絶対無敵のヒーローアカデミア   作:DestinyImpulse

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終わりの魔王

 廃墟と化したアジト…遂にオール・フォー・ワンの前にゴジータが立ちはだかった。

 

「聞こえたぜ響香……お前の声が」

 

 瞬間移動で辿り着いた龍悟達……通形達は究極化した響香に唖然とするが、龍悟は直ぐにわかった。そして改めて言った。

 

「助けに来たぜ……響香…!」

 

「龍悟……龍悟!」

 

 響香は涙を流しながら龍悟に抱きついた。

 

「怖かった……怖かったよ…でも、来てくれるって!ウチのヒーローは……龍悟は絶対に助けに来てくれるって…信じてた!!」

「あぁ…もう大丈夫だ…!俺達が居る」

「うん!」

 

 

 涙を流す響香を優しく抱きしめる。心配していたのは龍悟だけじゃない。

 

「良かったよ〜!響香ちゃん!」

「波動先輩…来てくれたんですか…!」

「当たり前だよ…!」

 

 波動も響香に抱きつく。通形はナイトアイに連絡をする。

 

「サー!耳郎君の保護を完了しました!」

『此方もドローンで確認した!だが……!』

「えぇ…まだ、終わってません…!」

 

 そして龍悟達はオール・フォー・ワンと対面する。オール・フォー・ワンは愉快そうに言った。

 

「ふふふ!…遂に来たか、ゴジータ!…他にも居るみたいだけど……君がそっちに居るとはね、21号」

「これが私が選んだ道です……貴方が用意した道を歩くつもりはありません!!」

「何にせよ…不愉快だ。ゴミはゴミ箱ヘ…」

 

 オール・フォー・ワンが21号に攻撃をしようとするが……その前に龍悟に殴り飛ばされた。

 

「グホァ…!」

「いい加減にしろよ、このクズ野郎…!…罪のねぇもんを次から次へと傷つけやがって…!…俺は怒ったぞ!オール・フォー・ワン!!」

 

 超サイヤ人Ⅲに変身した龍悟。その時…

 

「先生!!」

 

 叫び声が聞こえ何かと見てみれば死柄木達がいた。

 

「あいつ等も此処に…環!!」

「あぁ!!」

 

 天喰の指がタコになり死柄木達を拘束する。天喰の“個性”は【再現】。食べた生物の特徴を自分の身体に生やし纏わせるように再現する。

 

「木の次はタコかよ!」

「いや〜!」

 

 メンバーがもがく中、子供が癇癪を起こしたように、死柄木が叫ぶ。

 

「何だよ、俺らが勝ってたのに…なんだこのクソゲー展開…ふざけんな!!」

「そのルートを選んだ自分を恨め…!」

 

 通形が手錠をかけようとしたその時…

 

「そうはさせない……脳無!」

 

 すると黒い液体がいきなり現れ脳無が次々と出てくる。確保より響香の安全を優先した通形は指示を出す。

 

「耳郎君を軸に固まって応戦する!波動さんと21号は援護!環は俺と蹴散らすぞ!!」

 

 通形の指示にすぐ様対応…環は拘束していたタコの足で脳無達を薙ぎ払う。

 

「ウチも……くつ!」

 

 応戦しようとするが究極化が解けて元の姿に戻ってしまう……消耗し過ぎたようだ。

 

「響香、皆!」

「よそ見はいけないよ」

 

 龍悟の意識が皆に向いた隙をついてオール・フォー・ワンは衝撃波で吹き飛ばしーー

 

「君は逃げろ、弔」

 

 手から謎の黒い触手を黒霧に伸ばし黒霧の個性を強制発動する。

 

 

「さあ行け」

 

 弱めの衝撃波を放ち死柄木達を黒い霧の中へと放り込む。

 

「待て……駄目だ先生!その身体じゃあんた……駄目だ……俺、まだ―――!」

 

 必死に手を伸ばす死柄木。だが、その手は届かず、空を掴む。そして、黒い霧が消えると同時に、龍悟がまた戦場へと舞い戻る。

 

「龍悟君!耳郎君は俺達に任せて…終わらせるんだ!」

「………あぁ!!」

 

 響香は通形達に任せて龍悟は空中に浮かぶオール・フォー・ワンに殴りかかる。

 

「オールマイトの分も全てを終わりにしてやる、オール・フォー・ワン!!」

「彼の様に僕を殺すか?ゴジータ!!」

 

 それを受け止めるオール・フォー・ワン…二人を中心に衝撃波は発生する。腕が膨らみ衝撃波をぶつけようとするがそれよりも龍悟の攻撃が速い。

 

 オール・フォー・ワンの顎を蹴り上げ、そのまま回転し遠心力を乗せて顔面を蹴り飛ばした。

 

「ぐぬっ!」

 

 余裕を崩したオール・フォー・ワンへ向けて気弾を放つ。咄嗟にオール・フォー・ワンが受け止めた瞬間を狙って屈み、視界から外れて下から攻める。無防備な首を掴みそのまま思い切り投げ飛ばし、地面へ痛烈に叩き付けた。

 

 

「小癪な……」

 

 オール・フォー・ワンが衝撃波を発射するが龍悟はそれを紙一重で避けながらオール・フォー・ワンへと接近した。奴は強い事は強いのだが、接近戦はあまり優れているとは言い難い。攻撃動作はいちいち隙が大きいし明らかに“個性”に頼ってる。まあ、どう見ても努力する奴ではないだろう…

 

 そう思って殴ったら…傷ついたのは自分の腕だった。

 

「何…?」

「驚いたかい?【衝撃反転】という“個性”でね。どうかな、君の本気の一撃を、その身に受けた感想は?」

 

 放つ衝撃波を避けながら距離を取る。

 

「これで得意な近接攻撃はできないね…どうする?」

 

 嘲笑うオール・フォー・ワンを無視して龍悟は響香を見る。究極化が解けて消えてしまったが彼女はさっきまで気で作られた日本刀を握っていた。顔には出さなかったが龍悟も内心動揺していた。しかしすぐに時の界王神がテレパシーで教えてくれた。

 

 どうやらこの世界に影響を与えてしまったお詫びをかねて彼女に力を与えたらしい…なんとサービス精神のある神様なんだ……魔人ブウにビビってばかりの界王神と変わってほしいなんて考えていない。

 

「……こうか?」

 

 それはさておき…龍悟はソウルパニッシャーを生み出し…その形を変えた…ソウルパニッシャーは左手に纏わり虹色に輝く美しい剣へとその姿を変えた。

 

 そのままオール・フォー・ワンに斬りかかる。慌てて“強化個性”を発動し受け止めるがソウルパニッシャーを応用した剣が生半可な筈もなく、受け止めきれず切り裂かれる。

 

 

「名付けて【ソウルカリバー】ってところか……で、近接攻撃がなんだって?」

「……やはり決定打に欠けるか……筋骨発条化、瞬発力×4、膂力増強×3、増殖、肥大化、鋲、エアウォーク、搶骨」

 

 発現した右腕は本人の半身を超えるほどに肥大化し、何本もの腕であろう筋肉が見て取れる。発条化と槍骨によって、螺旋を描いた槍の様な骨がいくつも露わになっており、対象に当たるであろう拳表面部分には、重点的に金属の鋲が生成された。

 

 

「僕が掛け合わせられる最高・最適の“個性”達で君を殴る!」

「いいぜ……相手になってやる!」

 

 オール・フォー・ワンが異形の拳を振るう…龍悟も右拳に気を集中させて迎え撃つ。

 

 

「龍拳・爆発!!」

 

 

 黄金の龍が異形の拳とぶつかり合う。凄まじい衝撃が全てを吹き飛ばす。脳無も吹き飛び…天喰がタコの吸盤を駆使して踏ん張りタコの足で皆を支える。響香はぶつかり合うオール・フォー・ワンと龍悟を見ていた。

 

 

「いっけぇぇええーー!!」

 

 響香の叫びに答える様に龍が咆哮を轟かせる。

 

 

「ぶち抜けぇええーー!!」

 

 そして黄金の龍が異形の拳を砕き、オール・フォー・ワンを近くのビルに殴り飛ばした。ビルが崩れ去り爆発する。

 

 

『よし!!』

 

 ドローンで状況を確認していたナイトアイは確かな手応えを掴む。通形達も喜びを露わにするが……

 

「…………」

「!、まだです!!」

 

 龍悟と21号は何かを感じ取った。その時だ…禍々しい気の嵐が爆炎とビルの瓦礫を吹き飛ばした。

 

 そして、全てが吹き飛んだ時、其処に居たのは。

 

「ギャギャガ!!」

「そんな…!倒した筈なのに…!」

 

 響香に倒されたと思われたフィンが居た。龍悟に時の界王神の言葉が聞こえる。

 

『聞こえる、ゴジータ君!』

『あぁ…時の界王神様…アイツは一体?』

『アイツはフィン…オール・フォー・ワンとトワが貴方を倒す為に生み出した生物よ……アイツには大猿としてのゴジータ君の細胞が入っているの…』

『なんだと…!』

 

 これには流石の龍悟も驚きを隠せない。一体…何時の間に…

 

 

『トワ達がこの世界で時間を超えた形跡があったの……その時代は…12年前、アナタが初めて大猿になった日…まだゴジータとして目覚めてない時代だったの…』

『そう言う事か…!』

『そして、魔人ブウの細胞をベースにゴジータ君の細胞…そして、悟空君やベジータ君…様々な戦士の細胞を掛け合わせて作られた化物よ…』

 

 

 時の界王神の説明に苦い表情をしていると…オール・フォー・ワンも現れた。最もダメージが酷く、戦えるとは思えないが……

 

「残念だったね…回復に専念させる為に身を隠していたのだよ……」

「だが、貴様はもう戦えまい!」

「ふふふ…そうかな」

 

 笑いながらオール・フォー・ワンはフィンに命令した。

 

「フィン……僕と一つになれ」

 

 

『な!?』

 

 オール・フォー・ワンの言葉は龍悟達を驚愕させるには十分だった。

 

 

「ウギァギァ!!」

 

 雄叫びをあげながらフィンがオール・フォー・ワンに纏わりつく……全身を覆ったその時、禍々しい気が何倍にも膨れ上がり神野区の空を覆い尽くす。

 

 

「おい、トランクス!」

「えぇ…!なんだ、この強大で禍々しい気は…!」

 

 それは戦闘していたトランクス達も感じ取り冷や汗を流す。オールマイトはナイトアイに連絡する。

 

「ナイトアイ!一体何が!?」

『……オール・フォー・ワンが……化物と融合した』

「な、なんだと!」

 

 明らかに予想を大きく超えた事態、すぐ様駆けつけたいが、今、オールマイトはハイエンドタイプの脳無、数体と戦っており…行く事ができない。

 

(孫少年…どうか!)

 

 

 

 

 吹き荒れる邪悪な気の嵐……その威圧感は響香達を戦慄させるには十分な物だったし…超サイヤ人Ⅲの龍悟の頬を流れる冷や汗が全てを物語っていた。

 

 そして、嵐が静まったその時…世界は“変わった”。

 

 禍々しい雲が夜空を覆い。その影響か黒い雷が轟き、黒い雪が降り注ぐ。正しく世界の終わりの様な光景に恐怖する。

 

 そして…奴は暗黒の空から降り立った。人形で紫色の肌に赤紫の髪…龍悟と同じ尻尾が生えており、誰がどう見ても化物だった。

 

 奴は自分の体を確認するかの様に手足を動かし…やがて嬉しさに震える。

 

「フハハハハハ!成功だ!素晴らしいパワーだ!!」

 

 奴は…オール・フォー・ワンは自身の力に歓喜した。

 

「数多の“個性”に最強の肉体…僕は……オレは全てを終わらす魔王となったのだ!!」

 

 オール・フォー・ワンは龍悟の方に向く。強大な威圧感に龍悟も余裕では居られない。

 

 

「さぁ…オレを楽しませろ!」

 

 

 崩壊する神野区に終わりの魔王が降臨した。

 

 

END

 

 




ソウルカリバー

 龍悟がオール・フォー・ワンの【衝撃反転】に対処する為に考えた新技。ソウルパニッシャーを左手に纏わせて気の剣で切り裂く。ゴジータ版スピリッツソード。




 


 はい!遂に暗黒ゴジータ登場です。トワ達が過去に行き覚醒する前の龍悟の細胞を手に入れフィンを作成。それを纏い一つになる事で最強の肉体を手に入れるのが計画の最終目的でした。トワは完成次第裏切り、ミラと融合させる気でした。

オール・フォー・ワンと一体化した事で無数の“個性”と最強の肉体と言う…インチキ効果も大概にしろ!な化物が誕生しました。自我はオール・フォー・ワンです。……今の所は…

果たして龍悟は勝てるのか!?
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