絶対無敵のヒーローアカデミア   作:DestinyImpulse

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USJ編に突入です。
それではどうぞ!


一章・USJ襲撃!
USJ 襲撃


 マスコミの起こした騒動から数日後。

 

 龍悟達A組はヒーロー基礎学の時間であり、教室で相澤から内容が話される。

 

「今日のヒーロー基礎学は俺ともう一人も含めての三人体制で教えることになった。――内容は“人命救助”訓練だ。――今回は色々と場所が制限されるだろう。ゆえにコスチュームは各々の判断で着るか考える様に」

 

「レスキュー…今回も大変そうだな」

「ねー!」

「バカおめー、これこそヒーローの本分だぜ!? 鳴るぜ!! 腕が!!」

「水難なら私の独壇場。ケロケロ」

 

 人命救助レスキュー訓練に対し、それぞれの思いを口にするクラスメート達。龍悟も静かに気合を入れる。

 

「訓練場は少し離れた場所にあるから、バスに乗って移動する。出発は20分後だ。以上、準備開始」

 

 

 

「こういうタイプだった! くそう!!」

「どんまい!」

 

 訓練場行きのバス。その車中で頭を抱える飯田。

 

 バスに乗り込む際、委員長らしく誘導したのは良いが、バスの座席が所謂2人がけの前向きシートばかりではなく、横向きのロングシートも混在した仕様だったのだ。これでは出席番号順に並んでいても意味がない。龍悟達はそれぞれ適当に座席に座り、バスは出発した。

 

 龍悟はロングシートのすぐ後ろ席に座りその隣に響香が座る。バスの移動中でもA組の者達は会話を始めてゆく。それは蛙吹の言葉から始まった。

 

 

「私思った事を何でも言っちゃうの。龍悟ちゃん」

「どうした、梅雨ちゃん」

「あなたのフルカウルって技…オールマイトに似てる気がするのよね」

「そうか………まぁ、フルカウルはオールマイトをイメージして作り上げた技だ」

 

 蛙吹の発言に少しは驚いたが顔に出さずに嘘と本当を混ぜた話で誤魔化した。

 

 

「でもさ、増強型のシンプルな“個性”はいいな! 派手で出来る事が多い!俺の『硬化』は対人じゃ強ぇけど、いかんせん地味なんだよなー」

「そうか?プロでも十分やっていけるとは思うが…」

「プロなー! しかしやっぱヒーローも人気商売みてぇなとこあるぜ!?」

「そういう意味で考えたら轟、爆豪も派手で強いってことになるか?」

「爆豪ちゃんはキレてばっかだから、人気出なさそうね」

「――ハァッ!! 出すわゴラァ!! こんな変身野郎よりもメッチャ出すわぁッ!!」

「ほらキレる」 

 

 蛙吹の鋭い指摘に逆ギレし、龍悟を指さしながら叫ぶ爆豪だったが、蛙吹はどこか納得する様に呟く。

 

 

 それから話している内にバス移動が終わり、到着したのは遊園地のような訓練所だった。様々な災害を再現したアトラクションのような場所。

 

「すっげーーー!!USJかよ!!?」

 

 切島はテンションが上がっている。

 

「水難事故、土砂災害、火事……etc.エトセトラ。あらゆる事故や災害を想定し、作られた…ウソの災害や事故ルーム(USJ)!!」

 

 

 訓練場の規模に驚きの声を上げた切島の声に答えるように現れたのは、今回の講師の1人である…宇宙服のようなコスチュームを着て、頭まで隠しているスペースヒーロー「13号」災害救助でめざましい活躍をしている紳士的なヒーローだ。

 

「わー! 私好きなの13号!」

「13号、オールマイトは? ここで待ち合わせる筈だが」

「先輩それが…通勤時にギリギリまで活躍してしまったみたいで、仮眠室で休んでます」

「不合理の極みだな、オイ」

 

「えー、始める前にお小言を1つ2つ…3つ…4つ…」

 

 丁寧に指を折りながら、話す内容を確認した13号先生は、俺達全員の顔を見渡し、話し始めた。

 

「皆さんご存知だとは思いますが、僕の“個性”は『ブラックホール』。どんなものでも吸い込んでチリにしてしまいます」

「その“個性”で、どんな災害からも人を救い上げるんですよね」

「ええ…しかし、簡単に人を殺せる力です。皆の中にもそういう“個性”がいるでしょう」

 

 その言葉に龍悟は反応した……戦闘民族サイヤ人は簡単に人を殺せる力を持っている。

 

「超人社会は『個性』の使用を制限し、厳しく取り締まる事で一見成り立っているように見えます。しかし一歩間違えば容易に人を殺せる容易に死人を出せる能力を個々が持っている事を忘れないでください。体力テストで自身が秘めている可能性を知り、対人戦闘訓練でそれを人に向ける事の危うさを思い知った筈です。ですので今回はこの場でそれを人命救助にどう活かせるかを知ってもらいます。君達の力は人を傷つける為ではなく、助ける為にあるのだと心得て帰ってくださいな。以上、ご清聴ありがとうございました」

 

 終わりと共に惜しみない拍手と歓声が挙がった。

 

「ッ!!」

 

 その時、龍悟の全身に謎の悪寒が駆け巡る。フルカウルを発動し反射的に顔をその場所――噴水のある中央広場へと向ける。相澤も何かに気づいたようにUSJの中央広場にある噴水付近に目を向ける。見ると黒い霧状のモヤ突然出現し、少しづつ大きくなり広がっている。

 

「あれは…この前の敵!!」

 

 龍悟の言葉にこの場に居る全員が反応する。霧からこの前の掌で顔を覆っている男……死柄木の登場を皮切りに、続々と『個性』持ちの人間が出てきた。ざっと見て数十人はいる。そして最後に、今まで出てきた中で一番の巨体を持つ脳味噌が露出した黒い化け物……脳無がのそりと姿を晒した。

 

「この前、龍悟と通形先輩が倒した化物!!」

 

 響香が叫ぶ。クラスの皆も脳無の不気味さに震える。

 

 

 黒い霧の男…黒霧が目を細めた。

 

「13号にイレイザーヘッドですか。先日頂いた教師側のカリキュラムではオールマイトがここにいる筈なのですが‥‥」

「どこだよ、せっかくこんなに大衆引き連れて来たのにさ…平和の象徴、オールマイトがいないなんて。子供を殺せば来るのかな?」

 

 途方もない悪意が動き出す。

 

「先生! 侵入者用のセンサーは!?」

「ありますが……反応しない以上、妨害されているのでしょう」

「そう言う個性持ちがいんのか。――場所・タイミング……馬鹿だがアホじゃねぇぞあいつら」

「……用意周到。無差別じゃなく、目的ありの奇襲だ」

 

 八百万・13号・轟・龍悟が事態の把握をする中、相澤はイレイザー・ヘッドとして動き出だす。

 

「13号! お前は生徒を避難させろ。上鳴は学校へ連絡を試みろ!………孫、万が一は頼んだぞ…」

 

 戦闘態勢を取る相澤へ13号と上鳴は頷く…龍悟は見て感じた事を話した。

 

「手だらけの奴は触れた物をなんでも崩壊させる………そしてあの黒い脳無……この前のより遥かに強い……先生の戦闘スタイルじゃ…俺も行ったほうが」

 

「……覚えておけ。一芸だけじゃヒーローは務まらん。任せたぞ」

 

 直後、相澤は敵集団へと飛び込んでいった。

 

 

 

 その間に出入り口に向かって13号が生徒達を誘導していくが、いつの間にか黒霧が立ち塞がっていた。

 

「させませんよ」

 

 龍悟は直ぐ様皆の前に出て構える。

 

「まさか、あの強さで一年とは思いませんでしたよ…」

「尻尾巻いて逃げ帰った奴が何が目的だ」

 

「此処は龍悟君に任せて俺達は救助を呼ぼう」

 

 話している内に飯田静かに指示を出す。

 

「では、名乗りましょう。我々は敵連合。僭越ながらこの度ヒーローの巣窟、雄英高校に入らせて頂いたのは、『平和の象徴』オールマイトに息絶えて頂きたいと思っての事でして。本来ならばここにオールマイトがいらっしゃるはず。何か変更があったのでしょうか、まあそれとは関係なく、私の役目は――」

 

 ペラペラ話して居る隙に攻撃しようと飛び出そうとしたが…飛び出した爆豪でタイミングを逃してしまった。

 

「何をやってるんだ!爆豪君!!」

「うるせぇ!変身野郎に手柄取られてたまるかよ!」

「危ない危ない……そう…生徒といえど優秀な金の卵」

 

 吹き飛ばしたのはあくまでの黒い靄もやの一部。その奥に見える本体は無傷な上に-

 

「馬鹿野郎!!」

「駄目だ! どきなさい爆豪君!」

 

 龍悟や13号の射線に被ったせいで攻撃が出来ない。

 

「散らして…嬲り殺す!」

 

 次の瞬間、黒い靄もやが大きく広がり、龍悟達全員を包んでいく。飯田が何人かを靄の外に引っ張り出したのを感じた龍悟は叫んだ…

 

「頼んだぞ!飯田!!」

「!」

 

 その叫びは飯田に届いた。

 

 

 

 次の瞬間、十数メートルの高さに出た龍悟は驚いたものの直ぐに此処が水難ゾーンと把握し中心にある船の上に着地した。甲板には既に蛙吹と峰田の二人がいる。後者は何故か腰を痛そうにしているが………

 

 

「無事だったか…何よりだ」

「しかし、大変な事になったわね」

「ああ、奴らは周到に準備を重ねてきてる。オールマイトを殺すっていうのもあながちハッタリじゃない」 

「ちょ、ちょっと待てよ! オールマイトを殺すなんてそんな事出来っこねぇよ! オールマイトが来たら、あんな奴らケッチョンケッチョンだぜ!」

「峰田ちゃん…出来る出来ないは別にして、殺す算段が…少なくとも可能性くらいはあるから、連中こんな無茶してるんじゃないの?そこまで出来る連中に、私達嬲り殺すって言われたのよ? オールマイトが来るまで持ちこたえられるのかしら? オールマイトが来たとして…無事に済むのかしら」

「りゅりゅ龍悟!!」

「梅雨ちゃんの言う事は最もだ…戦って勝つしか無い。それに、向こうは具体的な作戦を練る時間をくれるつもりはない…とりあえず二人の個性を教えてくれ」

 

 龍悟はそれぞれの“個性”を確認する。

 

「…脱出の算段がついた」

「本当か! 龍悟!」

「龍悟ちゃん、水を差すつもりはないけど…向こうはこちらの“個性”を把握しているから、妨害されたりしないかしら?」

「その点に関しては問題ない。この水難ゾーンに梅雨ちゃんが居る」

「どういう意味?」

「つまり、俺等の“個性”はわかってないって事だ」

「たしかに…蛙の私を知っていたら、水難ゾーンじゃなく、あっちの火災ゾーンに放り込むわね」

「俺達の“個性”がわからないからこそ、バラバラにして、数を頼りに攻め落とすって作戦にした言う事だ。梅雨ちゃんは峰田を連れて合図したらとにかく思い切り陸に向かって飛んでくれ」

「分かったわ」

「峰田は飛んでいる間、水に向かってモギモギを投げまくれ。多ければ多いほどいい。」

「ちくしょう!わーったよ!やりゃ良いんだろやりゃあよお!こうなったら自棄だクソッタレ―!!」

「峰田ちゃん、本当にヒーロー志望で雄英に来たの?」

「うっせーよ!ここに来て怖くない方がおかしいだろ!!この間まで中学生だったんだぞ!入学早々殺されそうになるなんて誰が思うかよ!あああああああ!!!こうなるんなら八百万のやおよろっぱいに触っときゃ良かったーーー!!」

「八百万は勿論…響香や麗日…女子に本当にそんな事したら俺がお前を潰すからな…」

 

 とりあえず釘は指しておく…

 

「準備はいいか!行くぞ!!」

 

 次の瞬間、龍悟はフルカウルを発動して飛び。船を囲むように浮かんでいる敵達に向けて-

 

「デトロイトスマッシュ!」

 

 40%の出力で空中を思いっきり殴る。強烈な衝撃波が水面に炸裂し、湖底が露出するほどに周囲の水を一時的に吹き飛ばす。

 

「梅雨ちゃん! 峰田!」

 

 そこへ峰田を抱えた蛙吹が飛び!

 

「おいらだって! おいらだってぇ!!」

 

 更に峰田が頭からの出血も厭わずに“もぎもぎ”を投げ続ける。

 

 水面に強い衝撃を与えたら、水は一時的に広がりまた中心に収束する為に渦となる

 

「ぐっ、渦に、ひ、引きずりこまれる!」

「それにこの丸いのなんだよ! くっついて、取れねぇ!」

 

 “もぎもぎ”を取ろうともがく敵達。だけどそうするうちに新しい“もぎもぎ”がくっついて、敵同士もくっついて、最終的には-

 

「一網打尽だな」

「とりあえず、第一関門突破って感じね。凄いわ2人とも」

 

 水難ゾーンでの危機を脱した龍悟達は瞬間移動で麗日達の居る入り口に移動する。

 

 

「龍悟君!」

「無事か……飯田は?」

「飯田君は救助を呼びに行った……で、でも、13号先生が…」

 

 13号を見ると…背中に傷を負い倒れていた。

 

「靄の奴は……」

「皆でなんとか放り出して…その隙に飯田君が…」

 

 麗日の目には涙が溢れそうだった……芦戸も泣き、障子や砂籐、瀬呂もやるせない表情をしていた。

 

「お茶子ちゃん…」

 

 蛙吹も何も言えなかった。

 

「…………よく、頑張ったな……お前等の行動は無駄じゃねぇ」

「龍悟君……」

 

 麗日の頭を静かに撫でる。

 

「梅雨ちゃん…皆を頼む」

 

 龍悟は静かに相澤が戦ってる広場に歩き出し…超サイヤ人・フルカウルになる。そして、麗日達に振り返り微笑みながら……

 

「もう、大丈夫!俺が居る!!」

 

 その姿は【あいつならなんとかしてくれる】そう思わせてくれる悟空の姿と重なった。

 

 

END

 

 

 

 




次回!脳無との激突です!
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