絶対無敵のヒーローアカデミア 作:DestinyImpulse
翌日、龍悟達は教室に集められた。
「昨日話した通り、まずは仮免の取得が当面の目標だ。ヒーロー免許ってのは人命に直接関わる責任重大な資格だ。当然その取得の為の試験はとても厳しい。仮免といえどその取得率は例年5割を切る」
「仮免でもそんなキツイのかよ」
峰田の呟きが響く。
「そこで今日から君らには一人最低でも二つ...」
『必殺技を、作ってもらう!!』
その言葉を放ちながらミッドナイト、エクトプラズム、セメントスがドアから現れた。
「「必殺技!!!学校っぽくてそれでいて、ヒーローっぽいのキタァア!!!」」
切島と瀬呂の叫びが聞こえる。
「必殺!コレスナワチ、必勝ノ技・型ノコトナリ!」
「その身に染みつかせた技・型は他の追随を許さない。戦闘とはいかに自分の得意を押し付けるか!」
「技は己を象徴する!今日日必殺技を持たないプロヒーローなど絶滅危惧種よ!」
「詳しい話は実演を交え合理的に行いたい。コスチュームに着替え、体育館γに集合……の前に君達に新しい仲間を紹介したい」
「新しい仲間?」
「そうだ…入っていいぞ」
ドアが開き入ってきた人物に龍悟達は目を見開いた。
「き、今日からこの一年A組に配属になりました……“21号”です……よ、よろしくお願いします」
雄英の制服を着込んだ変身前の姿で21号が入ってきたのだから…爆豪ですら目を見開き響香が困惑する。
「21号!?どうして?」
「彼女の強さは格別だ…オールマイトの無期限の活動休止の今、孫の様な金の卵を余らせるのは合理的じゃあないとヒーロー協会は判断したらしい」
「私も罪滅ぼしの為にもヒーローになる道があるなら願ってもない事です」
「そう言う事で雄英の監視の元、彼女をA組に置く事にした」
「なるほどな……とにかく歓迎するぜ。これからよろしくな、21号」
「は、はい、龍悟さん!!」
少しビクビクしている様子もあるがA組の皆とならすぐに馴染めるだろう。上鳴が21号をナンパしたり、峰田が八百万にも劣らない21号の胸を凝視したりといろいろあったが龍悟達はコスチュームに着替え体育館γへと集合した。(ちなみに21号のコスチュームはゲームでお馴染みの研究服である)
「体育館γ、通称トレーニングの台所ランド略してTDL!!!」
((((TDLは不味そうだ…))))
一同が何かを感じていると…説明が始まった。
「ここは俺考案の施設、生徒一人一人に合わせた地形や物を用意できる。台所ってのはそういう意味だよ」
そう言いながらセメントスは個性で地面のコンクリートを操り、それぞれの修行に用いるステージを構築していった。
「なーる」
「質問をお許しください!」
飯田が手を挙げて質問をした。
「何故仮免許の取得に必殺技が必要なのか、意図をお聞かせ願います!」
「順を追って話すよ。ヒーローとは事件・事故・天災・人災...あらゆるトラブルから人を救い出すのが仕事だ。仮免試験では当然その適正を見られることになる。情報力・判断力・機動力・戦闘力・他にもコミュニケーション能力・魅力・統率力など、多くの適正を毎年違う試験内容で試される」
「その中でも戦闘力は、これからのヒーローにとって極めて重視される項目となります。備えあれば憂いなし!技の有無は合否に大きく影響する」
「状況に左右されることなく安定行動を取れれば、それは高い戦闘力を有している事になるんだよ」
「技ハ必ズシモ攻撃デアル必要ハ無イ。例エバ飯田クンノ【レシプロバースト】。一時的ナ超速移動、ソレ自体ガ脅威デアル為必殺技ト呼ブニ値スル」
「アレ必殺技でいいのか...」と飯田が感激していた。
「なる程、これさえやれば有利・勝てるって型をつくろうって話か」
「そうよ…孫君の【かめはめ波】が一番わかりやすいわね」
「中断されてしまった合宿での“個性”伸ばしは、この必殺技を作り上げるためのプロセスだった。つまりこれから後期始業まで...残り十日あまりの夏休みは、個性を伸ばしつつ必殺技を編み出す、圧縮訓練となる!」
「尚、“個性”の伸びや技の性質に合わせて、コスチュームの改良も並行して考えていくように。プルスウルトラの精神で乗り越えろ。準備はいいか?」
エクトプラズムの分身が現れる。こうして必殺技作りの圧縮訓練が始まった。
そして夕日が輝く放課後…
「いや〜疲れた…」
「響香ちゃん、新しい姿……究極化だっけ、アレにはなれた?」
「う〜ん、ぼちぼちって感じかな…ヤオモモは?」
「私はイメージはできました、後は実戦を重ねて完成させるのみですわ」
「そっか、21号!一緒に行こう!!」
「はい!」
楽しそうに寮へと戻る響香達を見ながら龍悟達は安心した様に笑った。
「大丈夫そうだな21号は…」
「そうだな……さて、僕達も戻ろう」
龍悟達も寮に戻ろうとしたその時、相澤に声をかけられる。
「孫、すまないが会議室に来てくれないか…話したい事がある」
「?」
飯田達を先に行かせて龍悟は相澤を共に会議室に着た、会議室には既にB組の担任のブラドキングが待っていた。
「来たか…」
「ブラドキングも……一体何の話なんだ?」
「実はな、仮免試験の前…3日後に“他校”を交えたあるイベント…“英雄祭”行われる」
「“英雄祭”?去年までなかっただろ?」
「そうだ。しかし、オールマイトの無期限の活動休止の今、未来のヒーローは育っている事をアピールする為に行われる事になった」
「………内容は?」
「各学校から選ばれた十人よるサバイバルバトルのチーム戦。相手を戦闘不能にし、最後に残ったチームが勝利となる。雄英は今注目されている一年で出場する事にしたが…孫、お前は出場するなと言われた」
「オールマイトの様なカリスマ性を持ったお前が新たな平和の象徴になる事をヒーロー協会も望んではいるが、それでは繰り返しだ。だからヒーロー協会は結束を強くした“群のヒーロー”を重視する事にした」
「それでだ、それ以外の一年で誰を選手に加えるか孫の意見も聞きたい」
「なるほどな、わかった」
こうして話し合いが始まった。会場は国立多古場競技場で市街地や工場地帯、山や滝がある自然地帯など様々な地形が入り乱れるバトルフィールド、更に体育祭と同じ様に観客ありで全国にも生中継される。
「選手だが…まぁ、いつものメンバーになるが響香、轟、麗日、飯田、拳藤、八百万は固定でいいと思うが」
「異論はない…後、21号も加えていいだろう」
21号の戦力はでかい…分離して、戦闘力はダウンしてしまったが…それでも爆豪を超えているし、トレーニング次第で元に戻るだろう。
「司令塔として飯田、八百万、拳藤…メインアタッカーは響香、轟、21号……残りは麗日の様な万能サポーターだな」
「爆豪は戦力としては魅力的だが…チーム戦がメインの英雄祭で採用するのは合理的じゃないな」
「となると物間も無理か…」
(物間って誰だ?)
ブラドキングの言葉に首を傾げながら龍悟は候補を思い浮かべる。
一番いいのは常闇だ。ダークシャドウを纏う深淵闇躯を身に着けた常闇ならアタッカーとしても良し、伸縮自在のダークシャドウでサポートもできる。
障子も捨てがたい…索敵もできるし複製腕で手数も多い、パワーなら拳籐と良い勝負だ。更に冷静な障子ならチーム戦も問題ない。
サポートなら蛙吹も候補だ。常に周りを見て状況判断に優れた彼女ならいい活躍をしてくれる。
「しかし、殆どがA組なのは……」
メンバーの殆どがA組になってしまう事にブラドキングが指摘する。確かにB組が拳藤だけは……少なともあと二人はB組から選ばなければ……
「サポートしてなら…塩崎や骨抜だな」
「塩崎が茨を使った女子で骨抜が地面を軟化させた奴か…」
「塩崎は索敵や捕縛、盾の形成など万能、骨抜も柔軟な発想で味方のサポートも優秀だ、サポーターして申し分ない」
「なら、塩崎と骨抜はほぼ決まりだな…作戦としては三チームに分けて各個撃破がいいだろう」
「良くも悪くも有名な響香は狙われるだろうから主力チームとして響香、拳藤、麗日、塩崎でいいだろう。塩崎の個性も響香の力も理解している拳藤なら大丈夫だ」
「なら八百万の方は連携のとれる轟をアタッカー、骨抜をサポーターにした推薦枠チームでいいだろう」
「残りは飯田と21号となると、必要なのは壁役だな」
入ったばかりの21号とも気兼ねなく行動でき、なおかつ壁役としての役割を果たせる精神力を持った人物。
「…なら、“アイツ”がいいかもしれない」
英雄祭…新たな戦いが龍悟達を待っていた。
END
【確定メンバー】
・耳郎
・轟
・飯田
・麗日
・拳藤
・八百万
・21号
・塩崎
・骨抜
【候補】
・常闇
普通に強い。アタッカーとしてもよし、サポーターとしてもよし。勿論、体育祭で弱点もバレている事を理解している。
・障子
索敵要員としてとても優秀。近接戦闘も龍悟や麗日ほどヤバくはないが十分強い。
・梅雨ちゃん
サポーターとして非常に優秀。21号とも気兼ねなく話しているので連携もとれる。
・??
活動報告で名前が上がっている。
【候補落ち】
・爆豪
強いのだが…チーム戦で採用する程、まだ丸くなっていない。梅雨ちゃんや常闇達を押しのけて採用とは…
・上鳴
サポートアイテムで狙い撃ちはできるがチームワークが足りない。
・尾白や砂籐等の肉体派
麗日や拳藤で足りてる。
・青山
残念ですが……
・峰田
論外である。セクハラするのが目に見える。
・物間
誰?
作者「龍悟を出すと言ったな……アレは嘘だ」
ゴジータ「まぁ、俺が全部終わらしちまうからな…妥当な判断だろ」
作者「そして今、一番困ってるのは……まじで麗日と拳藤の強化どうしよう!!」
パラガス「そんじょそこらのクロスオーバーなら今のままでもいいのだが……ドラゴンボールとのクロスオーバーでメインキャラと考えると…決め手にかけるな」
作者「飯田は見つけたんだ…ヒントはジャンプ作品の生徒会長」
ベジット「どうしたもんか……もう、個性の能力をそのまま強化すれば良いんじゃねぇか?今の敵連合の個性が進化してるみたいに…」
作者「何もなかったら、そうするよ」
ゴジータ「それじゃあ次回もよろしくな!!」