1話 IS学園にて その1
ある夏の日。衛生兵器エクスカリバーの崩壊が成ったあの時。一夏達は何をしていたのか。どんな風に過ごしていたのか。その一部をここに綴ろうと思う。
―――――――――――――――――――――――――――――
銃撃の音がアリーナの中でこだまする。近づき離れてを繰り返す赤と蒼。紅椿を駆る篠ノ之 箒とブルーティアーズを駆るセシリア・オルコットが戦闘を繰り広げていた。セシリアの額に微かに汗がにじんでいる。
セシリア「くぅ…!」
箒「…ふっ!」
箒「…!」
ロックオンアラートが鳴り響く。セシリアのブルーティアーズから射出されていた
セシリア「機動力を削げれば!」
箒「そう易々と削られるものか!」
ビットからビームが放たれるより前に、左手に持っていた空裂を体を捻って振るう。すると刀身からレーザーが打ち出された。ビームをビット本体ごと斬り捨て、捻った副作用的に鍔競り合っていたセシリアを弾き飛ばした。そして紅椿の展開装甲を機動力に回し、高速で突っ込む。
箒「…獲った!」
雨月での袈裟斬りが入り、ブルーティアーズのSEが0になった。
セシリア「はあっ…はっ…はっ…」
箒「…今日はこれくらいにしたらどうだ。」
セシリア「いえ…まだ、あと1戦…頼めますか…?」
箒「…あいつがいなくなり、夏休みに入ってからというもの日に15戦を毎日越えている。体を壊せば元も子も「だとしても!!」…」
言うが早いかセシリアが声を発する。
セシリア「…だとしても、私の力が足りないばかりに、あの人を…黄牙さんを失って…!」
箒「セシリア…」
今にも泣きそうな顔をして声を絞り出すセシリアに箒は
箒「そんなことを言えば、それは私が言う台詞だ。」
優しく声をかけた。
箒「あの時、私はその場にいた。戦闘を継続することもできただろう。だが、星守の言うことに従って私は一夏を逃がした。本当に気に病むべきはお前ではなく私だ。」
セシリア「箒さん…」
箒「あえて言うぞ。気に病むな。引き摺るな。前を見ろ。」
セシリア「………」
そう言って場から去っていく箒。去り際に
箒「今のお前をみたら星守はどう思うか、それを想ってみるといい。」
その文言を残して。1人残されたセシリアは
セシリア「…想いました。考えましたとも。ですが…こうして体を動かさないと、こびりついて離れてくれないのです。頭から黄牙さんの、怨嗟の声が…。だから、私はっ…」
涙をぬぐうも止めどなく溢れてくるそれを、止める術を知らない。いや、忘れてしまっていたのだった。
次回、その2。