なんかいるのかよ?」

 

 自分ほどではないが、人間としても、人外を含めた上でも討魔の実力は上級悪魔を一蹴できるほどの破格ぶりである。

 

 向かう先にいる人外がどんな相手だろうと、自力で何とか出来るだけの実力があるのにマクバーンを連れていく理由が分からなかった。

 

 加えてマクバーンは休暇を取っていないので休みたいという理由もあったが。

 

「マクバーンより弱いから必要なのさ。

 それに情報では各勢力のトップが出て来るとの事だからね、政府としても、日本神話の代理人としても念には念を入れたいんだ」

「・・・俺が出張って全部灼けば終わりじゃねえのか?」

「そんなことをしたら面倒が増えるからね、話合いで済む内はそれで済ませるさ。

 まぁ、だめならそれはそれで、やりよう(・・・・)はあるよ」

 

 討魔の思惑はただ滅ぼすだけのマクバーンと違い、色々と考えがある事を経験上知っている彼はその視察に同行することとなったのだった。

 

 

 ***

 

 

 ―――数日後、駒王市へとやってきていたマクバーンたちは公用車で駒王学園の駐車場で案内役を待っていた。

 

「―――いやぁ、まいったねこれは。

 バケモノ・・・悪魔たちはこの結界張ること自体人間に喧嘩売っているんだけどその辺の意味わかっているのかなぁ?」

 

 公用車から降りた討魔は学園に入ってからというもの機嫌が1秒ごとに下降し続けていて、表情は普段の胡散臭い笑みを張り付かせながら声音は段々と暗いものへと変貌していた。

 

 駒王市のいくつかの施設で駒王学園と似た結界が張ってあったのだ。

 

 結界の構成にも手を加えているようで、結界内ではバケモノ―――悪魔といった負のイメージを浮かべる存在に対し好意的な感情を持つようになり、倫理観や欲望に対して開放的になってしまうという人間を食い物にするバケモノらしい代物でよ

く領主を名乗ったものだと討魔は嘲笑した。

 

「まぁ、単純にいって家畜小屋・・・いいとこ見世物小屋ってところか。

 いやはやバケモノは本当に人の世に迷惑しかかけないなぁ」

「だしょ?

 いやぁ、僕ちんボスなら分かってくれると思ってたゾ!!」

「・・・ふわぁあ。

 ったく、とっとと燃やしちまえばいいものを」

 

 通常運転のフリードに寝不足なのか欠伸をしたマクバーンの前に、メガネをかけた少女たちが現れた。

 

「お待ちしておりました、日本政府の皆様。

 本日の案内役を務めさせてもらいます生徒会長の―――」

「なんだ、ここでも悪魔が出張って来てやがるのかよ、だりぃな」

「パイセン、おこなのは分かるっすけどひと先ずエスコートされて一網打尽と洒落込みやせん?」

「なっ、貴方たちは―――!?」

 

 マクバーンとフリードの物騒な談合に警戒したソーナ・シトリーは、マクバーンが本当に日本政府からの使者だったことに驚いた。

 

 加えてフリードに対してもコカビエルの騒動終結後から行方知らずということもあり、まさか日本側にいるとは思ってもいなかったのだ。

 

 フリードと直接対峙した匙は神器を呼び出すとソーナの前に立ち構える。

 

 他の眷属たちもいつでも攻撃できるよう一触即発の状況になろうとしたが、止めたのは彼らの主であるソーナだった。

 

「止めなさい!!

 匙、この方たちは日本政府からの正式な使者よ。

 無礼な真似は控えなさい!!」

「で、ですが会長、フリードは・・・!!」

「おんやぁ?

 あの時のきっしょい糸引っ付けてきたバケモノでやんすね?

 元気してた?

 僕ちんバケモノが元気だと不幸になるから元気じゃないことを期待してるんだけど?」

「てめぇっ!!」

「・・・知り合いか?」

「コカビエルってパイセンが焼き鳥にしたバケモノの騒動で敵対関係だった悪魔側の眷属っすよ。

 ドラゴン系の神器持っててクッソ弱かったっす♪

てか、焼き鳥ウェルダンにする前どうやってあの結界に入ってきたんすか?」

「結界を灼いて溶かした」

「―――フリード・セルゼンを部下に持つということは、これまで駒王市で彼の行ってきた犯罪(・・)に日本政府は関わってきていたと推察するのですが、その辺り回答は頂けそうですか?」

 

 ソーナの問いに、討魔は心外だといわんばかりの表情をして否定した。

 

「駒王市でフリード君が犯罪を犯していた証拠などない、これ以上私を不愉快にさせたくないのなら早く案内をしてくれないか?」

 

 悪魔(バケモノ)が案内係と嫌々認めるしかなかった討魔は口を開くのも最低限に早く案内しろとソーナに促した。

 

 ソーナは討魔の態度に悪魔に対して恨みを持っている人物なのかと勘繰ったがこの短時間での関係改善を図ることは断念するしかなかった。

 

 マクバーンは案内されている内に今日が授業参観日だったのか、保護者が教室の後ろで自分たちの子供の授業風景を眺めているのを見て吐き捨てる。

 

「こんな結界の中で頭弄られたガキどもが青春だ何だと踊らされている事に気付いていないとか不憫なもんだぜ」

「パイセン、ボーナシュ出るんすかこの状況?」

「さぁな」

 

 フリードの切実な訴えをマクバーンは軽く流し、案内についていく。

 

 真新しい校舎を抜けて、古めかしい旧校舎に着くと、そのままある部屋へと案内された。

 

 ―――オカルト研究部、その一角へとたどり着いたマクバーンたちはスーツを着た青年と場違いな魔法少女の服を着た女性と対面した。

 

 




読んでいただき、ありがとうございました。

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