絶対無敵のヒーローアカデミア   作:DestinyImpulse

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助けてくれって言ってくれ

 

 

 飯田との試合を終えた龍悟は医務室にオールマイトを呼んだ。一回戦終えた時から話をしたかったが時間がなかった……だが、龍悟の試合と響香の試合の間にこれまでの体育祭のおさらいがあり時間ができた。龍悟は一回戦で起こった事をオールマイトに話した。

 

「歴代の継承者の個性!?」

「ああ……スキンヘッドの継承者が教えてくれたよ…何代目か知らねえか?」

「いや…お師匠の前は黒髪の青年と聞いている…それより前の継承者だろう……個性の事もお師匠はご存知なかっただろう」

 

 龍悟は黒鞭を出しながら言った。

 

「俺には黒鞭を含め6つの個性が発現すると言っていた……今は黒鞭だけだがな」

「そうか……何かあったら遠慮なく言ってくれ、一緒に探っていこう」

 

 そうしてそれぞれの持ち場に戻ろうとした時…

 

「龍悟!話を聞いて!!」

 

 医務室に飯田を無理矢理連れてきた響香が慌ただしく入って来た。

 

 

 

 時は龍悟がオールマイトに話をした時刻……響香は医務室に行った龍悟にアドバイスを貰おうと通路を歩いていると……ただ事ではない様子の飯田と出会った。

 

「飯田……どうしたの?」

「耳郎君……僕はどんな顔をしているんだい?」

「…………………今にも…泣きそうだよ……」

「兄が……“ヒーロー殺し”にやられた…」

「ヒーロー殺し!?」

 

 その名は今の世間では有名だった…今のヒーローは偽物だと語り過去17名を殺害し、23名ものヒーローを再起不能に陥れた敵。

 

「幸い命を取り止めた……取り止めはしたが…脊髄損傷下半身麻痺で走る事は疎か起き上がる事すら自力で出来なくなった。一番深い傷が脊髄にまで及んでいたそうだ……もうヒーロー活動は……」

「そんな……」

「母さんが直ぐに来てくれって………だけど、可能性を考えてしまった………“龍悟君なら何とかしてくれるんじゃないか”って……!」

「飯田…」

 

 確かに龍悟は生命力を操る事ができ、怪我等も治す事ができる。

 

「だけどそれは、龍悟君に棄権してくれって事だ!僕は天秤にかけている!兄と友を!僕は最低だ!!」

 

 涙を流し叫ぶ姿を見て響香は……飯田の腕を無理矢理掴んだ。

 

「耳郎君!?」

「いいから来て!」

 

 そして無理矢理飯田を連れて医務室に入り龍悟に伝えた。龍悟やオールマイト、リカバリーガールは黙って聞いていた。

 

「飯田…お前はどうしたい?」

「え?」

「綺麗事でも夢でもいい…お前の本心を聞かせてくれ」

「僕は……僕は!兄さんに終わってほしくない!!でも、龍悟君に決勝戦で戦ってほしい!!僕は!僕は!」

 

 それは心からの叫びだった…

 

「なら、言ってくれ」

「え?」

「偉大なヒーローである兄をーー」

「龍悟に棄権してほしくないからーー」

 

 

「「助けてくれって言ってくれ」」

 

 

 龍悟と響香の言葉に飯田は涙を流す。

 

「忘れてないか……俺には瞬間移動がある事を…気を探るのに時間はかかるが…数分で見つけられる」

「そんでウチが試合を引き伸ばせば…オッケーだし」

「………ありがとう…龍悟君、耳郎君」

「気にするな」

「ウチら友達じゃん」

 

 龍悟はオールマイト達に助力を求めた。

 

「わりいが手を貸してくれねぇか……」

「勿論だとも!こんな話を聞いて黙っていられる程、できてないのでね!」

「全く……校長には私から言っておくよ」

 

 

 そう言ってリカバリーガールは校長に連絡、龍悟は気を探る。

 

「じゃ、ウチは試合があるから行くよ……祈ってる」

「響香……気をつけろよ」

「時間は稼いで見せるけど……別に倒してしまってもいいんでしょ?」

 

 笑いながら響香はステージに向かった。

 

「見つけた…東京の大きな病院…飯田によく似た気を放つ二人が居る。片方の気が極端に減ってる…病室の外には何人ものサイドキックが居る……間違いない、俺に掴まってくれ」

 

 それを聞き飯田達は龍悟に掴まり龍悟達は病室前に瞬間移動した。いきなりインゲニウムの弟とオールマイトが現れた事でサイドキック達は驚くがそんな事は無視して病室に突撃した。

 

「母さん!」

「天哉!?それにオールマイト!?」

 

 電話して数分で来た事に驚きを隠せなかった。

 

「話は後で!リカバリーガール、兄さんは!?」

「こりゃあ酷いね……」

 

 リカバリーガールの言う通り…あちこちに包帯が巻かれ呼吸用のチューブに繋がれていた。飯田自身、兄の無残な姿に何も言えなかった。

 

「今なら、あたしの個性で直す事はできると思うが……こんな弱った状態で使えば……間違いなく命を落とす」

「そんな……!」

「諦めるには早いぜ、俺の出番だ」

 

 龍悟が前に出る。超サイヤ人Ⅱに変身し右手を掲げる……其処には虹色に輝く宝玉が生まれた。

 

「これは……轟少年の時の……」

 

 龍悟は静かにソウルパニッシャーを添えた。ソウルパニッシャーはインゲニウムの中に沈んでいく……病室は静まり返る……僅かな可能性を信じて祈る。

 

 次の瞬間、インゲニウムが虹色に輝く……やがて光は収まり…

 

「うっ……!」

 

「兄さん!?」

「天晴!?」

 

 インゲニウム……飯田天晴が目を覚ました。

 

「どうやら…成功したようだな」

 

 インゲニウムの体にあった無数の傷は綺麗に消えていた。

 

「天哉…?それに……君は?」

「治してくれたんだ……友達が……最高の友達が…!ありがとう!龍悟君!!」

 

 その言葉で彼が弟が言っていた勝ちたい友人…孫龍悟だと理解した。

 

「そうか…君が孫龍悟か…良い友達を持ったな天哉」

「……うん!」

「治ったからと言ってもリハビリは必要だ……傷は深いものだった、ソウルパニッシャーで生命力を注ぎ込み無理矢理自然回復させたからな…しばらくは動けねぇ…入院は必要だ……ヒーロー活動ができるのはかなり先の話になる」

「十分過ぎる……ありがとう」

 

 それを聞き頬を緩めた龍悟は指を額に置き気を探る。行き先は当然スタジアムだ。オールマイトやリカバリーガールも龍悟に掴まる。それを見て彼等がこの場を去る事を察したインゲニウムは………

 

「天哉、お前も戻れ……他にも友達が居るんだろ……ちゃんと応援してやれ…」

「兄さん……ああ…」

 

 飯田も龍悟の肩に掴まり…龍悟達はスタジアムに瞬間移動した。

 

 

 

 

 その頃、スタジアムでは…

 

『さぁ、いよいよ準決勝第二試合!!果たして孫龍悟の待つ決勝に進むのはどっちだ!!耳郎響香VS爆豪勝己!レディ、スタートォ!』

 

 

「死ねぇ!!」

 

 響香と爆豪の試合が始まった。爆発の反動で飛び出した爆豪は右の大振りから爆破を放った。だが、響香はその腕を掴み投げ飛ばす。うまく着地した爆豪は再度、響香に向かって攻撃する。

 

「アンタの動きは……大雑把なんだよ!!」

 

 響香は攻撃してきた腕を掴み一本背負いでステージに叩きつけた。

 

「ガハッ…!」

 

『耳郎のカウンターが決まった!今の所、五分五分の戦いだーー!!』

 

 放送の言葉に爆豪は激怒した。

 

「五分だと!?俺が耳女と五分!?ざけんな!!」

「いや、勝手にウチのこと格下扱いしないでほしいんだけど?」

「はっ!変身野郎の後ろに居る事しかしねぇオマケがーー「誰がオマケだ!」ゴハッ!?」

 

 爆豪が言葉を発した瞬間……響香は顔面を殴り飛ばした。

 

「確かに龍悟は強いよ!それに憧れて後ろを走ってる!それは、否定しない!!」

 

 そのまま耳のプラグを爆豪に突き刺し増幅器させた心音をぶつける。爆豪は悶える。

 

「だけど、ウチが立ちたいのは後ろじゃない!龍悟の隣だ!!それを諦めたりしない!!」

 

 その隙に響香は後ろ回し蹴りを喰らわせオーバヘッドキックを2連激爆豪に叩き込んだ後、爆豪の顎を蹴り上げた。

 

 これが響香が龍悟に教わった、麗日の超龍撃拳とは違う技……

 

「龍爪演舞!!」

 

 モロに蹴り上げられた爆豪はステージに背中から叩きつけられた。

 

「諦めない内はオマケじゃない」

 

『決まったーー勝負あったかーー!!』

『いや………まだだ』

 

 プレゼント・マイクの言葉を相澤は否定した。

 

「てめぇ…ふざけやがって!」

 

 爆豪が立ったのだ……

 

「今のでもだめなのか……」

 

 B組の席に居る拳藤は戦慄した。麗日の超龍撃拳すら耐えたそのタフネスに……

 

「本当に……変身野郎とつるんでる野郎は…ムカつくんだよ!!」

 

 怒号と共に爆豪は爆発で空中に飛び、響香目掛けて落下と一緒に回転を始める。両手から交互に放つ爆発で回転スピードを上げて行く。

 

「くっ!?」

 

 避けられないと悟った響香はハートビートファズでステージを抉り浮き出てきたステージを盾にした。

 

榴弾砲着弾(ハウザーインパクト)!!」

 

 だが、爆豪が放った超爆破は盾もろとも響香を吹き飛ばした。

 

「うっ…」

 

 ギリギリ場外に出なかったものの……響香の体はボロボロだった。

 

「終わりだな……耳女」

 

 爆豪が迫る。絶体絶命なその時……

 

 

「響香!!」

 

 

 龍悟の声が聞こえた。

 

 

END

 

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