転生したらFateの世界でした   作:前神様

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第2話 冬の日

 

あれから5年が経った。俺は来たるべき"聖杯戦争"の為に修行を続けてきた。勿論高校にも通っている。穂群原学園、士郎と同じ現在高校2年生。

 

もうすぐ例の戦いが始まる頃だと思う。部活動は、士郎は弓道部。俺は剣道部をしていた。だが、時期をみて俺は辞めている。

それもこれも、聖杯戦争のためだ。

 

「今日辺りか…、士郎俺は先に学園に向かうから戸締りよろしくな」

 

「え?もう行くのか?」

 

「あぁ、弁当は調理台の方に置いてあるから」

 

それだけ言うと、外に出る。今日は出来るだけ早く学園に行かなければいけない。やることがあるためだ、倉で見つけた魔力感知の書物からやり方は学んだ。何回か試した後、使えるという事は理解している。それに現時点でも、念の為学園内は調べておいた方がいいと思ったからだ。俺が知っている限りだとこの時点で仕掛けられている可能性もあるからな。

 

「どうやら今の所は何も無いみたいだ、だが安心は出来ないな」

 

ライダーのマスターである間桐慎二の事だ。何かやらかしてくるに違いない。用心しなければな。

 

~放課後穂群原学園~

 

士郎視点

 

慎二に弓道場の清掃を頼まれた俺は、仕方なく掃除をしていた。気づいたら日も沈み始めていて辺りは暗くなってきていた。

 

「ふぅ意外と広いから困る…、まぁ後は床を拭くだけなんだけど」

 

弓道場は俺も日頃から使っていたが、意外と汚れが溜まっていたのだと改めて実感した。見た目綺麗でも案外溜まるんもんだな。まぁ、もしかしたら学園だと清掃は週1とかかもな。

 

「よし、終わった」

 

清掃道具を在るべき場所に戻した後、自分の鞄を持って外に出る。

 

「あ、そういや今日の晩飯当番俺だったな…。急いで帰らないと隼人が待ってる」

 

そんな事を思いながら校庭を通り過ぎようとしていたら奇妙な音がした。鉄と鉄がぶつかり合うような音。音がした方へ目を向けると赤い服の男と青い服の男が凄まじい勢いで闘っていた。この事態にすぐに異常だと感じた俺は、そっと逃げるように右足を後ろに下げた。すると

 

「誰だ!!」

 

青い服の男に気づかれた。俺は急いで校舎に向かって走る。相当走った後、ふと後ろを振り返ったがいなかった。

 

「撒いたか…」

 

「残念だったなぁ、坊主」

 

「なっ!?…っ」

 

為す術もなく男が持っていた槍で貫かれた。貫かれた箇所からは膨大な量の血液が溢れ出ていた。

 

「胸糞わりぃが仕方ねぇ、恨むんなら今日この時間帯に出くわした自分の運命を恨むんだな」

 

最後に聞いた男の発した言葉はそれだけだった。

 

~隼人視点~

 

「この場所が良さそうだな」

 

俺は放課後になった後、校庭が見えて尚且つ気配が悟られにくい場所から観察することにした。今この時点で俺がカードを使って士郎を救うことは簡単なんだが、そうすると俺の知っている辿るべき本来の歴史とは違うものになってしまう為迂闊に手出しは出せない。それにこの時点でどの程度俺の握っている情報と異なっているか調べる必要もあるしな。

 

「お、どうやら始まったみたいだな…」

 

アレが、士郎の成れの果て本物のアーチャーか。成程、迫力が全然違うな。投影魔術然り体のしなりから手慣れているのがわかる。一方でアレがランサーか。

刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルグ)、あの槍はヤバいな。こうなった今になってはよく分かる。流石の槍さばき、ココからだと早すぎてよく見えないな。

 

っとどうやら士郎も気づいたみたいだ。呆気なくバレたか…ランサーが追い始めた、遠坂も気づいてアーチャーを先行させて追っていく。

 

「しかしこの先、俺が戦闘無しで士郎を見守り続けることは難しくなるだろうな。かと言って使うのも癪に障るが仕方ねぇ…」

 

元々俺には自由意志などない。この体がエミヤとなろうと構いはしない。

両者の目線が完全に外れた今、このタイミングで使う他ないと思った。後々カードを使ったことがバレても仕方ないしな。この世界には存在しないハズのものだしな。

 

「インストール」

 

すると足元に何かしらの魔術刻印が、現れたと思ったら消え、次の瞬間俺は赤原礼装を纏ったエミヤと化していた。

 

「よぅ、お前さん何者だ?さっきまでこっち見てたろ?」

 

「別にただの一般人さ?」

 

「嘘つけ、さっき変な魔術使ってただろうが!」

 

先程まで向こうにいたはずのランサーが気づくとはな。やはり、英霊は侮れない。

 

「だが、俺はサーヴァントを所持していないし別にそちらに向けて魔術を使ったわけじゃない」

 

「とはいえ、お前はさっきの戦いを見ていただろう?」

 

「それはそうだが?」

 

多少焦りもした、何よりランサーがこちらに来たということは、アーチャーが追ってきている可能性が高い。

溜息を吐くとランサーは口を開いた。

 

「それに、お前の存在は歪だな。力は英霊のそれに近い、だが元は人間だな」

 

「そこまで見抜くとは思わなかった、所で君こそ何の用だ?俺は攻撃もしていないし口に出してもいない」

 

「そういう事を言っているんじゃなくてだな?はぁ、もういいわ。面倒くせぇ…お前今から俺についてこい」

 

「さっきの小僧を追わなくていいのか?殺し損ねてるぞ」

 

「ありゃ今は駄目だ、アーチャーがいるしな」

 

どうやら俺が連れていかれるのは教会らしい。恐らく言峰綺礼に会わされるのだろう。

 

「すまん、言峰。変な坊主がいたもんでな、どうにも俺の手には負えん…」

 

「君は、参加者か?少年。いや、見た所サーヴァントは居ないようだが」

 

ランサーを見やる言峰。ランサーは溜息を吐きながら答えた。

 

「はぁ、コイツ見た目人間のくせして…英霊のソレに力が近いんだよ。多分俺が攻撃した所で返り討ちにあう可能性が高い、かと言って野放しにってのも無理な話だろ?って事で判断つけにくくてな」

 

「なるほど、では少年…取引なんだが君は教会サイドの人間に限定的にならないか?」

 

「と言うと?」

 

「君ほどの逸材であれば、こちら側としては協力してくれることの方が敵対する事よりも好ましい。と言うのは建前なんだが、正直イレギュラーは出来るだけ無くしたくてね?」

 

「嫌にあやふやじゃないか、アンタもルールを破っているようなものなのにな…。まぁいい、条件と俺が手にする権利は」

 

「君には今回、サーヴァントの情報の秘匿と人畜無害な一般人を巻き込まぬ様にして欲しい、無論私からもランサーには攻撃しないよう命じるが」

 

サーヴァント情報を他のマスターに知られるのは困る、と言うのは理屈にあっているが一体どういうつもりだ。これではあまりにもコチラ優先の取引だが。

 

「それで良いのならやるが、本当にいいのか?」

 

「構わんよ、それに脅威は少ない方が好ましい」

 

不気味な笑みを浮かべつつこちらを見てくる神父。挿し絵でもそうだったがそのワカメヘアー流行ってんのか?

 

「じゃあ俺はもう行くからな」

 

「あぁ、よろしく頼むよ少年」

 




早く戦闘描写を書きたい!だけど当分なさそうで困る、介入するタイミングとか色々難しくて…。
隼人がランサーとアーチャーの戦いを見ている場面ですが強化魔術を目に使っているため遠くまで見えるようになっているのです。その為立ち位置的には高台の所から眺めている設定で、ランサーにバレた経由としては魔力感知されたのもあるのですが偶然アーチャーから逃げる際に見つけたということです。(尚アーチャーにはバレなかった模様)
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