IS 13の星座の守り人   作:Scorpion

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この小説は作者の投稿モチベーション維持の為の作品です。


8話 金と銀の転入生

ある日の教室、何やら生徒達がザワザワしていた。

 

黄牙「おはよー。…なんか騒がしいけど、どしたの?」

清香「あ、星守君おはよう。今日転入生が来るらしいの。」

黄牙「またか…」

本音「ほしもんも気を付けてね~。」

黄牙「わかってる。一夏の耳にも入ってるだろうなあ。」

 

などと話していると、チャイムが鳴り一斉に席につく。

 

千冬「諸君おはよう。朝のHRを始める前に今日は転入生を紹介しよう。」

真耶「は、はい!では、入ってきてください!」

 

真耶がそう促すと、2人の生徒が入ってきた。すると女子生徒達がザワつきはじめた。1人が男性であるのだ。

 

真耶「では、まずはデュノアさんから自己紹介をお願いします!」

デュノア「はい。シャルル・デュノアです。よろしくお願いします。」

 

すると、1人の女子生徒が

 

「お、男?」

デュノア「はい。僕と同じ境遇の方がいると聞いて、こちらに入学を…」

黄牙(やべ耳塞ご。)

 

黄牙が耳を塞いだ瞬間、教室のガラスが震える程の声が響いた。

 

「「「「キャアアアアアアアアアアア!!!!」」」」

「守ってあげたくなるイケメン!」

「ああ、ここがヴァルハラか…」

「男運が無かったのはこのときの為だと理解した!」

 

黄色い声が響くなか、千冬が

 

千冬「静かにしろ!!馬鹿者共!!」

 

怒鳴り声が聞こえ、一瞬にして静まった。

 

千冬「まだ、もう1人転入生がいることを忘れるな。ボーデヴィッヒ。」

ボーデ「はっ!教官!」

千冬「教官ではなく先生だ。」

ボーデ「失礼しました!」

 

そういうと生徒の方に向き直り、

 

ラウラ「ラウラ・ボーデヴィッヒだ。」

 

そう言うと教室内に静寂が流れる。

 

真耶「あの、以上ですか?」

ラウラ「ああ。」

 

誰かを見つけたのか、その席に行く。一夏の前だ。

 

ラウラ「お前が教官の弟か。」

一夏「そうだけど。」

ラウラ「お前が…!」

一夏「え、うおっと!?」

 

いきなりラウラが平手打ちをくらわそうとしたところを寸でのところでかわした。

 

一夏「いきなり何を!」

ラウラ「どうやら少しは出来るようだが、私はお前を教官の弟と認めるわけにはいかない。」

一夏「…認めたくないならそれでいい。けど俺が織斑先生の弟ということは昔も今もこれからも変わらない。」

ラウラ「……」

真耶「で、では、2人は一番後ろの席についてくださ~い。」

千冬「それと織斑、星守。デュノアのことは頼むぞ。」

一夏「え、そんないきなり…」

千冬「同じ男子同士だろう?助けてやれ。」

黄牙「了解です。」

 

少しの不穏を残しながら、HRが始まった。

―――――――――――――――――――――――――

デュノア「織斑君と星守君だよね?」

 

デュノアが2人に話しかける。

 

一夏「ああ、デュノアか。これからよろしくな。」

黄牙「一夏、そんな時間はないぞ。…奴らが来る…。」

一夏「あ!そうだった!」

デュノア「え?奴ら?一体何が…?」

 

デュノアの疑問はすぐに解消されるところとなった。女子の軍団が迫ってきていた。

 

「いたわ!転入生よ!」

「星守君と織斑君もいるわ!」

「今日こそは、ウス=異本の題材の許可をいただく!」

 

3人の元に殺到してきていた。

 

デュノア「ヒッ!」

一夏「あーあ、デュノアのやつビビって腰抜かしちまった。」

黄牙「はあ…一夏、お前デュノアを担いでロッカールームまで来い。」

一夏「な!?俺ごと見捨てるのか黄牙!」

黄牙「必要な犠牲さ。恨んでくれるなよ。さらばだ!」

 

黄牙は先に1人で走っていってしまった。

 

一夏「あの野郎…おい、デュノア?」

デュノア「な、何?」

一夏「ちょっと無茶するから、暴れたりすんなよ。」

デュノア「へ?何を言って…うわぁ!?」

 

一夏はデュノアを米俵を担ぐようにして走った。

 

デュノア「うわああああああああ!!?」

一夏「喋ってると舌噛むぞ!」

 

2人は走りながら、ロッカールームへ向かった。―――――――――――――――――――――――――

黄牙「お、思ったより早かったな。」

一夏「う、うっせ…俺たちを…おいてった…くせに…」

デュノア「し、死ぬかと、思ったよ…」

 

飄々としている黄牙と対照的に、女子に追いかけ回された一夏とデュノアは息切れを起こして座り込んでいた。

 

黄牙「後2分で授業始まるから、早く着替えてグラウンドに来いよー。」

一夏「く、くっそ…」

デュノア「いつも、あんな感じ、なの?」

一夏「いや、そうじゃない、けど。ともかく、これが、ここでの、男の珍しさ、だからさ。」

デュノア「う、うん。よく分かったよ。」

 

そう言って2人は着替えはじめた。なお、デュノアが一夏の上半身をみてすっとんきょうな声を出したり、こっちを見るなと言っていたりと、男子にしては少々女々しさを感じた一夏であった。一方黄牙は

 

箒「一夏はどうしたんだ?あと1分だぞ…」

セシリア「大方、黄牙さんのせいだと思いますわ…」

箒「ああ…おい星守。いつまで踞っているつもりだ。早くた…おい何笑いをこらえている…」

黄牙「わ、わりぃ…2人のさっきの様子を思い出して…プププ」

鈴「あ、黄牙…。ねえセシリア、あいつ何やってんの?」

セシリア「思い出し笑い、だそうですわ。」

鈴「え、怖っ。」

 

2組と合同授業と言うことなので、鈴も1組に挨拶しにいこうとしたが、黄牙の様子を見て、何か恐怖を感じた。ちなみに、一夏とデュノアは間に合わず、千冬から説教をくらった。デュノアは転入初日という事で免れたものの、一夏はがっつり怒られた。

―――――――――――――――――――――――――

昼休み、食堂へ昼御飯を食べに行こうとすると

 

ラウラ「星守 黄牙だな。」

 

ラウラに呼び止められた。

 

黄牙「何だよ、問題児さん。」

ラウラ「後で話がある。放課後屋上に来い。」

黄牙「突っぱねる可能性を考えないのか。」

ラウラ「少女1人の願いも聞けんのか?」

黄牙「少女って柄じゃ無いだろうに…。」

ラウラ「何か言ったか?」

黄牙「いえ、何も。」

ラウラ「ではな。」

 

そう言って、ラウラは去っていった。

そして、放課後には念を押すかのように

 

ラウラ「屋上で待っている。」

 

と、言われてしまった。

―――――――――――――――――――――――――

その放課後、黄牙は言われた通りに屋上に来た。

 

黄牙「言われた通り来たぜ。」

ラウラ「それについては感謝しよう。」

 

と言って、ラウラは一言

 

ラウラ「単刀直入に言う。プロトヴルムを渡せ。」

黄牙「なんだその機体名。俺のはストライクヴルムだ。」

ラウラ「とぼけるな。私の左目が、お前のネックレスがプロトヴルムであるという反応を示している。」

黄牙「お前の勘違いだろう。そもそもプロトヴルムなんて機体、俺は知らない。」

ラウラ「渡す気は無いようだな。」

黄牙「そもそも違う機体だ。お前に渡す道理がない。」

 

黄牙が拒絶すると、

 

ラウラ「ならば、力ずくで取り戻す!」

 

と、いきなり襲いかかってきた。

 

黄牙「ちっ!織斑先生はこいつに何を教えてたんだ!」

ラウラ「ありとあらゆる技術だ!」

黄牙「そういうことをいってんじゃねーっての!」

ラウラ「何!?うわっ!」

 

黄牙に足を引っかけられ、綺麗に転ぶものの即座に体勢を立て直した。

 

黄牙「流石に軍属、身のこなしが常人のそれじゃない。」

ラウラ「…待て、なぜ私が軍属だと知っている。」

黄牙「事前に情報が来ただけだ。その際、織斑先生にお前のことを聞いた。随分と後悔してたぜ、あの人。」

ラウラ「…は?」

黄牙「『あいつには戦闘面しか教えてやれず、1人の女子としてのことを何一つ教えてやれなかった。もっと早く気づけていれば良かった。』ってな。」

ラウラ「そんな戯れ言を信じるとでも!」

黄牙「…今お前の教官を《否定》したな?」

ラウラ「何…?なぜ今の言葉が教官を否定することに繋がる?」

黄牙「よーく分かったよ、お前はブリュンヒルデとしての織斑先生しか見ずに、本当の織斑先生を見ていないことにな。偶像崇拝なんぞしてるからお前自身の愚かさにも気づかない。」

ラウラ「貴様ァ!」

黄牙「悔しかったら、トーナメントで会おうぜ。そこで決着つけようか。」

ラウラ「…良いだろう。その言葉を撤回させてやる。」

黄牙「はっ、やれるもんならやってみろ。」

 

こうして、屋上での出来事は彼ら2人が知るのみとなった。そしてもう1つの事件が、動き出そうとしていた。




次回、偽りの仮面、本当の自分。

次の章は誰の視点から?

  • 一夏
  • シャル・クロエ
  • 黄牙
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