絶対無敵のヒーローアカデミア   作:DestinyImpulse

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サイヤ人の誇り

 マスキュラーを倒した龍悟…燃え上がる森を鎮火しようとしたその時…

 

 

「「「ギャオオオォォォォォォォ!!!!」」」

 

 突如、森から強大な氷の龍が現れた。何事かと身構えた龍悟だが…氷の龍が轟と八百万の気を発している事に気づく。

 

(アレは轟と八百万が生み出したのか……流石だな」

 

 トワの魔術により敵は強化された……だが、仲間達はトワや自分の想像以上に強くなっている。心配はいらないだろう。

 

 龍悟は洸汰を連れて合宿所に向かう。その時、龍悟の頭にある声が響く。

 

『あ〜聞こえるかしら?ゴジータ君?』

 

 少女の声だが…龍悟は彼女が誰なのか理解した。

 

『アンタが時の界王神様か?』

『そうよ…トランクスは上手くやってくれたわ……今、あっちの世界でトワ達と戦っているわ』

 

 どうやらトランクスは決戦の舞台をあっちに移す事ができたようだ。

 

『でも、数の差もあって防戦一方なの…』

『わかった…この子を預けて直ぐに向かう』

 

 森の中を走る龍悟だが…その時、相澤と鉢合わせする。

 

「相澤先生!」

「孫…!」

 

 龍悟の殴られた跡や額から流れる血を見て相澤は事態の深刻さを知る。

 

「この子を頼む…俺は裏に居る者を追う」

「裏に居るものだと…」

「あぁ…ヒーロー殺しを怪物に変えた魔女がこの襲撃の裏に居る…連合はアイツ等が居れば大丈夫」

 

 龍悟は火災を鎮火している氷の龍に視線を向ける。それを見た相澤は…

 

「わかった……無茶はするなよ」

 

 龍悟を信じて送り出した。

 

「あぁ!」

 

 龍悟は額に指を当て…時の界王神と連絡を取る。

 

『時の界王神様!』

『オッケーよ!貴方がトランクスの気を感知できるように時空の裂け目を開いたわ!!瞬間移動で行ける筈よ』

 

 時の界王神の言う通り…トランクスの気を感知できた。今ならあっちの世界に行ける。龍悟は決着を付ける為に世界を超えた。

 

 

 

 

 

 あちらの世界……何処の歴史かもわからない時代の地球…建物は崩壊し空は暗く人一人居ない場所でトランクスは戦っていた。

 

「はぁぁぁ!!」

 

 超サイヤ人2に変身したトランクスは気弾を放ちながら後退する。それを避けながらミラがトランクスに迫る。気弾を放ち続けるトランクスの後ろから仮面のサイヤ人が襲いかかる。それを避け一旦距離を取る。トランクスが圧倒的不利な状況…高みの見物をしていたトワが笑う。

 

「ふふふ、そろそろ貴方も終わりね、トランクス。今まで散々邪魔してきた分たっぷりお仕置きしてあげるわ」

 

 勝利に酔うトワをトランクスが逆に嘲笑う。

 

「愚かなりトワ…やはり貴様の驕り高ぶりが命取りだ」

「なんですって?」

「気づかないのか……俺が時間稼ぎをしていた事に」

 

 トランクスが言うと同時に黄金の柱が聳え立つ。先程まで余裕に溢れていたトワが戸惑いはじめる。

 

「ま、まさか!」

 

 光が止み其処には超サイヤ人Ⅱになった龍悟が居た。

 

「よう…!決着をつけようぜ」  

「ゴジータ!?まさか…接触していたなんて…!」

「お前達が敵連合と同盟を結んだ様に俺達もゴジータさんに協力してもらったんだ……此処ならゴジータさんはこの世界のレベルで戦える。お前達はもう終わりだ!!」

「さぁ…お前の罪を全て数えろ!!」

 

 龍悟は流れるようにすり足のままトワに迫る。虹の光を纏った連撃はトワが殴られた事を認識するよりも速く放たれた。

 

「終わりだ…」

 

 龍悟が呟いたその時…ようやくトワの肉体が殴られた事を認識しトワは近くの廃墟に叩きつけられた。

 

「トワ!」

「お前の相手は俺だ!!」

 

 トワの元に行こうとしたミラの行く手を遮る様にトランクスが現れる。トランクスの気が数倍に膨れ上がり頭髪は膝まで届くほどに伸び、全身を激しい稲妻が走るその姿こそ……

 

「超サイヤ人3だと…!」

 

 ミラが驚愕する。どうやら今まで2で戦ってきたのだろう。トランクスもミラとの決着をつける為に最強の形態を身に着けたのだ。

 

「決着をつけるぞ、ミラ!!」

 

 トランクスは鞘から剣を取り出しミラに斬りかかる。それを自身の気で強化した腕で受け止める。そこから始まる拳と剣のぶつかり合い。ミラの拳を剣の腹で受け止めカウンターの気弾を顔面にぶつける。確かな隙を見せたミラにトランクスは高速で斬りつけ最後に左手から放つ気功波で吹き飛ばした。彼の必殺技【バーニングスラッシュ】だ。

 

「おのれ!」

 

 吹き飛ばされたミラだが強引に姿勢を立て直しトランクスに強烈な蹴りを喰らわせる。

 

 二人は金と赤の流星となり幾度も衝突を繰り返す。威力は互角。二人は交差してすれ違う形となり、トランクスが先に振り返って構えを取った。

 

「バーニングアタック!!」

 

 両手を高速で動かすことで気を練り上げ、突き出した両手から強力な一撃が放たれミラを撃ち抜く。戦況はトランクスの有利だ、ミラは至る所から血を流し気も減っている。

 

「強いなトランクス……だが、お前を倒しゴジータを倒す事で俺が最強だと証明する!!」

「証明?トワにか?だからお前は負けるんだ」

「何だと?」

「お前は確かに強い……だが、お前には負ける気がしない!!」

「ふざけるな!俺は最強だ……最強でなくてはならない……!負けるなど!!」

 

 ミラが右手と左手をトランクスに向けて開き上下の手首を合わせて体をひねって右腰に置いた。それはかめはめ波の構えだった。ミラには悟空やベジータを始めとする様々な時代の戦士たちのDNAが取り込まれている。故に使う事ができるのだ。

 

 本家とは違い赤黒い気を貯めるミラを見ながらトランクスも構える。

 

「俺は負けない!!」

 

 脳裏に過るのは時を超え共に戦った仲間達…師匠の孫悟飯……そして自分の帰りを待ってくれる最愛の女性。

 

 トランクスは両手を突き出し超サイヤ人3の気を集中させる。それは父の技。

 

「ダークかめはめ波!!」

「ファイナルフラッシュ!!」

 

 

 ミラのダークかめはめ波とトランクスのファイナルフラッシュが中央で衝突。爆風で辺り一面全てを吹き飛ばしながら押し合う。だが、ファイナルフラッシュが徐々にダークかめはめ波を押し返す。

 

「ば、馬鹿な!」

「完全に消え去ってしまえぇぇ!!」

 

 トランクスの叫びと共にファイナルフラッシュがダークかめはめ波を打ち破り。ミラを呑み込み、その身体を撃ち砕いていく。

 

(俺は…負けるのか……ふっ…だが、こんな感情は初めてだな…)

 

 ミラは何処か清々しさを感じていた。

 

(トランクスにあって…俺にないもの……少しわかった気がする……)

 

 微笑みを浮かべながらミラは消滅した。

 

 

 

 

 

 

 トランクスがミラと戦闘していた頃…龍悟は仮面のサイヤ人……バーダックと戦っていたが力の差は歴然だった。仮面のサイヤ人の拳を片手で受け止める。

 

「何時まで、操られたままなんだ…!」

 

 龍悟は語りかけるが聞こえていないのか仮面のサイヤ人は空いている腕で殴りかかる。拳は頬に突き刺さるがそれでも微動だにしない。

 

「俺は……オラは…もう父ちゃんの息子じゃあなくなっちまったし…父ちゃんがどんな人だったかもわからねぇ…それでもわかる。父ちゃんはこんな奴等に操られる程弱くねぇ!」

「!、カカ……ロット…?」

 

 微かだか反応があった…龍悟は拳を握り叫ぶ。

 

「戻って来い!父ちゃん!!」

 

 龍悟の拳が仮面を粉々に砕き、バーダックは地面に背中から倒れ込んだ。龍悟にミラを倒したトランクスが駆け寄る。

 

「ゴジータさん!」

「トランクス…倒したのか?」

「はい!ゴジータさんこそ…バーダックさんを開放できたんですね」

「あぁ、後はトワを…!?」

 

 突如、龍悟達の足元が黒く禍々しい渦になり龍悟達を引きずり込む。

 

「よくも…よくも私の計画を!!時空の間に閉じ込めてあげる!!」

 

 龍悟の連撃に体中ボロボロで口から血を流しているトワが中に浮かびながら杖を構えていた。

 

「その穴は一方通行よ、落ちたら最後、二度と出てこられないわ」

「こんなもの!!」

 

 龍悟構えてソウルパニッシャーで破壊しようとしたその時……青い気弾が龍悟達に当たりその爆発で龍悟達は渦から脱出できた。

 

 気弾を放ったのは……

 

「バーダック!?」

 

 バーダックだった。

 

「よくも俺をコケにしてくれたな……今までの借りを返してやる!!」

 

 怒りに燃えるバーダックの頭髪が逆立ち黄金の気が全身を包み込む。

 

 

「サイヤ人の力を……なめるなぁぁぁあ!!」

 

 バーダックが吠え、逆立った髪が黄金に変色した。彼を中心に突風が吹き荒れる。黄金の髪、緑色の瞳…正しく……

 

 

「超サイヤ人……」

 

 龍悟が呟く。龍悟達は手を出さない。トワの始末は彼こそが相応しい。

 

「覚悟しやがれ!」

「う、嘘よ…!こんなの!何もかもが違う!私の理想と!」

「何時までも寝言ほざいてんじゃねぇ!!」

 

 右手に全身の気を練ることで出来た青白い光の球が生まれた。そしてオーバースローで青白い光の球を投げつけた。

 

「これで、最後だぁあああ!!!」

 

 バーダックが放った【ファイナルスピリッツキャノン】はトワを飲み込んでいく。自分の死を悟ったトワは誰にも聞こえない声で呟いた。

 

「…私の敵はあの子が討ってくれる……あの子がきっと貴方に“終わり”を与えるわ…ゴジータ!!」

 

 その言葉を最後にトワは消滅した。

 

 

 

 

「良くやってくれたわ!トランクス、ゴジータ」

 

 トワ達との決着がついて数分後…桃色の肌をした幼い少女……時の界王神が現れ龍悟達に称賛の言葉を送った。

 

「貴方にもお礼を言うわ」

「いらねぇよ…」

 

 腕を組み背を向けるバーダック……暫くすると彼は龍悟に近づく。

 

「お前…何者だ?お前を見るとどうしてもカカロット…俺のガキと被る」

 

 父として…何かを感じるのだろう…龍悟は自分の事を包み隠さず教えた。

 

 

「ベジータ王子と融合しただぁ!奇妙な人生送りやがって!流石、俺とギネの子だ!!」

 

 ベジータと融合した事がツボに入ったのだろう…バーダックは腹を抱えて笑った。

 

「俺はアンタの息子じぁ…」

「それでもテメェの半分はカカロットだ……俺が言ってやるのは一つ……例え、融合しようが合体しようが…転生しようが…サイヤ人の誇りを忘れるな」

 

 真剣な眼差しで語るバーダックに龍悟は答えた。

 

「あぁ…俺はサイヤの誇りを持った地球人だ」

「へっ…!」

 

 バーダックは満足そうに笑った。

 

「時の界王神様…」

「行くのね」

「あぁ…皆が待ってるからな」

「ゴジータさん、ありがとうございました!」

「達者でな…トランクス」

 

 最後にバーダックが声を掛けた。

 

「そういや、名前まだ聞いてなかったな…なんて言うんだ?」

 

 龍悟は少し振り返って、額に指を当てながら言った。

 

 

「孫龍悟……それと、ゴジータだ」

 

 そう言って龍悟は仲間の元に向かった。

 

 

END

 

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