オリ主が性的趣向について語るだけのお話   作:作者B

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今更マイブームが来たので



俺はフェチを語り、妹はヒーローになる

俺はきっと、この日のことを永遠に忘れないだろう。

 

 

 

「正義を貫く伝説の刃――テイルレッド!」

 

 地面に届こうかという程の美しい真っ赤なツインテールを靡かせ、少女は俺を守るように怪人と相対する。機動性を考慮された、赤と白を基調とする身体のラインが浮き出るボディスーツ。運動性能や攻撃力を高めるための、両腕脚と腰部に装着された物々しい装甲。頭のツインテールを結ぶための巨大なリボン型の装備。

 少女と兵器という本来相反する二つの存在を、少女が身に纏うの武装のデザインが、奇跡的なまでに調和させている。

 

「誰も……誰も人の未来(ツインテール)を奪う事は出来ない!」

 

 8歳くらいであろうその少女は、可憐な見た目とは裏腹に、ヒーローの風格を漂わせていた。

 

「な――」

 

 思わず息を飲む。言葉が、思うように続かない。

 

「なんで――」

 

 俺は肺の中の酸素を絞り出すように声を出す。

 これだけは言わなくてはならない。これだけは、何としても伝えなければならない。

 目の前で怪人に向かって名乗り口上をあげた少女へ向かって、俺は言い放った。

 

 

 

 

 

「……なんで、そんな格好してるんだ? ソーラ(・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おっす! 俺、観束(みつか)(つよし)! 現在絶賛登校中の、どこにでもいる高校2年生。中二病の母親とツインテール狂の妹がいるが、俺は至って普通の、エスカレーター式の高校に通う極々普通の男子高校生だ。

 

「いや、唐突に早口になって性癖(フェチ)を語りだす兄貴が普通とか、ありえないっつーの」

「おいおい、マイシスター。思春期の男子なんて、皆こんなもんだぞ?」

 

 そんなわけあるか、とジト目で睨みつけてくるのは、我が愛しの妹『観束総良(そうら)』。膝程まで伸びた美麗見事なツインテールを歩みに合わせてふりふりと揺らすその姿は、俺がシスコンだということを考慮しても大変愛らしい。

 

「しかし、結局ソーラは他の高校に行かなかったんだな。そんなに俺と離れるのが嫌だったのか? 可愛いやつめ~うりうり」

「な、撫でんな! あ、あの高校にはツインテールの可能性を見出しているだけで、別に兄貴のこととか関係ねーし!」

「……俺から話題を振っておいてなんだが、その理由も随分ぶっ飛んでるぞ」

 

 『お兄ちゃんと一緒の学校に通いた~い(意訳)』と言うよりも、『まだ見ぬツインテールを求めて』って理由の方が恥ずかしくないのか。流石としか表現しようがないね、この妹は。

 

「……朝っぱらから何騒いでるのよ、変態兄妹(きょうだい)

 

 俺がソーラと戯れていると、後ろから声を掛けられた。

 

「おお、愛香。今日も見事なツインテールだな」

「剛までソーラみたいなことを……これ以上厄介なのが増えるのは勘弁してほしいんだけど」

 

 呆れ顔でこちらを見ているのは、俺とソーラの幼馴染である『津辺(つべ)愛香(あいか)』。

 腰まで伸ばした左右均等のツインテール、ソーラ曰くベーシックスタイルらしい、を風に靡かせる。スカートから伸びるすらっとした脚、引き締まった腰のライン、そして高身長と、まるでモデルのような美しいスタイルである。胸は……あえて語らないでおこう。

 

「……何か不快な視線を感じるわ」

 

 俺の視線に気が付いたのか、愛香は頬を赤らめながら両腕で胸を隠す。本人はその慎ましやかな胸をコンプレックスに感じているようだが、俺としては、あまり胸が大きくない方が今のモデル体型とマッチングしていると思う。

 それに、『ソーラを羨ましそうに眺めながら自分の胸に手を当てて溜息をつく』というシチュエーションを見ることができるので、現状大満足です。

 というか、愛香よりも背丈が10cmも小さいのに、バストサイズがDもあるソーラと比較する方が間違っているような気がする。

 え? なんでソーラの胸の大きさを知っているかって? そりゃ、兄なら妹の身長・体重・スリーサイズくらい、知っていて当然だろ。

 

「あ~やっぱり愛香のツインテールを触ると落ち着くなぁ」

「あっ、こら! 何勝手に触ってるのよ!」

 

 愛香が俺に気を取られている隙に、いつの間にか背後に回ったソーラが愛香のツインテールの穂先を、まるで割れ物でも扱うかのように丁寧に撫でている。

 

「もうっ、そんなに好きなら自分のでも触ったらいいじゃない」

「馬鹿野郎! 毎朝髪を整えるときに1時間くらい触ってるわ!」

「えぇ……なんで逆切れされてるの、あたし」

 

 ツインテールに関して一切の妥協を許さないソーラは、マジで毎朝1時間かけて髪を整える。本当、その執念は大したものだ。

 これ以上何を言っても無駄と判断したのか、愛香はソーラを無視して歩き始める。

 

「ほら、さっさと行きましょう。登校初日から遅刻なんて洒落にならないわ」

「ほーい」

 

 愛香に促された俺は、隣に並んだ愛香、未だにツインテールを触りながら愛香の後ろに引っ付いているソーラと一緒に、俺たちが通う学校、私立陽月学園を目指して歩き出す。

 去年は中学と高校に分かれていたせいで少し寂しかったが、今年からはまた同じ学校に通うことができる。きっと、また騒がしくも平和な日常が待っていることだろう。

 

 俺は、そう思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この世のすべてのツインテールを手に入れるのだ! ゆけっ! アルティロイド!」

「「「モケェー!」」」

 

 時は変わって放課後。

 ウチで経営している喫茶店にソーラと愛香を置いて、その辺をブラブラしようと思っていたのが悪かったのか。

 どこからともなくやってきた化物、特撮ヒーロー的には怪人とでも表現すべき人型のトカゲと、怪人が率いる雑魚戦闘員と思しき奴らに遭遇してしまった。

 戦闘員は怪人の命令に従うように、何かを探すように周囲へ散り始める。どうやら、積極的に破壊活動を行おうとしているわけではいないようだ。

 さて。俺が何故、こんな非現実的な事態に直面しても冷静でいるかというと――

 

「あのー…」

「なんだ? 今忙しいのだが」

「いや、俺を押さえつけてる戦闘員(こいつら)を退かして欲しいなー、なんて」

 

 無様にも敵につかまっているからである。

 ……もう笑いしか出ねえや。なんなんだこの状況。まったくもって理解できないんだが。

 

「俺だって、どうせ捕らえるなら、ぬいぐるみの似合う可憐な幼女の方がいい」

 

 おい、この怪人とんでもないこと言い出したぞ。

 

「だがな。貴様からは僅かな、だが無視できない程の属性力を感じる。人間の、男の身でそれほどの力を宿すのは興味深い。隊長殿へのいい手土産になる」

 

 属性力?というのがよく分からないが、どうやらそれのせいで俺は捕らえられているらしい。

 

「モケ!」

「何? ……ほう! 早速ツインテールの幼女を連れてきたか。よい! 連れてまいれ!」

 

 怪人の指示に敬礼で答えた戦闘員は、後ろに控えていた仲間の戦闘員を呼ぶ。すると、後方の戦闘員たちは、二人がかりで両腕を押さえつけながら一人の少女を怪人の前へと差し出した。

 

「離しなさい!」

 

 拘束されながらも毅然とした態度で抵抗するその少女は、小学生ほどの背丈に、高貴さを感じさせる美しい金髪を二つに結び、その先端はふわりとカールが掛かっている。あのツインテール、そしてあの姿は、見間違えるはずもない!

 

「……慧理那、会長?」

「え? つ、剛君!? どうしてここに……」

 

 その少女の名は『神堂(しんどう)慧理那(えりな)』。俺と同じ陽月学園高等部に通う同級生で、生徒会長をやっている人だ。その腕で抱きかかえる買い物袋を見るに、買い物の帰りに巻き込まれたのか。

 

「ほう、貴様らは知り合いか。ならば都合がいい」

「な、何を――いえ、それよりも、剛君を解放しなさい!」

 

 自分も捕らわれの身であるにもかかわらず、俺の身を案じてくれる慧理那。それに対して俺は……くそっ! 何もできないこの身が恨めしい。こんなことなら、ソーラと一緒に武道を習いに行けばよかった。

 

「なんと気丈な振る舞いか。だがな、少女よ。この男のことを思うのなら、抵抗はせぬことだな」

「くっ……」

「ふっふっふっ、心配せずとも命は取らん。まずは――これよ!」

 

 そういって奴が背後から取り出したのは……巨大なぬいぐるみ?

 

「貴様はこの子猫のぬいぐるみを持て――――持ったな。さあ! ではそこのソファに座るがいい!」

 

 怪人や指さす方向には、いつの間にか、人ひとり分のスペースを残して人形で埋め尽くされたピンクのソファが用意されていた。

 慧理那は怪人を睨みながらも、指示されたソファへと腰かけた。

 

「……素晴らしい。我ながら素晴らしいぞ! 見よ! これこそが俺の編み出した、ツインテール幼女の完成形だ!」

 

 たくさんのぬいぐるみに囲まれ、自分の背丈の半分ほどの大きなぬいぐるみを抱きながら、ソファへと腰かける慧理那。

 確かに怪人の言う通り、その姿は愛くるしいの一言に尽きる。だが――

 

「……足りないな」

「何だと?」

「だから、足りないと言ったんだ」

 

 俺の言葉を聞いて、怪人は至福のひと時を邪魔されたと言わんばかりに、憤った様子でこちらを向いた。

 

「少女を着飾るもの。それは――」

 

 爬虫類特有のギラギラとした目で此方を睨みつける怪人に向かって、俺は口を開く。

 

「それは――ランドセルだぁッ!」

 

 その言葉を聞いた瞬間、怪人の背後に雷が落ちるようなエフェクトが出た。

 

「知ってるか? 少女は――小学校へ行くんだぜ(・・・・・・・・・)

「た、確かに! 俺のぬいぐるみは、言わば静の可愛さ。幼女がランドセルを身に着けることで、それは動の可愛さへと変化する!」

 

 私、高校生なんですけどー、という慧理那の言葉を聞き流し、俺と怪人は目を合わせる。

 

「貴様、中々やるな」

「お前もな」

 

 人間と怪人。決して相容れぬ二人の間にはこの瞬間、確かに通ずるものがあった。

 何言ってんだこの人たち、という慧理那の視線は無視することにしよう。

 

「だけど、不可解だ。お前は小児性愛者(ロリコン)なんだろう? 何故少女を襲うような真似をする」

 

 幼い女の子は愛でるもの。それは世間の常識であり、世界の理だ。そんなこと、怪人とはいえ、こいつが知らないとは思えない。

 ふと湧いた俺の疑問に対し、目の前の怪人はニヤリと口角を吊り上げた。

 

「我らにとってツインテールは、幼女は手に入れるための存在よ。結果こそがすべて。過程や方法など、どうでもよいのだ!」

「ッ!?」

 

 その言葉を聞いて、俺の全身に力が入る。

 

「お前ぇぇぇぇぇッ!!」

「モケッ!?」

 

 火事場の馬鹿力とでも言うべきか。俺は押さえつけている怪人を無理やり突き飛ばす。

 

「お前も紳士(ロリコン)なら、YesロリータNoタッチの盟約を忘れたか!」

 

 怒りに我を任せた俺は、そのまま怪人の元へと走り出す。

 俺は、俺はあいつを一発ぶん殴ってやらないと気が済まない!

 

「下らん――ふんっ」

「がぁッ!」

 

 しかし、そんな俺の想いも空しく、怪人が手を軽く払っただけで、俺は数メートルも後方へ飛ばされた。

 

「剛君!」

 

 そんな姿俺のを見た慧理那はぬいぐるみを投げ出し、ソファから飛び降りた。

 しかし、走ろうとした矢先、俺への行く手を阻むように、怪人が慧理那の前に立ちふさがる。

 

「余興はここまでだ」

 

 そう呟くと、怪人は直径3メートルほどの金属の輪を展開する。シャボン玉のような極彩色の幕が張りつけられた輪が慧理那の方へと動き出し、そして、抵抗する間もなく通り抜けさせられてしまった。

 

「慧理那!」

 

 慧理那の髪は金属の輪をくぐった途端、無残にも解かれ、まるで最初から結んでいなかったかのように散っていった。ただ髪を解かれただけじゃない。先程まで感じられていた、キラキラと輝く慧理那の魅力が、まるで吸い取られてしまったかのようにくすんでしまった。

 

「お前、よくも――ぐッ!」

「モケェー!」

 

 立ち上がろうとした俺を戦闘員が馬乗りになって押さえつける。

 そうしている間に、慧理那は気を失ってその場に倒れてしまった。

 

「惜しい男よ。出会いが違ったならば、よき友になれたかもしれぬが」

 

 怪人が俺を見下すように立つ。

 くそ……、俺は、俺は何も出来なかった。怪人を倒すことも、慧理那を守ることも。自分自身の情けなさと、慧理那への申し訳なさで、涙があふれる。

 

「誰か……」

 

 俺は、居もしない相手に手を伸ばす。

 こんな、特撮の世界から出てきたような怪人が居るんだ。だから――

 

「――助けて」

 

 ヒーローが居たって、いいじゃないか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そこまでだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 刹那

 一筋の風が吹き抜けた。

 

「何奴!?」

 

 俺の目の前に現れたのは――

 

「正義を貫く伝説の刃――テイルレッド!」

 

 

 

ツインテールのヒーローだった

 

 

 

 

 

―――――――――――――――

――――――――――

―――――

 

 

 

 

 

そして、冒頭に戻る訳なのだが……

 

「なんで、そんな格好してるんだ? ソーラ」

「えっ!? な、何のことでしょう? 私は通りすがりのツインテール……」

 

 通りすがりのツインテールってなんだよ。むしろ、今の誤魔化しでソーラだって確信に至ったぞ。

 まあ、そもそも――

 

「俺が、背が縮んだくらいで妹を見間違えるはずないだろ?」

「あ、兄貴……」

 

 ソーラは恥ずかしそうに自身のツインテールの穂先をくるくると弄る。

 

『いや~、キュンキュンとときめいている幼女の表情、堪らないですねぇぐへへ――ぐはぁッ!』

『何ヨダレ垂らしてるのよ! 思い切り正体バレてるじゃない!』

『痛たたた……お、おかしいですね。認識攪乱(イマジンチャフ)は確かに働いているはずなのですが』

 

 どこから途もなく、スピーカー越しの音声が聞こえてくる。

 この声は愛香と……誰だ?

 そんなことを考えていると、ソーラが俺を上から押さえつけていた戦闘員を殴り飛ばした。

 

「大丈夫か?」

「ああ、助かった」

 

 ソーラに差し出された手を掴み、立ち上がる。

 

「ソーラ。俺は……俺は、守ることが出来なかったんだ」

「兄貴……」

 

 俺は、未だに怪人の近くで倒れたままの慧理那に視線を移した。

 

「こんなこと、妹のお前に頼むなんて情けない限りだけど……ソーラ、いや、テイルレッド!」

 

 俺の苦痛に満ちた叫びを、ソーラは静かに聞く。

 

「アイツから……慧理那からツインテールを奪った、ロリコンの風上にも置けないようなアイツから、みんなを守ってくれ」

 

 消え入りそうな声を出す俺に、ソーラは自身の手を俺の肩に置く。

 

「……ああ、任せとけ。なんたってアタシは」

 

 そして、ツインテールを風に靡かせながら、俺に背を向けた。

 

「兄貴のヒーローだからな」

 

 その瞬間、ソーラの、テイルレッドの溢れる想いが炎となって彼女の周囲へ放出される。

 

『ちょっ、ソーラさん! 初変身で覚醒イベントとか、テンポが早いにも程がありますよー!』

 

 スピーカー越しの音声を無視し、テイルレッドは怪人へと向かっていった。

 

「……はっ! い、いかんいかん。幼女の悶える姿に思わず放心してしま――」

「はぁぁぁぁぁッ!」

「なッ!?」

 

 上の空だった怪人を、テイルレッドが蹴り飛ばす。

 よし、今のうちに慧理那を!

 

「くぅッ! これほどの幼気! これほどのツインテール! テイルレッドといったか。貴様こそ、我らが捜していた『究極のツインテール』に相応しい!」

「うるせぇ! お前にはツインテールを泣かせた罪、償ってもらうぜ!」

 

 拳に炎を纏わせたテイルレッドが怪人を圧倒している隙に、俺は慧理那の方へ駆け寄る。

 ……よかった。気を失っているだけか。とりあえず、命に別状はないようだ。

 だが、先程感じた通り、慧理那からあの燦々とした輝きは失われている。

 

「…………ぅんんっ」

「慧理那! 気が付いたか!?」

「……剛君? 私は、一体……」

 

 俺は、目覚めたばかりの慧理那に背中から腕をまわして肩を抱き、負担にならないように上体を起こしてやる。

 心なしかその顔は、まるで心を摩耗しきった老人の様に空虚なものに見えた。

 

「私は確か、あのおかしな輪っかに――」

 

 そこまで言いかけて、慧理那は言葉を止める。その視線の先には、怪人と戦うテイルレッドの姿があった。

 

「……彼女は、一体?」

「ああ、アイツは――」

 

 そこまで言いかけて、言葉が詰まる。そういえば俺、ソーラが何であんな格好をしているのか、そもそもなんで背が縮んでいるのか知らなかった。

 でも一つだけ、分かっていることがある。それはソーラ自身が行った言葉――

 

「あいつは、ヒーローだよ」

「ヒー、ロー?」

 

 その言葉を聞いた瞬間、まるで感情を失ったかのように虚ろな表情をしていた慧理那の瞳に、ほんの僅か、だが確実に、美しい輝きが灯った。

 

「ブレイザーブレード!」

 

 テイルレッドが虚空に呼びかけると、それに応じる様に右手に灼熱を放ちながら大剣が出現する。そして、テイルレッドが大剣の刀身を縦に構えると、柄や装飾部が展開し、刀身から何倍もの長さの刃を模った炎が噴き出した。

 

「【邪気、退散】――でやああぁぁぁぁぁぁっ!!」

『あれっ? そんな技名じゃなかったはずなんですけど……』

 

 スピーカー越しに聞こえる謎の女性の声を余所に、テイルレッドは炎の刃を、怪人の脳天から一気に斬り下ろした。

 

「ぐおあああぁぁぁぁぁッ!!」

 

 炎の一刀を諸に食らった怪人は、お約束と言わんばかりに全身から電気を走らせながら苦しそうに悶える。

 

「ああ……一度でいいから、ぬいぐるみを抱いた幼女に――――――」

 

 辞世の句を言い終えるよりも早く、大爆発を起こしながら散っていった。

 

 

 

 

 

 




主人公はロリコンではありません。
"ロリコンでもある"が正しいです。

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