アトリエループ 作:ネルケは積みゲに流れてしまった
3周目月 15日目
樽の中身と金属ケースの中身、全部消えてなくなっちゃった。
わけが分からない。強盗でも入ったのかと思ったけど、この村にそんなことする人はいないし、そもそも樽の中身と金属ケースの中身だけ持っていく理由がわからない。
この二つ、何らかのマジックアイテムだったのだろうか。
トトリやユーディーに、樽や金属容器のマジックアイテムなんてあっただろうか。
不幸中の幸いなのは、犠牲になったのは使い道のない器具類と謎のアイテム、参考書だけなので調合に影響はないことだろうか。
色々実験したいが、残り15日しかないので後回しになるかも。
今日は、インゴットを量産していた。
武器を作るにも、試作拳銃を作るにも、インゴットは必要だ。
今手元にあるアイテムで、まともに攻撃アイテムとして使えそうなのが試作拳銃くらいしかないので、余裕があるうちに量産しておかないと。
3周目月 16日目
拳銃以外の攻撃アイテムを考えていたけれど、いい感じのものは思いつかなかった。
現状、攻撃アイテムはウォルフを一撃で倒せる威力を出せることが最低条件だが、なかなかそんなアイテムは思い付けない。
持ち運びや取り回しを意識しなければなくはないが、そんなものを作っても役に立たないだろう。拳銃よりも少し下程度の威力が、正確には小型うに大砲の威力を持ち、かつ軽く使いやすい武器何てなかなかない。
理想を言えば範囲攻撃アイテムだが、材料のフロジストンがない以上、考えるのも無駄だ。
うにがほしい。
正確には、うにバルーンが欲しい。
範囲攻撃アイテムが欲しい。
解ってはいるのだ。拳銃は火力があるけど単体攻撃で、かつ取り回しが悪いから複数の相手と戦うには不向きだって。
けれども、今の私にはこれ以外のアイテムは作れない。このまま戦えば負けるしかないのはわかっていても、この役に立つかもわからないアイテムを作るしかない。
クラフトもフラムも、レシピも素材もない以上作れない。
何もできない。私は無力だ。
なんかダウナーな感じなのでもう寝る。
3周目月 17日目
昨日はどうかしていた。
どうにもならないことはどうにもならないのだから、考えなければよかったのに。
心機一転、今日は回復アイテムに関して考えていた。
使う余裕があるかはわからないが、作っておいて損はないだろう。
とはいえ、レシピがあるない以前に薬品アイテムの作り方なんてさっぱりなので、どうすればいいか考えるだけで自由時間のほとんどを潰してしまった。
候補として考えたのは、食品系アイテムだ。トトリではパイが、ユーディーではアイスクリームやパンが回復アイテムになったことを覚えていたので、これをいい感じに調合できないかインゴットを調合しながら考えていた。
パイはちょっと作ったことがなかったし、アイスはちょっと保存の問題があるので、作るとしたらパンだろう。
パンの材料は、最低限だけ考えれば小麦粉と水で済む。イースト菌とかが気になるが、たしか発酵に必要なだけだった気がするので、錬金術ならなくてもどうにかなる。もし無理なら、酵母が入ってるはずのビールかワイン辺りをちょっと入れればいいはず。
ユーディーには酵母なんてアイテムなかったはずなので、なくてもできるとは思うけどね。
拳銃を作るにも小麦粉が必要なので、お給料日には買い込んでおこう。
書いてて思ったけど、拳銃を作るのに小麦粉が必要ってすごい言葉だ。
3周目月 18日目
雑貨屋さんが21日をお休みにすると聞いたので、20日時点で仕事を辞めさせてほしいと言っておいた。
だいぶ身勝手な話で申し訳ないが、ウォルフが来るまで残り10日なのだ。残り10日は、時間をアイテムの量産に使いたいので許してほしい。流石に、2度もアイテム不足で死にたくない。
辞める代わりに、いつも調合に使っている時間をすべて使ってはちみつを調合しておいた。
残りの量的に、明日の雑貨屋さんが取ってくるハチの巣の数が急に増えたりしない限り、明日もっと頑張れば全てのハチの巣を調合しきれるはずだ。
3周目月 19日目
錬金術を使えることは、雑貨屋さんにはバレていたらしい。
一応、黙ってもらうことを約束してもらったが、ちょっとまずいかもしれない。
はちみつは全部作り終わった。
もともと、倉庫に貯まったハチの巣をはちみつにするために雇ってもらっていたので、ここまですればそこまで迷惑にならないはずだ。
全部やってくれたお礼に何かくれると言っていたので、ちょっと楽しみ。
3周目月 20日目
今日はちょっと色々あったので疲れた。
でも、すごく良いことだったので、この興奮が冷めぬうちに日記を書いてしまおうと思う。
まず、雑貨屋さんから参考書をもらえた。
参考書の名前は、『ケントニス見聞録・第三版』。中身は以下の五つ。
フラム フロジストン:(火薬):(中和剤)=1:0.5:0.5 要:乳鉢
N/A (爆弾):フロジストン:アードラの寝床:不死鳥のおっぽ=1:1:0.5:0.5
生きてるナワ トーン:ぷにぷに玉=1:0.5
奇跡の杯 インゴット:グラヴィールベル:暗黒水:(宝石)=0.5:0.5:0.5:1
ネクタル 祝福のワイン:ひとくちだんご:(神秘)=1:0.5:0.5 要:ガラス器具
待望だったフラムが書かれた参考書だった。
フロジストンがないので調合はできないが、それでも作り方がわかったのは大きな収穫。雑貨屋さんには足を向けて眠れない。
そして、それ以上に驚かされたのは金属ケースの方だった。
雑貨屋さんのところから帰ってきた後、ふと金属ケースの方を見てみると、手紙と複数のレシピが入ってたのだ。
入っていたレシピはこんな感じ。
フラム カーエン石:(火薬):(燃料)=1:1:0.5
うに袋 うに:(火薬):(鉱石)=1:0.5:0.5
レヘルン ハクレイ石;(水):(中和剤)=1:1:0.5
医者いらず (植物):(水):(紙)=1:1:0.5
エルトナ軟膏 (水):医者いらず:自然鉱物油:(植物類)=1:0.5:0.5:0.5
別レシピのフラムや、謎だったうに袋、考えていた回復アイテムの調合に関するレシピだった。
手紙には、珍しい参考書をありがとう、お返しに自分の持ってるレシピを送りますといった内容が書かれていた。
カーエン石やハクレイ石が何なのかわからないのでフラムとレルヘンは作れないが、本当にありがたかった。
金属ケースの正体は、トラベルゲートか何かを利用した転移装置か何かなんだろうと思う。
レシピを送ってくれた人はフィリスという人のようで、そのうちお返しの手紙と『ケントニス見聞録・第三版』を金属ケースに入れておこう。
一気にレシピが増えたので、明日は森に入ってウニなどの材料を拾いに行きたい。一回二回なら、安全に戻ってこれるはず。
雑貨屋さんに手伝ってもらえないか頼んだところ、27日目に位置する日ならいいと言われたので、明日一通りの材料を拾って、27日に集める材料を決めるつもり。
メモ
フラムA フロジストン:(火薬):(中和剤)=1:0.5:0.5 要:乳鉢
フラムB カーエン石:(火薬):(燃料)=1:1:0.5
N/A (爆弾):フロジストン:アードラの寝床:不死鳥のおっぽ=1:1:0.5:0.5
生きてるナワ トーン:ぷにぷに玉=1:0.5
奇跡の杯 インゴット:グラヴィールベル:暗黒水:(宝石)=0.5:0.5:0.5:1
ネクタル 祝福のワイン:ひとくちだんご:(神秘)=1:0.5:0.5 要:ガラス器具
うに袋 うに:(火薬):(鉱石)=1:0.5:0.5
レヘルン ハクレイ石;(水):(中和剤)=1:1:0.5
医者いらず (植物):(水):(紙)=1:1:0.5
エルトナ軟膏 (水):医者いらず:自然鉱物油:(植物類)=1:0.5:0.5:0.5
3周目月 21日目
収
うに 17個
トーン 2個
赤い鉱石 2個
ぷにぷに玉 6個
支
拳銃1個と2発分
疲れたので、調合は明日する。
3周目月 22日目
全自動うに射出装置の正体は、クラフトだった。
また、今までうに袋はうにの姿をした袋だと思っていたが、そうではなくうにが入った袋のことだった。
錬金術でイイ感じにうにを袋の中に入れたものが、うに袋というアイテムだった。ただ、単純に袋の中にうにを入れたものではないみたいだ。
試しに、錬金釜の中ではなく普通に手で袋の中にうにを入れたものでクラフトを調合しようとしてみたところ、うまくいかずうにメッキになってしまった。
ついでに、生きているナワの調合も行った。
参考書通りに作ってみたところは、今までの調合とは少し毛色が異なる手法であったため、一度失敗してしまった。
二回目は成功したものの、品質はいい感じにものができたが、ほかの調合と違って少し体力ではない何かが消費された感じがして少し疲れた。
『ケントニス見聞録・第三版』のレシピは、今までとは色々違いすぎるので、注意した方がいいかもしれない。
3周目月 23日目
朝、花畑から花を、雑貨屋さんでゼッテルを買ってきた。医者いらずを作るためだ。
医者いらずは、回復系の調合アイテム。
作った感じそこまで効果があるようには思えなかったけれど、私みたいな子供が使うには十分そうなアイテムだった。
残った時間は、生きているナワと拳銃の調合に。
これは勘だが、生きているナワの調合には、MP的なものが消費されているのだと思う。
何というか、『ケントニス見聞録・第三版』のレシピは、他とは錬金術としての体系が微妙に異なる気がする。
そこまで大きな差ではないが、細かなやり方が色々と異なる。あと、いろいろ細かい。
他のレシピの調合方法で行いそうになるので、慣れるまではすごく大変だ。
3周目月 24日目
色々考えたが、最終的にクラフトを量産することにした。
うにバルーンとどちらにするか悩んだが、設置して爆破するという使い方ができない代わりに、うにバルーンよりもコスパがいいのでクラフトを選んだ。
残ったインゴッドを全部拳銃にしたら、本格的にクラフトの量産に移ろうと思う。
というわけで、今日やったのは、昨日に引き続き生きているナワと拳銃の調合。
明日にはインゴットもぷにぷに玉も使いきれそうなので、明後日からはクラフトの量産をすることになる。
27日に採取に行くことを考えると、うにの残量的にもちょうどいい感じだろう。
3周目月 25日目
ちょっと思うところがあったので、最後のインゴットは拳銃ではなく武器の作成に使うことにした。
作ったのは、ウーニングスター。前作った時よりも錬金術の腕が上がっているので、もっと軽くて重心が安定したものが作れた。頑丈さも前より上なので、これで前みたいに武器が壊れるなんてことはそうそうないだろう。
アイテムは量産するつもりだけれど、無限じゃない。仮にアイテムが足りたとしても、自分のすぐそばではクラフトも使えないし、接近戦の備えはしておいても損はないはず。
3周目月 26日目
うにをすべてクラフトにした後、時間ができてしまったので赤い鉱石に関してちょっと調べてみた。
結論を言うと、この鉱石は鉱石というよりも水晶に近いものっぽい。錬金術でうまく加工すれば、宝石みたいな感じにできると思う。
ウォルフを倒したら、これを使ってアクセサリーとかを作ってもいいかもしれない。レシピがないからすぐにはできないだろうけどね。
3周目月 27日目
予定通り、雑貨屋さんと一緒に森に行った。
目的はうに。今の私には、それ以外は眼中にない。
荷物を持ってもらったり、モンスターと一緒に戦ったり、雑貨屋さんに色々と手伝ってもらったおかげで、30個以上のうにが集まった。
これだけ集めれば、うにが足りなくなるということはないだろう。
それにしても、本当に雑貨屋さんにはお世話になりっぱなしだ。
どうしてここまで手助けしてくれたのか気になって聞いてみたところ、私の祖母にとてもお世話になったからだと言っていた。
まあ、錬金術士だから期待しているというのもあるとか言っていたので、本音の部分はそこだろう。いろいろな商品を扱う雑貨屋は、錬金術で作ったアイテムを取り扱うのに適している。雑貨屋さん的には、もしかしたら私のアイテムで商売をすることを考えているのかもしれない。
ちなみに、雑貨屋さんの武器は剣と弓とナイフだった。狩人っぽいので試しに聞いてみたら、若い頃はホントに狩人をしていたらしい。
3周目月 28日目
ぶっちゃけ書くことがない。
というか、今日から三十一日目まで、クラフトの量産以外のことをする気がないので、本当に書くことがない。
クラフト以外に何か調合することになったとしても、医者いらずくらいだろう。
できれば当日までに防具とかを作りたかったけど、クラフトの量産の方が先だ。
錬金術師としては、防具よりも攻撃アイテムの方が重要だ。布製品で作れる防具なんてたかが知れてる。将来的にならともかく、今の私にはウォルフの爪や牙が刺さらない服を作るのは難しいっていうのもあるしね。
3周目月 29日目
イイ感じにコツを掴めたおかげか、レシピよりちょっと多めに使えるクラフトを作れるようになった。
そろそろ決戦だ。体調を整えるためにも、そろそろ夜更かしはしないようにしないと。
3周目月 30日目
うに袋なんてあるんだし、クラフト袋とかもいいかもしれない。
そんなことを、調合中に考えてしまった。クラフトを作る以外のことをほとんどしていないせいか、精神的に疲れているのかもしれない。
3周目月 31日目
いよいよ明日。ウォルフが来る。
攻撃アイテムはそろえた。回復アイテムも多少はある。防具はないけれど、武器は整えた。
私ができることは全部した。あとは、明日の私が頑張るだけだ。
作ったアイテムのレシピを覚えなおすため、一通り日記に書いておくつもりだったけど、睡眠不足になりたくないからもう寝る。
明日で決まる。
おやすみなさい。