IS 13の星座の守り人   作:Scorpion

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4話 1stと2nd

黄牙「2組に転入生?」

本音「そうなのだ~。」

 

本音がある情報を持ってきた。それは2組に転入生が来たこと、そしてその転入生がクラス代表に就任したことだ。

 

箒「この時期に転入生、まあ間違いなく目的は…」

 

そういうと一夏と黄牙の方を見る。

 

一夏「俺たち!?」

黄牙「そりゃそうだろうな。」

セシリア「私ではありませんの!?」

本音「セッシーはクラス対抗戦に出ないからないと思うのだ~」

セシリア「そ、そんな…」

黄牙「まあ今回は俺と一夏っていう例外があるから…」

箒「そうだな。黄牙はわかっているだろうが、一夏。絶対に白式を取られるなよ。」

一夏「お、おう。」

 

などと話していると、まわりにも聞こえていたようで

 

「けど、専用機持ちは1組と4組だけだし大丈夫だよ!」

「しかも4組の専用機はまだ完成してないって噂だし」

「星守君とオルコットさんが付きっきりで特訓してるし!」

「これでスイーツ年パスは私たちの物!」

 

どうやらスイーツの年間パスポートでクラスの女子達は結束を強めたようだ。

と、そんな中

 

??「その情報、古いよ!」

 

何者かの声がした。

 

??「クラス対抗戦の勝利はあたし達2組が頂くわ!」

一夏「お前、鈴か?」

鈴「久しぶりね、一夏。宣戦布告しに来てやったわよ。」

 

堂々と胸を張ってドヤ顔するなか、

 

一夏「お前…似合わないな…」プルプル

鈴「何がよ!」

一夏「いや…格好…つけるの…」プルプル

 

一夏がプルプルしている。

 

黄牙「おーい、一夏ー?何プルプルしてんのか知らないけど、そろそろ授業始まんぞー?」

一夏「あ、ああ。それじゃ鈴、また後でな。」

鈴「何よ、逃げるの?」

一夏「そうじゃない。…後ろに気を付けろよ。」

鈴「ふん!この鈴ちゃんがその程度でビビる訳無いじゃない!」

??「ほう…そうか、なら一対一で相手になってやってもいいぞ?鳳。」

鈴「上等じゃない!かかってきな…さ…いいいい!?」

千冬「さっさとクラスに戻らんか馬鹿者。」

鈴「く、お、覚えておきなさいよ、一夏!」

 

そう言い残すと2組に戻っていった。

 

一夏「あー、笑いこらえるの大変だった。」

箒「お、おい一夏!今の奴とはどんな関係なんだ!」

黄牙「箒さん、前見て、前。」

箒「何だ!……すみませんでした。」

千冬「次は無いと思えよ?」

 

こうして授業前の一悶着が終わり、チャイムが鳴った。

―――――――――――――――――――――――――

昼休み、黄牙はセシリア、一夏、箒、本音、清香と共に食堂に行くと、

 

鈴「待ってたわよ一夏!」

一夏「おい鈴、食券買えないから早くどいてくれないか?」

鈴「い、今どこうとしたのよ!」

一夏「………」

 

なぜかイライラしている一夏。そこに黄牙がフォローを入れる。

 

黄牙「あー、えっと鈴さん、だっけ?今の一夏にはあんまり話しかけないほうがいいよ?」

鈴「どうしてよ?」

黄牙「クラス対抗戦に向けてちょっと気が立ってるんだ。」

鈴「さっき行ったときは普通だったのに…」

セシリア「まあ、対抗戦さえ終われば元通りになると思いますわ。」

鈴「そ、そうよね!きっと戻るわよね!…あの約束、覚えてるかな…?」

黄牙(ん?…なるほど。)

 

小声で言っていた『約束』。どうやら鈴にとってとても大切なものらしいことは様子を見てすぐに分かった。

 

箒「それで、だ、一夏。こいつとは一体どんな関係なんだ?」

一夏「あー…幼なじみだよ。」

箒「私以外にもいたのか…」

黄牙「あれ、箒さんは鈴さんに会ってないの?」

一夏「箒は小4まで、鈴は小5から中2の間だったから、入れ違いってやつだな。」

 

一夏が自分の過去について話しているなか、セシリア達は

 

セシリア(完全に蚊帳の外ですわ…)

本音(それ、私もなのだ。)

清香(私なんて空気だったんだけど…)

 

今日の日替わり定食である、生姜焼き定食を食べていた。突然鈴が言い出した。

 

鈴「ねえ、一夏。あのときの約束、覚えてる?」

セ・本・清(((恋愛話(゚∀゚)キター!)))

一夏「あー…毎日酢豚を食べてほしいってやつか?」

鈴「そうそれ!で、その…返事、とか、…ぅぅ」

一夏「いや、毎日酢豚は飽きないか?」

黄牙「………」

箒「………」

セシリア「………」

本音「………」

清香「………」

 

数刻たって、

 

鈴「何よそれ!それじゃ不満だっていうの!」

一夏「せめて週一くらいでいいだろうが!」

鈴「料理の時期聞いてるんじゃ無いわよ!」

一夏「じゃあ他に何があるんだよ!?」

鈴「自分で考えてみなさいよ!」

一夏「鈴が教えてくれたらそれで解決するだろ!」

鈴「あーもうあったまきた!今度のクラス対抗戦ケチョンケチョンにしてやるんだから!」

一夏「そうかよ!じゃあ俺が勝ったらその約束の意味、説明してもらうからな!」

鈴「な、出来るわけ無いでしょ!」

 

と、やいやい言い争っている二人をしり目に

 

黄牙「あいつ…マジかよ…。」

セシリア「今のは…」

清香「遠回しに告白してたね…」

箒「一夏は恋愛に関しては、朴念仁極めてしまっていてな…」

本音「あれ朴念仁ってレベルじゃないのだ…」

黄牙「鈍感神?」

箒「…実際それくらいかもしれん。」

 

既に昼食を食べ終え、教室に戻っていった。

―――――――――――――――――――――――――

訓練を終え、黄牙は自販機に飲み物を買いに行っていた。座れるスペースに泣いている生徒を見つけた。その生徒は鈴だった。

 

黄牙「おーい、鈴さん?あと30分で消灯時間だぞ?」

鈴「……星守…」

黄牙「何かあったのか?」

鈴「……たらどうしよう…」

黄牙「え?」

鈴「一夏に嫌われちゃったらどうしよう…」

 

目に涙を溜め、また泣きそうになっている。

 

黄牙「あー、っと、鈴さん?多分今回のはどっちもどっちだと思うぞ?」

鈴「どう…して…?」

 

少し落ち着いてきたのか、黄牙の喋ったことに反応する鈴。そして黄牙は続ける。

 

黄牙「鈴さんって、あいつが超鈍感な女泣かせだってこと知ってたんでしょ?なら、ストレートに告白すればもしかしたら伝わってたかも知れないよ?」

鈴「恥ずかしくて…言えない…」

黄牙「だから、酢豚になったわけか…」

鈴「やっぱり、きちんと言った方が、良かったのかな…けど、そんな場何て…」

黄牙「あるじゃん、もうすぐ。」

鈴「…え?」

黄牙「クラス対抗戦だよ。そこで優勝して、告白すれば良い。」

 

突拍子も無いことを提案した黄牙に鈴は

 

鈴「あ、あんた何いってんの!?さっき恥ずかしくて言えないって私言ったわよね!?」

黄牙「それで、告白するタイミング逃して、他の女性と付き合ったらどうするの?」

鈴「あの朴念仁がそんな事…」

黄牙「あるわけないと思う?」

鈴「……どういう意味よ」

黄牙「もし、ストレートに告白されたらいくら一夏でも、その人の好意を認識するかもしれないよ?それで、付き合っちゃったら、後悔しか残らないと思うけど。」

鈴「!!」

黄牙「それが嫌なら、しっかり勝って告白した方が良いと思う。」

鈴「……アンタ、自分のクラスの応援しないんだ。」

黄牙「応援しない訳じゃないけど、フリーパス自体はぶっちゃけどうでも良いんだ。あいつが後悔無く戦えたなら、今回のクラス対抗戦はそれで良い。」

鈴「無欲なのね。……話してたらなんか吹っ切れたわ。ありがとね。」

黄牙「教え子の試合でベストパフォーマンスを発揮してもらわないと困るからね。それに今のあいつの一番の壁は鈴さんだから。」

鈴「そうだった、あいつが勝ったら説明しないとだ…」

黄牙「ま、そういうことだし、しっかり壁になってやってくれよ。」

鈴「言われるまでもないっての。それと、鈴さんじゃなくて鈴で良いわよ。さん付けされるのくすぐったくて嫌なのよね。」

黄牙「じゃ、俺も黄牙でいいから。」

鈴「分かったわ。教え子負かしたら次は黄牙、アンタと闘(や)るわ。覚悟しときなさい!」

黄牙「強敵だぜ、今のあいつは。せいぜい頑張るこった。」

―――――――――――――――――――――――――

鈴と別れ部屋の扉を開けるとと、エプロン姿の生徒会長がいた。

 

楯無「ご飯にする?お風呂にする?それとも、ワ・タ・シ?」

黄牙「何してるんですか、この変態。織斑先生に言いつけますよ?」

楯無「それだけは勘弁して!」

黄牙「だったら着替えてくれませんかね。」

楯無「わ、分かったわよぅ。…ネットにはイチコロだって書いてあったのに…。」

 

黄牙に注意され、しぶしぶ着替えた楯無。

 

黄牙「それで、何でここにいるんですか。」

楯無「あの、ゴミを見るような目で私を見ないでくれるかしら…」

黄牙「いきなりされたらそんな風にも見ます。それに、俺の事情知ってるんですし、効果ないと思わなかったんですか?」

楯無「は、はい…」

黄牙「…で、要件は何ですか、変態生徒会長。」

楯無「せめて変態はとって!…クラス対抗戦後に2人、転入生が来ることになったから、注意喚起をと思って。」

黄牙「なら、部屋の前で待っててください。」

楯無「スミマセンデシタ…」

黄牙「要件はそれで、終わりですか?」

楯無「今日のところは、ね。クラス対抗戦が終わったら生徒会室に来てもらっても良いかしら?」

黄牙「それくらいなら、お安いご用です。」

楯無「それじゃおやすみ。お邪魔して悪かったわ。」

黄牙「はい、おやすみなさい。次来るときはちゃんとした格好でお願いしますよ。」

 

黄牙は、ベッドに寝転がりそのまま眠りについた。

その転校生2人が、IS学園に更なる騒動を呼ぶことを誰も知らなかった。




次回、代表戦とハプニング。

次の章は誰の視点から?

  • 一夏
  • シャル・クロエ
  • 黄牙

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