IS 13の星座の守り人   作:Scorpion

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5話 vs福音 作戦開始

箒「見えてきたぞ、福音だ。」

 

ゆっくりとその姿が見えてきた。全身銀色で所々の水色の部分がアクセントとして入っている。

 

黄牙「なんつーか随分と綺麗な機体だな。」

一夏「だよな。」

箒「狙われているというのを忘れるなよ。」

一夏「分かってるよ。」

 

福音に近づいていく三人。すると福音がこちらを向く。そして、

 

『!!!!!!』

 

レーザー砲撃をしてきた。

 

黄牙「箒はあいつの射程範囲外まで退避しろ!どうにかして俺が引き付ける!」

箒「頼む!」

 

二手に分かれた黄牙と、箒、一夏。福音は黄牙の方へ向かい、レーザー攻撃を続ける。

 

黄牙「数が多いだけで、狙いが甘いな!」

 

レーザーを避け続ける黄牙。その隙に箒達は背中側へ回り込む。

 

箒「準備は良いな、一夏!」

一夏「おう!」

箒「行くぞ!」

 

瞬間加速を使って一気に接近する箒。福音が箒達の方を向くも黄牙が荷電粒子砲を放って注意を引かせる。

 

一夏「決める!うおおおおおおお!!!!」

 

白式の零落白夜を起動して福音に斬りかかる一夏。福音が咄嗟に体をずらして翼の片方を失わせた。

 

一夏「クソッ、翼だけか!」

箒「もう一度いけるか、一夏?」

一夏「おう!次で決める!」

 

片翼を失った福音が静止している。が、

 

『Laaaaaaaaaaaaa!!』

 

人の悲鳴にも似た叫び声をあげた瞬間、福音が光に包まれた。

 

一夏「な、なんだあれ!」

箒「一体何が…」

黄牙「…まさか!?」

 

片側しかなくなっていた翼が両側に戻り、10枚の羽に変化していた。

 

黄牙「二次移行(セカンドシフト)…!」

一夏「そんな…」

箒「…どうする、撤退するか?」

黄牙「向こうが許してくれればな。」

 

エネルギーを1ヶ所に溜めつつある福音。どう見てもとんでもない攻撃が来る予兆だった。

 

黄牙「ちっ!」

一夏「黄牙!?」

 

福音へ向かっていく黄牙。予想していなかった行動に面食らってしまう一夏。自身も向かおうとするも箒に止められる。

 

一夏「箒、何してんだよ!?」

箒「…悪く思うな。」

一夏「何……いっ、て…」

 

手刀で一夏の意識を刈り取った箒。一夏を抱えて背をむけるとプライベートチャンネルで黄牙に言う。

 

箒『必ず戻ってこい、でなければお前を斬る…!』

黄牙『おー怖。ま、善処するとだけ言っとくさ。さっさと行け。』

箒『すまない…!』

 

戦闘空域から離れていき、二人が見えなくなるまで見送った。すると、通信が入る。

 

千冬『おい星守!なぜ二人が離脱している!状況を説明しろ!』

黄牙『そっちのモニターで確認してないんです?』

千冬『確認しているからこそ言っているんだ!なぜ二人を』

黄牙『あ、ちょっとばかしキツくなって来たんで切ります。福音(アレ)のデータ送るんでしっかり倒してくださいよ?』

 

それを最後に通信を切る黄牙。

 

黄牙(さあて、出来るだけ情報を回収して次に繋げてやるさ。)

 

福音から超出力のレーザーが放たれる。それを回避する黄牙。

 

黄牙(うっわ、なんだあの威力。アレ食らったら一たまりも…!!)

 

考えているとスラスターにビームがかする。上4枚の羽が光ったまま天使の羽のように振るわれるとマシンガンのように光のビームが迫る。

 

黄牙(なんつー動きしてんだあれ!射撃に関しちゃ万能過ぎる性能だな!だが…!)

 

ビームマシンガンを避けきり、福音にクローを突き立てる黄牙。だが、それを読んでいたが如くいなされ、捕まってしまう。福音がエネルギーを溜め始める。

 

黄牙「あーあ。マズったか…だけど、一矢報いさせてもらうぜ!フェニックキャノン!」

 

独立稼働させて羽2枚を破壊させるが、3枚目の羽を破壊する寸前にその3枚目の羽によって破壊され吹き飛ばされてしまった。

 

黄牙「これで威力2割減か…あとは日頃の行いフェイズってな!」

 

先程より威力が低いものの致命傷を負わせられるビームが撃たれた。それに向かう黄牙はどこか自信ありげな顔をしていた。

―――――――――――――――――――――――――――――

『ピー』という音が部屋のなかに響く。

 

鈴「え…」

セシリア「そんな…嘘、ですわよね…?」

ラウラ「……」

簪「嫌ぁ…!」

クロエ「お父様…!」

シャル「どうして…」

 

メンバーがそれぞれショックにうちひしがれる。束は

 

束「ねえ、ちーちゃん…嘘だよね…?おー君の生体反応が、掴めないんだけど、死んでないよね…?」

 

涙をためて必死に平静を装う束。千冬がかけた言葉は彼女を絶望に叩き落とすのに充分すぎるものであった。

 

千冬「…現時刻をもって、星守黄牙をMIAと認定する。総員、次の指示があるまで待機しろ。」

束「嫌、嫌だよ!もっと範囲を広げて探したら絶対…!」

千冬「諦めろ。」

束「ちーちゃん!」

千冬「うるさいぞ!星守の死を無駄にする気かお前は!」

束「!!…うぅ…ひっぐ…うわああああああああああん!!」

 

大切な人の死という現実を親友に突き付けられ泣き崩れる束。悔しそうに手を握る力を強める千冬。それはここにいるメンバー全員の士気を落とすには充分すぎるものだった。

―――――――――――――――――――――――――――――

海上を一夏を抱えて通過している箒。

 

箒「なぜ、こんなことをしているのだろうな。私は…」

一夏「う、うぅ…」

 

目を覚ました一夏は状況が変わっていることに気付く。

 

一夏「おい箒!福音は、黄牙はどうなったんだよ!」

箒「あとでちゃんと説明する。今はおとなしく運ばれろ。」

一夏「でも、お前の顔、なんだか苦しそうだぞ…」

箒「それも説明する…黙っていろ。」

一夏「………」

 

絞り出したように声を出す箒にそれ以上話しかけることは出来なかった。




次回、リベンジ前のブリーフィング。

次の章は誰の視点から?

  • 一夏
  • シャル・クロエ
  • 黄牙
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