絶対無敵のヒーローアカデミア   作:DestinyImpulse

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未来の音

「響香!!」

 

 その声が聞こえた時、響香はその方向を見る。其処には龍悟と飯田が響香を応援していた。それは一つの答えを表していた。

 

(そうか……助けられたんだね…龍悟)

 

 なら、自分も負ける訳にはいかない……彼に置いていかれない為にも、ヒーローになる為にも!!その思いが響香を新たなステージに押し上げた!

 

 

【ドォクン!!】

 

 

(え?)

 

 突然、何なのかわからない音が響香の耳に届いた。その音は爆豪の右腕から聞こえた。

 

(何?爆豪の右腕から聞こえた……?)

 

「死ねぇ!耳女!!」

 

 すると爆豪が右腕を振りかぶって爆破してこようとする。転がり込む様に爆豪の後ろに避ける。

 

 

【ドォクン!!】

 

(まただ……今度左足…)

 

「避けんじゃねぇ!!」

 

 爆豪は振り向きながら左回し蹴りを繰り出す。それを受け止める、そしたらまた、爆豪の右腕から音が聞こえてくる。

 

(もしかして…)

 

 ある可能性を考えた響香は右腕を見る。爆豪は右腕で爆破しようとしてくる。それを避ける。今度は左腕から聞こえ爆豪は左腕で攻撃する。それを避ける。

 

(次は右!)

 

 爆豪は右で爆破しようとしたが…それより早く腕にプラグを巻き付け引き寄せ爆豪の顔面を殴り飛ばす。

 

(今度は左足!)

 

「いい加減死ねぇ!」

 

 爆豪は怒りの形相で響香に蹴りをいれようとするが、そうなる前に響香はその足を蹴り飛ばした。

 

((!?))

 

 まるで蹴るのがわかっていたかの様な響香の行動に爆豪と龍悟は驚愕する。

 

「糞が!!」

 

 左から爆破を起こそうとするが爆破を起こす前にプラグが左手を弾いた。

 

(どうなってやがる!?さっきから耳女に攻撃が当たらねぇ!やる前に防がれる!)

 

 響香はさっきのハウザーインパクトで既にボロボロ…それなのに当たらない。その事実が爆豪を苛立たせる。

 

「この!くたばりぞこないが!!」

 

 

 爆豪が右の大振りで爆破を放とうとするが…放つ前に体勢を低くした響香の拳が腹に刺さる。痛みに顔を引きつらせながら蹴り上げようとするが足を踏まれてできず顔面を殴り飛ばされる。

 

「クソが!!」

 

 両手の爆破で吹き飛ばそうとするが蹴りで弾かれてしまう。ならばと爆破で飛び上がり急降下して爆破しようとするが足にプラグが巻き付けられステージに叩きつけられる。

 

「ガハッ…!」

 

『爆豪が優勢かと思われたが、耳郎に攻撃が全然当たらねぇ!!』

『それとは逆に耳郎の攻撃がことごとく当たる……さっきとは動きが違う…』

 

 その状況に観客は困惑する。

 

「一体何が?爆豪君の行動の先に耳郎君が居る……“まるで爆豪君の未来がわかるかの様に”」

 

 龍悟と一緒にA組の席に戻ってきた飯田も困惑していた。その飯田の疑問に龍悟が答えた。

 

「その通りだ……響香は聞いたんだ、“爆豪の未来を”」

 

『!?』

 

 その言葉にクラスは騒然とする。「未来を聞いた」と峰田が言えば…「何言ってるんだこのエロぶどう」と冷たい目で見られるが龍悟が言えば話は別だ。一年で間違いなく最強という判断は全員が認め何より龍悟はこんな時にくだらない冗談は言わない。

 

「未来を聞いた!?どう言う事、龍悟!!」

 

 その声が聞こえたのだろう、A組とB組の間にある塀から顔を覗かせる拳藤が声を挙げた。

 

「はっ!未来を聞いた?何を言うだAーー「ぜひ、ご教授を頂けませんか?」オーイ!」

 

 よくみれば塩崎や骨抜、鉄哲が顔を覗かせていた。あと一人居たような気がするが気のせいだろう。

 

「まず、響香は防御不可能な心音攻撃や高い戦闘能力に目を奪われがちだが、個性は聞く事に特化している」

 

 その言葉に「あっ、そう言えば」と声が挙がる。

 

「高層ビルの中の小さな足音ですら聞き分ける事すら容易くできる」

「ケロ、それは凄いけど未来を聞いた事と、どう結びつくの?」

「人間が行動を起こす時、必ず音を出す…筋肉の軋む音等な……もし、それを聞く事ができたら?」

「じゃあ、響香ちゃんは!!」

「そう、爆豪の行動を起こす音を聞き分けている……それはもう、爆豪の未来を聞いていると言っても過言じゃあない」

 

 龍悟の説明に驚愕するが試合を見れば爆豪の攻撃は行動を起こす前に響香に防がれカウンターを喰らっている。

 

「これなら!響香ちゃんは勝てる!!」

「爆豪の未来がわかるのなら、接近戦が有利な響香が負ける訳ない!行けーー!響香!!」

 

 麗日の言葉に拳藤は頷き応援を再開する。

 

 

 現在、爆豪は体に幾つも傷をおい倒れていた。……入学してから目障りな奴等が居た。自分に反論してきた響香や飯田、脇役の癖して自分に傷を付けた麗日や拳藤…左の炎を使わずとも自分よりも強い轟……何より、圧倒的な強さでナンバーワンの座に居る龍悟が許せなかった。其処は自分が居るべき場所だと戦闘訓練で叩き潰そうとしたが、返り討ちにあった。だから、この体育祭で今度こそ叩き潰そうとした……だが、現実はどうだ自分は龍悟どころか響香にすら勝てず地面に這いつくばってる。響香と目が合う。

 

(何だその目は!俺を見下すな!!)

 

 爆破で無理矢理立ち上がった爆豪は空を飛ぶ。再びハウザーインパクトをするつもりだ。

 

「認めねぇ!認めねぇぞ!!俺が…俺がトップだ!!変身野郎じゃあねぇ!!」

 

 叫びながら急降下する。

 

「何時までも……寝言ほざいてんじゃあないよ!!」

 

 神経を研ぎ澄まし響香は爆破する為にこちらに向ける両手にプラグを巻き付け地面に叩きつける。

 

「なっ!?」

 

 ハウザーインパクトが破られた事に爆豪は驚愕した。そのままプラグで爆豪を引き寄せ……

 

「終わるのは……アンタだ!!」

 

 

 爆豪の顔面に右ストレートを叩き込んだ……殴り飛ばされた爆豪は場外に吹き飛ばされ……気絶した。

 

 

「爆豪君場外!!耳郎さん、決勝戦進出!!」

 

『まさか、まさかの大逆転!!決勝に駒を進めたのはロックガール耳郎響香だ!!』

 

 その放送に観客は大喝采……称賛の声を聞きながら響香はA組の席に居る龍悟を見る。

 

「………フッ」

 

 龍悟は頬を緩め微笑んでいた。

 

 

(やっと……ここまで来た!!)

 

 

 龍悟の待つ決勝に進めた事を喜びながら…ステージを去った。

 

 

 体育祭の終わりもいよいよ間近だ。

 

 

 

 

 

 

END

 

 




と言う訳で…耳郎が新しいステージに足を踏み入れました。元ネタは仮面ライダージオウⅡとプライド・トルーパーズのディスポです。

 相手の予備動作の音を聞き分けて攻撃を予想するもので龍悟の様な格上にも格闘戦で喰らいつく事ができます。あくまでも人の動きだけ予想できます。


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