絶対無敵のヒーローアカデミア 作:DestinyImpulse
職場体験、当日。
本日、雄英生徒一年は朝早くから駅に集合していた。担任の相澤は簡単に短く、説明を言い始める。
「コスチューム持ったな。本来なら公共の場じゃ着用厳禁の身だ。相応の技術が注ぎ込まれた服だ。落としたりするなよ」
資格を持っていない生徒達は通常なら戦闘服の着用は許可されていないが、今回は職場体験ということで雄英側が予め連絡を入れ、許可が出されている。サポート会社の技術が注ぎ込まれた戦闘服なので相澤は念を入れ、失くさないように生徒に話す。
「はーい!!」
「伸ばすな。『はい』だ、芦戸。くれぐれも失礼のないように! じゃあ行け」
注意された芦戸は落ち込みながらも「はい…」と答える。
説明を聞いた後、戦闘服の入ったケースを持つ。生徒達はそれぞれの職場体験先に移動を開始する。
「オーイ!龍悟君、耳郎ちゃん!!」
電車に行こうとする龍悟と響香をビッグ3の一人、通形ミリオが待っていた。
「迎えに来てくれたんですか?」
「おう!可愛い後輩だぜ!当然だろ!」
今回、龍悟と一緒に響香も通形がインターン活動をしているサー・ナイトアイ事務所を選んだ。
「俺の常に予測する戦闘スタイルはサーから学んだ。耳郎ちゃんの音による予測も更に上を目指せる筈だ」
理由は決勝戦を動画で見た通形が響香の予測行動を見て自分の様になれるのではと思い誘ったのだ。これに響香はのりナイトアイ事務所を選んだのだ。
そうこうしてる内にナイトアイ事務所に着きナイトアイの部屋を目指す。
「サーはああ見えてというか…だからこそというか…ユーモアを最も尊重してるんだ」
「緊張してきた……」
そして、龍悟達はナイトアイが居る部屋に入る。其処はいかにも事務所と呼べる感じの部屋で机に座っている男性…その隣に立っている女性が居た。
「初めまして、雄英高校から来た孫龍悟です」
「同じく耳郎響香です」
「「一週間、よろしくお願いします!」」
「元気溢れる挨拶だ…私はサー・ナイトアイ…こちらの女性はサイドキックのバブルガール、もう一人居るのだが彼は別件で居ない…こちらこそ一週間よろしく頼む」
「よろしくね!二人共」
挨拶を交わし説明を受けた後、龍悟達はヒーロー名を伝えた。
「さて、ミリオ、バブルガール…
「?、はい、わかりました。行こうミリオ、イヤホン=ジャック」
響香達が退出しナイトアイと龍悟だけになる。
「…君が、ワン・フォー・オールを受け継いだんだな」
「ああ」
「雄英体育祭…スタジアムで余すこと無く見させてもらった……確かに、オールマイトの見る目は正しかった」
ナイトアイは複雑な表情で語っていた。
「私は私で後継者に相応しい人物を育て上げたが……君も後継者に相応しい人物だった……」
「…………通形先輩か……」
「ああ……その通りだ」
そして少し間を開けてナイトアイは言った。
「間近で体験したい……君の力を見せてくれないか?」
断る理由もなく龍悟は事務所にあるトレーニングルームでナイトアイと向き合っていた。
「来たまえ……どんな攻撃をしても構わない」
「なら、行かせてもらう!」
超サイヤ人Ⅱに変身し拳を振るう。
「まずは、正面…」
その時、龍悟が消える。
「と、思わせてからの背後」
背後に高速移動した攻撃をナイトアイは回避した。だが服に掠り少し破ける。
「速いな……次は右回し蹴り」
龍悟が放った右回し蹴りを落ちる様にしゃがみ重心を支える龍悟の左足を足払いで払いバランスを崩す。その隙にナイトアイが何かを投げるが龍悟は体をひねって回避し瞬間移動で距離を取る。だが、まるで何処に移動するかわかるかの様にその場所に投げた。龍悟は驚く事なくそれを掴み取る。
「……印鑑か…シャレた武器だな」
「ユーモアが効いているだろ」
言葉を交わしながら龍悟はナイトアイを分析していた。
(ナイトアイの“個性”は『予知』。俺の行動を先に見る事ができる…響香の予測の完全版と言うべきか……)
「……………君は、私とオールマイトの事をどう思っている?」
「象徴であり続け希望で在ろうとしたオールマイトとオールマイトを思うナイトアイ……噛み合わず、間が悪かったと思う……」
「そうか……君はオールマイトの未来を私が見た事を知っているかい?」
「未来?」
「その様子だと知らない様だな………今年か来年にオールマイトは………死ぬ」
「なん……だと…!」
「予知で見た光景を変えられた事はない……」
突然の真実に流石の龍悟も驚愕した。
「だが、その光景に君は居なかった……イレギュラーなんだ君は……」
「…………」
「君がワン・フォー・オールを…オールマイトを受け継いだなら、その力を見せてみろ!!」
それは心からの叫び…
(アンタは諦めたくないんだな……変えられた事はない…それでも、抗い続けた……)
なら、それに応えよう…受け継いだ者として。
「なら、見してやる!」
龍悟の体から【黒鞭】が現れ手足に巻き付き溶け込んでいく…やがて手足は赤みがかった黒色に変色した。
「これが…響香やアンタみたいな予測する奴に対抗する為に作った技……」
「
「神龍拳?今までとは……」
「確かに、アンタの予知はすげぇ…だからさっきより…速い!!」
なんと龍悟の左拳が伸びナイトアイに迫る。だが、ナイトアイは予知し回避する。
(伸びる事には驚きだが……単純なーー!?)
しかし、次の瞬間…避けた筈の拳がナイトアイの左頬に直撃し吹き飛ばされた。
「い、一体何が……!?」
口から血を流しながら立ち上がるナイトアイは困惑していた。今度は龍悟の右拳が伸びる。再び回避したナイトアイ…だが右側から拳が飛んでくる。回避できず両手でガードするがパワーが高く吹き飛ばされた。
(なんだ…今のは!?一体、何処から!?)
更に困惑するナイトアイに続けて拳を伸ばす。予知で回避する。
(確かに避けたぞ)
ナイトアイは一秒先の未来を予知する……見えたのは……“避けた腕が急角度で軌道変更を繰り返しながら伸びて追い続けていた”。
(!?、まさかこんな攻撃を!)
だが、見えたのなら回避できる。追尾してきた拳を避け印鑑を投げようとしたが…
「無駄だ!伸びても加速する!!」
それでも加速し伸びながら軌道修正をして、ナイトアイに迫った。
「なっ!?」
先程より速くなった攻撃…予知して避けられない…拳はナイトアイの腹にクリティカルヒットした。
「がはっ!」
痛みに意識が薄れる…肌に感じて継承者に相応しいと改めて実感した。後は…
(未来は!どうなる!!)
龍悟を通じて変えられるかもしれない!願いを籠めて龍悟の未来を見た。
(!?、どう言う…事だ!!)
見えた光景は真っ白…何も無い…まるで、“何かを描く前のキャンパス”みたいに…
あまりの光景に意識が覚醒し気絶は免れた。だが、ダメージもあってナイトアイは座り込んだ。それを見て勝負は終わりと感じた龍悟は神龍拳を解きナイトアイに近づいた。
「………見えなかったんだ、未来が…こんな事は初めてだ……」
「………あえて言わせて貰うぜナイトアイ……俺は何処の誰が決めたのか知らねぇ未来を生きるつもりはない…オールマイト風に言うならーー」
「運命など、この手で好きな形にねじ曲げてやるさ!!」
未来に抗い続けた男は……
「……ふっ、なら変えてくれ…未来を、運命を…」
「ああ!」
虹の輝きに賭けてみた。
END
神龍拳…龍悟が歴代継承者の個性を自分に合わせて改良した戦闘スタイル。
五星龍…『黒鞭』を複数に分けるのではなく一筋に束ねて擬似的な腕として使う使用方法。スピードが高く、変幻自在の攻撃を得意とする形態。伸ばして加速させた腕を、そこから更に伸ばして加速させる事が可能で、その方向も自由自在に操ることができ、腕が回り込んで背後から殴り飛ばすことも可能。 360度あらゆる方向からの攻撃が可能な上、避けられた攻撃をいちいち引き戻さず、そのまま迂回させて別の方向から再攻撃という芸当まで実現できる。
元ネタはワンピースのスネイクマン。
黒鞭の人が五代目とわかったので修正しました。