今回、ついに第一層攻略です。
やっぱり、戦闘シーンは難しいですね。
今回は、あの2匹が大活躍です。
キリトの話によると、俺たちは取り巻きである
≪ルインコボルド・センチネル≫を倒せばいいらしい。
やったね、サボれるぜ!!
「おいキリト」
「ん?なんだエイト?行くぞ?」
「え、お前戦うの?」
「え、だって俺らやらないと…」
「ほら、よく見ろよ。ほれ」
「ん?はあ、お前って奴は」
キリトが見たのは、取り巻きを次々倒していくゼクスだった。
相変わらず小さいままだが、それでも充分強い。
故に、俺が働く必要はない。
キリトも呆れてはいるが、ちゃっかりジンにやらせている。
それを見ていた残りの2人は呆然としている。
「これでいいのかしら?」
「さ、さあ。私もわからないわ」
「これでいいんだよ、アスナ。と…」
「サチだよ。俺もこれでいいと思う」
「えっと、サチです」
こんな雰囲気なのだが、今は攻略中だ。
ボス本体の方は、少しずつだが、削れている様だ。
さて、俺たちも参戦しますか。
「さて、キリトよ」
「おお!!やっとか」
「参戦だ」
「よっしゃあ!!」
「それじゃあ、私達も」
「ええ」
「行ってこい、ゼクス」
『ガウ!!』
「「「え?」」」
え、なにその意外そうな反応は。
え、だって俺がやる必要なくない?
キリトいれば十分だし。
てか、ジンとゼクスだけでいいまである。
「エイト、行かないのか?」
「え、だってもうレッド近くまで行ったぞ?あいつだけで」
「うそ、ゼーちゃんあんなに強かったの?」
「アスナ、ゼーちゃん言うな。てか、あれでも全力じゃないぞ?」
「うそ、でしょ?」
「本当だ。それよりも、ジンだって同じだぜ?」
「ジンちゃん、そんなに強いの?」
「そうだな、サチ。多分、ジンとゼクスだけで勝てるんじゃないのか?」
「その通りだ、キリト…ん?」
「どうし…おいあれ!!」
「ああ」
そろそろレッドゾーンまで来ているだろうと思い、
ボスを見る。
予想通りレッドゾーンなのだが、1人が突っ込んでいる。
あれは、確かナイト気取りのやつだったか。
問題はそこじゃない。
ボスの持っている武器が違う。
これは…
「「まずいっ!!全力で後ろに飛べ!!」」
俺とキリトの忠告がハモる。
キリトも、どうやら俺と同じ事を考えている様だ。
あいつは恐らくβテスターだ。
狙いは≪ラストアタックボーナス≫だろう。
ボスが剣を抜き、そいつを斬る。
キリトが向かうが、間に合わないだろう。
斬られた奴の元に、仲間らしきやつが向かう。
が、奴はそのまま死んだ。
だが、そんな事を気にしている暇は無いんだ。
多分、後ろの2人も攻撃したがるが、我慢してもらおう。
「おい、キリト!!」
「わかってる」
「頼んだぞ、俺は先にいく」
「了解!!こい、ジン!!」
俺はキリトにある事を任せ、先にボスに向かう。
ゼクスには、カバーをしてもらおう。
今はまだ、真の姿になるには早い。
『エンチャント・ヘルブレイズ』
これで良し。あとは、
流石に『神千斬り』は使えない。
キリトにも協力してもらわな困る。
普通に斬るか。
「おらぁ!!」
『グガアアァァッァァァァ』
よし、このぐらい残しておけば、
任せた事をし終えたキリトがトドメを刺すだろう。
「はあっ!!『月牙天衝』」
『グルガアアァァァァァ……』
パリン
その音と共に、ボスは撃破された。
第一層ボス攻略、クリア。
そして、ここからが俺たちの戦いだ。
クリアから少したち、
徐々に騒めきが少なくなってきた時、
1人の男が声を上げた。
さあ、始めようか!!
「なんでや、なんでディアベルはんを見殺しにしたんや!!」
その一言に、騒めきが広がる。
「見殺し?」とか「なんの事?」といった、
疑問が多く聞こえる。さあ、もう一押しだ。
「お前達2人は!!知ってたんちゃうか?ボスの動きを!!」
うっそ、こんなに想定通りに行くかね?
俺の中で考えうる最高の言葉だった。
キリトも必死で、笑いを堪えている。
アスナとサチは……よし、大丈夫だな。
キリトは、まだ喋れそうにないし。
俺から言うか。
「そうだ、俺たちは知っていた」
「な、なんで言わんかったんや!!」
俺の言葉に反論し、
返した言葉に賛成する。
はあ、自分の意見を言えよ。他人に任せるな。
集団心理ってやつか?
あれ、違ったかな。あ、違うわ。
集団心理は、皆んなでやったら怖く無いwだった。
「何故わざわざ伝えなきゃならない。俺たちが持っている情報を」
「そ、そうしたら、ディアベルはんが死ぬ事はなかったんや!!」
「じゃあ聞くが、自分の目的を果たすために、その障害になる様な情報を
わざわざライバルに教えてやる馬鹿が、どこにいるって言うんだ?いないだろ」
「目的…ってなんや」
「ラストアタックボーナス」
キリト参上!!って感じだな。
周りの騒めきが、より一層大きくなる。
「ら、ラストアタックボーナス?」
「そうだ。ラストアタックのプレイヤーに与えられるボーナスの事」
「因みに、今回はコートだった」
そういい、キリトはコートを羽織る。
お、あれ結構カッコいいじゃん。
いいな、俺も欲しい。
そういえば『始解』に、衣服変化の作用があった様な…
普段めんどくて切ってるけど。
「や、やっぱりベータテスターやったんか!!」
「ベータテスター?はっ、笑わせんなよ」
「俺たちはベータテスト期間中、誰も到達できなかった層までいった」
「そこらの軟弱者と一緒にすんなっての」
「そんなん、チーターやチーター」
「そ、そうだ!!こいつらチーターだ!!」
「ベーターでチーター…ビーターだ!!」
「ビーター、か。ふんいいじゃねえか」
「俺たちにぴったりだな」
ま、強ち間違ってないし。
自分でもチーターっていう自覚はあるんで。
さて、そろそろ行こうか。
呆然として固まっちゃってるし。
それじゃ、
「最後に」
「な、なんや!!」
「始解『深淵に咲き誇りし夜桜』」
『グラアァァァァァァァア』
「卍解『天鎖斬月』」
『グルガアアァァァァァ』
「俺たちに殺されない様に、精々足掻くんだな」
「門は俺たちでアクティベートしといてやる。感謝しろ」
さて、今起きた事を説明すると、
俺が始解して、本当の姿になったゼクスに乗り、
キリトが卍解して、後から聞いたが『セル』に乗って、
門の扉を破壊して、去っていった。
「おいキリト」
「なんだ?」
「そいつ、なんなんだ?」
「ああこいつは『セル』。『セルレギオス』っていうらしい」
「お前のか」
「そ」
第二層の転移門付近で話す。
いつの間に2頭目を…
俺も、今度やっとくか。
「ねえ、何であんな事したの?」
「……は?」
キリトと別れ、歩き始めようとしたとき、
急に後ろから話しかけられた。
振り返ると、アスナだった。
「なに、とは?」
「とぼけないで!!なんで麻痺状態にしたかって聞いてるの!!」
「やったのは俺じゃねえっての」
「……まあいいわ」
「いいなら聞くなよ…」
「ならさ」
「なんだよ、面倒臭いことは嫌だぞ?」
「私と付き合ってよ」
「…………………………は?」
ついに、第10話突破!!
ああ、結構続いてますね。
ALOとGGOでやりたい事があるから、
絶対に続ける!!
次回、第11話。