伊吹葵は勇者である   作:水歩

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やっぱり、落ち着いて書ける時間を見つけることが急務ですね


狂華

「させない!」

 

弓形のバーテックスが巨大な矢を球子達に向けて射出した直後、まだ体勢が整わない球子達に気づいた棗が、矢に横から攻撃し、矢の軌道を逸らそうとする。

しかし、矢の質量と威力故に逸らし切る事ができない。

 

「球子!」

 

逸らしきれないと判断し、棗は球子に警告を発する。

その言葉で迫り来る巨大な矢に気づいた球子は、棗の攻撃で多少逸れた角度に対して沿うように斜めに盾を構え、衝撃を受け流そうとする。

しかし、衝撃を受け流すことができず、うでの骨が砕ける。その、あまりの痛みに意識を失いそうになるが、痛みで意識が覚醒する。

球子が、矢を受けた後腕を抱えうずくまったのを見て、杏が焦った声で球子を呼ぶ。

 

「タマっち先輩!?」

 

杏の声に気づいた友奈が、球子の左腕を見て激昂する。球子の左腕は全体的に肉が裂け、血まみれになっていた。

激昂した友奈は、大社からも禁止されていた精霊をその身に宿す。

 

「来い!『酒呑童子』!!!」

 

新たな精霊を宿したことで、友奈の手甲は物々しく巨大化し、額には角を模した装甲が追加される。

友奈は、球子を傷つけた元凶である弓型バーテックスに向かい、全力で殴りつける。すると、他の攻撃では直ぐに再生したバーテックスの再生スピードが目に見えて落ち、大きな半球形に陥没する。

それを確認することも無く、友奈は叫びながらありったけの力で連続で殴りつけ、ついにはバーテックスを消滅させた。

 

「あれが、『酒呑童子』、、、」

 

その友奈の力に、それを見た面々は頼もしさを感じるのと同時に恐怖を覚える。

一体のバーテックスを消滅させた友奈は、次のバーテックスの元へ向かう。

向かったのはハサミのようなものを持ったバーテックスだ。このバーテックスは反射板を持っており、友奈が『一目連』を宿し攻撃した際には、ほぼ全ての攻撃をはじき返していた。

 しかし、『酒呑童子』を宿した友奈の拳は、今度は一撃で反射板を破壊し、本体に肉薄する。

 その後、本体を攻撃しようとすると間に割り込んでくる反射板をすべて破壊し、本体を攻撃する。すると、たった数発でバーテックスは消滅した。

 

「あと一体は!?」

 

 友奈は、まだ仕留めていないはずの巨大な針を持ったバーテックスを探すが視界のどこにも見当たらず、首をかしげる。

 

「ラストは消したよ」

 

 友奈が声のした方を見ると、葵と棗が立っていた。

 

「え?バーテックスに傷を与えられていなかったはずじゃぁ、、、」

「そんなことより今は球子だろ、樹海化が解けたらすぐに病院に連れていく準備をしないとだろ」

 

 友奈たちは、少々納得できないながらもさすがに、仲間の負傷を無視することは出来ず、動きだす。

 

「あとで何があったか教えるから、と言っても俺も詳しいことはほとんど分からないんだけどな」

 

 その後すぐ、樹海化が解け、勇者装束のまま、勇者たちは球子を病院に送り届けた。




次話はほぼ説明回?の予定です。
ただ、まだあまり大きく原作から改変してないので、原作を読んでいる方は多分きっとあぁ、と思うことと思います。
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