サルースの杯   作:雪見だいふく☃️

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本日2回目の投稿になります。


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息も絶え絶え、なんとか五階の廊下まで戻ったところで次はスリザリン寮(地下)へと移動し、と過酷な移動を強いられたことで私の意識は風前の灯火……と、フラフラになりつつ寮の部屋へ3人そろって各自ベッドに倒れ混むことになった。

 

 

 

「つ"かれ"た……っ……!!!!!」

 

「五階まで上って地下まで下るって……よく考えなくても最低な効率ね……サルース生きてる?」

 

 

「……」

 

小さく頷くことで返事を返し、淑女らしからぬ態度で倒れている事には今だけそっとしておいてほしい……

 

懐から『疲労回復薬』を取り出し煽ること何回めか。

 

上り階段の途中で三回を超えた辺りから明日にふりかかる疲労を思って数えるのをやめた。

 

 

用法容量は守らないとだめなんですよ。

多少薄めてあるので医務室のお世話になることはないと信じたい。

 

 

「ん"ん……はぁ、もう大丈夫です。お二人もチョコレートいかがですか?ちょっとだけ元気になる薬が入ってますので」

 

「もらうわ」

 

「……ありがとう、これ中毒性とかないわよね?」

 

 

ないですよ。

 

 

さて、と気を取り直してモノクルを取り出し、機能を調整する。

3人のベッドから真ん中に当たる壁にレンズを向けて机に置く。

 

 

「『記録確認』『投影せよ』……と、これでいいですね、2人とも見えますか?」

 

「「えぇ、もうなにも言わないわ」」

 

 

結構自信作なので何か言ってくれた方が嬉しいんですけども。

 

フクロウの視点から見た先程の地下通路の様子が壁へと映し出される。

 

「『見せよ』……ちょっと酔うかもしれませんね」

 

「あー……フクロウの羽ばたきで揺れてるわけね」

 

「うわ……本当にコレいくらすんのよ…」

 

 

 

フクロウが私の手元から飛び立ったあとの様子を映し出していく。

私の杖明かりが届かなくなった後は一瞬暗闇になったものの、すぐに闇視ゴーグル機能に切り替わったのか白黒の画面に切り替わる。

 

 

 

しばらく……50メートルも進んだだろうか。

フクロウは行き止まりに行き当たったらしい。

 

通路は崩壊しているらしく土や石で塞がってしまっていた。

 

 

 

「あら……行き止まりになってたんですね」

 

ある程度予想はしていた私と、

 

 

 

「うーんまぁ……分かっちゃうと拍子抜けっていうか」

 

残念そうなパンジーと、

 

 

 

 

「私達がいるときに崩れなくてよかったわね」

 

それはそれとして、どこか安心した様子のダフネ。

 

 

 

「「えぇ、ほんとに」」

 

それぞれの様子になんだか可笑しくなってしまい、3人とも顔を見合わせ笑ってしまうのだった。

 

 

 

 

 

******

 

 

 

 

小さな冒険を楽しく終えたところで、その日は夕食のために大広間にいこうにも3人とも埃と土と汗の匂いが酷かったので先にシャワーを浴び、疲れからご飯も食べずにそれぞれ寝てしまったのだった。

 

 

 

……翌日の朝はダフネとパンジーに、引きずられるようにして朝食を抜いた私が呪文学の教室へと連れていかれ、午前最後の授業だった魔法史の授業では3人揃ってお昼寝の時間になった。

 

 

 

 

「サルース……昨日の夕食からたべてないだろ?」

 

「ドラコおはようございます。お腹すいてませんので大丈夫ですよ?」

 

「あー……今はランチの時間だし、さっきまで授業が一緒だったけどおはよう。それはそうとサルースはともかくパンジーとダフネまでそんな様子なのは珍しいな?」

 

 

「はぁいドラコ。ちょっと昨日の疲れが残ってるのよ」

 

「そうね、どうしてこんなにも効率の悪い教室の配置なのかしら……上がったり下がったり移動距離が無駄。とにかく無駄」

 

 

「お、おい…本当に大丈夫か?ってサルース!それサラダのソースだ!!!スープじゃないぞ!おい!」

 

 

 

ランチよりもお昼寝がしたい私の両サイドにいつも通り座っているパンジー達もきっと同じ気持ちなのだろう。

 

いつもなら嬉々としてドラコの声に答えるパンジーも元気がない。

 

 

「ほら、こっちだ。ったく休日に疲れを溜めてどうするんだ……次は魔法薬学だぞ?スネイプ教授を怒らせるなよ」

 

 

何故かドラコから手渡されたポタージュを飲みつつ、午後の予定を思い浮かべる。

 

さっきの魔法史でだいぶ回復したし、おそらく大丈夫だろう。

 

 

 

 

 

******

 

 

 

 

と、考えていた私は甘かったらしい。

 

 

魔法薬学の授業はグリフィンドールとの合同授業。

ただでさえスネイプ教授は厳しい方なのに、何故か親の仇のように嫌っているハリーによってご機嫌は最悪。

それから壊滅的に恐ろしい失敗をやらかすロングボトムさん。

 

そして、

 

 

 

 

「バークさん、私の鍋も見てもらえるかしら?」

 

 

「は、はい。構いません……が、問題はないかと思います。えぇ…少しニガよもぎの汁が少ないみたいですから1滴加えた方が整った仕上がりになるかと思いますわ……」

 

 

 

「……わかったわ」

 

 

 

 

何故か物凄く敵視されているらしい、グリフィンドールの才女こと、グレンジャーさんだ。

 

初日の授業でのことが随分とお怒りの様子で、以降出会うたびにこんな調子で話しかけられる。

 

 

怒ってるわけでも睨まれてるわけでもないのだけど……とにかく勢いというか圧がすごくて怖いのでできれば構わないでほしいというのが、私の感想である。

 

 

 

 

「サルース!僕の鍋もいい?」

 

「はい!ハリーはそうですね……ここまで進んでいるのなら、教科書のこの部分、ここさえしっかり行えばあとは問題なく完成まですすめられるわ」

 

「そっか、ありがと」

 

 

 

毎回ハリーに気を使われるのも申し訳ないというのもあるし。

 

 

 

「サルース私達そろそろ終わりそうだと思うわ」

「ちょっと見に来てくれないかしら」

 

「えぇ、勿論」

 

 

グリフィンドールの人達と話した後のスリザリンの皆さんの様子もなんだか目が怖い。

 

 

 

 

「……静かに行いたまえ」

 

 

あとスネイプ教授も。

 

 

 

 

 

 

はぁ……、私も調合する側にまわりたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

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