カリおっさん、ヒーローになる   作:名無しの錬金術師

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多分今回もギャグ成分高め。

次回辺りから原作突入予定です。


カリおっさん、記者会見に出る

「働かざるもの食うべからず、そう私は思うんだ」

 

「カリオストロはパパの扶養対象じゃないの?」

 

「扶養対象とか父をパパって呼ぶ娘からは出てこない言葉だと思うんだけどなぁ!!」

 

 

 あの事件は瞬く間に世間に広がった。オールマイトの事務所にはひっきりなしに電話が鳴り響き、週刊誌やワイドショーではSNSに投稿されたオールマイトと謎の美少女のショッピングの一部始終がこれでもかと使用された。

 

「パパ?」という発言があったことをブティックの店員が明らかにするとそのニュースは更なる盛り上がりを見せる。

 事務所が「本人に確認出来次第、マスコミ各社に公表します」と発表するも、最早その火を消すことは叶わなかった。

 

 塚内警部に大目玉を食らった2人はこの事態をどうにか収めようと考えているのだが……。

 

 

「カリオストロお家に居たい〜!」

 

「君の巻いた種だぞぉ!!」

 

 

 何時間経っても平行線を辿っていた。

 

 とりあえず事務所には『記憶喪失の子どもを拾って厳正な警察の審査の後、自分の養子となることになった』という趣旨の文を送っておいてはいるが、たったこれだけでマスコミが満足するとは到底思えない。

 

 記者会見でもするかなぁ、とオールマイトはぼんやりと想像した。別に悪いことは何もしていないんだけど、そう考えるだけでやる気がみるみるうちに失せていく。

 平和の象徴と言えど、出来るだけ面倒事は避けて通りたいのだ。

 

 

「記者会見……します?」と事務所に連絡したところ「自分が必要だと思うなら、した方がいいんじゃないですかね」と素っ気ない返事が来た。これでは暗に「やれ」と指示されたようなものじゃないかと頭を抱えた。

 

 さすがに自分だけだとテンパっちゃうのと、このままでは事務所運営にも支障が出るのとでカリオストロも一緒に出ない?と話したが前述の有様である。

 

 

「いまちょうどいいとこだから!研究がいい感じなところなの!」

 

「その費用は私のポケットマネーから出てるんだぞ?今後の仕事に支障が出るとカリオストロ少女が使えるお金も減っていくからね?」

 

「むっ、それは……う〜ん」

 

 よし、もう一押しだ!俊典の直感はそう切に訴えた。

 ここで彼は今までに見聞きした知識を総動員してカリオストロを巻き込みにかかる。

 

「もしカリオストロ少女が記者会見に出たら…君の可愛さが全国区に広がるぜ?」

 

「やる。やらせろ!!」

 

 このワードを出せば即決だったのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 フラッシュが焚かれる中、筋骨隆々が形を為したヒーローが登壇する。

 チラりとやって来た方向を確認すると、ひとつ咳込んで席に着いた。

 

 

「この度初めて記者会見をする運びとなりました。プロヒーローのオールマイトです」

 

「今回私が記者会見の場を設けさせて頂いたのは他でもありません。私が何か世間体的にマズイことをした訳ではなく、この少女についてです」

 

 

 オールマイトから見て左側の壁に1人の少女の画像が映し出される。記者達はその可憐さに息を呑み、カメラマン達はシャッターを押す指の速度を上げる。

 美の極致に至ったかのような風貌の少女とオールマイトの関係は一体何なのだろうか。会場にいる全員がオールマイトの二の句を今か今かと待ち構える。

 

 

「この少女と私がショッピングをしていた所を目撃され、世間をお騒がせしたことを謹んでお詫び申し上げます」

 

 

 まずオールマイトは謝罪をした。

 No.1ヒーローと言えどもそういった面にも注意を払わなければならない、そう思ったからだ。

 実際は世間が勝手に騒ぎ立てただけなのだが……。

 

 

 

「現在マスコミ各社や週刊誌等で色々な報道がなされておりますが、今のところ正解に辿り着いたところはありませんね。でも私の口から聴くより、皆さんは期待しているものがあるんじゃないでしょうか?」

 

 オールマイトの笑顔はいつものアメコミタッチなままなのだが、どこかおおらかな父性に溢れているように感じられた。

 

 おもむろに彼は巨体に似合わぬ可愛い仕草で「おいでおいで」と自分が会場に出てきた場所に向かって手招きする。

 

 すると、タタタっと軽快な足音が鳴り響きオールマイトの目の前でピタッと止まった。

 テーブルがオールマイトの身長に合わせて作られているため、一瞬姿が見えたがまた消えてしまう。

 ぴょんぴょんとジャンプをしているのか、カチューシャみたいなものが机の下から飛び出てくる。

 

 

「紹介しましょう」

 

 踏み台をズリズリと引きずる音の後、ぴょこんと画面の中にいたはずの少女がその姿を表す。

 

「私の養子の開理 錬呼 少女です」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後は質問攻めの嵐だった。

 まさかまさかのご本人が登場するとは天下のマスコミでも予想が出来なかったようだ。

 

 ここからはダイジェストでカリオストロとオールマイトに投げかけられた質問を紹介していこう。

 

 

 Q.オールマイト氏とはどのような関係?

 

 A.養子。錬呼が危ないところを助けてもらったんだぁ☆

 

 

 Q.開理氏の御家族は?

 

 A.彼女はヴィランに襲われた際にショックで記憶喪失になっており、そこを私が保護した為御家族の詳細は不明です。

 御家族がいらっしゃれば本人同意の元で直ぐにでも。

 

 

 Q.何故養子に?

 

 A.私がこの街にいるにも関わらずこの様ないたいけな少女をヴィランの脅威に晒してしまい、それが記憶喪失を招いてしまった。

 これは私自身の失態であり、責任を取ろうと思った次第です。

 

 

 Q.オールマイト氏についてはどのように思っていますか?

 

 A.う〜ん。一概には言えないけどね……。優しくて、ぶきっちょで、ほっとけない、優しいパパだよ!

 錬呼のこと助けてくれたから、私はしっかり恩返しをしないとね☆

 

 

 Q.オールマイト氏の普段のご様子は?

 

 A.えっと、たまに私が朝を起きるのを手伝ったり、たどたどしく料理に挑戦してるのを手伝ったり……後は……。

 

 この質問はオールマイトが途中でカリオストロの口に手を被せたために中途半端になった。

 

 超越者然としたオールマイトだったが、カリオストロの暴露によって彼女が安心出来るように頑張って努力していることが明らかになった。

 完璧超人でも手こずることはある。そんなオールマイトの新たな側面は彼の人気の灯火にガソリンを注ぎ込んだのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そこまで言うなんて聞いてないぞカリオストロ少女」

 

「ごめんねパパ……許してぇ☆」

 

「……仕方ないなぁ!!」

 

 

 このカリオストロがオリジナルと違う部分があるとすればそれは「甘さ」だろう。

 知識や技術(封印中レベルだが)はオリジナル並だが、この彼女にはオリジナルのような残酷性は鳴りをひそめている。

 それはオリジナルが不要な部分として少量の甘さを切り捨てたことによる影響なのだが……。

 

 

 




古戦場中なのにこんな所にいて大丈夫なのかい?(ニッコリ)
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