…という妄想です
◆中央暦1638年10月
パーパルディア皇国デュロ造船所
この日デュロでは、ある新型船が出港の準備を整えていた。この船はこれまでの帆走船とは一線を画する。
船籍自体は半国営のパルネウス商会にあるが、乗組員はほぼ全員が海軍兵である。なぜ海兵が運用にあたるかというと、海軍で配備予定の魔導船乗組員の育成が目的であるからだ。
皇国製魔導装甲艦の試作型も兼ねているため、以下の装備を施している。
・船を覆う最新式の対魔弾鉄鋼式装甲
・射程3kmを誇る改良型魔導砲 10門
・連射のできる新兵器『
・風神の涙に頼らない蒸気式魔導機関
その他最新の装備を搭載。
鉄鋼式装甲にはムーのような侵炭処理は施せなかったが、軟鉄鋼鉄を重ね合わせた装甲を採用している。
轟連式魔導砲とは、ある技術者が古の魔法帝国の伝承に着想を得て開発したものである。しかし銃身を複数束ねた機構が複雑で、生産を熟練の職人技に頼るため、試作砲がごく少数しか存在しない。
この魔導機関の搭載は皇国海軍上層部の、『風神の涙を動力源とした戦列艦は技術的に限界に達した』という判断に基づいためである。これによる快速と安定した航行性能は幅広い戦術をもたらすだろう。
駆動方式は効率の悪い外輪式ではなく、ムーやミリシアルを参考にスクリュー推進を採用した。
この国家の威信をかけて建造された新型艦の初任務。それは大抵の海賊はおろか危険な海獣をも退けられるだろうという理由でロデニウス大陸沿岸および、そのさらに南方ベスタル大陸の調査に決定した。
「この『デュロ』は我が国の魔導船時代の先駆者となり、皇国の勢力圏拡大に大いに役立つだろう。次回の先進11ヶ国会議では各国の度肝を抜きたい」
海将バルス
皇国最大の工業都市の名を冠している辺り、魔導機関への期待が伝わるだろう。
これは、パーパルディア皇国初の本格的魔導船である『デュロ』の記録である。
─────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────
なるべく早く続きを投稿したいと思います。