絶対無敵のヒーローアカデミア 作:DestinyImpulse
英雄祭が終わった次の日は優勝を記念したパーティーが開催された。A組寮の一階で砂藤が作ったスイーツや八百万が用意した紅茶が並べられA・B組の皆で楽しく食べていた。
龍悟は響香、麗日、飯田、拳藤、轟、八百万の何時ものメンバーに21号を加えて食べあっていたのだが…それは拳藤の一言から始まった。
「龍悟……私、変身したい」
「いきなりどうした…」
「英雄祭では出番なかったけど……私だってウィスさんのお陰で強化されたじゃん」
そう言って拳藤は自身を腕を出す。するとその腕が黒く染まった。拳藤がウィスの強化によって得た力は気の制御だった。
麗日は軽くする【ゼログラビティ】が重力を操れる様になりたいな〜と幼い頃から思っていたらしく、それが影響して
それに対して拳藤は龍悟の超サイヤ人や響香の究極化などの変身を意識しており、その結果気のコントロールができる肉体へと強化された。まぁ、気のコントロールと言っても龍悟みたいに気弾が放てる訳ではなく、纏わせるだけだが……
超サイヤ人の様な格好いい変身ができると目を輝かせる拳藤に容赦なく龍悟は言い放った。
「拳藤……気のコントロールができるからって変身できる訳じゃねぇぞ……」
その瞬間、拳藤の目の輝きが消えてしまった。
「え?……や、ヤダな〜冗談「俺がくだらんジョークを言う奴に見えるか?」……龍悟は超サイヤ人、響香は究極化、21号は魔人化……私だって、格好いい変身がしたかったのに〜!あんまりだぁぁぁぁあっ〜!!」
どうやら相当変身に憧れがあったらしく泣き出してしまった……そんな拳藤を慰めながら21号が聞いてくる。
ちなみに彼女もあちらの世界の事は話してある、自分の生まれを知る権利は彼女にはあるしペラペラと多言する性格ではない。
「龍悟さん……何かありませんか?」
「無理なモノは無理だ」
龍悟は面倒くさそうに吐き捨てる。変身は変身タイプの種族のみが所有する能力だ。究極化はともかく超サイヤ人と魔人化は絶対に無理だ。
どんな種族も使えるパワーアップ手段なんて…そんな便利な技がある訳………あった。
「拳藤…本当にパワーアップすればそれでいいのか?」
「うん……それで、龍悟の様にそれがわかる見た目なら文句なし……」
「そんな都合の良いヤツがある訳「あったぞ」あったの!?」
拳藤を慰めようとした響香だが龍悟の一言を聞き逃さずツッコミを入れる。流石はツッコミマスター…
「厳密には変身じゃないんだが……見た目も変わるしパワーアップもするからな……どう「教えて!!」……わかった…」
すぐさま喰らいついた拳藤に若干戸惑いつつも承諾した龍悟だが…飯田が思いがけない一言を言った。
「龍悟君、向こうの世界にはサイヤ人以外にも変身する種族が居たのだろう?」
「あぁ、居るぞ」
「この際だ、向こうの世界について教えてくれないか?」
「確かに、気になるな」
「とても興味がありますわ!」
飯田の言葉に轟や八百万も頷く。龍悟も向こうの世界についてはそんなに話してなかった。
「まぁ、良いだろう…後で部屋に来い。向こうの世界について説明してやる」
その後、パーティーは終了し皆それぞれの場所へと戻って行ったが響香達は龍悟の部屋に集合しており龍悟による説明会が開かれた。
「さて、始めるか。まず、何が聞きたい?」
「ハイ、ゴジータ先生!やっぱりサイヤ人について知りたいです!」
元気よく手を上げる麗日。ゴジータ先生……悪くない響きだ。
「そうだな、まずはサイヤ人からだな…サイヤ人とは惑星ベジータに住んでいた種族のことだ」
「惑星ベジータ…あれ、龍悟の元になった人もベジータって名前だった様な…」
「【ベジータ】という名前はサイヤ人の王が代々襲名する名前であり、
「え、違うの?」
「あぁ…最初は惑星サダラと言う星に住んでいたんだが仲間割れで星が消滅したんだ……信じられないかもしれないが本来のサイヤ人は生まれた時から凶暴で残忍かつ冷酷な性格だ好戦的で本能的に戦闘そのものを好む種族なんだ」
残忍で冷酷…響香達にはとても信じられなかった。自分達が知るサイヤ人は……孫龍悟は穏やかで優しい人間だから。
「続けるぞ。宇宙船で宇宙を漂流していたサイヤ人が、知的で高度な文明を持つツフル人が住むプラント星に漂着、サイヤ人は一般的に獰猛で野蛮な性格をしており、獣の皮を身にまとい発達した文明を持たない粗野で原始的な生活を送っていた。あくまでも欲しい物は敵から奪い取る純然たる狩猟民族で、サイヤ人の種族を代々の王が治めてきた」
「だが、数百年後のプラント星において、ベジータの父親であるベジータ王の指揮のもとでサイヤ人たちが団結し反乱を起こしたことにより、ツフル人と全面戦争になる。惑星プラントの大半を占めていたツフル人は自ら作り出した高度な武器で迎え撃つも、非常に少数の民族でありつつ好戦的で強いサイヤ人が徐々にツフル人を制圧していく。そこで決め手となったのが大猿化だ」
「大猿……」
間近で見た事のある響香が反応する。
「尻尾を有した状態で、満月またはそれを模したパワーボールを目を通して見る事で大猿に変身、戦闘力がはね上がる。だが、パワーボールの場合は少し戦闘力が落ちる…本物の満月の方がいいって訳だ。王族やエリート戦士は大猿化しても理性や知性を維持できるが、下級戦士の場合は理性も知性も失われ、暴れ回るだけの怪物と化す…あんまり好まれた変身ではなかった」
「惑星プラントにおいて8年に一度迎える満月により一斉に大猿化したサイヤ人たちの侵攻が大きな脅威となり、ツフル人は滅亡。ツフル人を絶滅させた後は惑星プラントを乗っ取り、惑星ベジータと名を変えて支配。その際、ただ一人の王を頂点とする専制君主国家が打ち立てられた」
「まるで昔の地球ですわね」
八百万の言う通り…地球上の歴史においてもこの様な出来事は繰り返されてきた。
「そうだな…サイヤ人の社会は、ベジータ王を頂点にした専制国家で王位は世襲制であり…王族以外の全国民が兵士で、国全体として国民たちは戦うことを主な仕事としている軍隊組織のような社会構成。生まれた直後の戦闘力で、身分が、王族、エリート、下級戦士とランク分けされる身分制度社会だ」
「他惑星に攻め込みその星を制圧して異星人に売りつけることを生業とする、いわば宇宙規模の【地上げ屋】。これはサイヤ人の戦士が子供の頃から行わされるが、次第に過激化してゆき、果ては戦闘力の数値が低い赤ん坊までもが、戦闘力の水準が低い惑星へ先鋒として送り込まれるようになった」
自分達の想像とは大きくかけ離れたサイヤ人の歴史に冷や汗を流している響香達に龍悟は言い放った。
「そんな!赤子だぞ!!それを宇宙に飛ばす!?たった一人でか!!」
赤子をたった一人で別の星に飛ばす。自分の父親すら霞んで見える程の非人道的行為に轟が反応する。
「あぁ……それが戦闘民族、サイヤ人だ。強さこそがすべてであり誇りだったんだ」
轟じゃなくても気持ちいい話ではないだろう……本来のサイヤ人は愛情なんてないのだから。
「そんなサイヤ人だが…ある軍門に加わった」
「?、話を聞く限り協力する様な種族には聞こえなかったんだが?」
飯田の言う通りだ…サイヤ人はプライドが高い。誰かの下につく事などないだろう。圧倒的な力で押さえつけない限り…
「宇宙にフリーザ一族って強種族がいたんだが…ある日、一族の中に異常とも言える力を持つ突然変異が生まれた。それが【コルド】……後に【コルド大王】と呼ばれる宇宙の支配者だ」
「コルド大王…」
次に龍悟が説明したのはコルド大王の事だった。これもサイヤ人を語る上で外す事のできないモノだから。
「奴はその強大な戦闘力を利用して宇宙を支配しようと【コルド軍】を立ち上げた、他の惑星の強力な戦士や優秀な科学者を軍にスカウトすることでコルド軍は日に日に勢力を伸ばし続けていた。 そんなある日、自分たちと同じく古来より力によって多くの惑星を支配していた惑星ベジータのサイヤ人たちの存在を知ると、コルド大王は彼らを更に上の力で支配下に置いたんだ」
「サイヤ人もコルド軍に取り込まれたんですね」
「その通りだ21号。サイヤ人たちはコルド軍の戦闘員として宇宙の地上げ屋業を開始したんだ」
21号の言葉に頷きながら説明する龍悟。いよいよ“奴”を話す時がきた。
「それから年月が経ちコルド大王に息子・【フリーザ】が生まれフリーザが成長すると、コルド大王は引退を表明し、軍のトップはフリーザへと継承され、軍の名前も【フリーザ軍】に変わる」
「フリーザ…」
「そうだ。宇宙の帝王、フリーザだ」
宇宙の帝王……凄い肩書だ。響香達ば知らず流れていた冷や汗を指で拭った。
「それから5年の間、軍は同じやり方で更に勢力を拡大していくが、そんなある日だ…フリーザはサイヤ人を滅ぼした…惑星ベジータごと消滅させてな」
「「「「「「「!?」」」」」」」
言葉を失った。フリーザは自分の部下であるサイヤ人は滅ぼしたのだから…
「ど、どうして!?サイヤ人はフリーザ軍にとっても重要な戦力の筈でしょ!」
「確かにそうだ。だが、奴はある伝説の戦士を恐れサイヤ人を絶滅させた」
拳藤の疑問は殺されたサイヤ人の誰もが思った事だろう……そしてフリーザが恐れた伝説の戦士…響香はもしやと思い声をだす。
「伝説の戦士………それってまさか!」
「そうだ。一千年に一人現れるーー」
その時、龍悟の髪が金色に染まり黄金の気を纏う。それこそフリーザが何より恐れた伝説の戦士。
「ーー超サイヤ人」
END
次回は超サイヤ人についてです。
拳藤の強化はワンピースの武装色の覇気をイメージしてくれれば大丈夫です。