アトリエループ   作:ネルケは積みゲに流れてしまった

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この手のものは、アトリエでは出してはいけない気がする。


村に広がる病気を根絶しよう!
3週目


6月1日

勝った!

色々と予定外のことはあったけれど、無事に勝てた。

本当にフィリスさんには頭が上がらない。

 

雑貨屋さんにも本当に感謝感激だ。

最後に出てきたウォルフのボスであるヤクトウォルフなんて、あの人がいなかったら間違いなく勝てなかった。

私の作った拳銃片手にウォルフの群れの中を突っ切って、ヤクトウォルフに跳びかかりそのまま組み付くとかあの人以外にできないと思う。

たぶん、村の被害とか一切気にしなかったら、雑貨屋さんにウォルフの襲撃日を教えてそれを何とか信用させることができれば、村が滅んだりしなかったと思う。

狩人ってすごい。初めて触った拳銃をあんなにうまく使ったり、すれ違いざまにウォルフの片足斬り飛ばすとか私には何年たってもできない自信がある。

 

森の中に何匹かはいるかもしれないけれど、村の有志で山狩りをするとか言っていたので、とりあえずウォルフの襲撃はもうないだろう。

 

怪我人はいっぱいいるし、私自身何箇所か噛まれたけれど、死者はなし! ゼロ人!

 

本当に勝ててよかった!

 

 

6月2日

怪我の少ない人達が山狩りに向かった。帰ってくるのは4日の予定らしい。

 

その間、私は薬の調合を任されることになった。

死者はいないけれど、けが人はいっぱいいる。

中には腕を噛みちぎられた人もいて、診療所はいっぱいいっぱい。村でストックしてあった薬はもうなくて、行商人が来るのもひと月近く先みたいだから、私が薬を作らないと遠からず死者が出そうな雰囲気がしている。

 

とにかくひたすら医者いらずの量産だ。

材料の採取は残った村の人がやってくれるので、私は調合に専念することができた。

退屈だけれど、これを何日も続ければ錬金術の腕はめきめき上がると思う。

 

寝る前に、フィリスさんのへのお礼を送っておいた。

金属ケースがちゃんとフィリスさんに届けてくれるかわからないけれど、届くことを祈ろう。

 

あとは、お母さんのことも色々考えないといけなさそう。

当然のことながら、お母さんに錬金術が使えることがばれてしまった。村がこんな状態だから私が錬金術をすることに反対はしてないけれど、なんだかちょっぴり口数が減ってた。

心の中では、ずっと反対してるんだと思う。

 

心が苦しい。

ここひと月よりかはそこまで苦しくないけれど。

 

 

6月3日

今日初めて診療所に顔を出してみたけれど、本当に酷かった。

野戦病院ってこんな感じなんだろうなって光景だった。

薬を作ったからか、みんな私にありがとうって言ってくれたけれど、言われた身としては心が辛かった。

クラフトばっかりじゃなくて、もっと薬を作っておくべきだった。

 

雑貨屋さんにはあんまり気にしないほうがいいと言われたけれど、気にせずにはいられない。

 

忘れるために調合のことで頭をいっぱいにしたおかげか、同じ材料で作れる量がちょっぴり増えた。

 

 

6月4日

山狩りの人たちが帰ってきた。

これで、今回の一件は完全に終わりになる。

あとは、私が薬を作るだけだ。

 

お母さんが薬のお礼に食材をもらったみたいで、今晩の夕食は少し豪華だった。

でも、私とお母さんの間の雰囲気がおかしいことにお兄ちゃんたちも気が付いたようだったので、食事は静かで、あまりおいしいと思えなかった。

 

 

6月5日

 

フィリスさんから、いくつかレシピが届いた。

 

汎用触媒

・花 : 1

・プニプニ玉 : 1

・(中和剤) : 1

 

蒸留水

・(水) : 3

・(燃料) : 1

・(布) : 1

 

エルトナ軟膏

・医者いらず : 1

・自然鉱物油 : 1

・(水) : 2

・(植物類) : 1

 

ドナーストーン

・ライデン鉱 : 2

・(粘土) : 2

・(中和剤) : 1

 

送った参考書は『イルちゃん』という人に間違って届いてしまったらしいが、知り合いだったそうなので無事にフィリスさんに届いたらしい。

お礼に送った参考書に返礼が届くなんて、少し複雑な気分だ。

今度時間ができたら、私のレシピを送りたいな。

今回もらえたアイテムので気になったのは、エルトナ軟膏というアイテム。

材料から考えて、医者いらずよりも効き目の強いアイテムなんだと思う。

ただ、調合時間がかなりかかりそうで、エルトナ軟膏だけでも丸一日近く必要な気がする。

診療所の人と相談してから、これを調合するべきか判断する必要がありそう。

 

 

6月6日

朝、居間で爆発音がして目が覚めることになった。

行ってみると、大きな調合用の鍋があって、そのそばでお母さんが震えながら泣いてたから、たぶんお母さんが錬金術を行おうとして調合に失敗したんだと思う。

やっぱりというべきか、お母さんは錬金術士だった。近くにレシピと思われるメモがあったので間違いない。

 

でも、あんな簡単なアイテムを失敗するって逆に難しいような。

なにか錬金術をしない理由がある気がする。

 

エルトナ軟膏に関しては、診療所の人から至急作ってほしいと言われた。

怪我の酷い人たちが、医者いらずではもう限界らしい。

さっき完成したので、これを書き終わったら渡しに行こう

 

メモ

お母さんが調合しようとしたアイテム

 

ほうれんそう

・魔法の草 : 2

・中和剤 : 1

 

 

6月7日

今日は医者いらずを調合。

昨日のエルトナ軟膏はだいぶ良く効いたみたいで、あとは今日調合した医者いらずで十分みたい。

本当に医者泣かせのアイテムだねって笑って言ってたので、笑えるだけの状況には回復できたんだと思う。

 

問題はお母さんだ。

昨日のあれから、なんだか痛々しく笑うようになった。

表面上は前より良くなったけど、あれはかなり危ない兆候な気がする。

 

お兄ちゃんたちに相談しても役に立たなかったので、明日時間を作って雑貨屋さんに相談に行こう。

 

 

6月8日

保管していた医者いらずの数が減った気がする。

昨晩寝ぼけて納品にでも行ったのかもしれないと思ったけれど、診療所の人には違うと言われたので違うみたい。

昨日納品に持っていく途中で落としたのかな?

もしかしたら、今日作ったエルトナ軟膏の材料比を間違えたのかも。

 

雑貨屋さんにお母さんのことを相談に行ったら、どうにもならないから時間で解決を待つように言われた。

雑貨屋さんは、お母さんが錬金術を嫌う理由を何か知っているのかも。

事情を知る人がそういう以上、仕方がないので時間で解決することを待つことにした。

 

あと、お母さんに全く関係ないけど気になることが一つ。

雑貨屋さんに行ったとき、陳列してあったはちみつのうちいくつかに、なんだか変な印象を感じた。

気になって倉庫の方を見せてもらうと、倉庫のハチの巣からその感覚を強く感じた。

別に見た目には何の違いもないんだけれど、絶対何かおかしい気がする。

雑貨屋さんにそのことを言ったら、ハチの巣採取についていくことになった。お給料も出してくれるらしい。

 

別に嘘は言ってないんだけれど、なんだかマッチポンプを起こした気分……

 

 

6月9日

朝から体の調子が良かった。

持っていたエルトナ軟膏の数が減っていたので、たぶん寝ぼけて使ったんだと思う。何してるんだ私。

 

雑貨屋さんとハチの巣を見に行ったら、明らかに蜂たちの様子がおかしかった。

前に行ったときは特に何の問題もなくハチの巣を採取できたけれど、今回はすごい蜂に攻撃された。

特に毒針とかは持たない品種だったので怪我とかはしなかったけれど、明らかに様子がおかしい。

 

蜂は北側の巣ほど攻撃的な傾向があったので、たぶん原因は北側にあるんだと思うけど……

 

それにしても何だろう、このハチの巣の変な感じ。

今日取ったハチの巣から作ったはちみつをなめてみたところ、ちょっと前のより甘かった。間違いなく何かが起きてる。

何か嫌な感じだ。

 

 

6月10日

また減っていた。これ以上寝ぼけて使われるとたまったもんじゃないので、さっき祖母の倉庫の方にエルトナ軟膏を置いてきた。流石に違う建物においておけば、寝ぼけて使うなんてことはないはず。

 

診療所から、軽症だった患者が急に具合が悪くなったと連絡を受けたので、昨日帰ってきて調合した医者いらずの一部を置いてきた。

うーん、本当に何となくだけど、いやな予感がする。

こういう予感って当たったことあんまりないけど、ほんとになんだかおかしな感じがするので注意した方がいいかもしれない。

とりあえず、エルトナ軟膏を調合しておいた。

 

 

6月11日

寝起きが絶不調だったけど、家を出て祖母の倉庫に向かううちにスッと元気になった。

やっぱり、無意識のうちに家の中を息苦しく感じているんだろうか。

たしかに、何も悩まずにいられる調合作業は気分が楽だけど、家族と一緒にいるより気が楽だと思っていると考えたくない。

 

ちなみに、エルトナ軟膏は何故か減っていた。

時間経過で数が減る性質でもあるんだろうか。もしそうなら、昨日と一昨日は寝ぼけてたわけじゃないということになる。

ひとまず、昨日調合したエルトナ軟膏を玄関の外に、この間調合したエルトナ軟膏を鍋の近くに置いておいて、様子を見ることにした。一律で環境に関係なく減るのか、特定の条件を満たすと減るのか、これで仮説は立てられるはず。

 

雑貨屋さんの方に顔を出すと、雑貨屋さんの調子が悪そうだったので医者いらずを分けてあげた。

使ったとたんに元気になったので、本当に名前に違わず医者いらずだと思う。

 

ハチの巣変質問題は、一向に解決の糸口がつかめない。

雑貨屋さん曰く、朝様子を見に行ったところ様子のおかしいハチの巣が増えていたらしい。

雑貨屋さんにとって蜂は商売道具なので、一刻も早く解決したいと息巻いていた。私としても早く解決したい。雑貨屋さんへの恩義もあるけど、甘味料はこの村では貴重だから一刻も早く解決したい。

 

明後日に北東から森に入る約束をしたので、明日は攻撃アイテムを調合する。

 

 

6月12日

朝はやっぱり調子が悪かった。

家を出て少ししたら気分がよくなったので、やっぱり私は家に居たくないと考えているみたい。

倉庫入る前、入り口のエルトナ軟膏を確認したら量が減っていた。

でも、鍋の近くに置いておいたエルトナ軟膏は減っていなかった。特定の環境で量が減るっぽい。

 

よく考えたら、クラフトは余ってないけど拳銃がいっぱい余っていたので、今日は回復アイテムを調合した。

医者いらずの調合にも慣れたもので、前よりも少し多めに調合できるようになった気がする。

 

 

6月13日

予定では今日森の調査に向かう予定だったけれど、二人して体調を崩したので延期になった。

なんというか、全身がすごくだるいというのもあるけど、高熱でも出しているのか意識がぼーっとするのだ。

雑貨屋さんも同じ症状だったので、たぶん同じ風邪を引いたんだと思う。

 

結局、夜になってもよくならなかったのでエルトナ軟膏を使ってしまった。

 

 

6月14日

朝、雑貨屋さんのところに行ったら、目を血走らせた雑貨屋さんにナイフ片手に襲われた。

すごくホラーだった。バイオハザードでゾンビに襲われる人の気持ちが少しわかった気がする。

咄嗟にエルトナ軟膏を使ったところ落ち着いたので、たぶん昨日の風で頭がおかしくなったのが原因だと思う。雑貨屋さんに話を聞いたところ、私に襲われる幻覚を見たらしい。

 

いや、襲われたのはこっちなんですけど。

 

それにしても今更だけど、軟膏で風邪が治るってすごいと思う。今更だけど。

 

ひとまず、元気になったので森へ行くことにした。

ただ、森を日帰りできる範囲で一通り見て回った感じ、特に何かがあったりはしなかった。

雑貨屋さんは、ちょっと動物が少ない気がするとか言っていたけれど、たぶんウォルフの影響だということになった。

 

ハチの巣は相変わらず異常のまま。それから作ったはちみつもなんか変なまま。

結局原因はわからなかった。

 

なんだろう、はちみつに関しては何となく喉元まで出かかってる感じがする。

濃縮は違うし、変質……とは何か違う。なんていえばいいか……汚染?


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