ご注意ください。
女装(意訳)の双子を生け贄に、大広間前の騒ぎから遠ざかりつつ、懐とポーチの具合を確かめる。
まだまだ非売品のイタズラグッズ達はたくさんあるので今日という日を存分に活かそうと思う。
ちなみに、スリザリン寮の談話室で売り捌いたグッズは私のブランドのロゴが入った正規品。
ウィーズリーの二人に渡したものは試作品のためロゴなし、そのため売るのではなく使ってもらった。(勿論、安全性は保証している)
ふと、物陰に誰かがいるような気がして立ち止まるとやはり、柱の影に誰かいるらしい。
「あの……大丈夫ですか?気分が優れないようでしたら先生を呼んできますが……」
「ば、バークさん……ここんにちは、だ大丈夫ですよ。どうも、ありがとう」
先生を呼んでくるもなにも、クィレル教授だった。
彼はこれから向かう、防衛術を担当されている教授だ。
蒼白な顔色は、ハロウィーンの匂いにやられた口だろうか。
「失礼致しました、良かったらこちらをどうぞ。舐めると気分がスッキリしますわ」
「あ、ありがとう。私の事はいいので、さ先に教室へむかってください」
「はい、失礼致します」
教科書に沿って、時折実践も交えつつ堅実な授業を行うクィレル教授は今年からこの教科につかれたとのこと。
もとはマグル学を教えてらしたらしい。
ホグワーツで教鞭を取れるだけでも優秀な魔法使いだと言うのに、教科を変えても可能だなんてとても優秀な方だ。
夏期休暇にルーマニアで吸血鬼に襲われたことで、とても臆病な様子になられたというのは先輩方が教えてくださった情報だ。
元々、大人しい方ではあったもののニンニクを詰めたターバンやどもった話し方ではなかったらしい。
吸血鬼に遭遇するだけでも稀なことなのに、撃退して帰ってきたのなら確かに闇の魔術に対する防衛術の教授としてはふさわしいだろう。
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「あ!こっちこっちー!」
「あら、意外と平気そうね?」
「お二人とも席ありがとうございます。はい、匂いに慣れてしまいましたわ……それにハロウィーンは我が家のPRにもってこいだって気付きましたの!」
防衛術の教室についてすぐ、パンジーが呼んでくれたので二人のもとへ行くとどうやら二人はまだイタズラの餌食にはなっていないらしい。
教室のそこかしこでピンクや黄色、白、紫とピカピカ光る点滅が見える。
蛍光ペンの餌食になった人達が多々いるせいだ。
「どうりで、見たことも聞いたこともない変なペンやガムが流行ってるのね」
「え"、あれサルースが原因だったの?」
「お二人はご無事な様子で何よりですわ。ちなみにあのペン、消すのは『フィニート呪文よ終われ』かオイルの化粧落としで消えますよ?」
ちなみに、水で擦るとより鮮明に光るようになる。
先生方に迷惑をかけるのも、と思ったので大人なら誰でも知ってる一般的な呪文で消えるようにしたのだ。
あ、『スコージファイ清めよ』だと、色が変わる上に泡の冠が呪文に反応して発生するだけなのでそこはご愛敬。
「パンジー、少し頬を借りますね?」
「え、ちょ。えー……」
「ほら、じっとしてて」
蛍光ペンのピンクを取り出し、パンジーの頬にハートを描く。
ダフネが固定してくれているのでとても描きやすかった。
「『スコージファイ清めよ』ほら、可愛いでしょう?」
「なになに?あ、ほんとだコレなら許すわ」
「ほんとね、泡がカチューシャみたいになってる」
鏡を見せつつ、左目の下に小さなハートを3つ。
呪文に反応して発光と点滅が止まり、色は赤に。
それから虹色の泡が頭を彩っている。
けっこう可愛い仕掛けになっていると思う。
はいどうぞ、と頬を借りたお礼にペンをプレゼントすればパンジーがダフネにも同じようにハートを描いた。
「サルース!貴女も!」
「えぇ、お願いします」
それから私にも描いてくれたので、それぞれに『スコージファイ清めよ』をして三人お揃いになった。
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さて、そんなこんなで一日中呼び止められては商品を売り。
たまに見かける双子の変質者から逃げつつ、ハロウィーンをしっかりと楽しく過ごした。
「サルース!!!なんであの、変態に追いかけられてるのよ!!!」
「ちょっと、トラウマものよアレ」
スリザリンの女子にはあまりウケが良くなかったので、クラッブとゴイルで試さなくて良かった。