不思議な行方不明の錬金術士   作:カエル帽子

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ここ最近出張やらお菓子作りやらでリディー&スールができずにいる日々が続いてます。

あー早く続きがやりたいなぁ。


音楽の街ウィーレン キラキラと光る空

「それで、アメリアさん?レオンさん?はどうしてこちらに?」

 

「アメリアでいいわ。この街には仕事で来たんだけどね?」

 

話を簡単にまとめてみると、

 

今度この街の中央にある大きな建物、コンサート用のホールで大きな催しをやるらしく、それに出る歌手の人の衣装作りを頼まれウィーレンにやってきたようで。

街について早々、採寸やら何やらのために歌手の人の元へ向かったものの、その人は体調不良でダウンしていて会えず仕舞い。そこで街の異変についても少し聞き、ここまでやってきた、という感じらしい。

 

「なるほど、タイミングが良すぎたのか悪すぎたのかって感じだな。」

 

「ホントそうね。それで貴方達はどうしてここに?」

 

レオンさん、もといアメリアさんが俺達に質問してきた。まぁ普通に気になるよね。

 

「この異変を解決するために、現状を確認しにきたのさ。」

 

「異変の調査もクレアさんを中心に動いているようなので。」

 

「なるほどね...それなら私も混ぜてもらおうかしら。」

 

アメリアさんがそう提案してきた。俺達としては手伝ってくれるなら誰だって歓迎するわけだが、それにクレアさんが待ったをかける。

 

「いいんですか?最悪倒れちゃうかもしれないんですよ?」

 

「私は一度引き受けた仕事を放り投げるようなことはしないわ。障害があるなら、それを取り除くまでよ。二人もいいわよね?」

 

いいわよね?って聞いてきてるけど、俺達が拒否しても調査する気満々だわこれ。どのみち拒否する理由も無いので普通にオッケーサインをだす。

 

「もちろんだ。協力者は大歓迎だぜ。」

 

「はい、またよろしくお願いしますレオンさん。」

 

「えぇ、よろしく頼むわね二人とも。それで、異変について今わかってることはどんなことかしら?」

 

アメリアさんが早速クレアさんに異変の事を問いかける。というより、ようやく本題に入ったと言えるな。

 

「あ、はい。大まかにですが、こちらにまとめてあります。」

 

そう言ってクレアさんがテーブルの上に紙を何枚か並べていく。

 

「自分がわかりやすいように纏めただけなので、ちょっと読みにくいかもしれませんが...。」

 

とりあえず並べられた資料の一つを手にとってみると、驚くべきことに、それぞれの街の区画ごとに何人が倒れた、何人が調子が悪い、どこそこでこんな証言があったなどと、とても細かく、それでいてとてもわかりやすい内容だった。

 

「いやいや!?これ、すっごいわかりやすいです!」

 

「おぉ、うちに欲しい人材かもです。」

 

「むしろ私のマネージャーになってほしいかも。」

 

「そ、そこまで言われると恥ずかしいのですが。」

 

 

改めて資料を見直してみる。今わかっていることは簡単にまとめると以下の通り。

 

 

 

 

一つ。時々、空に虹色のような感じにきらきら光る物が見えることがある。

 

一つ。そのきらきらが見え始めた数日後のタイミングで体の不調を訴える人が出始めた。

 

一つ。倒れた人は老若男女関係なし、不調の症状も大体同じ。

 

一つ。症状は一般的に出回ってる薬で抑えることはできる。ただ完治することはない。

 

 

 

 

「ふーむ、空に見えるキラキラ、ね。」

 

「何の前触れも無く突然現れたんです?」

 

「はい、街の人が見つけたようなのですが、ふと空を見上げたら既にそれがあったと聞いてます。」

 

クレアさんの言葉にアメリアさんが反応する。

 

「聞いてますって貴方は直接見てなかったの?」

 

「私は父上の仕事を手伝っていたので、外には出ていないのです。」

 

「わ、私も仕事をしていて、その場は見てないんです。」

 

二人とも見ていない、と。うーん、街の人達から直接聞いて回るのもひとつかなぁ。

立ち上がって部屋の両開きの大きな窓から空を眺める。空に現れるきらきら、ねぇ。今空にあるのは、もう少しすれば夕日へと変わる太陽と流れる小さな白い雲、それにきらきらが重なって綿飴みたいに見えるなぁ...。

 

「あーすまない。」

 

窓の外を眺めたまま部屋の皆に呼び掛ける。

 

「空のキラキラ、ってあれだったりするのか?」

 

「「「え?」」」

 

俺の言葉に皆が窓へと集まってくる。

 

「キラキラしてるです。」

 

「確かに綺麗ねぇ。」

 

窓から見える空は確かにキラキラ光ってるけど、ここからの一部分じゃなくて、周り全体を見てみたいなぁ。

 

「...クレアさん、ここって屋上あります?」

 

「えぇ、ありますけど...外にはあまり出ない方がよろしいかと?」

 

「大丈夫大丈夫。これでもあちこち旅してて、病気とかにはほとんどかかったこと無かったし。それにすぐに中に戻りますし。最悪は自分で薬作れますし。」

 

さっき聞いた内容の症状であるならば、前に病気の人のために作った薬で問題なく症状は抑えられると思うから、そこまで心配はしていない。その旨を伝えるとクレアさんは納得してくれた。

 

「わかりました。リリィ案内してあげて。」

 

「はい、こちらでございます。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

案内された屋上へ出ると、街の景色がよく見える。ぐるっと一周見てみたが、やはり建物の造り等を見ても今まで見てきた街よりも文化が進んでるなぁ。おっと今はそれどころじゃないんだった。上を見ると辺り一面青い空。このお屋敷はこの街で上から3番目ぐらいに高い建物っぽいから、空だけが見えてホントに綺麗に見えるのだ。しかも今は謎のキラキラでコーティングされてるので余計に綺麗に見えてしまう。でもこれが人に害なす物って思うとちょっと悲しいわな。

 

「ふーむ、でもキラキラは思っていたより、纏まってる?」

 

ちょっとぐるっと見てみたけど、キラキラの量が濃い所と薄い所が見える。でもなんだろう?纏まってるとかそんなんじゃなくて、まるで...。

 

「何かが通った後のような感じだよなぁ。」

 

「あ、あの~。そろそろ中に入った方がいいのでは?」

 

控えめに屋上の扉から顔を覗かせるリリィさん。一応外には出ないように言っていたので、中で待機してもらっていたのだが、ちょっと長居しすぎたか。

 

「あ、はい。じゃあ戻りま...ん?」

 

屋上から離れようとして一歩踏み出したことで埃が舞った。

 

「こんなとこにも埃は積もるんだなぁ...んなわけあるかっ!」

 

「ひぅっ!?ど、どうしました?」

 

「ああごめんなさい。ちょっと気になったことがあったので、ちょっとだけ時間ください。」

 

「は、はい、わかりました。」

 

そうして、ちょっとばかしの用事を済ませて俺はクレアさん達の所へ戻ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お帰りなさい。何かわかりましたか?」

 

戻ってきた俺にクレアさんが声をかけてきた。

 

「それはこれから調べてみて、かな?」

 

そう言って、俺はポケットから小瓶を取り出す。

 

「クレアさん、ちょっとこれを街のお医者さんのところに届けてほしいのですが。」

 

「それは別に構いませんが...。」

 

「その瓶はどうしたんです?」

 

「なんだか埃みたいに見えるわね。」

 

ソファーに座っているコルネリアとアメリアさんもコイツの中身が気になるらしい。

 

「俺もコレがなんなのか知りませんよ。ただまぁ、おそらくですけど、体調不良の原因の一つかと。」

 

「ほんとうですか!?」

 

机を両手で叩いて立ち上がるクレアさん。その音に驚くコルネリアとアメリアさん。二人にすみませんと小さく謝っていた。こういうところを見ると、やっぱり年相応なんだなぁと思えるな。

 

「いや、まだわかったわけじゃないですし、俺の勘違いかもしれませんが。」

 

「いえ、これだけでもすごいことです!リリィ、早速これを診療所へ持っていって調べてもらってちょうだい!」

 

「わ、わかりましたぁ!」

 

返事をした後、ポケットからマスクを取り出し、それを着けてから小瓶を受け取ってパタパタ駆けていくリリィさん。

 

「あの、リリィさんはどうしてマスクを着けたんです?」

 

「彼女、花の花粉とかそういうのにかなり敏感な所がありまして。清掃中だったり、植木の手入れだったり、外出する時は必ずマスクを着けているんですよ。」

 

「ふーん...なるほどね。」

 

たぶんだけど、どうしてリリィさんだけが体調不良にならなかったのかわかった気がする。

 

「何がなるほどなんです?」

 

「うん?まぁ、それは今度にしよう。勘違いかもしれないし、渡したやつの成分がわかってからだ。」

 

「なによ、勿体ぶらずに話しなさいよ?」

 

「間違ってたら恥ずかしいのでやめときます。」

 

そう言った後、懐から懐中時計を取り出して時間を確認する。もう大分いい時間だな。

 

「それじゃあクレアさん、今日の所は引き上げます。結果がわかったら俺達に声をかけてもらってもいいですか?」

 

「わかったわ。結果がわかり次第リリィを迎えに行かせますので。」

 

「りょうかいです。」

 

そうして俺達は御屋敷を後にすることに。その後、俺達は各々の仕事をこなし、三日が経った頃にリリィさんが俺達を迎えに来たのだった。

 

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