絶対無敵のヒーローアカデミア   作:DestinyImpulse

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忍び寄る悪意

 

 瞬間移動で消えた龍悟と通形を見て少し唖然としたが直ぐに響香達は行動に移した。

 

「何か目立つことをして注意を惹きつける。そしてマスコミだと伝えれば!」

「目立つ事…そうだ! 麗日君! "個性”で俺を浮かせてくれ!そして耳郎君、拳籐君、俺を安定させてくれ!」

 

 飯田が麗日に自分を浮かすよう求めた。其処から、浮き上がった飯田は耳郎のプラグと拳籐の大拳で体制を整え。

 

「ぬぉぉぉぉぉっ!!」

 

 自らの”個性"『エンジン』を使って、一気に加速。大食堂入り口の非常灯付近の壁にぶち当たる。上のパイプを掴んだ飯田は非常口のドアを目指す棒人間のポーズをとると。

 

「大丈ー夫!!ただのマスコミです! 何もパニックになる事はありません! 大丈ー夫!!ここは雄英! 最高峰の人間に相応しい行動を取りましょう!!」

 

 声を振り絞り、見事にパニックを鎮めてみせた。

 

「こっちは大丈夫だよ龍悟…」

 

 響香は龍悟の無事を静かに祈った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「凄いね…ワープができるなんて」

「生物が近くに居ないと発動できないが…まぁ、便利な技だ」

 

 瞬間移動をした龍悟と通形の目の前には二人の不審者がいた。一人は黒い霧を身に纏うバーテン服の男性もう一人は黒一色の上下に、顔に謎の手をつけている男性。

 

 

「……いきなり現れたぞ…お前と同じ類か“黒霧”」

「そのようですね……今後の為にも消すべきかと…“死柄木弔”」

 

 黒い霧を纏う黒霧が手を付けた男性、死柄木に状況報告をする。

 

 

「ここの人じゃないですよね……ご同行願いますか」

「所詮ガキ二人……さっさと殺すぞ」

 

 通形の忠告を無視し死柄木は遅いかかってくる。

 

「龍悟君は霧の方を頼む!こいつは任せろ!」

 

 死柄木は通形を標的にして右手で触れようとする。

 

(恐らくこいつがバリケードを破壊した…触れられるのは危険だ……逃げられる可能を考えて個性を暴く)

 

 通形はこれまでの経験から今後の為に個性を暴く事を優先し近くにあった消化器を掴み振り下ろされる右手に合わせる様に振るう。

 

 すると、握られた消化器が崩れ落ち、崩壊した。

 

「無駄な事しやがって…大人しく死ねよ」

 

 死柄木がそのまま通形に触れようとする…

 

「これで終わり…」

 

 だが、触れる瞬間、死柄木は通形をすり抜けた……

 

「は?」

 

 何が起きたかわからない死柄木……

 

「これが君の個性か……知れて良かったよ」

 

 通形は振り返る事を予測して振り返った死柄木の顔面に右ストレートを叩き込んだ。

 

「死柄木弔!」

 

 黒霧が殴り飛ばされた死柄木に叫ぶが……

 

「何処見てんだよ…」

 

「!?」

 

 超サイヤ人になり黒霧の後ろに高速移動した龍悟に左の裏拳からの左回し蹴りで吹き飛ばされる。

 

「いい動きだね!龍悟君!」

「先輩こそ凄えパンチだな…」

 

 お互いがお互いを賞賛して壁に叩きつけられた二人を囲む。

 

 

「糞ガキが……」

「もう逃げられないぜ、観念しな」

「……………やむ得ません…!」

 

 黒霧が身に纏ってる霧を大きくすると……

 

「何だ…こいつは……!」

 

 其処から脳が剥き出しで爪が刃の様に鋭く肌色は薄緑色で大柄の異形が現れた。これには流石の通形や龍悟も驚きを隠せなかった。

 

「行きなさい!“脳無”!」

「オオオオオオ!!」

 

 黒霧の言葉を聞くと異形……脳無は雄叫びを上げながら爪を伸ばしてきた。

 

 龍悟と通形は避けるが…

 

「生きていれば、また会いましょう」

 

 その隙に黒霧が死柄木を連れて逃げようとする。

 

「逃がすか!」

 

 龍悟が捕らえようとするが……脳無が口から炎を吐いたのだ。

 

「何だと!?」

 

 慌てて回避するが…死柄木達は消えていた。

 

「逃げられたか…」

「元より撃退が命令だった………それよりも奴だ、龍悟君……一体何なんだ…異常発達の爪…炎を吐く…」

 

 通形の経験ですらこんな異形は居なかった……だが、龍悟(ゴジータ)はこれと似た奴を知っていた。

 

「…俺は自分の生命力…気を操ることができる、そして相手の気を感じる事もできる……あいつからは複数の人間の気を感じるんだ……強引に組み込まれたみたいに…まるで絵の具の様にぐちゃぐちゃに混ぜたみたいに…」

 

 その人物はセル……悟空が戦った、サイヤ人やナメック星人、フリーザの細胞等、様々な生物の細胞をかき混ぜた人造人間だ。気は違うが…気の在り方がセルと似ていたのだ。

 

「あいつは…複数の細胞を持っている……恐らく個性因子を…」

「つまり……人工的に複数の個性を持った敵って事か…そんな事があるなんて…!」

 

 その時、脳無の筋肉が膨れ上がった。

 

「ブースト個性もあるのか……此処で戦ったら被害が酷くなる一方だ!」 

「先輩、俺がアイツごと瞬間移動で外に運ぶ…そして一気に倒す!」

「先輩を頼ってくれよ……俺も一緒に行く」

「なら……さっさと終わらせる!」

 

 脳無が先程より早いスピードで襲い掛かるが……龍悟と通形には掠りもしない。通形が龍悟の肩に捕まり、龍悟が脳無に触れると…

 

「行くぞ!」

 

 脳無と通形を連れて瞬間移動をした…行き先は食堂の窓の外…食堂に居た響香の気を感知して移動したのだ。

 

「龍悟!?」

 

 窓の外に現れた龍悟達に驚愕する食堂に居た響香達。

 

「先輩!」

「任せろ!」

 

 通形はすぐさま脳無を殴り飛ばして食堂から離れさせる。

 

「今だ!龍悟君!」

 

「か……め……は……め……波ぁぁああ!!」

 

 其処に超サイヤ人・フルカウルに変身した龍悟のかめはめ波が脳無を飲む込みグラウンドに激突した。

 

 落ちている通形を掴み脳無の直ぐに近くに瞬間移動をする。

 

「孫、通形!!」

 

 其処にマスコミを追い返した相澤が走ってきた。

 

「すみません、イレイザーヘッド…首謀者二人には逃げられました…」

「いや…お前達はよくやってくれた……それで後ろに居る奴は……」

「黒霧と名乗るワープ個性が呼び出した敵です……信じられませんが複数の個性を持つ脳無と呼ばれた改造人間です……」

 

 龍悟の説明に驚愕したが直ぐに沈黙している脳無を捕縛すると………

 

「孫、通形……済まないがこれから首謀者やこの脳無についてわかった事を教えてくれ……緊急会議に参加してほしい」

 

 当然、承諾した龍悟と通形は緊急会議に参加した。

 

「ーーー以上がこれまでの経緯です」

「ご苦労だったね…通形君。さて、脳無と言うものについてわかった事はあるかい孫君」

「まず、気は一人一人違うんです…同じ事はまずありえない……ですがあの脳無は複数の人間の気を持っていたんです…そして複数の個性……恐らく細胞の混成や薬物などによる改造を施して無理矢理、複数の個性に耐えられる体にしたと思います……その代償でしょう…意識はもうないと…」

 

 胸糞悪く言う龍悟の言葉に教員達はなんとも言えない表情をした……

 

「………とにかく大金星だ……ありがとう」

 

 校長の感謝の言葉を受け…龍悟と通形は退出した。

 

「ありがとうございます…助かりました」

「俺の方こそ、一人だったら被害が大きくなっていたかもしれない…俺達、良いコンビかもな!」

 

 その言葉にお互い笑みを浮かべそれぞれの教室に向かった。

 

 

 教室に戻った龍悟、すると……

 

「龍悟!」

 

 響香やクラスの皆が心配そうに駆け寄る。

 

「窓にいきなり龍悟と通形先輩……化物が現れて…ほんとに心配したんだから…」

「…………俺は見ての通り無事だ…心配するな」

 

 その言葉を受けて少しづつ表情が明るくなる……

 

「食堂の方は…大丈夫だったか…?」

「うん、飯田君がなんとかしてくれた」

「いやあれは麗日君達が協力してくれたからこそ…!」

 

 自分の力だけではないと言う飯田に……

 

「やっぱり委員長は飯田こそが相応しいな…」

「龍悟君……!」

 

 龍悟は一つのカードを見せる。

 

「これは…仮免を持っていない奴でも"個性"の使用をしたヒーロー活動の許可をする、仮免の仮免みたいな物だ…もし一学年が敵に襲われた時、教師が対応できない場合に俺が戦う為にさっき渡された」

 

 その言葉に一同は驚愕する。

 

「だから、俺が居ない時に皆を纏める奴が必要だ…飯田…お前なら安心できる…相澤先生には話は通してある、引き受けてくれるか…?」

 

「…………そう言われたら、断る訳にはいかない……けど!僕等はヒーロー志望だ!何時までも君に頼り放しではいけない!必ず共に戦える様に強くなってみせる!」

 

 飯田だけじゃない皆、同じ強い目をしていた……

 

「フッ……そうこなくちゃな」

 

 

 こうして飯田が1-Aのクラス委員長に就任したのだった。 

 

 

 

 

END

 

 

 




龍悟が渡されたカードはそれを持っている者のヒーロー活動の責任は渡した者……この場合は雄英が背負う設定です。
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