IS 13の星座の守り人   作:Scorpion

13 / 47
この小説は作者の投稿モチベーション維持の為の作品です。

※今回、シャルロットの扱いが良くないと思われます。シャルロッ党の方々本当に申し訳ありません。


9話 未遂と自由と

黄牙「さーてと、そろそろ寝るか。」

 

ハンガーから戻ってきて寝る準備を始める黄牙。するとドアから、一夏の声がした。

 

一夏「黄牙ー!ここ開けてくれー!」

黄牙「何だよ、急に…ちょっと待ってろ!」

 

開けると一夏がいた。肩で息をしているあたり、相当な場面に出くわしたらしい。

 

一夏「いきなりごめん!ちょっとお邪魔する!」

黄牙「は?ちょ、おい!」

 

一夏は黄牙の部屋に飛び込んだ。

 

黄牙「何しに来たんだよ、こんな時間に。」

一夏「とりあえず簡単に話すと、シャルルは女なんだよ!」

黄牙「あ、そんな話?」

一夏「そんなって、黄牙お前…」

黄牙「気づかないわけ無いだろ。そもそも生徒会長から転入生に気を付けろって言われてる。何かあるって思うさ。」

一夏「ま、マジか…」

黄牙「んで、そのシャルルとやらと何かあったのか?」

 

黄牙に聞かれ、一夏は話し始めた。

 

一夏「あいつが白式からデータをとろうとしてた。」

黄牙「それで、白式はちゃんと取り戻したんだよな?」

一夏「もちろん。ほら。」

 

そう言うと、白いガントレットを見せた。

 

黄牙「とりあえずはOKだ。で、これからどうするよ?」

一夏「シャルルのことか?…千冬姉に相談するよ。」

黄牙「いい判断だ。この件については俺達に任せてもらう。…いいですよね?師匠。」

一夏「師匠?」

??「よくぞ気づいたな、おー君!それとおひさーいっ君!」

 

夜中なのに騒がしい声が響いた。

 

一夏「た、束さん!?」

黄牙「頼むから静かにしてくださいよ…」

束「むふふー束さんに静かにするという言葉は「じゃあクロエの飯抜き」…ごめんなさい」

 

一通り落ち着くと黄牙が

 

黄牙「とりあえず頼み事を「二人分終わってるよーん」流石です。それで、その二人はどういう人物で?」

束「うーんタダで話すっていうのはなー?頑張った束さんに何かご褒美とか無いのかなー?」

黄牙「…ちょっと耳かしてください。」

束「うん?」

 

束は頭を黄牙の方に傾ける。すると束の耳元で小声で

 

黄牙(二人になったら、一緒に寝てください。///)

束「!!」

一夏「束、さん?どうしてそんなに目をギラギラ「hoooooooooooooooooo!!!!!!!!」のわぁ!?」

束「良いよ良いよ!むしろそれが良い!ぐふふふふ…」

一夏「ヒッ…」

黄牙「それで、二人の、情報は?」

 

騒いだ束に少し顔の赤い黄牙が聞く。

 

束「おっと、喜びが勝ってしまった。ほい、二人の情報が入ったUSBメモリ。それでうまーくこっちに引き込んでね?」

黄牙「…了解です。何言っても良いんですよね?」

束「もちろんだよ!おー君が言った虚言も全てこの束さんが真実に変えてあげよう!」

黄牙「頼もしいことこの上ないです。それじゃまた後で。」

束「待ってるよーそれじゃバイビー!」

 

そう言って束は去っていった。部屋に残った二人は

 

一夏「いつ知り合ったんだよ、束さんと?あの人すごい人嫌いなのに。」

黄牙「いつかは言えない。けど、師匠のおかげで今がある。」

一夏「つか、引き込むって…ああ、いや何でもない。」

黄牙「だいぶ危機察知レーダーが強くなったな。この調子でその朴念仁っぷりも治ればいいが。」

一夏「お、おう。それは頑張る。とりあえず、千冬姉に電話するよ。後のことは頼む。…なるべく誰も傷つかない方法で。」

黄牙「その依頼料は高いぞ?」

一夏「何でもして良い券3枚。」

黄牙「…え、俺そんな趣味無いんだけど…」

一夏「ちげーよ!そういう意味で言ったんじゃねーよ!」

黄牙「悪かったよ。では、それでいこうか。」

 

この後一夏が千冬に電話をかけてデュノアは御用となり、懲罰房に入れられた。その際、彼女のISは凍結。送り出したフランス含め諸外国には彼女の一切の情報が渡ることはなかった。そのあと、黄牙は千冬と楯無に一任して欲しいと頼み、後ろ盾もあるからとゴリ押して何とか了承を得た。

一夏と別れ部屋に戻ると、そこにはウサギパジャマ姿の束がいた。

 

束「さあおー君!一緒に寝よう!」

黄牙「はい…」

束「むむむ?子守唄でも歌ってあげようかな?」

黄牙「すみません、お願いします…。」

束「…ん、分かった。」

 

そうして二人はベッドにいき、横になった。左側にいる黄牙が右側にいる束に抱きつく様子で。その後束は黄牙の肩を優しくたたきながら、

 

束「ね~んね~んころ~り~よ~、おこ~ろ~りよ~♪」

 

子守唄を歌った。安心した様子で黄牙は眠りについた。その時、一粒の涙が彼の目元から落ちた。それを拭き取った束は

 

束「身寄りになる親戚もなく、頼れる肉親もいない。そんな矢先に私に拾われて、IS学園に入れられた。不安しか無いよね。…けど大丈夫。黄牙のことは私が守るよ。償いのためでもあるけど、それ以上に貴方を愛する1人の女性として、ね。文字通り、世界を敵に回しても、きっと…」

 

そう言って黄牙を強く抱き締め、二人は眠りについた。翌日目を覚ました黄牙は残された書き置きに目を向けて、改めてこなさなければならない依頼に集中した。

―――――――――――――――――――――――――

IS学園 懲罰房

デュノア「………」

 

1人で過ごした時間もよくわからなくなった。人と関わることは食事のときのみ。完全に外から隔離された部屋に彼―いや彼女―はいた。そこへ、

 

??「案外じっとしているものだな。フランスのスパイさん?」

 

声が変な、全身マントを被った人間がそこにいた。

 

デュノア「…誰?…いったい何の用かな?」

??「君に話を持ってきた。しがらみから解放され自由を手にするための話をね。」

デュノア「……もう、いらない。」

??「何故?」

デュノア「…僕には、もう戻る国も、帰る屋敷もない。監視の先生達が話しているのを聞いたよ。謎の勢力の襲撃にあい、国は壊滅。デュノア社も潰され、屋敷にいた人間も全員死亡。…どうして、どうして僕だけ生き残ったんだろう…」

??「…クックック、アーハハハハハハハハ!!」

デュノア「何がおかしい!!」

??「いや、失礼。君は随分と素直な人間な様だ。誰とも分からん人間の情報を信じるとは。」

デュノア「じゃあ何?まだ残っているとでもいうの?」

??「ああ、もちろんだよ。最も君の件に関わった悪い人たちは処刑したがね。」

デュノア「…え、…?」

??「これを見てもらおう。」

 

そう言うと、マントを被った人物は端末を取り出しある映像を見せた。

 

??「シャルロット様。お久しゅうございます。」

デュノア「え、…アルベルト…さん…?」

アルベルト「これだけ伝えておきます。彼の…星の守人の元にいます。貴女が優しくしてくださり、貴女の身を心より案じた者たちは皆、彼の元で元気にしております。シャルロット様のお戻りを心よりお待ちしております。それでは。」

デュノア「!!星の、守人…そんな、あれはただの伝説じゃ…」

 

シャルロットが困惑していると、まだ映像が続いていた。

 

アルベルト「もう、よろしいですよ。」

??「すみません、デュノア家次期当主の直属の執事筆頭にこのような真似をさせてしまって。」

アルベルト「すべては、シャルロット様を救うためです。この老いぼれに出来ることがあるならば、何なりとお申し付けください。星守 黄牙様。」

黄牙「やめてください、様だなんて。」ピッ

 

ここで映像が止まる。

 

??「やれやれ、少し見せ過ぎたか。」

シャル「え…?何で、彼が…」

??「その疑問に答えよう。」

 

そう言って変声機を外し、マントをとると

 

シャル「何で、どうやって君が…」

??「すべては依頼のためさ。まあ、少し失敗したから俺にも依頼主に何か払わんといけないけど。」

シャル「…僕は、何をすれば良い…君が僕を助けて、何の得があるのさ、星守くん?」

黄牙「そうだな…2つある。1つは裏と表で生きろ、かな。」

シャル「…は?」

 

黄牙の言ったことの訳が分からず、よく分からない反応をそのまま返した。

 

黄牙「表については言うまでもなく、デュノア社の再建。膿を出しきった後のことはシャルル、いやシャルロット、君に一任された。」

シャル「れっきとした犯罪者である僕がかい?」

黄牙「それならもとから無罪だ。両親の脅迫による精神衰弱、それに男装指示の証拠も出て、彼らは永遠に塀のなかで暮らすことになった。それに伴って君の容疑は全て両親のものとなった。が、君だけ何もないというわけにはいかなかったからな。IS学園内の懲罰房での禁固1週間という運びになった。すでに6日経っている。良かったな、明日出られるぞ。」

シャル「裏は何なのさ?」

黄牙「篠ノ之 束の元に入り、ある企業について調査してもらう。」

シャル「ある企業、それは?」

黄牙「亡国企業《ファントムタスク》。」

シャル「なるほど、責任重大だね。1つ目、受けさせてもらうよ。それで、2つ目は?」

 

シャルロットは1つ目を了承し、2つ目を聞く。

 

黄牙「二つ目は、俺たちの家族になってもらうことだ。まあ、これについてはどんな返事でも良い。シャルロットの意思を尊重する。」

シャル「…なら、それについては断らせてもらうね。」

黄牙「理由は、なんて聞く必要もないか。」

シャル「うん。」

黄牙「なら、話はこれにて…すまない、もう1つあった。シャルロット、君が本国に着いて一段落したらアルベルトさんが話していた星の守人伝説とやらについて、データで送ってほしい。構わないか?」

シャル「もちろん、そのつもりだよ。」

黄牙「助かる。これで本当に話は終わりだ。」

シャル「そっか、ねぇ、星守くん。」

黄牙「黄牙で良い。何だ?」

シャル「また会えるかな?」

黄牙「―すべては星の導きのままに―」

シャル「!!」

黄牙「じゃあな。」

 

そう言って黄牙はここから離れていった。

その翌日、シャルロットはIS学園から退学し、故郷へ帰っていった。ニュースになっていたこともあって、責める声は上がることはなかった。アルベルト達とまた1からやっていくそうだ。そして、タッグマッチ前になって、女子達が組もうと誘ってきたが、一夏と組むということで事なきを得た。

その2週間後、タッグマッチの日が訪れた。




次回、タッグマッチと―――の覚醒。

シャルロットについては今後も登場予定です。

次の章は誰の視点から?

  • 一夏
  • シャル・クロエ
  • 黄牙
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。