2人が想いあってたら。っていう勝手な妄想。
ジャンヌとの何気ない会話の最中に「自殺禁止」的な約束を冗談でしちゃって、その約束に縛られた元帥の話。
キャスジルは分かんないけど、剣ジルはジャンヌが抱いた想いを消そうとするんじゃないかなって。
そんな感じ。
彼女が死んだ、というのを聞いたのはいつだったろうか。
約束をした。
他愛のない会話の中でした小さな約束。
しかしそれは己を強く縛りつけた。
その約束に逆らえなかった。
だから狂うことにした。
約束を果たすために彼女を裏切った。
裏切るくらいならば約束を破ったほうが良かったのかもしれない。
けれど破れなかった。
脳裏にこびりついてこの手を止める。
なぜだ。
なぜなのだ。
なぜ死なせてくれない。
誰も私を死なせてはくれない。
せめて、一目でいいから、夢でいいから、貴女に会わせてはもらえないだろうか。
それが出来るのならば、もう何もすまい。
ただ残りの寿命を適当に使って終わらすから。
だが君は1度も現れなかった。
ああ、だから私は今ここにいる。
君が私を裁きにきてくれることを信じて。
元帥の地位を貰い、一国の王よりも遥かな財産を持ったはずの私は落ちぶれた。
あの道化の言葉を信じたわけではない。
ただ、罪を犯せば神からの使いが罰を下しにくるのではないかと思ったのだ。
それが君であればと。
だが何もなかった。
そうして私は捕まった。
足は鎖に繋がれ、腕は手錠がはめられ、豪華絢爛な召し物はぼろ布に変わり果てた。
今の私をみて、誰がかのジル・ド・レェだと思うだろうか。
処刑の時間が近づく。
神はとうとう私に裁きを降さなかった。
私を裁いたのは意地汚い、醜く汚れきった貴族どもだ。
ああ、笑いしか出てこない。
結局、愚かな私の行為は間違いだと神は言わなかった。
そういうことになるのだろう。
実に、実にくだらない。
彼らは愚かだ。
私以上の愚かさを持って私を裁く。
それが私に救いを齎すとは知らずに。
本当に哀れなことだ。
処刑台が近づく。
一歩、一歩、近づいていく。
辿り着いた時、神父が問う。
何か言い残したことはないか、と。
ああ、懺悔を望んでいるのか?
馬鹿馬鹿しい。
だから私はこう言ってやった。
これで地獄から解放される、と。
そうして私の人生は終わった。
たった1つの約束を守らんがする為に罪を犯し、裏切り、憎しみ、恨んだ。
そんな人生だった。
間違った人生であったが、それでも貴女と出会い過ごした日々は幸せでした。
だからこそ、この醜い私を貴女に残したくない。
だから聖杯に賭ける望みはただ一つ。
貴女が私に抱いた想いを、どうか、どうか、久遠の彼方へと。
貴女が苦しまぬように、哀しまぬように。
これが私の償い、貴女への罰だ。
私からの最後の贈り物。
貴女がそれを知る時は来ないでしょう。
それでももし貴女がいつか、久遠の時を経て知る時が来たら、その時こそ私は本当の願いを叶えよう。
ただ一つ。
私の存在の焼却を。
貴女が思い出すことも知ることも出来ぬように。
そもそも私の存在さえ消え去れば、思い出すことも知る必要もないのだから。
それが歪み、穢れ、汚れきった私からの貴女への愛情です。
どうか、お赦しを。
愛しの人よ。
この後2人が幸せになるかどうかはジャンヌ次第です。
幸せになってくんろ。
(ジャンヌが出ないから、みずきジャンヌも出ないから、今年もジャンヌからバレンタインはもらえない。本当に元帥と旦那ごめんなさい。物欲センサーが働くんだ、どうしようもない)