絶対無敵のヒーローアカデミア 作:DestinyImpulse
「実技総合成績出ました」
雄英の会議室の一つで、教師兼ヒーローが集まっていて、入試の結果を論じていた。
「今年は圧倒的な奴が居たな」
「ああ、凄まじい!」
ヴィランポイント120、レスキューポイント80。2位のヴィランポイント77と100ポイント以上の大差をつけての合格である。
「個性の扱いも上手い!エネルギーを自由自在に形を変えている」
映像には龍悟が気円斬を操作し敵を倒す姿が映っていた。
「極めつけが…これか……」
超サイヤ人・フルカウルになり、かめはめ波で0Pを倒す姿、これ等を見て教師陣の視線は奪われていた。
「……余りにも戦闘になれている、強すぎます…中学生とは思えない…」
一人の教師は言う。
(鋭いな、相澤くん……)
「………相澤君の言う通りだ………これは内緒にして欲しいんだけどね。この孫龍悟君は、オールマイト先生の弟子とも呼べる存在なのさ」
『――――っ!?』
しかし次の発言には全員が驚いた。
「こっ、校長先生?それは内密にして頂くお話の筈では――――!?」
「そうだけどね……彼、余りにも凄すぎて誤魔化しきれない………初めから言ったほうが納得できると思うんだよ…」
納得する教師達を見てオールマイトは黙ってしまう。
(良くも悪くも…君は私の予想を超えるね……孫少年)
雄英からの通知が来てから数カ月が経ち、季節は春となった。雄英に受かった龍悟は、雄英の制服に着替え、玄関に向かう。すると玄関には、母がいた。
「龍悟、ハンカチ持った?ティッシュ持った?スマホやお財布、生徒手帳持った?」
「全部持った」
「そう…………龍悟、似合ってるわよ」
「……行ってきます」
家を出た龍悟は駅で待ち合わせしていた。待っていた人物が走ってくる。
「龍悟ーー!」
遠くからでも誰なのか分かるくらいの綺麗な容姿。確実に美人の部類に入るだろう。雄英に受かった幼馴染の響香だ。
「龍悟って何時も待ち合わせ時間より早く居るよね」
「女の子と待ち合わせは男が待ってるもんだって母さんがな…まぁ、響香を待たせる訳にもいかねぇ」
「ふ〜ん……」
機嫌が良くなった響香と他愛もない会話をしながら歩いていく。雄英高の入り口に着くと、オレンジ髪のサイドポニーが見えた。
「あっ…龍悟」
「よ、拳藤」
拳藤一佳。入試で知り合った受験者。龍悟や響香と同じで今日から雄英の生徒だ。仲良く話す龍悟を不機嫌そうに見る響香。
「……誰?」
「入試の時に知り合った……なんで不機嫌なんだ?」
龍悟の疑問を無視し拳藤に近づく。
「……龍悟の“幼馴染”の耳郎響香です。よろしく」
わざと幼馴染を強調した響香の言葉を聞いた拳藤は目を細め。
「拳藤一佳だ……よろしく」
それ以上喋らなかったが……二人の空気がギスギスしていた。
龍悟達は決められた教室に入る。龍悟と響香は1-Aで、拳藤は1-Bで教室は別々だ。龍悟達が教室に入ると……
「机に足をかけるな!雄英の先輩方や机の製作者方に申し訳ないと思わないのか!?」
「思わねえよ!てめえどこ中だ?端役が!」
「俺は私立聡明中学出身、飯田天哉だ。」
「聡明ぃ~?糞エリートじゃねえか、ぶっ殺し甲斐がありそうだな!」
「ぶっ殺し甲斐?!君、ひどいな。本当にヒーロー志望か?」
「けっ」
入試で見かけた眼鏡の少年がヘドロ事件の爆発頭に注意していた。
「何あのチンピラ…」
響香の言葉と同感だった。龍悟に気づいた飯田と名乗った少年が近づく。
「君もこのクラスだったのか!俺は私立聡明中学―――」
「聞いてた。俺は孫龍悟…龍悟でいい…飯田だろ?よろしく頼む」
「ウチは耳郎響香…よろしく」
「よろしく頼む!しかしやっぱり君だったのか主席で合格したのは……君のあの言葉に感動した!特に最後ーー「てめぇが孫龍悟か?」
話の途中で話が被せられた。
「また君か!人が話している時に割り込むなんてマナーがなってないんじゃないか?」
「うるせぇ、それよりてめぇはトップで合格したのが気に入らねぇし、あの時てめぇに救けを求めてなんかねえぞ…! 助けられてもねえ! 俺は1人でもやれたんだ。モブが見下すんじゃねえぞ! 恩売ろうってか!? 見下すなよ俺を!!」
龍悟を指差し怒鳴る爆発頭の爆豪
「ねぇアンタ、いい加減にしてくれない?みんなの迷惑になっているのがわからないの?」
「なんだテメェは、モブは引っ込んでろ!」
「人を見下すんじゃないわよ」
「耳郎君の言う通りだ!!」
睨みに怯みもせず反論する響香と飯田…今まで自分に反論した奴なんて居なかった爆豪の機嫌が悪くなる。
「何だとゴラァ!」
響香に掴み掛かろうした腕を龍悟は握る。
「…俺に当たるならいい……負け犬の遠吠えだ、気にならん……だかな、響香や飯田に危害を加えるなら話は別だ」
「てめぇ……!」
振り払おうとするが力が強く振り払えない……痛みに顔を歪める爆豪……周りがハラハラするなか……
「あ!その逆立った頭は!!凄い人!!」
「ん?」
爆豪の腕を離し声の方向に顔を向けると…茶髪で丸みのある顔の女子生徒が廊下に立っていた。
「ああ、あの時の」
「うん!覚えててくれたんだ、ありがとう!入試主席って凄いね!最後なんて凄かったもん!」
かめはめ波のが真似をして笑う少女に自然と和むクラス……爆豪と響香を除いて。
「眼中になしかよ…やろう……!」
敵顔で睨む爆豪。
「また、女子と仲良くなって…龍悟のば〜か…」
不機嫌になる響香。
その時…「お友達ごっこしたいなら他所に行け」
低く、気だるげな男の声がクラスを黙らせた。
「ここはヒーロー科だ。」
声の主は廊下に立っている女子の後ろに寝そべっていた。黄色い寝袋に入っている無精髭の男の姿はまるで芋虫だ。
『何かいるううううううっ!?』
クラスのみんなの心が一つになった瞬間だろう。
「ハイ、静かになるまで8秒かかりました。時間は有限、君たちは合理性に欠くね」
そう言うと男はゼリー飲料を一息で飲み干し―
「担任の相澤消太だ。よろしくね」
自らの素性を龍悟達に明かした。はっきり言って、とても先生には見えない。そんなクラスの心境をわかっているのか、いないのか、相澤先生は一言。
「早速だが、体操服着て、グラウンドに出ろ」
それだけ言って、教室を出ていった。
体操服に着替え、グラウンドに集合した龍悟達に相澤は『個性把握テスト』の実施を宣告した。
いきなりすぎるという声もあがるが、先生は雄英高校は自由な校風が売り。そしてそれは先生側もまた然り。と聞く耳を持たないまま説明を続けていく。
「主席合格の孫、中学時代のソフトボール投げの最高記録は?」
「76メートルです」
爆豪が睨むがそんなのゴジータからすればないも同然だ。
「じゃあ、"個性"を使ってやってみろ。円から出なきゃ何しても良い。早よ、思いっきりな」
そう言われてワン・フォー・オールを30%にして投げる。その瞬間、測定用ボールは弾丸のような速さで空を飛び遥か先に落下した。
ピロン、と相澤の持つ機械から音がして、ボールの飛距離――1212.4mの記録が表示される。
「まず自分の最大限を知る。それがヒーローの道を形成する合理的手段」
いきなりの凄まじい記録を打ち立てた龍悟に、クラスは騒然となった。
「初っ端から1000オーバーってマジかよ!?」
「ナニコレ面白そう!」
「“個性”を全力で使えるなんて、流石ヒーロー科!」
「面白そう、ねえ……」
誰かの不用意な一言で、相澤の周りの空気が豹変した。
「ヒーローになる為の三年間、そんな腹積もりで過ごすのかい?よし、決めた。じゃあこのテストのトータル成績最下位は、ヒーローになる見込みなしと判断して、除籍処分にしよう」
1-A全員が絶句した。
「自由な校風が売り文句と言った筈だ。君ら生徒の如何もまた俺達の自由だ。ようこそ、これが雄英高校ヒーロー科だ!」
挑発的な笑みに抗議の声が上がった。
「最下位除籍って、入学初日ですよ!?そうじゃなくても理不尽過ぎる!」
「自然災害、大事故、身勝手な敵。いつどこから来るか分からない厄災。日本は理不尽に塗れている。そんなピンチを覆して行くのがヒーロー。放課後マックで談笑したかったのならお生憎。これから三年間、お前達には絶えず試練が与えられていく。プルスウルトラ、全力で乗り越えて来い。デモンストレーションはこれで終わり。これからが本番だ」
その言葉を合図に、龍悟達は体力テストを開始した。
―第1種目:50m走―
「フルカウル、30%……!」
楽勝で置いてけぼりにしてやると思っていた爆豪が、驚愕する。いつの間にか龍悟が自分の目の前に居た。
「孫・2秒55!爆豪、4秒13!」
「クソが!!」
「超えられてしまったか……!」
爆豪は勿論さっきまで一番だった飯田が悔しがる。
「相変わらず……皆の予想を超えるな〜」
龍悟のタイムを聞いて驚くクラスメイトと、苦笑いする響香。
―第2種目:握力―
「フン」
バギ!!
「あ」
「先生!龍悟が測定機壊しちゃいました‼」
「…………測定不能……」
「……すみません」
「凄すぎや〜」
「「……………………」」
龍悟が測定機をぶっ壊しそれを見ていて、周りよりデカイ数字を叩き込んでいた、障子と八百万が唖然としていた。
―第3種目:反復横とび―
「じゃあよーい…………スタート」
「残像拳!」
残像拳を使い分身しながら左右に飛んだ。
「ピピ…測定不能…」
「………マジかよ…」
「忍者かあいつは…?」
測定不能に唖然とする上鳴と瀬呂…一番自信があったのか、膝をついて悲しんでる峰田。
―第4種目:立ち幅跳び―
舞空術で空を飛ぶ龍悟…
「孫、いつまで飛んでられる?」
「何もしなければ一日中浮かんでられます」
「……無限…」
―第5種目:長座体前屈―
手から気でできた剣を伸ばす。
「何もなければ俺の体力が尽きるまで伸ばせます」
「……………………………無限………」
「なんでもありかよ、龍悟の奴」
砂藤が諦めた声で言った。
二回目のボール投げ
「えいっ」
ボールは果てしなく飛んでいき……
「麗日、無限」
「すげぇ!また無限出たぁ!」
「凄いわお茶子ちゃん!」
「えへへ」
「これなら龍悟に勝てるじゃねぇか!」
二度目のハンドボール投げで、無限を叩き出したさっきの少女…麗日と入れ替わるように円の中へと入る。
「孫…そろそろ本気を見せろ」
相澤の言葉に幼馴染の響香や入試で身近で見た飯田、麗日を除く全員が驚愕する。
「ウソ!?今まで抑えてたの!?」
「マジかよ……」
「……ふざけんな…!」
「孫…お前は凄い…推薦入学者を遥かに凌駕している、だからその力を見せろ」
その言葉に推薦入学者の八百万は悔しそうに轟は静かに龍悟を見る。
龍悟は静かに相澤を見る……本気の目だった……次に物陰でこっそり見ているオールマイトを見る。
オールマイト「グッ!」
ゴーサインが出たので龍悟は気を開放し超サイヤ人になる。その余波で土煙が巻き起こり…一同は手で顔をガードする。
「何あれ変身した!」
「かっこいい!」
超サイヤ人でテンションが上がるなか……ワナワナと震える爆豪。
「ちくしょう…!」
其処からフルカウルを発動させる。
「飯田君、あれって…」
「ああ、巨大敵を倒した時の姿だ……耳郎君は知っているのかい?」
「うん、あの金髪の姿は前から知ってるけど赤い奴は最近知ったんだ………ボール、もつかな……」
響香がボールの心配をする。
超サイヤ人・フルカウルを発動させた龍悟はボールを上に軽く投げ落ちてきた瞬間に殴り飛ばす。凄まじい衝撃と共にボールは遥か空の向こうに飛んでいき見えなくなった。
「よくボールもったな〜」
響香を除く誰もが開いた口が塞がらない中……
「……やっぱりか………無限…」
記録を言う相澤の言葉が静かに響いた。
END
次回は個性の説明ですお楽しみに!