絶対無敵のヒーローアカデミア   作:DestinyImpulse

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デート大作戦!!

 次の日の午前9時、龍悟は待ち合わせの時間より早く木椰区ショッピングモールへ来ていた。モールの地図を見て時間を潰していると……待っていた人物が走ってくる。

 

「龍悟くーん」

 

 遠くからでも誰なのか分かるくらいの綺麗な容姿。確実に美人の部類に入るだろう。すれ違う度に男が思わず振り向く程だ。

 

「ねえねえ、随分早いね!」

「待たせるのは好きじゃねぇ」

「なる程ね〜それじゃあ行こうよ!」

「ああ」

 

 移動しながら龍悟はスマホを取り出し……

 

ゴジータ『今、合流した』

インゲニウムⅡ『わかった!僕達は午後にそっちに行く予定だ』

ショート『頑張れ』

ツクヨミ『健闘を祈る』

テンタコル『こちらもサポートする』

 

 昨日、龍悟は直ぐに家に帰り協力を求めた。もし、波動とデートしてるとこを見られればとても面倒くさい事になる。だから、親友の飯田と轟、最近色々と助言をしていい友人関係の常闇と障子と円卓会議を決行した。

 

ゴジータ『助けてくれ』

インゲニウムⅡ『龍悟君……』

ゴジータ『涙目で頼んできて断り辛かった』

ツクヨミ『………己の災厄は己で乗り切れ』

テンタコル『意外と冷たいな』

ショート『助けてくれって言われても俺達どうすればいい?』

ゴジータ『鉢合わせしないように上手く皆を誘導してくれ』

インゲニウムⅡ『まぁ、波動先輩が先だったんだし……わかった、協力するよ』

 

 

 

 

 こうして龍悟のデート大作戦が決行した。

 

「何するんだ?」

「ん〜〜服を買いに!龍悟君見てくれない?」

「俺が?」

「自信ある?女の子の服選び?」

 

 一瞬、響香の買い物に付き合った事を言おうとしたが……母に女の子とのデート中に他の子の事を言うなと言われた事を思い出した。

 

「自信ねぇな」

「やっぱり!楽しみだな……龍悟君のセンス」

 

 楽しそうに歩く波動……だが、龍悟の頬には汗が流れる。長い一日になりそうだ。

 

 

 

「龍悟君!見て見てー!これなんかどうかなー!?」

「お客様にぴったりですよ!ね?彼氏さん!」

「彼氏じゃないんだが……」

 

 試着室から現れた波動は爽やかさと清楚さを併せ持つ白いワンピースを着て爪先まで晒しているサンダルと麦わら帽子……砂浜に居れば誰もが振り向くだろう。

 

「ねぇねぇ、龍悟君はなんかない?」

「ならこういうのどうだ?」

 

 龍悟が手に取ったのは濃い緑の上着と薄い水色の生地に緑のユリの花が描かれている長いスカートだった。

 

「……………意外とセンスあるんだね」

「意外は余計だ」

「じゃぁこれも買っちゃおう!店員さん、これくださいなー!」

 

 しかし、自分が選んだ服の値段を見て驚愕した。思ったより高かった……龍悟は財布を出そうとする波動を止めて自分の財布を出す。

 

「これで足りますか」

「はい。彼氏さんのお支払ですね」

 

 店員が何か言っているが、そんな事頭に入っていなかった。頭の中に浮かんでいたのは、不用意に支払わせようとした高額な代金への罪悪感だけだった。

 

「龍悟君、ありがとう」

「いや、こっちこそすまん」

「?」

 

 首を傾げる波動に苦笑しながら時間を確認する。そろそろ昼食を食べる時間帯だったので近くにあったバイキングレストランに入った……出禁になりかけたのは言わずもがな。

 

 

 食事を済ませてから、店を出る。

 

「午後はどうする?」

「そうだね……」

 

 行き先を考えていると…連絡がはいる。

 

インゲニウムⅡ『僕達も着いた』

ゴジータ『そうか…』

テンタコル『各自でバラける様だ、俺達もそれぞれで行動する』

インゲニウムⅡ『僕は上鳴君と葉隠君、芦戸君と一緒に靴を買いに』

ツクヨミ『他は適当に回るらしい…俺が付く』

テンタコル『峰田は確保した』

ゴジータ『ナイスだ』

ショート『八百万と耳郎、梅雨ちゃん、麗日はバッグを見に行くそうだ』

ゴジータ『わかった』

 

 直ぐ様龍悟は皆の気を感知して離れたルートを選ぶ。するとゲームセンターがあった。

 

「ゲームセンターはどうだ?」

「いいね!行こう行こう!!」

 

 そして辿り着いたゲームセンター……波動は今、UFOキャッチャーとにらめっこしていた。

 

「む〜〜〜!」

 

 可愛らしいぬいぐるみを狙っているが……ゲットできない……これで五回連続失敗だ。

 

「そのくらいにしとけ…」

「え〜〜!いや!」

「…………貸してみろ」

「え?」

 

 狙いを定めながらボタンを押し…アームが降りてくる、降りてきたアームはぬいぐるみに付いていたタグに上手く引っ掛かり……

 

「ゲットだ」

「嘘!?」

 

 容易くゲットできた。

 

「ほらよ、これでいいんだろ?」

「………いいの?」

「俺が持ってたってしょうがねぇだろ」

「ありがとう!」

 

 ぬいぐるみを抱き締めながら笑う波動に近くに居た男達が赤面する。それからレースゲームやメダルゲーム等一通り遊んだ龍悟達はゲームセンターを出る。

 

 

「あっ、見て!クレープ屋だ!」

 

 すると、波動が下の階にあるクレープ屋を見つける。だが、其処は長蛇の列ができていた。

 

「待ってろ…俺が買ってくる」

「いや、悪いよ」

「気にするな、俺は気にしない。こう言うのは男がやるもんだ」

「む〜〜じゃあお願いね」

「おう」

 

 こうして龍悟は下の階に向かう……だが、龍悟はエスカレーターを使わず階段を使った……誰も居ない階段で途中で止まり。

 

 

「此処ならいいだろ……出てこい」

 

 その言葉を聞いてか…龍悟の後ろから眼鏡を付け赤と藍色の6面分けで構成されたタイトなミニワンピースに白衣を着た美女が現れた。

 

「やっぱり、バレてましたか……流石ですね」

「お前は……“脳無”か?」

 

 龍悟は彼女が脳無と同じ様に多数の気を放っている事に気づいていた……そしてその中に……

 

(魔人ブウの細胞がある)

 

 それはベジータが命を代償にしても倒せず悟空が超サイヤ人3になる事でようやく倒す事ができた魔人ブウの気もあった。龍悟の警戒心は強くなる。

 

「そうですね……私は敵連合によって生み出された存在、優秀な頭脳を持つ研究者の細胞をベースにあらゆるヒーローの細胞を組み込むことで製造された人造人間………人造人間21号です」

 

 丁寧な言葉遣いで話す21号、敵意がない事を確認した龍悟は話を聞く事にした。

 

「それで、何で俺に近づいた?連合のお前が」

「貴方にお願いがあるんです」

 

 

「私をーー殺してください」

 

 

「………どう言う事だ」

「気づいてるでしょうが………私には特殊な細胞が埋め込まれています」

「ああ…」

「これはオール・フォー・ワンが偶然見つけた物なんです……ピンク色の焼こうが斬ろうが数秒で再生するこの世の物とは思えない細胞なんです」

「偶然……」

 

 龍悟はトワの言葉を思い出す。

 

『彼等に面白い物を拾わせたの』

 

(奴等の仕業か…)

 

「連合はこの細胞を脳無に組み込もうとしましたが……結果は失敗……何度も研究と実験を重ね……21回目で私が誕生しました………恐らく、この細胞が原因でしょうか…私は偶に“自分以外が餌に見えてしまうんです”」

 

(魔人ブウと同じか)

 

「私にはもう一人の私が居る…捕食衝動に忠実で全てを食らう私が……今は何とか抑え込んでいますが……そろそろ限界でしょう……連合は私の最初の標的を貴方にしたんです……その時はもう、私は私ではないでしょう…ただ、ひたすらに全てを食らう怪物になっています」

 

 語る21号は悲しそうだった。

 

「でも、貴方なら私を完全に消し去る事ができる……次に会うときは敵とヒーローの関係でしょう……」

「お前は、それでいいのか?」

「優しいんですね……でも、いいんです」

「そうか……」

「そろそろ、戻らないと…抜け出した事がバレてしまいます……最後に貴方と話ができてよかった」

 

 そう言って21号は去っていった。暫く龍悟は佇んでいたが……クレープ屋に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 オススメのクレープを波動に自分はチョコにした龍悟は波動の所に向かった。21号と話をしていて思ったより時間が掛かってしまった。

 

 

「悪い、思ったより時間が…………」

 

 龍悟はその先が言えなかった。

 

「あ、龍悟君!全然!“皆とお話してた”から!!」

 

 何故なら波動は響香達と一緒に居たから……

 

「でも、皆も来てたんだ!偶然だね!」

「そうですね………龍悟も“偶然”来てたんだ」

「用事があるから来れへんって聞いてたのにな〜」

 

 響香と麗日の戦闘力が急上昇している……龍悟から汗が滝の様に流れる。

 

 

 ここからが本当の地獄だ。

 

 

 

 

END

 

 

 

 




次回から劇場版に突入です。
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