箒に抱えられ旅館に帰投した一夏。出迎えたのは千冬だけだった。
一夏「ちh…織斑先生。他の皆は…」
千冬「…ここでは説明せん。臨時作戦本部まで来い。篠ノ之もそれで良いな?」
箒「分かっています。」
一夏「…?」
そして着いていった先で事の経緯を全て説明された。
一夏「そんな…黄牙が俺達を逃がすために…」
千冬「事実だ。それと篠ノ之、お前星守に何を頼まれた?」
そう箒に質問する千冬。箒は
箒「…もし一夏が失敗した場合、一夏をつれて旅館に戻れ、と。」
千冬「…」
一夏「何で、俺達を…」
千冬「すまないが、部屋に戻ってくれ。次の作戦を考える。」
一夏「なっ、どうしてだ千冬姉!黄牙が死んだんだぞ!?悲しくないのかよ!!」
千冬「あいつは最後まで二次移行した福音のデータを送ってきた。そして篠ノ之に頼んだ行動、福音を倒すための要を失わなせないようにしたんだろうな。まったく、悲しむ暇さえもなくしてくれるとはな…」
一夏「…」
辛そうに話す千冬。
千冬「ともかく、あいつが命を懸けて送ってきたデータを無駄にするわけにはいかない。次の作戦で福音を確実に落とす。」
箒「あの、姉さんは…」
腫れ物に触れるかのように聞く箒に千冬はこう答えた。
千冬「あいつなら、星守の反応が消失して少し経ったタイミングで気絶した。今はクロニクルとデュノアに連れられて別の部屋で眠っている。…愛している人間を失ったんだ、今はそっとしておいてやれ。」
箒「そう、ですか…」
千冬「もう少し時間が経ったら、呼びに行く。オルコット達がいる部屋で待機しろ、良いな?」
箒、一「「分かりました…」」
そういって部屋をあとにする二人。そしてセシリア達のいる部屋に入る。
鈴「…お疲れ、二人とも。」
一夏「鈴…」
鈴「他の三人は次に備えて、準備中よ。」
一夏「なあ、鈴?辛くないのか…?」
鈴「…辛いけど、今はメソメソしてる場合じゃないから。あいつの仇討ちだもの。」
箒「そうか…織斑先生から伝言だ。もう少ししたらまた呼ぶそうだ。」
鈴「了解よ。」
それから10分後、千冬に呼ばれて集まった6人。
千冬「集まったな。では作戦内容を説明する。」
4つのモニターに写し出される福音を倒すためにすべき行動。
千冬「まずボーデヴィッヒのレーゲンのAICで動きを止める。次に、織斑の白式の零落白夜で福音を叩き落とす。最後に織斑以外の5人の火力で殲滅する。」
一夏「もしラウラが攻撃されたらどうするんですか?」
千冬「その場合はオルコット、鳳、更識の三人で福音の羽を狙って足止めして、再度AICで止める。」
鈴「羽を、ですか?」
千冬「ああ。星守が最後に送ってきたデータはビーム兵器で羽2枚を破壊したものだ。私は射撃武器で羽を落とせる物だと仮定している。」
全員が静かになる。千冬は続ける。
千冬「最終目標は福音の破壊のみに絞る。全員、異論はないな?」
「「「「「「はい!」」」」」」
千冬「では準備に入れ。…私と束の分まで、頼んだぞ。」
そういって千冬は去った。
鈴「セシリア、ラウラ、もうインストール終わってる?」
セシリア「もちろんですわ。」
ラウラ「ああ。」
鈴「簪、機体の調整は?」
簪「完了してるよ。」
鈴「一夏、箒、覚悟はできた?」
一夏「ああ!」
箒「もちろんだ。」
鈴「皆、行くわよ!」
鈴以外「「「「「おう!」」」」」
6機のISが友の仇討ちのために空へ飛んだ。
次回、駆け上がる白き太陽。
次の章は誰の視点から?
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一夏
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束
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シャル・クロエ
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黄牙